槍ヶ岳〜大キレット〜北穂高(長谷川ピーク付近で5m跨いで通過したが、2年目で憧れの大キレットを踏破)
- GPS
- 56:00
- 距離
- 45.0km
- 登り
- 3,104m
- 下り
- 3,092m
コースタイム
- 山行
- 8:20
- 休憩
- 0:35
- 合計
- 8:55
- 山行
- 5:40
- 休憩
- 0:55
- 合計
- 6:35
- 山行
- 6:35
- 休憩
- 1:15
- 合計
- 7:50
天候 | 12日 快晴のち曇ガス 13日 快晴のちガス 14日快晴のち晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
新宿22:30→5:15上高地 14日 15:00上高地→新宿24:05(大渋滞にはまり予定より4時間半遅れ) ※ 昨年も松本からのバスにしましたが、同じく渋滞にはまったので、この時期は JRあずさにした方がいいと思います |
コース状況/ 危険箇所等 |
<上高地〜横尾> 3時間弱かかる観光客もここまでは来る一般道でほぼフラット <横尾〜槍沢ロッジ> 登山道とはなるが川沿いの気持ちが良い道 <槍沢ロッジ〜槍が岳山荘> ババ平までは普通だからそれ以後はざれ場、岩場の連続、槍が見えるようになれば 少し元気が出て切る <槍ケ岳山荘〜穂先> 確かに高度感いっぱいなルートではあるが、鎖、梯子も要所要所にあるので、渋滞 に嵌まって焦るようなことがない限り、三点支持の基本を身につけていれば、決し て危険ではない。 <槍が岳山荘〜大喰岳> 大キレットを予感させるがあまり危険はない <大喰岳〜中岳> 別世界みたいなざれ場 <中岳〜南岳> 槍からの、そして北穂高までの圧倒的な縦走路が見えて快適なルート <大キレット> 南岳からの下りは槍の下りとは言えないまでも、かなり厳しいルート。気を抜くと 滑落に危険ある。そこから長谷川ピークに向かうルートはそれまでの緊張感を維持 していけば、それほど問題はない。長谷川ピークは高度的には気を付けて通過した らわかるが、「Hピーク」の記載は一段上がらなければわからないので確認したい のであれば注意。Hピークを過ぎるとかなり厳しい馬の背があり5m程度は跨いで 通過しなければならないほどの危険個所が1個所(5m程度)あるので十分注意。 ただ、それほどビビるこよはない。飛騨泣きではHピークと比較すると高度感はあ まりなく、逆に体力的にはきつい。 <北穂高山荘〜涸沢> 大キレットを踏破できれば、ゆったり安心して行けるが、涸沢からの登山者が多 く、渋滞状態になることがあるので、お互いタイミングを見計らって譲り合う必要 がある。 |
その他周辺情報 | 上高地の河童橋手前の梨平ヒュッテに日帰り温泉があり、入浴料が600円、タオルが150円でリーズナブル。洗い場も10箇所、湯船もそこそこ大きく、下山時刻なのにそれほど混んで無くいいかも。 |
写真
装備
備考 | 3000m地点の気温が0度予報だっとので、冬用の上下ウエア。 |
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感想
この夏の天候不順で7月、8月と二回計画したがいずれも延期をして、三度目の正直に賭けた今回であった。2週間前天気予報で長野県を見ると晴れマークがずっと出ていて、その後1週間前からは「山の天気」で一日何度も確認していた。前日までは東京も大雨であったが、出発の木曜日はなんとか回復してきて予報通りとなった。
交通手段はいつもの高速夜行バス、相変わらずの満席での出発だったが、乗る前に飲んだビールのおかげでまあまあ寝られた
上高地には予定より15分早く、5時15分に着いた。バスから降りたがかなり冷え込んでいたが、天気は予報通り晴れていた。昨年は、燕岳からに常念通る表銀座でこの上高地に降りてきたが、今回はあの時ずっと縦走中に見てきた槍ヶ岳と大キレットから北穂で涸沢に降りる憧れていたルートである。
本格的な登山はやっと去年から始めて、2年目での大キレット挑戦は少しは無謀かと思った時もあったが、色々とネットとかで見ていくたびに挑戦したいから、出来るに変わって、天気さえ大丈夫なら間違いなく踏破できる自信が付いての今回となった。去年の表銀座2泊3日、南八ヶ岳縦走、今年に入ってからは、乾徳山、両神山、瑞牆山、金峰山、鳳凰三山、それに丹沢の焼山から大倉の南北縦走と体力的と岩稜地帯への技術力はそれなりに訓練を重ねてきた。
上高地から横尾までの11kmの平坦な道からいよいよ槍ヶ岳を目指す。戸ちゅうの槍沢ヒュッテの望遠鏡で穂先が見えて、登っている人さえ見えると今回の挑戦の実感が湧いてきた。それからしばらく槍ヶ岳は隠れて姿を現してはくれなかったが、ようやく天狗原分岐を過ぎるとその美しい三角のフォルムが姿を現した。
金峰山の五丈岩、鳳凰三山のオベリスクと神が作った岩の芸術作品はこれまで見てきたが、この槍ヶ岳は山そのものが芸術作品で神の存在そのものを感じさせるに余りある感動を味わうことが出来た。登頂はラッキーにもあまり渋滞はなく、山頂にも15分くらいはいられたが、生憎すっきりとは晴れずガスっていて360度の絶景は見ることはできなかった。技術的には梯子、鎖をしっかりあるので特に問題ないと思う。下りでも鎖はほとんど使わず、前向きの3点支持で十分下れた。ただし、渋滞とかの場合で焦ったりしたらそれなりに注意は必要と思う。
翌日は朝から快晴で槍には早くからご来光目当てでかなりの人が登っている。富士山も遠く雲海に浮かんで、大キレット挑戦にふさわしい一日の始まりとなった。
6時過ぎに山荘をでて、大喰岳、中岳、南岳と大キレット導く縦走路を槍に送られて進んで南岳小屋まで着いた。他の5、6名に登山者もここで装備ほか入念に点検してから大キレットにそれぞれ挑んで行った。わたしも準備に20分以上かけていよいよそこに踏み出して行った。こんな心の高ぶりはしばらく味わったことのないものだった。天気は快晴、殆ど無風、こんな条件は神が私に与えくれたのかもしれなかった。最初の南岳の下りも、槍の下りとは言わないまでもそれに近い状況がかなり続く。最下部まで下ってそれを振り返ると、その大きな壁が風格を持って聳えて見えた。
いよいよ長谷川ピークを目指しての登りが始めまる。かなりの高度感の箇所もあるが、槍に前日の経験がよかったのか問題なく長谷川ピークに近づいていく。ピークと思われるところに先行者2名が広くないそこで休憩していた。おなじみのHピークはその陰に隠れていたが教えてくれて写真も撮ってくれた。
さあ、ここからが核心部なのか、馬の背が続く。なんとかその出だしはなんとかなったのだが、5m程度に区間だけはどうしても足がかりが見つからず、跨いで通過しなければならない個所があった。そこからA沢コルで定番の休憩。次の難所の飛騨泣きはどちらかというと体力的にきつかったが、高度感は大丈夫な感じがした。そのあとの「北穂200」の地点からも30分あれば十分に到達できる壁であった。
なにはともあれ、大キレット突入が9時15分で北穂高山荘等到着が12時45分で3時間30分での踏破だった。到着後はA沢のコルで知り合ったYさんと3100mの山小屋でお互いの成功を祝って生ビールで乾杯した。実に充実感達成感の一杯だった。
翌日の快晴でのスタート。はっきり見えるジャンダルム次回に取っておいて涸沢に下り、涸沢ヒュッテのテラスでこれまた神の創造した風景をこの全身に感じ名残惜しく横尾に向かって、最後は無事14時上高地バスセンターに帰りついた。
今回は自分の目標を達成出来た喜びと含めて素敵な人達との出会いも嬉しかった。槍ヶ岳では山荘での同じ部屋になって、登頂も一緒に行ったNさん、同じ大キレット初挑戦でA沢にコルの休憩の時知り合ったYさん、Yさんとは到着後も飲んで語り合って夕食も一緒でした。そして、その語りの時に食堂のとなりいらして色々なお話を聞かせて頂きあっという間に2時間も経ってしまった素敵な時間を頂きました神奈川にある「みろく山の会」のT理事長様とそのお友達方には、Yさん含めた楽しい思い出を頂き改めてこの場を借りてお礼致します。ありがとうございます。
この次のチャレンジはまだどこかは決めていませんが、来年になると思いますので、それまでは今度はランニングシーズンなので、そこで鍛来年に備えます。
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