ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 517161
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
剱・立山

折立から雲ノ平、鷲羽岳、水晶岳、赤牛岳、読売新道、五色ヶ原、室堂へ

2014年09月20日(土) ~ 2014年09月22日(月)
 - 拍手
体力度
10
2~3泊以上が適当
GPS
28:25
距離
54.5km
登り
5,716m
下り
4,613m
歩くペース
速い
0.70.8
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
6:01
休憩
1:28
合計
7:29
距離 16.5km 登り 1,785m 下り 587m
6:58
35
7:54
7:59
48
8:47
33
9:20
9:36
91
11:07
11:47
84
13:11
22
13:33
12
13:45
14:12
15
2日目
山行
9:06
休憩
1:35
合計
10:41
距離 18.9km 登り 1,183m 下り 2,251m
5:17
34
5:51
5:54
21
6:15
6:18
38
6:56
10
7:06
7:07
12
7:19
7:22
18
7:40
7:54
17
8:11
8:12
9
8:21
8:24
30
8:54
9:10
32
9:42
10:06
38
10:44
86
12:10
12:31
183
15:47
宿泊地
3日目
山行
9:08
休憩
1:01
合計
10:09
距離 19.1km 登り 2,750m 下り 1,811m
3:42
126
宿泊地
5:48
5:50
4
6:31
6:49
65
7:54
8:03
140
10:23
10:32
48
11:20
11:23
79
12:42
13:01
7
13:08
13:09
42
13:51
天候 3日間とも概ね晴れ
過去天気図(気象庁) 2014年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス 自家用車 ケーブルカー(ロープウェイ/リフト) 自転車
有峰林道小見線を折立まで自家用車
室堂からアルペンルートのバス・ケーブル、富山地方鉄道で帰宅
下山翌日自転車で折立の車を回収
コース状況/
危険箇所等
全般に整備された登山道だが、温泉沢の頭から赤牛岳間と読売新道はやや熟練者向け、奥黒部ヒュッテから黒部湖の道は木の桟道、梯子による上下多し。雲ノ平キャンプ場から祖父岳方面への近道は植生保護の為通行禁止。五色ヶ原キャンプ場の水場は枯れている。
有峰林道亀谷ゲート。朝6時の開門前にずらっと並ぶ。
2014年09月20日 05:57撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/20 5:57
有峰林道亀谷ゲート。朝6時の開門前にずらっと並ぶ。
後もいっぱい並んだ。
2014年09月20日 05:57撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/20 5:57
後もいっぱい並んだ。
三角点を過ぎて、積雪計測ポールと加賀白山
2014年09月20日 08:07撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/20 8:07
三角点を過ぎて、積雪計測ポールと加賀白山
水晶岳を望む太郎平
2014年09月20日 09:21撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/20 9:21
水晶岳を望む太郎平
太郎平小屋と薬師岳を後にして進む。
2014年09月20日 09:36撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/20 9:36
太郎平小屋と薬師岳を後にして進む。
右は北ノ俣岳、黒部五郎岳方面、左の薬師沢小屋への道を進む。
2014年09月20日 09:36撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/20 9:36
右は北ノ俣岳、黒部五郎岳方面、左の薬師沢小屋への道を進む。
黒部限流域の森林帯に落ち込んでいく。
2014年09月20日 09:46撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/20 9:46
黒部限流域の森林帯に落ち込んでいく。
道が緩くなって、カベッケヶ原辺りの木道。
2014年09月20日 10:13撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/20 10:13
道が緩くなって、カベッケヶ原辺りの木道。
今回リンドウはあちこちで沢山見たが、綺麗に開いているのにはお目にかかれなかった。
2014年09月20日 10:21撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
9/20 10:21
今回リンドウはあちこちで沢山見たが、綺麗に開いているのにはお目にかかれなかった。
薬師沢小屋と吊り橋
2014年09月20日 11:41撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/20 11:41
薬師沢小屋と吊り橋
高天原は左、雲の平は上!
2014年09月20日 11:44撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/20 11:44
高天原は左、雲の平は上!
岩ゴロの急坂が続く。
2014年09月20日 11:44撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/20 11:44
岩ゴロの急坂が続く。
大股登りを強いられる巨岩地帯
2014年09月20日 12:30撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/20 12:30
大股登りを強いられる巨岩地帯
雲の平らに出れば平坦な木道漫歩となる。
2014年09月20日 13:11撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/20 13:11
雲の平らに出れば平坦な木道漫歩となる。
水晶岳も大きく
2014年09月20日 13:19撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/20 13:19
水晶岳も大きく
丘の上に雲の平小屋出現
2014年09月20日 13:40撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/20 13:40
丘の上に雲の平小屋出現
祖父岳山裾のキャンプ場
2014年09月20日 14:23撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/20 14:23
祖父岳山裾のキャンプ場
薄明時に雲の平を出発
2014年09月21日 05:13撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/21 5:13
薄明時に雲の平を出発
木道は霜で滑り易い。
2014年09月21日 05:13撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/21 5:13
木道は霜で滑り易い。
凍てつくイワギキョウ
2014年09月21日 05:34撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/21 5:34
凍てつくイワギキョウ
薬師岳に朝日が当たる。
2014年09月21日 05:40撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/21 5:40
薬師岳に朝日が当たる。
黒部五郎岳にも
2014年09月21日 05:40撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/21 5:40
黒部五郎岳にも
大分明るくなってきた。
2014年09月21日 06:04撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/21 6:04
大分明るくなってきた。
祖父岳のピーク
2014年09月21日 06:14撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/21 6:14
祖父岳のピーク
ケルンと薬師岳
2014年09月21日 06:14撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/21 6:14
ケルンと薬師岳
分岐から鷲羽岳を目指すが、手前にワリモ岳。
2014年09月21日 07:07撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/21 7:07
分岐から鷲羽岳を目指すが、手前にワリモ岳。
ワリモ岳を越すと鷲羽岳が大きく迫ってくる。
2014年09月21日 07:19撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/21 7:19
ワリモ岳を越すと鷲羽岳が大きく迫ってくる。
鷲羽山頂からの槍・穂高
2014年09月21日 07:41撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/21 7:41
鷲羽山頂からの槍・穂高
槍の左に富士山
2014年09月21日 07:42撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/21 7:42
槍の左に富士山
三俣蓮華を手前に、笠ヶ岳、御岳、乗鞍岳の遠望。
2014年09月21日 07:44撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
9/21 7:44
三俣蓮華を手前に、笠ヶ岳、御岳、乗鞍岳の遠望。
これから行くぞ、水晶岳。
2014年09月21日 07:47撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/21 7:47
これから行くぞ、水晶岳。
鷲羽岳山頂は広い。
2014年09月21日 07:47撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/21 7:47
鷲羽岳山頂は広い。
右に水晶小屋のある赤岳、左に水晶岳本峰。
2014年09月21日 08:23撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/21 8:23
右に水晶小屋のある赤岳、左に水晶岳本峰。
水晶小屋を出て、水晶岳が近づく。
2014年09月21日 09:18撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/21 9:18
水晶小屋を出て、水晶岳が近づく。
水晶岳山頂直下の岩場
2014年09月21日 09:26撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/21 9:26
水晶岳山頂直下の岩場
水晶岳から、槍穂の手前に水晶小屋も見える。
2014年09月21日 09:43撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/21 9:43
水晶岳から、槍穂の手前に水晶小屋も見える。
水晶岳南峰から北峰と薬師岳
2014年09月21日 09:43撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
9/21 9:43
水晶岳南峰から北峰と薬師岳
水晶岳から、雲の平の向こうに黒部五郎と北ノ俣岳
2014年09月21日 09:43撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3
9/21 9:43
水晶岳から、雲の平の向こうに黒部五郎と北ノ俣岳
水晶岳から北を向くと赤牛岳、それより高く立山、剱岳。
2014年09月21日 09:46撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
6
9/21 9:46
水晶岳から北を向くと赤牛岳、それより高く立山、剱岳。
黒部湖の上に後立山連峰の山々。
2014年09月21日 09:47撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/21 9:47
黒部湖の上に後立山連峰の山々。
ウラシマツツジの草紅葉
2014年09月21日 10:24撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
9/21 10:24
ウラシマツツジの草紅葉
赤牛岳に向かう稜線より振り返る水晶岳。
2014年09月21日 10:26撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/21 10:26
赤牛岳に向かう稜線より振り返る水晶岳。
稜線から見えた高天原の小屋と湿地
2014年09月21日 10:35撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/21 10:35
稜線から見えた高天原の小屋と湿地
赤牛岳が近づく。
2014年09月21日 11:35撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/21 11:35
赤牛岳が近づく。
赤牛岳から薬師岳
2014年09月21日 12:12撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/21 12:12
赤牛岳から薬師岳
赤牛岳に着いたという証拠写真。
2014年09月21日 12:12撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
4
9/21 12:12
赤牛岳に着いたという証拠写真。
赤牛岳から北の眺め、黒部湖の上に後立山、左に立山。
2014年09月21日 12:13撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/21 12:13
赤牛岳から北の眺め、黒部湖の上に後立山、左に立山。
南に振り返って槍と水晶岳。
2014年09月21日 12:14撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/21 12:14
南に振り返って槍と水晶岳。
読売新道の道標。ここは5/8
2014年09月21日 13:30撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/21 13:30
読売新道の道標。ここは5/8
紅葉が始まっている。
2014年09月21日 13:37撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/21 13:37
紅葉が始まっている。
紅葉のナナカマドと立山
2014年09月21日 13:40撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/21 13:40
紅葉のナナカマドと立山
カエデの黄葉
2014年09月21日 13:42撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/21 13:42
カエデの黄葉
木道があって庭園風
2014年09月21日 13:52撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/21 13:52
木道があって庭園風
木の根を伝う急坂が続く、読売新道。
2014年09月21日 14:54撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/21 14:54
木の根を伝う急坂が続く、読売新道。
誰かさんのいたずら見つけた。超大判どら焼きみたいな、見事な大きさと色合いのキノコだった。
2014年09月21日 15:24撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
5
9/21 15:24
誰かさんのいたずら見つけた。超大判どら焼きみたいな、見事な大きさと色合いのキノコだった。
奥黒部ヒュッテテント場の夕暮れ。
2014年09月21日 17:55撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/21 17:55
奥黒部ヒュッテテント場の夕暮れ。
奥黒部のテント場は白い砂地。
2014年09月21日 17:55撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
9/21 17:55
奥黒部のテント場は白い砂地。
奥黒部から平の渡し場への、黒部川沿いの道。木の桟道、梯子が延々と続く。
2014年09月22日 05:22撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
9/22 5:22
奥黒部から平の渡し場への、黒部川沿いの道。木の桟道、梯子が延々と続く。
平の渡し針ノ木側の避難小屋。登山道が中を通っていて扉のない構造。
2014年09月22日 05:48撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/22 5:48
平の渡し針ノ木側の避難小屋。登山道が中を通っていて扉のない構造。
板の間が2人寝られる程度にある。
2014年09月22日 05:49撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/22 5:49
板の間が2人寝られる程度にある。
平の渡しの船着き場への下り口。
2014年09月22日 05:59撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/22 5:59
平の渡しの船着き場への下り口。
渡し船がやって来た。案外立派な船。
2014年09月22日 06:16撮影 by  uTough-6020 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
9/22 6:16
渡し船がやって来た。案外立派な船。
渡し船を下りて平の小屋へ登って行く。
2014年09月22日 06:27撮影 by  SHL23, SHARP
9/22 6:27
渡し船を下りて平の小屋へ登って行く。
刈安峠から五色が原へ上がる道、紅葉が大分みられる。赤牛岳も見えて来た。
2014年09月22日 08:37撮影 by  SHL23, SHARP
1
9/22 8:37
刈安峠から五色が原へ上がる道、紅葉が大分みられる。赤牛岳も見えて来た。
獅子岳に続く山稜を後ろに、ナナカマドの紅葉。
2014年09月22日 09:11撮影 by  SHL23, SHARP
2
9/22 9:11
獅子岳に続く山稜を後ろに、ナナカマドの紅葉。
五色が原から赤牛岳
2014年09月22日 09:19撮影 by  SHL23, SHARP
1
9/22 9:19
五色が原から赤牛岳
五色が原からの獅子岳、龍王岳。
2014年09月22日 09:38撮影 by  SHL23, SHARP
9/22 9:38
五色が原からの獅子岳、龍王岳。
鬼岳のトラバース道。霧がかかって来た。
2014年09月22日 11:37撮影 by  SHL23, SHARP
9/22 11:37
鬼岳のトラバース道。霧がかかって来た。
鬼岳を過ぎて聳える龍王岳。左の肩へ、本山行最後の登り道となる。
2014年09月22日 12:02撮影 by  SHL23, SHARP
9/22 12:02
鬼岳を過ぎて聳える龍王岳。左の肩へ、本山行最後の登り道となる。
浄土山の南峰に到着、立山(雄山)を望む。大きな登りは全て終わった!
2014年09月22日 12:59撮影 by  SHL23, SHARP
2
9/22 12:59
浄土山の南峰に到着、立山(雄山)を望む。大きな登りは全て終わった!
浄土山の西ルートを下りる。室堂ターミナルが見えてきて、間もなく山行終了となる。
2014年09月22日 13:31撮影 by  SHL23, SHARP
1
9/22 13:31
浄土山の西ルートを下りる。室堂ターミナルが見えてきて、間もなく山行終了となる。

感想

本コースはお盆休みにUさんと二人で行く計画を立てたが、天候不順で薬師岳の日帰りに終わっていた。Uさんには恐縮だがこの9月の連休で一人で実施することにした。日本海側に高気圧が居座って、アルプスは北ほど天気が良いという状況で、北ア最奥の山旅を楽しむことが出来た。

20日: 前日に折立入りして余裕を持って行きたいと思ったが、仕事が片づかず睡眠2時間での朝出となった。有峰林道亀谷ゲート開門6時の30分前に着いて長い車列に並ぶ。待つ間も居眠りしておく。

 こんな感じだったから、今日は調子が上がらず苦労するかと思ったが、歩き出してみると案外そうでもなく足は軽く、大勢の登山者をどんどん抜いていく。一方トレランの韋駄天さんにはしばしば抜かれるが。テント泊3泊を想定した荷物で水抜きで13kgあったがその重さもあまり感じない。太郎小屋までの所要時間は先月の時の15分増しだった。先月は日帰り軽装備でUさんに追い立てられながらの時間だから、この時間差は大健闘である。高曇りだが周囲の山は良く見える。水晶岳の姿に、明日は行くよと意気が高まる。

 太郎小屋を後に、薬師沢小屋への道に入る。それまでの登山道と小屋周りの賑わいから一転静かな道となる。最初は木道でゆるゆる進むが、尻擦りの急坂に突入する。沢沿いになると緩やかになり、カベッケヶ原の湿原などを過ぎて薬師沢小屋に達して一休み。

 薬師沢小屋は、この辺ではここにしか建てようがない様な狭い平地に建っていて、吊り橋と一体になっている。吊り橋を渡って梯子で河原に降り、少し下流に進むと大東新道との分岐となり、いきなりの急登で始まり、延々と続く。急であるばかりか岩ゴロが大きくて大股登りを強いられる。標高2350mまでの450mを頑張ると雲ノ平の西端となり、緩やかになって木道も現れる。水晶岳がまた見えて来て、アラスカ庭園からずっと楽しい木道歩きで雲ノ平小屋が見えて来て、丘を一登りで小屋に到着。薬師沢から雲ノ平は6年ぶりだが、前回は雨天で何も見えなかったので、改めて雲ノ平の眺望の良さ、気持ちの良さを知った。

 雲ノ平のキャンプ場もなかなか気持ちの良い場所だ。祖父岳に抱かれた斜面で、西側に開いていて黒部五郎岳が良く見える。雲ノ平小屋では水は有料だが、ここには良い水場があって小屋から片道20分を水汲みに来る人も多い。トイレはバイオ化されているのだが、足踏みポンプの水が出ない等、やや管理が行き届いていない感じはした。昨夜からの寝不足状態でここまで眠くならないのは不思議なくらいだったが、夕景色を眺めながらの上機嫌の夕食の後は暗くなる前にぐっすり寝入っていた。

 21日: 朝はかなり冷えて、テントにもびっしり霜がついた。5時にヘッドランプで出発、木道にも霜がついて傾いている所はかなり怖い。特に横に傾いた木道がかなりヤバい。滑って転倒か転落したら痛そうと思うが、なんとかそんな目には会わずに切り抜けた。薬師岳に、黒部五郎岳に朝日が当るのを眺めながら、今日の最初のピーク、祖父岳となる。ここから先が、黒部五郎を目指した6年前と違うルートとなる。祖父岳から岩苔乗越に下りて、少し登り返してワリモ北分岐となる。左へ水晶、右へ鷲羽への分かれ道だ。

 今日のルートの標準タイムは、真っ直ぐ水晶に向って11時間、鷲羽へ寄り道するともう2時間10分かかるが、分岐に荷物をデポして鷲羽を往復することにした。水晶も鷲羽も登ったことはあるのだが34年前の学生時代に裏銀座縦走したときのこと。僕が富山に来てからの8年間では、この2山が北アの百名山では最後なのだ。ここで鷲羽岳のみを残すわけにはいかないではないか。標準タイム2時間でも空身なら半分くらいで出来るだろう、概ねその目論見通りだった。34年ぶりの山頂に眺めも大展望、名残は惜しいが15分ほどで引き上げてデポ地に馳せ戻った。

 さていよいよ水晶岳を目指す。水晶小屋のある右の肩に上がり、稜線を頂上に達するルートはずっと見えている。赤池の湿地を横切って水晶小屋に上がった所で空腹感を覚えたので補給休憩とした。多くの登山者はここに荷物を置いて水晶岳を往復するのだが、僕は再び荷物を背負って山頂を目指す。頂上直下の岩場を越えて、最高所の南峰に到達。かなり狭い山頂で人口密度が高い。

 鷲羽でも大展望だったが、水晶岳の展望が最高だった。何が違うかと言うと、山頂が狭いだけにどこを向いても足下が深く落ちて、その先に高峰が聳えている。しかも360度どこを向いても名だたる名山がひしめいているのだ。百名山で直ちに同定できたものだけでも、鹿島槍、五竜、白馬、立山、剱、薬師、黒部五郎、笠、御嶽、乗鞍、穂高、槍、鷲羽、白山、それに富士山だ。何とも贅沢な、正に北アルプスど真ん中の眺めであった。

 ついでに言うと、ここ水晶岳の住所は自分が住んでいる富山市であり、富山市の最高所なのだ。県境でもない独占地だ。全国の県庁所在地の中では静岡市が間ノ岳を持っているのに次ぐ高さである。鷲羽岳、黒部五郎岳、薬師岳、これから向かう赤牛岳も富山市の山なのだ。平成の大合併で富山市がやたらでかくなった結果なのだが、以前気がついた時にはちょっと信じがたかった。

 さてこれから向かう赤牛岳もどっしり構えてはいるが、その後ろに立山・剱岳がより高く聳えている。2900m以上の山にぐるりと囲まれているために、この2800m峰は百名山にはなれないと解る。黒部ダムからは黒部湖の奥に存在感を誇っているし、五色ヶ原からもよく目立つが、立山辺りからだとよほどよく知っていないと、あれが赤牛岳と指し示すことはなかなかできない。

 水晶岳から最初は少しガレ場の急坂を下るが、後は緩い稜線の道となる。左手下に高天原の小屋と湿地を眺めると温泉沢の頭を通過する。2813mのピークを過ぎて一旦下り、水晶-赤牛間の最低鞍部が2710m、ここから150mの登りを一頑張りで行けるかと思うと、また一旦50mほど下って、漸く赤牛山頂への最後の登りとなる。山頂には二人の男の人が休んでいた。二人とも読売新道を登って来たとのことだった。周辺ガスが湧き始めて来て眺望は水晶岳に大分譲るが、今回目標のピークを全て踏んで満足であった。

 さて後は読売新道の大下りだ。奥黒部ヒュッテまでの標高差は1300m、標準タイムでは5時間となっている。歩き易い下り道なら僕は普通1時間で500m位を下るが、難路と言うことなのでもう少し遅くなるだろう、一応目標3時間位か。山頂から最初の標識「7/8」までは巨石を辿る道、ガラガラの道などでなかなか標高が下がって行かない。樹林帯に入ると木の根をつたう急坂の道となる。足が疲れていると辛いであろう。標高2400m辺りではナナカマド、カエデの紅葉の見ごろが始まっている。2000m以下は眺望もなくなり、相変わらずの急坂をひたすら下り、川の音が聞こえてくると一頑張りで平坦な道に出て、ほどなく奥黒部ヒュッテに到着。テント場の受付と同時にビールを買い、長丁場を終えた感慨に浸った。

22日: 朝一番の平の渡し船6:20に乗らないと今日中に室堂に着いて帰宅するのが難しくなる。4時までにはテント場出発と決めて、順調に撤収が済んで3時40分にヘッドランプで出発した。先ず東沢谷を渡るのに5連続の丸木橋の列に度肝を抜かれる。平坦な砂地を抜けると、いよいよ断崖をへつる、木の足場の連続となる。土の上を歩く箇所も含めて殆ど登っているか下っているかである。1時間歩いてGPSで位置確認をすると、渡し場までの行程の1/3位しか行っていない。その後漸く難場は少なくなって概ねすたすた歩けるようになり、薄明るくなって来て左手下が黒部湖の湖面と解ると少しほっとする。船着き場の表示は突然現れた。GPSに仕込まれた地図の情報が古く、それにあるよりも200mほど手前に移されていたのだ。山と高原地図では今の正しい場所に示されている。標準タイム2時間の所を1時間50分だった。船が来るまで余裕があると思い、避難小屋を偵察に往復することにした。途中上下もあって片道15分と案外時間がかかり、6時を過ぎて戻って来た。船着き場にいないと船が来てくれないこともあるというので、いそいそと長い木の階段(梯子にかなり近い)を船着き場へと下りた。

 渡し船は平の小屋を6時丁度に出発で、5分位で着くはずなのだが、6時10分になってもやって来ず、本当に来るのかと心配で待ち続ける。6時15分、かすかに船のエンジン音らしいものが聞こえて、間もなく船が見えて一安心。乗船客は向こうから2人、こちらからは僕1人だった。船を下りて長い階段を登って平ノ小屋に到着。テント場ではごく軽くしか食べてこなかったので、ここで再度朝食タイム。この間小屋から出発する人数名、皆黒部ダム方面へ向かって行った。

 今度は本日最大の、五色ヶ原まで標高差1000mを登る。最初はヌクイ谷沿いの緩い道だが、沢を離れて刈安峠への急坂となる。急坂ではあるが雲ノ平や読売新道ほどの激しいものではなく、殆ど手は使わずに歩いて行けるものである。この間と刈安峠では何人か下山の人と会った。

 刈安峠を過ぎると道は次第に緩やかになり、眺望も効いてきて赤牛岳も見えてくる。紅葉も見られるようになった。2362mの標高点辺りで五色ヶ原の端っこの雰囲気になり、木道も現れる。五色ヶ原が見渡せるようになり、道も一層緩くなって五色ヶ原のキャンプ場に到達。キャンプ場の水場は枯れていて、山荘に取りに来るよう表示してあった。

 この後は浄土山まで正味の標高差は400mほど、何度か通った道でもありもう苦労しないかと思ったらそうでもなかった。ザラ峠へ下りて獅子岳への400m近くの登りとなる。ここはまだ気力があって頑張ってそれなりのペースで登った。鬼岳は横腹の通過で細かい登り降りがあり、龍王岳との鞍部からは残り標高差150m程の、本日およびこの山行の最後の登りである。ここではラストスパートとは行かず、ちょっと苦しくなってペースを落としてなんとか凌ぐ状態となった。3日間の蓄積による全身疲労であろうか。龍王岳の肩を越して浄土山南峰までの緩い坂は何十回も歩いたよく知っている場所なのだが、いつもよりも長く遠く感じた。浄土山で最後の大休憩。折立からここまで50km、よく歩いたもんだ。途中で抜いてきたおじさんも到着してお互いを労った。おじさんは折立から薬師岳経由、テント3泊してここまで来ていた。

 浄土山南峰からは北峰経由、室堂山展望台側を下った。まだ下りの脚力は残っていて辛い思いはしなかった。室堂山荘前に下りて来て銀座の様な人通りに交じり、遂に室堂ターミナルに到着。今日はいつもと違ってもう車の運転はしないので、室堂で先ずビール、バス・ケーブルで立山駅に下りて千寿荘で入浴、富山地方鉄道車内で日本酒と、良い気分で帰宅するのであった。

 翌23日は自宅で朝のんびり過ごしてから、折立に残した車を自転車で取りに行った。有峰林道の小見線は自転車ではトンネルが恐いので小口川線から登り、折立まで通算の登り標高差が1700mになる。4日間で徒歩と自転車を合わせて6000mを越えて登ったのであった。

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:2670人

コメント

まだコメントはありません
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

無雪期ピークハント/縦走 槍・穂高・乗鞍 [4日]
技術レベル
3/5
体力レベル
5/5
無雪期ピークハント/縦走 槍・穂高・乗鞍 [4日]
高天原と雲ノ平
利用交通機関: 電車・バス
技術レベル
3/5
体力レベル
4/5

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら