実質1泊2日の裏銀座(新穂高〜高瀬ダム)
- GPS
- 26:52
- 距離
- 56.7km
- 登り
- 4,429m
- 下り
- 4,344m
コースタイム
- 山行
- 3:08
- 休憩
- 0:04
- 合計
- 3:12
- 山行
- 9:52
- 休憩
- 1:20
- 合計
- 11:12
- 山行
- 10:20
- 休憩
- 1:17
- 合計
- 11:37
天候 | 初日夜から朝にかけて霧雨 初日の朝以降は快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路:七倉山荘→信濃大町(裏銀座バス)/信濃大町→松本(電車) |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所なし。唯一の鎖場は烏帽子岳の頂上直下だけ。 |
その他周辺情報 | 宿泊:雲ノ平山荘 |
写真
感想
※形式上は1泊3日ですが、双六岳で日の出を拝むために必要以上に休憩したので、所要時間的には1泊2日に読み替えていただいても、問題ないかと思います。
諸事情で急遽お盆に帰省できないことになり、どこに行こうか考えた結果、以前職場の先輩におすすめされた雲ノ平に決定。
ここ数年テン泊で眠れた実績がなく、装備が重いと途端に鈍足になるので、迷うことなく山荘を予約した。
周辺のスポットを調べたところ高天ヶ原温泉も気になったが、硫黄臭が得意ではないし、そもそも折立が自宅からあまりに遠いしで悩みに悩んだ結果、裏銀座エリアを歩く際に少し寄り道する形で利用することにした。
なお、本来の裏銀座とは高瀬ダム→上高地だが、今回は新穂高→高瀬ダムと短縮バージョンかつ逆走となっている。
高瀬ダムと新穂高への公共交通機関の最終便を比較したところ、後者の方が遅かったので新穂高スタートとした。
また、某レジェンドヤマレコユーザが高瀬ダム→新穂高を1日で縦走していたことも、かなり強力な判断材料となった。
0日目
平湯温泉 ひらゆの森で入浴と夕食を済ませる。
かなり快適な休憩スペースが使えるので、新穂高温泉行き最終バスの発車時刻(19時半)まで一眠りできれば良かったが、寝られなかった。
だが、前週に裏銀座正規ルート+αを完走された方の話を聴くことができ、モチベーションを上げられた。
終バスで平湯温泉(19時半)→新穂高温泉(20時過ぎ)へ移動後、新穂高山岳指導センター手前のベンチで寝られれば良かったが、意外と人の出入りがあり、そもそも眠気もないので、20時半に登山を開始した。
・笠ヶ岳登山口の水場の水がめちゃくちゃ美味しい。
・シシウドヶ原周辺のベンチに寝転んで観る星空が最高。
1日目
双六岳の山頂は爆風&ガス。
凍えながら日の出まで時間待ち。
槍穂高は厚いガスに覆われており、なかなか太陽が出なかった。
山頂には私含め3組5名。皆さん来なくて正解です。
三俣蓮華岳は特に記憶にない。
鷲羽岳は素晴らしい山容で、百名山どころか三十名山を選定したとしてもランクインするのではと思わせられる佇まいだった。
しかし、こいつの登りは地獄だった。
今回のルートにおける稜線上での一番厳しい登りが鷲羽岳への300m直登となっていて、睡眠不足も相まって体力の残量がゼロになり、この先は急激なペースダウンとなった。
また、ワリモ岳北分岐から雲ノ平方面に方向転換するが、祖父岳から遥か先に見える山小屋に心を折られた。
小屋に着いたら昼寝をしたかったので、スイス庭園などのスポットは道中で見ておこうと遠回りしていろいろ見たが、何がスイス庭園なのかさっぱり分からなかった。
時間を返してほしいし、有栖川有栖に『スイス庭園の謎』として取り上げていただきたい。(憤慨)
小屋は大変綺麗で、夕食も美味だった。
この日はほぼ満室ではないかと思われるくらい登山客がおり、アクセスの悪さをものともしない人気の高さを実感した。
なお、体質的な問題で安眠できなかった。
2日目
0時くらいから目覚めており、その後深い眠りに付けそうにもなかったので、2時半頃出発し水晶岳の山頂で日の出を拝むことにした。
水晶岳方面の先行者は一人で、後続は一組だった。
みんなあんまり裏銀座方面には出てこないのかしら。
水晶小屋→山頂は公式に所要時間が30分となっているが、絶対嘘だと思う。
(本記録では5:14着となっているが、実際には5:01着)
めちゃくちゃ飛ばしても25分掛かったうえに、私と同時刻に水晶小屋を出られた方は日の出に間に合わなかった。
水晶小屋→東沢乗越へ向かう道は地面が茶色の脆い粘土質となっており、左側にかなり切れ落ちているとこから、雨天時は怖いかもと感じた。
真砂岳以降はそれほど大きなアップダウンがなく、幸福に満ちた稜線歩きだった。
野口五郎小屋では冷えたC.C.レモンを飲み、あまりのうまさに財布をベンチに置いたまま展望スポットに移動してしまった。
他の登山者が声をかけてくれなかったら、始まったばかりの私の夏休みは早くも終焉を迎えるところだった。
三ッ岳からは急激に標高を下げるが、小走りで下れそうな砂地の斜面でとても良い。
時折右手にチラリと見えるエメラルドグリーンの水面(高瀬ダム)もとても良い。
烏帽子小屋の日陰でほんの少し休んだ後、烏帽子岳に向けて一歩踏み出した瞬間に私の脚がこのまま進むことを拒んだ。
即座に引き返し、小屋脇でいったんザックと別れることにした。
空身になった途端ノルアドレナリンが出まくり、僅か30分で烏帽子岳に登頂。
山頂看板から更に上の岩先に登れるが、2人分しかスペースがないので譲り合いの精神が大事。
小屋からは日本三大急登にして北アルプス三大急登にも数えられるブナ立尾根を下る。
合戦尾根2回、西黒尾根3回、黒戸尾根と早月尾根それぞれ1回登っているので、残すはブナ立尾根だけであったが、初踏破が下りとなってしまい、とても残念である。
15:05七倉山荘発のバスも視野に入る時刻だったので、めちゃくちゃ頑張って下山した。(これを逃すと次のバスは16:50)
高瀬ダム→七倉山荘のロードもかなり長く、ブナ立尾根で既に真っ白に燃え尽きていたので、慣性と惰性のみでなんとか歩いた。
何度もトンネルを通過してログが狂いそうだったので、早めにヤマレコの計測を止めてしまったが、最後までちゃんと歩ききり14:45七倉山荘到着。
最終的には、行動時間:27.5時間/移動距離:60.3劼箸覆蠅泙靴拭
○完走した感想
・雲ノ平は良いところだったが、裏銀座の途中で寄るには個人的にはやや遠かった。
また裏銀座を歩くのなら、次はコース上の小屋で宿を取りたいと思う。
・裏銀座は北上よりも南下が正しいと思う瞬間が何度もあった。
具体的には、南方向に剪定されている登山道両サイドのハイマツの枝が、太ももや脛にブッ刺さった時である。
枝と同じ向きに歩けば、脚をぶつけることもないので安全なはずだ。
・日帰り登山ばかりやってると、尾根歩きが大半でなかなか稜線を長時間歩く機会がないため、あまりの贅沢さに終始半泣きだった。
・しばらくは山をやる友達に「裏銀座はいいぞ〜」と声を掛けまくる人間になりそう。
なかなかのハードなスケジュールになってますね。とても真似できないです。強い精神力と体力の持ち主ですね!天気が良くて終始眺望が良く、それが元気の源になったのではないでしょうか。
私も真逆のコースですが、鷲羽岳はキツイかった!南方面歩きは偽ピークがたくさんあり心折れそうになり、三俣山荘までの足場の悪いジグザグ斜面が長く感じました。すれ違う人が皆しんどそうな表情で登ってたのを覚えています。
裏銀座は皆進めるだけあって本当に素晴らしいところでしたね!私も同様、裏銀座を急にオススメし始めています笑
お疲れ山でした!
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