記録ID: 497015
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
甲信越
巻機山−本谷山
2014年08月16日(土) ~
2014年08月19日(火)
群馬県
新潟県
体力度
10
2~3泊以上が適当
- GPS
- 73:44
- 距離
- 38.7km
- 登り
- 4,484m
- 下り
- 4,326m
コースタイム
1日目
- 山行
- 7:49
- 休憩
- 0:27
- 合計
- 8:16
距離 12.7km
登り 2,201m
下り 681m
2日目
- 山行
- 9:12
- 休憩
- 0:28
- 合計
- 9:40
距離 8.5km
登り 651m
下り 862m
3日目
- 山行
- 9:12
- 休憩
- 0:36
- 合計
- 9:48
距離 6.8km
登り 721m
下り 552m
天候 | 16(土) 曇り時々雨 17(日) ガス時々雨時々曇り 18(月) ガスのち曇り 19(火) 曇り 日の出 5:00ころ 日の入り 18:35ころ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
出発地点までは自転車で移動。五十沢キャンプ場受付棟の手前にみやて小屋まで通じる永松発電所の管理道の階段がある。自転車は付近の路肩に止めて帰りに回収した。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
今回のコース 巻機山から県境の稜線を東へ。本谷山で十字峡に下山した。無雪期の記録は少ないが、昨夏東京大学ワンダーフォーゲル部が平ヶ岳から巻機山まで縦走している。検索すれば見つかるその山行記録を参考に、計画というか大まかな見通しを立てた。 今回のコースで自転車を利用して下山予定地から出発地点に移動しようとすると、巻機山の登山道では井戸尾根よりも裏巻機山コースの方が便利だ。自転車で十字峡まで上がる(これは私の場合自転車を押して歩くのに等しい)のはたいへんなので、周回の向きは巻機山から十字峡に抜ける方が楽だ。この方向なら下山ルートの融通もきく。本谷山、丹後山、中ノ岳のどこからでも十字峡に下りることができる。 巻機山(裏巻機山新道) 五十沢キャンプ場の入口付近にはゲートがあって、夜間(17〜8時)は施錠されて車が通れなくなる。これが大きなネックだ。もしも夜明け前にみやて小屋の駐車場に車を止めて出発できるのなら、そしてゲートの閉鎖時間を心配せずにみやて小屋まで下りればいいのなら、ゲートの手前から出発するよりも往復で2時間くらいの短縮になるので、裏巻機山の新道と旧道は日帰り可能なコースとしてもっと歩かれるようになるのではないだろうか。ゲートの手前から余裕をもって日帰りができるのはよほど健脚な人にかぎられる。 ただし、あらかじめ計画を伝えて頼んでおけば、ゲートを開けておいてもらえるかもしれない。入場料の300円(保険料込み・駐車料金は不要)は、氏名などを書いた紙とともに受付棟の箱に入れておくことになるだろう。キャンプ場の対応はなかなか親切で柔軟なので、電話で問い合わせてみるとよい。私は一度車をゲート内に閉じ込められたことがあるが、すでに帰宅した職員を呼び出してもらってゲートを開けてもらった。そんな迷惑をかけるくらいなら、ダメ元で最初から何でも相談してみた方がよい。 今回はキャンプ場を通過せず、その手前から永松発電所の管理道でみやて小屋に出た。舗装された林道よりも気持ちよく歩けた。みやて小屋では1階の水洗トイレと水道(飲用ではない)が使用できたが、2階の休憩所は施錠されていて入れなかった。 五十沢キャンプ場 http://www.ikazawa-camp.jp/ 裏巻機山の2つの登山道は、平成23年の水害以来まだ十分に整備されていないようだ。巻機山避難小屋には、裏巻機山コースで下山しないようにという警察署の注意書きが貼られていた。今回登った新道についていえば、下から登っていく分にはほとんど問題がなかった。1ヶ所だけ道のわかりにくいところがあった。 みやて小屋から裏巻機渓谷のトレッキングコース(上道)を辿ると、小滝沢を過ぎてすぐのところに新道コースの入口がある。そこから4合目の大窪沢までは、要所にペンキのマークがあるおかげで、迷いそうなところはなかった。大窪沢は増水時に渡渉できなくなるらしいが、今回はそこまで増水していなかった。ただし靴をまったく濡らさずにというわけにはいかなかった。渡渉ポイントおよび対岸の登山道入口にはペンキのマークがあった。対岸の登山道をしばらく登ると、標高1060M付近から道がトラバース気味になる。そのあたりで道がはっきりしなくなり、1150M付近でようやくペンキのマークがあらわれる。新道を登るにせよ下るにせよ、初めて通る時はそこで迷ってもおかしくない。その箇所さえ通過できれば、あとは問題ないはずだ。 樹林帯を抜けると山頂部の眺望が開け、笹原と草原の尾根道を気持ちよく登っていける。割引岳に到着した時点で14時をまわっていた。そのまま避難小屋に下り、水場の沢で水を補給。雨で水がやや濁っていたが、味は問題なかった。宿泊数および天気と気温の予想をふまえ、水は5リットル強で本谷山方面に向かうことにした。小屋に同宿者はおらず、巻機山山頂部でも誰にも会わなかった。 ところで、割引岳では石の祠が倒れていた。4月末に登ったときにも倒れており、その後誰かが積み直してくれた。ちょっと強く風が吹いたくらいで倒れるとも思えないので、意図的に倒されたのでないとしたら、積み方がまずかったのではないだろうか。地面に並べてきたので、上手な人にもう一度積み直していただきたい。 巻機山−本谷山(ヤブ尾根) 牛ヶ岳山頂の手前には、広い尾根の草原を下っていく踏み跡らしきものがあった。行く手の稜線はガスで見通しがきかない。当分はごく浅い草原や笹原が続くのだが、GPSで確認しながらおそるおそる稜線に乗った。小さなピークをいくつか越えるうちに、だんだんヤブらしいところが増えてくる。それほど深くなくてもヤブをこぐのはやはり時間がかかり、思ったほどペースが上がらない。ピークから笹の斜面を快速で下れるような場合にも、石の段差が隠れていることがしばしばあったので、調子に乗りすぎないようにしたい。また、全般にガスの中では小ピークから下る時に方向がわかりにくいことが多かった。それどころか登りでも、ガスの中で高い方に進んでいたために稜線を外れる場面があった(翌日の1790M三角点のところ)。三ツ石山が近くなったあたりでガスが薄れ、稜線の登り返しの様子を見通すことができた。小沢岳までの登りは文字通り今回のコースの山場だ。時間はかかったがヤブこぎはそれほど困難ではなかった。 特筆しておきたいのは、小沢岳と下津川山の間のヤセ尾根だ。小さなマツなどを主体とする猛烈なヤブなのだが、そこには完全に踏み跡ができていた。ヤブの下をくぐるトンネルもあって、もしも小中学生が遠足でこんなところに来たらいかにも大喜びしそうな感じの踏み跡だった。おそらく積雪期残雪期にもあまり雪がつかないので踏み跡ができたのではないだろうか。雪がついていたらむしろ雪庇がこわくて通過できないだろうというくらいの切り立ったヤセ尾根だった。 2日目に巻機山避難小屋を出発して、三ツ石山の先でビバーク。3日目は本谷山の山頂手前の小穂口ノ頭でビバーク。このペースで先に進むと、その翌日に丹後山避難小屋まで到達するのは困難だった。天気はだんだんよくなってきていたが、食糧にも日程にも余裕がなかったので、本谷山で下山することにした。 本谷山(中尾ツルネ) 小穂口ノ頭と本谷山山頂の間は刈り払いがされておらず、途中の笹の中の踏み跡がはっきりしない。ヤセ尾根もあるので、夜明け前やガスの中を通行する場合は用心しないといけない。本谷山の山頂は広い。展望のよさそうなところに駒ヶ岳ファンクラブの木製のプレートが残っていた。2012年に設置したものらしい。小穂口ノ頭から三国川の林道までは登山道がある。道ははっきりしているが、湿った木の根や石が滑りやすい。小さな鎖場が2箇所あり、特に最初の方の鎖場の鎖は下るのに役に立った。三国川沿いにはアブがいたが、つきまとってくるのは10匹かせいぜい20匹くらいだった。 |
その他周辺情報 | 日帰り温泉 さくり温泉健康館 10〜21時 年中無休 370円 http://www.moegien.jp/?page_id=54 |
ファイル |
(更新時刻:2014/08/21 12:42)
|
写真
装備
個人装備 |
帽子
腕時計
GPS
カメラ
ヘッドランプ
グローブ
地理院地図/山と高原地図2011年版/コンパス
ラジオ/天気図用紙
水(5L)
食糧/行動食/非常食(5日分)
レインウェア/スパッツ
ツェルト/ポール/ペグ/細引き
銀マット/エアマット
シュラフカバー/ウォームアップシーツ
防寒着/替靴下
アルコールバーナー・コッヘルセット
防虫ネット/ハッカ水
熊鈴/熊スプレー
ナイフ
ホイッスル
救急用品
予備ライト
|
---|---|
備考 | 食糧は非常食込みで5日分以上あるはずだった。いつも下山時にかなり余っていたので、今回は配分を少なめにした。ところが初日から腹が空いていつもより多く食べたので、4日分にしかならなかった。計画通りに消費していかないと、当然ながら食糧計画が狂ってしまう。 濡れたヤブをこいでいるだけで、遅かれ早かれ靴の中が水びたしになる。今回ネオプレーンのソックスを履いたら足が冷たくならなかった。靴の中の水が抜けなくて不快なのはどうしようもない。 |
感想
今回のコースは大きな目標の1つだった。そのわりには計画がかなりいいかげんだった。途中で食糧が足りなくなり、下山するまでに非常食まで食べ尽くしてしまった。
夏の雨天に対しては、それほどの悪天候、低気温にならなかったこともあり、前回までよりはうまく対応できたと思う。これから先の季節には本格的な防寒着やシュラフなどが必要になるということも実感できた。
いつものことながら記録がきちんととれなかった。コースを踏破するのに精一杯で、たとえば休憩しながらメモをとるような精神的余裕がまったくない。日帰りの山行なら後から思い出せるようなことでも、行程が数日にわたると記憶しきれない。裏巻機山と本谷山についてはそれぞれ2回目なので、記録をとらなくても歩きながら頭の中でかなり整理ができた。今回の県境稜線もいずれもう一度、また無雪期に歩いてみたい。
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