記録ID: 5219490
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積雪期ピークハント/縦走
氷ノ山
バンザイ登山隊が行く冬の氷ノ山 雪山登山の魅力が凝縮❗️
2023年02月26日(日) [日帰り]
体力度
3
日帰りが可能
- GPS
- 07:36
- 距離
- 10.2km
- 登り
- 813m
- 下り
- 888m
コースタイム
日帰り
- 山行
- 6:27
- 休憩
- 1:25
- 合計
- 7:52
15:55
ゴール地点
天候 | 曇り 少し緩んだとはいえ冬型の気圧配置は継続、日曜日未明に降った雪も含めて想定をはるかに超える積雪量💦 山頂稜線上は気温マイナス10℃+強風で体感温度はそれ以下でした。 山頂〜三の丸の雪原は風裏区間が殆どでしたが三の丸から尾根上に出ると容赦なく強風が吹き荒れていました。 稜線上に積もった雪は風下側に吹き溜まりあちこちに雪丘と雪庇を形成していました。 |
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過去天気図(気象庁) | 2023年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
R29からR482に右折してからは再び雪道。スキー場まではある程度除雪されていますが、スキー場駐車場から上は再び結構な雪道です。 響の森駐車場(無料)に駐車しました。 トイレは無いと思いましたが有るようです。 途中の道の駅はがでトイレを済ませました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山道は無雪期に来た時と全くの別物でした。 案内標識等も雪に埋もれているのか殆ど見当たりません。入山者が少ない日にソロで初めて山行する場合は相当な注意が必要です。 以下かなり長文になるので興味のない方はパスして下さいw 敢えて長文を書くぐらい様々な雪山体験を1日でしたので備忘録として書き記しますw ●今回山行の概要 氷ノ越コース登山口からしばらく林間コースを登り、途中から夏道を外れて稜線まで氷ノ越避難小屋を経由しない谷筋のルートで急登を直登しました。正規ルートの稜線に復帰後も夏道は雪で完全に覆われており、盛り上がるように積もって所々雪庇のあるナイフリッジをこしき岩まで進みます。進行方向に立ち塞がるこしき岩を左側から巻いてトラバースし、その後は再び埋もれて見えない夏道から外れ緩やかな登りを山頂まで直登します。 氷ノ山山頂〜三ノ丸山頂〜三ノ丸休憩所へは見渡す限り真っ白な雪原を尾根線から大きく外れないように進みます。積雪が多くてトレースが殆ど無くスノーシューやワカンが無いとかなり体力を使います。この日は私ともう1人がワカンで先行、踏み固めた後を続いたアイゼン組はかなり疲弊していました。 ワカンでも30cm位は軽く沈みました💦 この日は遠くまで見渡せましたが少しでもガスって先が見通せないとルーファイがかなり厳しくなりそうです。GPSは必携です。 三ノ丸休憩所を過ぎた辺りから強風で新雪が吹き飛ばされてトレースが消えていて焦りましたがヤマレコを見ながら稜線を氷ノ山スキー場リフトトップまで進みました。 雪原は尾根沿いに広葉樹が立ち並ぶ林が出現した所で終了。更に進んで右側が切れ落ちた細尾根を慎重に通過、その先は樹林帯の激下りになっていてリフトトップに至ります。 リフトトップから先はスキー場のゲレンデ左側に沿って上級者コースの急斜面を下りますが左端はカリカリのアイスバーンなので少し中央寄りを下った方が安全だし楽です。 無雪期だとリフトトップの右側から急斜面を100m程下って右手に林の中を進みますが、恐らく冬季は通行不可と思われます(未確認です)ので素直にゲレンデを最後まで下った方が良さそうです。 ●氷ノ越コース登山口〜稜線までのトピックス 冬の氷ノ山は初めてだったので、ルートについては特に考えずに先行者についていったところ氷ノ越避難小屋を目指す正規の登山道から外れて谷筋を直登するコース取りでした。冬は初めてだし、先行者が迷うことなくそちらにルートを取ったので、これが氷ノ山の冬道直登ルートなんだと疑うことなく追随しましたが、後から確認したところヤマレコのみんなの足跡雪山版にも踏み跡が無かったので本当にこれがポピュラーな冬道だったんだろうかと首を傾げてしまいました。皆が皆このルート取りだったので多分合っているのだと思います。別の方のレコを見ると、谷筋直登は雪崩れるリスクがあると正規ルートで氷ノ越経由で登ってられましたが、そちらのルートに全く気付きませんでした。 厄介なのはルートミスのトレースが残っている時です。途中で直ぐ前を先行するグループが休憩する間に追い越して先頭になった時、そのまま谷筋を詰めていくトレースが無く、氷ノ越方向に左に折れて尾根を目指すトレースが有ったのでそちらが正しいルートと判断して登っていって尾根に出たところでトレースが行き止まっていた為やむ無く引き返して時間と体力を浪費してしまいました。そう言えばそれまで前に居たのかどうか不明のソロの若者がいつの間にか現れて谷筋ノートレースを黙々と登り始めていたので、もしかしたらその人が尾根まで登って雪深さに挫けて引き返してきたのかも、というか絶対そうやん!それやったら我々が尾根側に行こうとした時一言教えてよ〜💢とちょっと憤慨!後続の方が分かるよう✖️印と○印でルートを示しておきました。 我々がルートミスしている間に後続にどんどん抜かれてトレース増え多少は上りやすくなりましたが、最後の尾根への登りは激登りで、そこで大渋滞が発生💦ピッケルがあればが楽に安全に登れます。 ●山頂稜線〜こしき岩迂回でのトピックス なんとか急登を登り切ってあとは山頂まで稜線をスノーハイクで進むだけと勝手に思い込んでワカンを装着、しばらく割と広めのナイフリッジを進むと、ヤキョウガ山と呼ばれる少し開けた小ピークに到着。先行登山者が装備変更等を行なっていました。正面には荒々しく岩肌をむき出したこしき岩が立ちはだかります。ナイフリッジも更に険しく、初めての我々は本当にココ進めるの?と不安が過ります。ルートミスしたソロの若者はツボ足だったようでココで撤退していきました。よくその装備で来たなと呆れてしまいました。やがてリーダーと思しき男性と女性5名程のパーティがスノーシューでスタートしたので我々もその後に続きましたが、途中で耐風姿勢を取って〜と前から聴こえてきたりして更に緊張が高まりました。やがて突然そのリーダーが「バックして〜、そのまま後ろ向きにバック、バック!」と無茶な指示をしてきて女性達は戸惑ってパニック。どうやらスノーシューでは行けないと分かっての指示でしたが、そこで渋滞が発生。リーダーから「行かれるんでしたら先に行って下さい」と言われたけどトレース上は狭くて追い抜けないので、仕方なく尾根上部へ雪庇に注意しつつ迂回。意外と尾根上部は広くて安定していてそのまま尾根トップを通ってこしき岩の真正面まで行きました。 次の難関はこしき岩をどうクリアするのかです💦初めての我々は定石が分からず、トレースも無いので、どう考えても左の切れ落ちた側からはあり得ないと右側を覗いてルーファイしてたら「ここは左から巻くんですよ!」と後ろから来た別のパーティのリーダーから声を掛けられ助かりました。と言うことで経験者に先導頂き、私も勿論ワカンを外して後に続きました。 こしき岩クリアが今回山行の1番の核心部でした。左側が切れ落ちているのでアイゼンとピッケルでしっかりと支点を確保して慎重に進みました。 中にはアイゼン無しやワカンを付けたままでこしき岩を通過してきた人がいたのを見た時には驚きました。ツボ足はまだしもワカンでのトラバースは山側片側荷重になると大変危険です。過去に滑落経験があるので私は二度とやりません!あの時先頭をスノーシューで進もうとして諦めたパーティもアイゼンに換装して無事山頂に来られていました。素晴らしい判断だと思いました。 ●氷ノ山山頂〜三ノ丸〜樹林帯までのトピックス 山頂避難小屋で休憩後、三ノ丸経由で周回する予定でしたが、殆どの方はピストンで下っていきました。さてこの後どうするか?目の前に広がる雪原を歩きたいけど無雪期とは勝手が違うし、思案していた時にソロの男性がスノーシューで行こうとされたので話をすると、同じ所に下山するようなので後をついて行かせて頂きました。 と、いってもスノーシューだとあっという間に引き離されやがて見えなくなりましたがw スノーシューのトレースは殆ど沈まないので微かに残る踏み跡を頼りに進みましたがやがて明瞭なトレースが現れたので暫くはそれを頼りに進みました。最初はアイゼンで進みましたがあまりにも沈むので途中でワカンを再装着。同行の後輩もワカン装着。先輩と同期は持っていないので、ワカン組が先行して後からアイゼン組が続く形になりましたが差は歴然でした。同方向に進んできた男女2人組も最初アイゼンで通そうとされていましたが、背中を見るとスノーシュー持ってられるので、絶対履き替えた方が良いですよーと助言するとその後はスノーシューでぶっちぎられましたw 有難かったのは三ノ丸手前までは風裏になっていて殆ど無風で、曇りだけどガスる事なく遠景が見える中進めたことです。 三ノ丸への登り辺りから再び強風が当たるようになり、休憩所を過ぎた所でとうとう先行トレースが無くなってしまいました。どう進むか協議中に左手からスキーを履いたBCのパーティが登って来られたので一瞬そっちか!と思いましたが、ヤマレコを見ると、どう見ても右手の尾根伝いに行くのが正しく見えるので、ヤマレコを信じて尾根伝いに進んで正解でした。ヤマレコ様々ですw 途中ナイフリッジがあったり、スキー場上部の激下りがあったりしましたが無事下山することが出来ました。 |
その他周辺情報 | ゆはら温泉ふれあいの湯 入浴料400円 mont-bell会員証提示でなんと200円 シャンプーリンスは有りません。持っていくか受付で購入、100円 |
写真
感想
今日は前から来たかった積雪期氷ノ山に挑戦♬
もっとソフトな雪山をイメージしていたので、そのハードさに脱帽しましたw
詳細は長々とコース状況欄に書きましたが、色んな雪山体験ができ、正に雪山登山の様々な要素が凝縮された内容の濃い山行となりました。
もっと凄い稜線上の爆風や低気温、ホワイトアウト等過酷な状況は経験したことが無いので、これが雪山の全てとは言いませんが、普通に安全に登って帰ってくる趣味の登山としては十分に満足いく山行だったと思います。
今回ラッキーだったのは、我々以外に経験値の高い登山者が周りに沢山いたことです。我々だけだと恐らくこしき岩で引き返していましたw
色々と勉強になりました。
バンザイ登山隊またまだですw
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