仲秋の南アルプス 茶臼〜千枚岳テント泊


- GPS
- 81:46
- 距離
- 70.6km
- 登り
- 6,088m
- 下り
- 6,090m
コースタイム
- 山行
- 5:53
- 休憩
- 0:37
- 合計
- 6:30
- 山行
- 10:06
- 休憩
- 1:37
- 合計
- 11:43
- 山行
- 8:26
- 休憩
- 1:09
- 合計
- 9:35
天候 | 概ね晴れ 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
今回の計画は荒川岳から千枚岳方面には行かず塩見岳まで北上し蝙蝠尾根経由で二軒小屋に下り周回する予定でしたが、予定ができて荒川岳までとなりました。前半は疲れやすかった体は後半は大分慣れてどこまでも歩いて行ける様な感じだったので少し残念ですが、自分にとって思い出に残る山行となりました。
1日目
静岡県に住んでいる自分ですが、南アルプス南部はアクセス的に遠い様な気がしていてなかなか行かずにいた山域ですが、いざ行って見ると山越えはあるものの以外と近く(3時間位)すぐ着く。
沼平で車中泊するが、窓を開けて寝てしまったので蚊が鬱陶しい。そんな感じで寝たのかどうなのか良く分からない状態で翌朝畑薙ダムを発つ。今年は天候が悪すぎなのと仕事で山へ行くのは2ヶ月ぶりだったので少し不安はあるものの筋トレはしていたのでそこまでは心配はなかった。(よく会社で脚凄いね!と言われます。短いけど)順調に歩きウソッコ沢小屋を過ぎた辺りで年配の方が座っている、声をかけると顔から血を流している。どうやら転び落ちたようだ。今から下山しましょうか?と聞くと少し休めば大丈夫だと笑い言う。とはいってもメガネも壊れ心配だ。すると連れの方が下りてきて一緒に下山するようだ。気がかりだが先に行く事にする。あの時はどのように判断するのが正しかったのだろうか。
茶臼小屋に着いた頃には疲労感があった。筋トレしていても山に行かないとやはりダメなんだなと思う。
隣にテントを張った明日光岳にピストンという女性の方と話したりして時間が過ぎる。反対側には家族で東京から来たという方。娘さんが私の娘と同じ名前で妙に親近感がある。母親の誕生日を祝い感謝の言葉を贈ったりしていて私は勝手に感動していた。それにしても焼肉のいい香りがついつい肉をガン見してしまう。
2日目
ガスの稜線の中を一人行く。どうやら大半の方は茶臼岳に向ったようだ。上河内岳に着く頃にはガスも飛び上河内岳が姿を現す。実にかっこいい。ちょっとした丘のように思っていたので端正な姿に驚いた。
聖平小屋に立ち寄りいざ聖岳へ。高低差は700m程なので稜線歩きとしてはかなり登る方だと思う。しかしかっこいい、かっこよすぎる。ルンルン気分とはいかないが偽ピークがない分すんなり登れた気がする。まだか?早く!と望まない精神で登って行くといつの間にかキツイ登りが終わっている事が多い。
聖岳からみる百間洞は近く見えるが赤石沢を巻くようにアップダウンがあるので遠い。そして後半きつかった。兎岳は山名とはギャップがあるし、最後のノーマークだった中盛丸山は黒幕的存在で実に苦しんだ。
百間洞に到着すると、いかにも強そうなお二人が『どこから来たの?』と聞く。『茶臼からです』するとへぇ〜健脚だねと言う。健脚かどうかは別として今日は疲れたのは事実です。そのお二人と話をしていると赤石沢を遡行してきたと言う。帰り道は林道を歩いて帰ると言うと『君絶対沢向いているよ!』と言い沢登を中心とした山岳会〔逍遥渓稜会〕に是非入らないかと名詞をくれた。沢登りは自分にとっては未知の領域、敷居の高さから行こうと思った事は無かったが興味が無い訳ではなかったので、熱心に話を聴いた。その方もその昔ここ百間洞で誘われ入会したとの事。心の隅で考えておこう。テン場はガラガラだった。
3日目
前夜に虫?蚊?ダニ?に刺されたのか脚は刺された跡だらけでかゆい。几帳面で神経質だった私は寝る時なのどに虫などいたら気になって寝れたものではなかったが今は何も気にならない。風邪が強くても雨が降っても若者が宴会などやって騒いでいても気にせず寝れるようになった。良い意味で人間性が変わってきたようにも感じる。
体も慣れてきたようで赤石岳まで快調に無疲労で到着。県営赤石非難小屋に立ち寄ると主人が出てくる。『今日はどこまでだ?』え〜と千枚です。『わっはっは!そりゃあ楽勝だな!』楽勝かは微妙すぎるので苦笑する。『ほぃ!いってらぁあしゃあい!!』とても気さくな方でなんだか元気がでてくる。ダイナミックな赤石岳を過ぎ荒川小屋に到着する。とても綺麗で良い所だ。前日の百間洞でカツ丼を食べたかったが、時間が時間なので眼光の鋭い優しいお兄さんに無理と言われたので、食事に執着していた事もあり荒川カレーを注文する。小屋で食事をするのは初めてだったので凄く美味しく感じた。ここから千枚小屋までは天気も薄曇りで干からびる事も無く比較的歩き易かった。ただ写真的には青空のほうがフォトジェニックだ。千枚小屋もこれまた綺麗な小屋で泊まって見たい気もするが装備の軽量化で財布が最も軽量化してしまったので仕方が無い。テン場は自分一人貸切であった。連休の北アルプスだったらまずあり得ないだろう。夜は風が強かったが樹林帯なので快適そのもの。極度の熱がりで寒さに耐性があるのでシェラフから出て寝ていたらまたしても虫刺されが・・・少しは考慮する必要があるようだ。
4日目
本日の行程は25km程あるが下るだけなので気が楽だ。ひたすら緩やかな尾根を下って行く。ザックも軽くなりまるで娘の幼稚園の鞄のようだ。しばらく下っていくとご夫婦の方が『バスの時間は10:30でした?』と聞いて来たので『すみません林道を歩いて帰るのでちょっと分かりません。』と言うと小屋で3泊したのでバスの領収書あげようか?と言って来る。最初からバスには乗る気は無いので、『林道歩くの好きなので大丈夫です』と断る。美しい森もあり楽しみながら重力に身を任せ筋肉で下る。楽だ、楽すぎる。長いと思っていた下りもあっという間にさわら島に着く。バス待ちの方が沢山並んでいる。係りのお兄さんがバス乗るの?と聞いてくるが私は口が渇いていて『のみぃまへん』と口が回らない。ここから長い林道の始まりだ。今の時期ならまだいいが真夏なら暑くてたまらないだろう。余りに退屈だったのでラジオを聴きながら歩くと緊急地震速報が鳴り不安な気持ちになったので、もくもくと歩く。
こんな自然豊かで山深く素晴らしい場所にリニアが通るのか・・・私はなんとも言えない気持ちになります。地下水の事や残土の事、自然への影響が計り知れないこの工事、いろんな意見はあると思うけど私はいっそ無い方が良いと思う。むしろ反対派だ。そもそも着工すれば林道は大量のダンプカーなどで歩けないのではないか?など考えながら歩く事4時間。かなりの長さだったが何とか畑薙ダムに到着した。
今回の山行は時間が取れない者にとっては大変貴重で思い出深いものになりとても満足、そして山がもっと好きになりました。
コメント
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あの林道を歩いたなんてすごいですね!!!
でも、それが本来なのかも知れませんね。バスに乗るために小屋に泊まる・・・何か矛盾を感じます。
とは言え、私はバスに乗るために小屋に泊まってしまいましたが。あの赤石岳避難小屋はそういうテント派が多く泊まる小屋です。
mayutsuboさん、コメントありがとうございます。
バスに乗る為に小屋に泊まるのは私も矛盾を感じます。
さすがにあの林道を歩くのは長いので普通にバスに乗車できないものかと思います。昔はみんな歩いていたようで凄いなと思います。
Johnnnyさん、南アルプス大満喫の旅お疲れ様でした!
今年の夏は、後立山か、今回のコースかと当初は考えていたのでまるで自分も歩いたかのような錯覚に勝手になってました。
天候も安定していたようで良かったですね。沢歩きへのヘッドハンティングやら、道中の出会いも盛り沢山だったようで。
しかし、最後に「のみぃまへん」!
1人深夜に爆笑してしまいました。
爆笑から一転、環境と開発、様々な意見があるところですよね…。『もののけ姫』などを思い出したりした深夜1時でした。
小さな積み重ねをしたいと思います。
山が好き!その想い、存分に伝わりましたよ。
garnet0823さん、おはようございます。
はい!実に充実した時間を過ごせました。その代わり現実に戻った時の反動もありましたがとてもリフレッシュできました。この3連休の後立山は激混みだったようで、ちょっとあれはヤダなぁ・・・南アルプスはいくら百名山と言えど北アに比べれば大分空いていると確信しました。テン場貸切とかありえないハズですから。そして強い方が多かった様に思いました。テン泊装備といえど抜かされないように超必死でしたから。
ワタシが昨年歩いたのは夜間だったので、ヘッドランプの光に虫が寄ってきて苦労しました。
昼間でそれは無かったでしょうが、長いですよねぇー
お疲れ様。
toshi-17さん、おはようございます。
確か荒川から二軒小屋経由・・・の林道歩きですよね?
とてもでは無いけど自分には真似できないですヨ。
さわら島からで十分満足でした(汗)
そのパワフルな歩き自分も見習なくてはと思います。
お仕事が忙しくてなかなか山に行けなさそうでしたが、これでストレス解消ですネ。
兎岳は優しそうな名前ですが実際に登ると本当にきつく、もう少し名は体を表すような名前にしてほしいなと私も思ったものです。
椹島からの林道歩き、バスが通っていない時の真夏に2回程歩きましたが、軟弱な小生はバス運行後はバスばかりです。
fujinohideさん、おはようございます。
仕事は確かに忙しくなかなか山へは行けてませんでしたが、満足な時間を過ごせました。兎岳はなにも可愛くも優しくもないですよね(笑)
あの林道を真夏に2回もですか・・・干からびてしまいそうですね。一度歩いたらもう歩くのをためらってしまいます。長すぎです・・
実は昨日は会社に行くのが深夜だったので朝八ヶ岳へ行って来ました。聖や赤石を見た後だと小さく見えましたが感覚が変になっているのだと思いました。
おはようございマス♪ジョニーさん(*^_^*)
レコでははじめましてですネ
行きも帰りのバスを使わずあの林道を歩かれたジョニーさん!スゴイですネ
この連休、とても良いお天気に恵まれて、お互いとてもステキな南アルプスの山を楽しむことが出来てヨカッタですネ♪またどこかのヤマでバッタリ会えのを楽しみにしてます
P.S
私も荒川カレー食べました
おぉ!kchan様コメントありがとうございます。
お会いした時お二方ともまだまだ元気なようにも見えましたし、兎に角素敵な笑顔だった事が印象的でした
林道歩きは山腹の水平歩道だと思って歩きましたけど、やはり林道でした。また歩け!と言われたらちょっとためらってしまいそうです
そうですね!自分にとっても良い思い出になりましたし、お互い充実の南アだったと思います。山がもっと好きになったのは間違いないです。
山小屋の食事が美味しすぎると荷物の軽量化の前にお財布の軽量化が進みそうですが、百瞭兇里箸鵑つ次こそは・・・
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