宮之浦川遡行
![情報量の目安: S](https://yamareco.info/themes/bootstrap3/img/detail_level_S2.png)
![都道府県](/modules/yamainfo/images/icon_japan_white.png)
- GPS
- 80:00
- 距離
- 25.6km
- 登り
- 2,408m
- 下り
- 1,961m
コースタイム
- 山行
- 1:50
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 1:50
- 山行
- 7:45
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 8:15
- 山行
- 9:15
- 休憩
- 0:15
- 合計
- 9:30
天候 | 3日目の夜以外基本ずっと晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
アクセス |
写真
装備
共同装備 |
ロープ35m&15m
カム・ナッツ
ハーケン
ハンマー
アブミ
ラバーソール
|
---|
感想
大学院の授業をサボって夏を先取り。
屋久島入門という事で宮之浦川へ行ってきたが、多くの記録にある通り、全てがデカく大味な渓相だったという感想しか持ちえなかった。
それよりか、ウイスキーでもやりながら砂浜で海を眺めていた方が気分的にはよかったかもしれない。
とまれ、九州でも気のおけない先輩らと山に行けることに感謝です。
7月14日
井上と宮之浦で合流。観光センター前の公園で装備を整える。宮之浦林道ゲートまでタクシーで行くはずが、気づいたら対岸の神之川林道を走っていた。道は荒れているが距離的にはこっちの方が近そうなのでそのまま進む。車両は龍神杉登山口まで入れた。ここで井上が1万円を失くしていることに気づく。どうやら行きのフェリーでやられたようである。最初から前途多難である。
林道を進み、Co310堰堤マーク手前から宮之浦沢に下り対岸へ渡渉。対岸の急斜面を上がりCo350くらいで宮之浦林道と合流。暑すぎて頭がクラクラする。あとは林道をポクポク進み、潜水橋まで。夜は満天の星空。流れ星も観察できた。
7月15日
ナベカケ谷出合まで巨岩の乗越を繰り返す。今日もメチャクチャ熱く汗が吹き出す。ナベカケタ出合いを過ぎると急にヌメリが酷くなる。程なくしてマンベー淵。第一巨石は右下からくぐる。第二巨石はどれかよくわからなかった。第三巨石に辿り着くと大量の残地ロープ、シュリンゲ、ハーケン、アブミが垂れ下がっている。しかも取り付きのところには工具とアブミが残置されていた。記録で読んで知ってはいたが、改めて見ると汚い。登り自体はザック吊り上げて、楽しくチムニー登り。次のF10は左岸の草付きを登っていくと踏み跡に出会うのでそこをトラバース。滝横から簡単に復帰できる。
ここを超えると前方に龍王の滝が見えてくる。50m2段までは見えるがそれより上はよくわからない。このデカさの滝は今までお目にかかったことが無い。圧巻。一通り鑑賞して遊泳を楽しんだ後、核心の巻きに入る。右岸のルンゼを登り、事前情報通り巨大CSにぶち当たったところで左上して登るべきチムニーと対面。ザイル出して突入。チムニーが狭くなるところでどうしてもザックが通らないので、一度残置して空身で登る。ザイルをフィックスして懸垂でザックのところまで降りザック背負って登り返し。後続はザックを下から吊り上げた後、空身で登る。チムニーに挟まれるまでが難しかった。終了点からバンドを左にトラバースし、上を目指して木登りする。一箇所嫌らしかったので5mほどザイルフィックスして荷上げ空身で登った。あとは尾根を目指してひたすら急斜面を登る。クソ暑い。熱中症の危険を感じる暑さ。塩レモンタブレットとハッカ油を持ってきていて良かった。しばらく尾根を辿り、Co1050ぐらいから下降気味にトラバース。何度もスラブにぶち当たりながら、迷路のように歩きやすいところを繋いでいくと、上手い具合に漏斗の滝手前Co970くらいで沢に復帰。トータルで3時間ほど。間違いなく今までで最高難度の高巻きだった。
歩き始めるとすぐに漏斗の滝。流入する角度が鋭角すぎて井上は気づかずに支流を登り続けていた。漏斗の滝の巻きは支流を少し行き、登りやすそうなルンゼを詰めて尾根のコルまで出る。その先も登れない滝が続いているのが見えたので、尾根を辿る。巻きばっかりでちょっとうんざり。Co1180ぐらいから下降気味にトラバースすると水が流れるルンゼにぶち当たる。そのルンゼの右岸を木を頼りに下降していくとルートがつながっており、今回も懸垂なしで沢床まで復帰。今回もスムーズに巻くことができた。フェリーで1万円を課金したご褒美だろう。
沢床に復帰したところはF22のすぐ手前。端正な形のF22は右岸から小さく巻いて、すぐ上の河原でC2。今日も満天の星空。
7月16日
C2より上はしばらく河原歩きと小滝の巻き。岩が3段連なった滝は、下部はイモムシ登り、上部はボルトにアブミ掛けて超える。上部ゴルジュは右岸巻き。笹薮斜面を尾根近くまで登りしばらくトラバース。Co1460二股から伸びる沢にぶつかったところで、沢沿いの斜面を降りていき、最後は懸垂10mで沢床に降り立つ。すぐに1460m二股。右俣の滝を超えると斜面がなだらかになり源頭の様相となる。1520m二股は30m程の滝のかかる左股へ。滝は左岸から登れる。この滝を超えると急に沢幅狭くなりボサって来る。と思えば、源頭とは思えない深い切れ込みの滝も出てくる。しばらくヒーコラ進み。1720mの最後の二股を右へ。苔の絨毯のような滑滝をいくつかこえていくと沢形が消失。そこから膝丈くらいの藪を30mほど進むと焼野三叉路から50mほど永田岳方面に進んだ登山道に出る。長かった。
三叉路にザックをデポし、宮之浦岳へ空身でポン。ピークは360度の大展望だが太陽が本気を出しておりめちゃくちゃ暑い。樹林限界より上なので遮るものがなくけっこう危険を感じる暑さ。永田岳方面から湧き出した雲が太陽にかかることを期待してしばらく雲を応援するがどうにもならなそうなので、重い腰を持ち上げて降り始める。熱中症にならない程度のペースでダラダラ歩き、何とか新高塚小屋へ辿り着く。最初は小屋に誰もいなかったので、小屋内に荷物を広げるが後からワラワラと人がやってくる。上手くコミュニケーションを取れる自信が無かったので、小屋内の荷物を撤収し、小屋近くの整地された場所でゴロ寝。変な目で見られていたがこっちの方が快適。夜半に雨が降り始めたので慌ててタープを張る。
7月17日
有名どころの杉を見ながら下山。森林軌道に乗ってからは軽く100人以上のハイキング客とすれ違った気がする。下山後はオリオンビールと三岳で勝利の祝杯。
コメント
この記録に関連する登山ルート
![](https://yamareco.info/include/imgresize.php?maxsize=90&crop=1&fname=%2Fmodules%2Fyamainfo%2Fupimg%2Fpt%2ffdacdf9f27c62145d31a407c83fe71a8.jpg)
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する