黒部五郎から槍：オコジョに会えた

2023年08月31日(木) ~ 2023年09月02日(土)

• GPS: 22:13
• 距離: 52.0km
• 登り: 3,764m
• 下り: 3,603m

コースタイム

1日目

• 山行: 7:39
• 休憩: 0:15
• 合計: 7:54

7:47 折立登山口
8:22 8:22 太郎坂
8:45 8:45 青淵
8:56 8:56 積雪深計測ポール
9:17 9:17 ベンチ
9:46 9:46 五光岩ベンチ
10:00 10:00 太郎兵衛平
10:20 10:24 太郎平小屋
10:34 10:35 太郎山
11:44 11:44 神岡新道分岐
11:51 11:51 北ノ俣岳
12:15 12:15 赤木岳
12:24 12:29 赤木岳南峰
12:49 12:49 中俣乗越
14:04 14:05 黒部五郎の肩
14:14 14:18 黒部五郎岳
14:26 14:26 黒部五郎の肩
15:41 黒部五郎小舎

2日目

• 山行: 7:55
• 休憩: 2:13
• 合計: 10:08

5:32 黒部五郎小舎
6:31 6:32 三俣蓮華岳巻道分岐
7:03 7:12 三俣蓮華岳
7:36 7:36 丸山
7:56 7:56 中道分岐
8:12 8:13 双六岳
8:38 8:38 双六岳中道分岐
8:39 8:40 双六岳巻道分岐
8:51 9:15 双六小屋
9:46 9:47 樅沢岳
10:21 10:21 硫黄乗越
10:54 10:54 左俣乗越
11:59 11:59 千丈乗越
12:48 13:45 槍ヶ岳山荘
13:59 14:35 槍ヶ岳
14:46 14:46 槍ヶ岳山荘
14:53 14:53 飛騨乗越
15:09 15:12 大喰岳
15:26 15:26 飛騨乗越
15:40 槍ヶ岳山荘

3日目

• 山行: 5:02
• 休憩: 0:04
• 合計: 5:06

6:17 槍ヶ岳山荘
6:48 6:49 ヒュッテ大槍
7:08 7:08 坊主岩屋下
7:33 7:33 槍沢・天狗原分岐
7:56 7:56 槍沢大曲り
8:13 8:13 ババ平
8:32 8:32 槍沢ロッヂ
8:50 8:50 二ノ俣
8:56 8:56 一ノ俣
9:03 9:04 槍見河原
9:29 9:30 横尾
10:00 10:00 新村橋
10:09 10:10 徳澤園
10:47 10:47 徳本口
10:51 10:51 明神館
11:16 11:16 小梨平
11:23 河童橋

天候

ほぼ晴れ

アクセス

利用交通機関：

電車 バス タクシー

行き
アパホテル富山駅前に前泊し、地鉄富山駅6:10発、有峰口駅7:00着（途中岩峅寺駅で乗り換えあり）。有峰口からは協和旭タクシーで約30分、12600円。
https://www.shokoren-toyama.or.jp/~tatefuna/kyowataxi.page

東京⇔折立直通の毎日あるぺん号が満席で、富山駅から折立へのバスは前週で平日運行が終わってしまったため、新幹線代、ホテル代、タクシー代と非常に高くかかってしまった。

ちなみに、富山駅から折立へのバスの運行頻度が減り、運行期間も短めなのは、コロナが5類に移行したあとにバス運転手数が以前の水準に戻っていないためではないかとタクシーの運転手さんが言っていた。
https://www.chitetsu.co.jp/?page_id=741

帰り
上高地からは15時発の新宿行きさわやか信州号を事前に予約しておいた。ちなみに16時発は5日前時点ですでに満席だった。平日なのに・・・。

その他周辺情報

下山後は上高地ルミエスタホテルで日帰り入浴。2200円と高い。

上高地の4つの日帰り入浴施設はそれぞれ利用可能時間が異なっていて、上高地インフォメーションセンターが作ってくれている以下のサイトがわかりやすい。

https://www.bes.or.jp/images/uploads/2023spa.pdf

写真

8/31 7:45

折立登山口から出発。

8/31 8:36

迫力の杉。

8/31 8:46

1870m地点で樹林帯が終わり、左手に薬師岳が現れる。

8/31 8:46

オヤマリンドウ

8/31 8:47

奥から順に、劔岳、奥大日岳、弥陀ヶ原。

8/31 8:50

赤花イワショウブかな？

8/31 9:45

薬師岳がどんどん姿を現してくる。

8/31 10:21

太郎平小屋まで登って来ると・・・

8/31 10:22

黒部五郎岳！

8/31 10:34

数十メートルだけ寄り道してまずは太郎山。うしろに富山湾が見える。

8/31 10:33

薬師岳と太郎平小屋が絵のよう。

8/31 11:21

北ノ俣岳あたりから見る薬師岳と太郎平小屋（写真左端）もいい感じ。

8/31 11:31

ホシガラスがちょうど良いところに止まってくれたので、黒部五郎岳と一緒に撮ってみた。

8/31 11:51

北ノ俣岳山頂。右端に見える槍ヶ岳に向かって長い稜線歩きが始まる。

8/31 11:56

まずは黒部五郎岳までの稜線を見通す。なんておだやかなんだろう（山頂直下を除く(＾＾;)

8/31 12:40

西側から見た黒部五郎岳の今回のベストショット。

8/31 14:14

中俣乗越からの標高差約400mの登り返しを頑張って、黒部五郎岳山頂。初めまして！

8/31 14:15

右は薬師岳。正面の鞍部に太郎平小屋がかすかに見えた。

8/31 14:15

右下は黒部五郎カール。右奥は水晶岳。その間に雲ノ平の深い緑の台地が伸びている。

8/31 14:15

写真中央には宿泊予定の黒部五郎小舎。その先には翌日登る槍ヶ岳（右上）への稜線がずーっと見渡せた。左奥は鷲羽岳。

8/31 14:16

槍の右には穂高への稜線。

8/31 14:16

さらにその右には笠、乗鞍、御岳。

8/31 14:23

歩いてきた稜線を振り返る。そのはるか向こうには能登半島が先端まで見えた。

8/31 14:44

黒部五郎カールに降りてきて黒部五郎岳を振り返る。巨大スプーンでえぐったような山容が独特。

8/31 15:02

神様の岩捨て場か。

8/31 15:38

黒部五郎小舎到着。素敵なロケーション。

9/1 5:10

翌日、朝焼けの黒部五郎小舎を出発。

9/1 5:51

まずは急登。振り返る度に黒部五郎岳が大きくなる。写真左下には黒部五郎小舎。

9/1 6:01

笠ヶ岳。北アルプスで唯一となった未踏百名山。

9/1 6:18

2661mピーク付近から黒部五郎岳を振り返る。

9/1 6:22

行く手には三俣蓮華岳。

9/1 6:42

チングルマの果穂と水晶・鷲羽。

9/1 7:02

三俣蓮華岳到着。

9/1 7:07

昨日から歩いてきた稜線がきれいに見渡せる。

9/1 7:07

薬師岳がデカい・・・。その右手前には雲ノ平山荘。

9/1 7:12

鷲羽岳と三俣山荘。

9/1 7:16

緑の草原を槍に向かって伸びているのは8月20日に40年ぶりに復活した伊藤新道。いつか歩いてみたい。

9/1 7:30

少し進んで、伊藤新道を横から見てみる。何人か歩いていた。

9/1 7:42

手前から丸山、双六岳、笠ヶ岳。

9/1 7:45

トウヤクリンドウを入れて。

9/1 7:48

まだ瑞々しい個体も。

9/1 7:51

イワツメクサ

9/1 8:12

双六岳到着。

9/1 8:14

お決まりのアングルで撮ってみる。青空に感謝。

9/1 8:28

左下に見える双六小屋まで下り、それから右上の槍ヶ岳まで、標高差630mの登り返し。あまりに遠くてビビるも、素晴らしい稜線。

9/1 8:42

双六小屋に近づくと槍ヶ岳はいったん樅沢岳に隠れる。

9/1 9:45

樅沢岳に近づくと、この日歩いてきた稜線が見渡せる。左から双六、丸山、三俣蓮華。

9/1 9:45

樅沢岳。2755m。

9/1 9:46

ここからの西鎌尾根と槍ヶ岳は本当に素晴らしかった。

9/1 9:48

アオノツガザクラ

9/1 9:49

あれ、また山頂標識。今度はなぜか2754m。西鎌尾根の眺めは1つめの山頂標識の方が良い。

9/1 9:50

槍穂の稜線と左俣谷。

9/1 9:51

トリカブト

9/1 10:01

イワギキョウと槍ヶ岳。

9/1 10:15

何リンドウかな？

9/1 10:32

硫黄乗越のあたりは硫黄の匂いがした。山肌の荒々しいのは赤岳かな？

9/1 11:11

西鎌尾根のカーブが槍に収斂して本当に美しい。

9/1 11:12

ハクサンフウロを入れて。

9/1 11:16

少しずつ近づいてくる。

9/1 11:23

ウメバチソウ

9/1 11:33

抜戸岳の上に笠ヶ岳が頭だけ覗かせている。写真右端には鏡平山荘。

9/1 11:44

お、シコタンハコベ！ 今年初めて見た。かわいい。

9/1 11:53

西鎌尾根を横から眺望できる最後のポイント。この先、千丈乗越からは槍に向かってまっすぐ登っていく。

9/1 12:44

もう少し。

9/1 12:48

槍ヶ岳山荘、着いた〜！

9/1 12:47

富士山がお出迎え！

9/1 14:09

山荘に荷物を置いて、山頂！ いや〜長かった。

9/1 14:06

穂高への稜線。以下時計周りに

9/1 14:06

笠ヶ岳。

9/1 14:07

中央左の黒いのが昨日登った黒部五郎。右奥の白くドッシリしたのが薬師。その中間あたりに三俣蓮華岳。左端に鏡平山荘がかすかに。

9/1 14:17

今回歩いてきた部分をクローズアップ。

9/1 14:08

大天井（左）から常念。ひとつ手前の稜線は表銀座。いつか歩いてみたい。

9/1 14:14

富士山！ その右には南アルプス。

9/1 14:19

立山連峰（右肩に劔が頭だけ見えるらしい）。その手前の白いのは野口五郎。左奥は薬師。

9/1 14:21

白馬方面だけが雲に隠れていた。手前の稜線は、中央が蓮華岳、左端が針ノ木岳。

9/1 14:50

お会いした方に「大喰岳から見る槍がカッコいい」と伺って、往復してみることに。

9/1 15:10

大喰岳山頂。

9/1 15:11

穂高への稜線が間近に。南岳と北穂の間は未踏で憧れ。

9/1 15:16

これか！　確かにこれもいいなあ。

9/2 5:03

翌朝、マジックアワーと槍の穂先のシルエットが美しかった。

9/2 5:08

赤みが増してきて

9/2 5:15

浅間山の左から陽が上る。

9/2 5:22

ほんのり富士山＋南アルプス。

9/2 5:22

ほんのり八ヶ岳。

9/2 5:29

朝食に焼きたてパンとコーヒー。至福・・・

9/2 6:25

東鎌尾根を大槍ヒュッテまでつまみ食いしてみる。予想以上の高度感で、高度恐怖症の自分は標準ペースでしか進めない。

9/2 6:48

ヒュッテ大槍から見る槍は一段と尖がっている。

9/2 6:50

昨日登った大喰岳から穂高への稜線。

9/2 8:31

ずーっと飛んで、槍沢ロッジ前で槍の見納め。

9/2 8:49

アズマギク

9/2 9:10

青々と苔むした岩の間を沢が流れていてきれいだった。

9/2 9:29

横尾

9/2 9:38

ミゾソバ

9/2 10:09

徳沢に来たらやはりこれ！

9/2 10:16

アライグマ2匹が大きな声を出しながら登山道を横切って行った。

オコジョ！ こんなところで初対面できるとは！

9/2 10:50

明神

9/2 11:24

人いっぱいの上高地にゴール！

感想

Echigoya

北アルプスで晴れが数日続く予報が出てきて、よもやと思って調べたら黒部五郎小舎と槍ヶ岳山荘を木・金と予約することができたので、前から憧れていた西銀座ダイヤモンドコースを縦走してきた。

未踏の黒部五郎岳に登るにあたって、せっかくなので縦走に・・・という経緯ではあったけれど、北ノ俣岳で初めて見えた槍ヶ岳が縦走を進めるにつれて少しずつ近づいてくる感覚が忘れられない。

過去2回の槍ヶ岳は飛騨沢沿いピストンと槍沢沿いのピストンで、どちらも稜線上で槍を見る区間がほとんどなかった。今回は、最初に槍が見えてから19キロ、標準タイムで14時間以上も槍を見上げながら歩くことができて、これが楽しかった。

4年前の山行と今回で裏銀座縦走コースは踏破できたので、いつの日か表銀座も歩いてみたい。

*****
槍ヶ岳山荘では、日の出の時間と朝食時間が重なるので朝食はお弁当にしてもらった。そのオーダーをしてから槍の穂先と大喰岳を往復したところ、大喰岳からの帰りの登り返しで吐き気を催してしまった。今思えば水分不足だったと思う。

おかげで夕食は半分も食べられなかった。朝食用に頂いた弁当を明け方2時頃の真っ暗な喫茶室でむしゃむしゃ胃に入れ、日の出を見た後にちょうど焼き上がったパンとコーヒーを頂いた。これが本当においしくて、朝食に関しては結果オーライだったけれど、高山での水分補給は基本中の基本でもあり、今後十分気を付けたい。

*****
今回、下山途中の徳沢と明神の間で人生初のオコジョに会えた。





ちなみに、黒部五郎小舎の周りにも時々オコジョが出るらしい（今回そちらでは会えなかった）。