【笊ヶ岳】笊ヶ岳西尾根〜生木割南西尾根
![情報量の目安: S](https://yamareco.info/themes/bootstrap3/img/detail_level_S2.png)
![都道府県](/modules/yamainfo/images/icon_japan_white.png)
- GPS
- 18:15
- 距離
- 53.3km
- 登り
- 2,743m
- 下り
- 3,064m
コースタイム
- 山行
- 11:35
- 休憩
- 2:14
- 合計
- 13:49
- 山行
- 4:42
- 休憩
- 0:23
- 合計
- 5:05
天候 | ◎1日目・・・雨のち晴れ ◎2日目・・・快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
◎2020mピークから倉沢出合への尾根 とにかく急な尾根。1600m付近で一本尾根間違い(正規の尾根の等高線が詰まり過ぎなので下の傾斜の緩い場所で復帰で良いと判断)結果的にこちらの尾根も鬼のような斜面で私はチビって30m 2ピッチのゴボウで下降。 その後痺れるトラバース&下降で倉沢出合へ。 倉沢出合への下降点はゴルジュ地形で降りられるのは1箇所だと思います。急斜面のトラバースは雨で岩が濡れていたので空荷で降りました。 広葉樹林メインで藪は少ないです。 ◎笊ヶ岳西尾根 出合からの急斜面を根っこをホールドに登ります。 登った所は平場で良い幕営地となるでしょう。 1700mまでは岩場の多い痩せ尾根でミスると上倉沢まで落ちるので痺れました。 稜線上は無理っぽい岩陵が数カ所あるので巻いて尾根復帰出来る場所を探りながら進みました。 悪い場所を過ぎると一気に快適な尾根に変わりスピードが上がります。 2つの小ピークを越し、残すは笊ヶ岳山頂のみ!という場所からシラビソの幼木藪が始まり、その後は雪が中途半端に乗っかったハイマツ漕ぎになり(この季節限定)笊ヶ岳北側の一般登山道に合流します。 ◎生木割南西尾根 山頂のCATVアンテナから伸びるコードに沿って良い道が出来ていました。マーキングも豊富です。 倒木の伐採など整備が完璧過ぎるので素人では無く、ここ数年でフォレストさんが整備したのだと思います。 2300mから広い尾根になり、その辺りが不明瞭になるので注意が必要です。 全体的に見て上倉沢沿いトラバース道の一般登山道より安全で悪沢岳などの展望もあるのでオススメです。 ※途中ログが止まっている箇所、山行終了時ログの止め忘れがあります。 |
写真
感想
自分が聖平小屋のお手伝いをしていた際にone–hunter先生の究極の藪尾根をお聞きした。
その1つが倉沢出合から一直線に笊ヶ岳へと突き上げる笊ヶ岳西尾根。
場所が場所なだけに資料はありません。
経験を積み資料がない尾根を登る事には慣れてきましたが、この尾根への取り付き、南アルプス屈指の悪沢である倉沢が絡むというプレッシャー、そして等高線の詰まりがヤバすぎる西尾根。
今まで晴天を狙って何度も計画しましたが、この3つが障害となりソロでなかなか突っ込めないでいました。
そんな感じで計画が流れて行く中で13クライマーbombjack君との山行の時に笊ヶ岳西尾根の話をしたら興味を持ってくれたのでご一緒して頂く事になりました。
◎1日目
5時にMTBで沼平スタート。
以前、三峰川林道でe–MTBでの牽引が効果的だったので今回も椹島先の笊ヶ岳登山口までモーターに頑張ってもらいました。(重いのでバッテリーの消耗は早かった)
登山口で登る準備をしていると雨が降ってきた。
まぁ、天気予報通りなので雨具を着て標高2000m地点、山と高原地図の『標柱』まで登る。
ここから一般登山道と別れ倉沢出合へと伸びる急勾配の尾根を下ります。
尾根は地形図通りの急坂で岩混じり&濡れてフリクションが信用出来ず重荷でのクライムダウンに自信がなかったのでロープを出して下降。
その後もシビれるトラバースなどありつつ倉沢出合まで降りました。倉沢は暗く不気味な雰囲気。
出合で休憩して笊ヶ岳西尾根に取り付く。
取り付きは再び急斜面で木の根をホールドに攀じ登ると見事な平場。
ここに巨岩があったのでクライマーbombjack君はボルダリングで楽しんでいました。
平場から登り始めると直ぐに両側が切れ落ちた岩っぽい痩せ尾根になりホールドはあるもののミスが出来ないプレッシャーを感じる。
途中で大きめのリングボルトが落ちていたので何らかの目的でこの尾根の悪場で支点として使っていたのでしょう。
悪場を過ぎると快適な尾根に変わり、これがしばらく続いたので今回も下部が悪かっただけ、、、と思っていました。
途中、南側に近くでも顕著な崩壊地は赤石ダム、深南部が見える好展望地。
だんだんと藪っぽい雰囲気が出てきましたがスピードがガクンと落ちる程ではなく藪尾根にしては快適レベル。
そして2つの上ピークを越え笊ヶ岳まで比高130m辺りからシラビソ幼木帯の蜜藪が始まり、これを越えるとハイマツの上にモナカ状に乗っかった雪で藪漕ぎ&ラッセル。
ピークは目前で時間的なプレッシャーは無いので「Kaiさん、せっかく来たんだから楽しんでって!」と師匠が笑っているかのように感じました。
ラッセルを楽しみ一般登山道に合流。
西尾根を登っている最中に天候の回復を感じていましたが、計ったかのように山頂で青空と雪景色の南アルプスが迎えてくれました。
天気予報を見て「夕方から晴れ」というのを期待して登りましたが、ここまで凄いとは、、、
少し時間が経つと表情を変える太陽と山並み。
早くテントを設営したいのに写真を撮るのに夢中でなかなか設営出来ませんでした。
夜はbombjack君がモツ鍋をご馳走してくれました!
この季節にしては暖かい日ですが、やはり雪山で食べる鍋は最高! 3杯も頂いてしまいました。
この日は新月。プラネタリウムのような星空も綺麗でした。
◎2日目
起きると快晴。
bombjack君がラーメンを作ってくれました。何もかも頼りっぱなしで申し訳ない。
モルゲンロートは控えめに言って最高!
小笊ヶ岳越しの富士山と日の出。赤く染まる南アルプスの山々。
本日の行程は笊ヶ岳→這松尾山→生木割山→生木割南西尾根→笊ヶ岳登山口。
本日は以前歩いたことのあるルートなので登山的興味は薄いですが、天気が最高なので稜線から見える展望が素晴らしく退屈しませんでした。
生木割南西尾根は7年前に歩いており、その時の記録を読み返すと多少の藪漕ぎをしたようですが、現在は大掛かりな整備がされているので歩きやすい道になっていました。
笊ヶ岳へのトラバース道を歩くより安全(このトラバース道は一般ルートの中でも事故が起こりやすいと道だと思っている)なのでおすすめです。
一般登山道に合流すると軽くジョグしながら下山。
2日目は早い下山となりましたが、もっと長い時間楽しんだかのような充実した時間でした。
長年の課題だった笊ヶ岳西尾根を終え、予定していた白根南嶺の尾根ハントは一区切りつきました。
これからの季節は安易に入れない山域が増えるので、近場で歩いていないエリアをガッツリ歩いてトレーニングしてみようと思います。
最後に同行してくれたbombjack君、とても心強かったです。ありがとうございました!
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
以前お誘いを受けたときに、ビビり散らして「ちょっと怖いですね〜」と申し上げましたが、やはり私の感覚は正解だったようで・・・w
そしてエグイ尾根の後のご褒美(飯と展望)も最高ですね!!
最高の笊、おつかれさまでした!
かなり疲れましたが大好きな笊ヶ岳で贅沢な時間を味わえました。
恐らく笊ヶ岳あたりの標高も根雪になると思われるので、これからの季節は森林限界以下の山になりそうですね。
寒さにヤラれて私には無理ですが、
こんなん観れたらたまりませんなぁ。
卓越した技術と体力があってのご褒美ですね♥
イイレコ、ありがとうございます(_ _)
今シーズン初の雪山は絶好の天気に恵まれました。 ありがたい事にこの標高の雪山の割には暖かい夜でテントの外でご飯を食べられるました。
冬は低山に行こうと思っているので、また予定が合えば付き合ってくださいね!
低山なら!
よろしくお願いします💕
よろしくお願いします。
こちらこそありがとうございました。
次回も楽しみですね!
次回の未知のルート楽しみましょう!
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する