二王子岳・二本木山 残雪の終わり・花の始まり

2015年06月11日(木) [日帰り]

• GPS: 06:13
• 距離: 13.1km
• 登り: 1,275m
• 下り: 1,284m

コースタイム

日帰り

• 山行: 5:20
• 休憩: 0:39
• 合計: 5:59

距離 13.1km 登り 1,278m 下り 1,290m

9:48 二王子神社
10:38 10:51 王子避難小屋
11:26 11:27 定高山
12:17 12:20 油こぼし
13:03 13:22 二王子岳
13:49 13:51 二本木山
14:32 油こぼし
14:53 14:54 定高山
15:13 王子避難小屋
15:44 二王子神社
15:47 ゴール地点

天候

晴れ

アクセス

利用交通機関：

自家用車

■日本海東北自動車道「聖籠新発田IC」より車で50分。県道202号・米倉板山新発田線を走行していると、「中田屋」集落付近に登山口への看板があります。
■関連サイト「二王子神社キャンプ場」
http://www.niigata-kankou.or.jp/sys/data?page-id=5531

その他周辺情報

■しばたあやめまつり
http://shibata-info.jp/archives/eventcal/%E3%81%97%E3%81%B0%E3%81%9F%E3%81%82%E3%82%84%E3%82%81%E3%81%BE%E3%81%A4%E3%82%8A
http://kadoyasan.com/flower07.htm

写真

6/11 16:06

【二王子岳に向かう】
県道202号・米倉板山新発田線を走行していると、『二王子岳(1402.1m)』が見えてきます。舗装された林道に入り、二王子岳中腹にある「二王子神社」へと向かいます。

6/11 9:31

【駐車場に到着】
9時31分、二王子神社そばの登山者駐車場に到着です。砂利が敷かれた駐車場には、50台以上のスペースがあります。この日は10台ほどでした。

6/11 9:37

9時37分、支度を整えて登山開始です。空の動向を見極めてから家を出てきたため、ずいぶん遅い出発となりました。

6/11 9:38

まずは「二王子神社」に向かいますが、その前に「妹背滝」を鑑賞していきます。写真の左端のあたりから沢へと降りる道があります。

6/11 9:42

【妹背滝に立ち寄る�　�
妹尾滝の前にやってきました。落差は5mもあるでしょうか、それほど大きな滝ではありません。ですが、神社のそばという場所柄か、おごそかな雰囲気があります。

6/11 9:42

【妹背滝に立ち寄る�◆�
水がザバザバと勢いよく水面を叩きつけます。涼しげでした。

6/11 9:46

「二王子神社」の脇を通り、奥にある登山口へ向かいます。

6/11 9:48

登山口付近にはトイレや水場があります。看板に「生水としての飲用はできません」と書いてあります。でも、私はいつもここの水を飲んでました…(^^;)

6/11 9:48

【登山口に到着】
9時48分、登山口にやってきました。コースタイムを記した看板、そして登山ポストが設置してあります。

6/11 9:49

さて、進みます。最初は枝沢を縫うようにしてつけられた登山道を歩きます。

6/11 10:05

この「南俣口コース」は鬱蒼とした樹林帯がずっと続きます。6合目の先にある「油こぼし」あたりで、ようやく展望が開けてきます(*_*)

6/11 10:06

1合目付近から沢を離れ、そしていつしか登りが始まります。前半はまあまあ急な登りです。

6/11 10:26

【2合目・水場】
10時26分、2合目の水場にやってきました。水がチョロチョロと流れていました。

6/11 10:40

【3合目・一王子避難小屋】
10時40分、3合目「一王子避難小屋(740m)」に到着です。築年は1970年、収容人数10人。通年無人開放・無料。

6/11 10:41

小屋を出て左へ1分ほどの場所に水場があります。コースからは外れていますが、様子を見に行ってみます。

6/11 10:43

水場へ向かう途中、タニウツギがかわいらしく咲いていました♪

6/11 10:45

【3合目・水場】
一王子避難小屋そばの水場に到着。実際には小屋から2〜3分かかります。冷たい水が勢いよく流れていました。

6/11 10:47

【ミズバショウは終わり】
水場の周りにはミズバショウが生息していました。すでに花は終わっていました。もう10日早く来れば、美しい白い花たちに出会えたでしょうに…(;_;)

6/11 10:59

登山道に戻り、ブナ林を歩き続けます。「3合目→4合目」区間では傾斜がゆるやかになります。そしてここから花も咲き始めました。

6/11 10:57

ツクバネソウですね…

6/11 11:04

チゴユリ

6/11 11:07

これはユキザサのような、でも違うような…(^^;)

6/11 11:06

ズダヤクシュ

6/11 11:24

セミを発見しました。まだ羽化して間もないのでしょうか？じっとしていました(^^)

6/11 11:26

【5合目・定高山に到着】
11時26分、5合目「定高山(994.4m)」に到着です。定高山は別名「独標」とも呼ばれています。この写真の右にちょっとした広場があり、そこに三等三角点があります。

6/11 11:26

定高山の三角点、タッチです。

6/11 11:20

ツクバネウツギ。もう終わりですかね…(;_;)

6/11 11:40

サンカヨウは真っ白い花が爽やかでした♪

6/11 11:44

この日はこんな白っぽいイワカガミや…

6/11 11:47

そしてシラネアオイを数多く目にしました(^^)

6/11 11:49

暑い…。日差しが強いうえに湿度も高く、汗ビッショリです。

6/11 11:50

U字にえぐられた登山道を歩き続けます…

6/11 11:54

6合目の手前で初めて雪渓が出てきました。距離はほんの数メートルで、特に問題はありません。左手のずっと奥に朝日連峰を見ながら進みます。

6/11 12:00

ギンリョウソウです。今年になって初めて目にしました。

6/11 12:08

【視界が開けてくる】
6合目を過ぎると樹高が低くなり、視界が開けてきます。ようやく山頂方面も見えてきました。

6/11 12:11

雪渓の脇ではショウジョウバカマが顔を覗かせています(^^)

6/11 12:14

オオカメノキの向こうでは、青空が爽やかでした。

6/11 12:19

【油こぼしを通過】
12時19分、「油こぼし」を通過します。ここはザレた岩場でロープが設置されています。1人の男性とスライドしました。この先が7合目になります。

6/11 12:29

7合目付近ではミツバオウレンや…

6/11 12:28

カタクリがあちこちで咲いていました♪

6/11 12:37

8合目付近でやや距離のある雪渓を渡ります。斜面にはステップが切ってあり、何も問題はありませんでした。またこの付近に水場がありますが、雪が多くて汲みにくい状態でした。

6/11 12:43

【三王子神社を通過】
12時43分、登山道を歩いていると「三王子神社」と記された看板が木にぶら下がっていました。登山道左手側の数メートル奥まった場所に、その三王子神社があります。

6/11 12:43

三王子神社の小さな石祠です。雪の重みで崩れたのか、針金で固定されていました。

6/11 12:45

三王子神社から少し歩いて稜線に上がると、ヒメサユリや…

6/11 12:47

ニッコウキスゲが咲いていました♪

6/11 12:46

この日はヒメサユリ2株、ニッコウキスゲ3株を目にすることが出来ました(^^)

6/11 12:50

12時50分、「二王子神社奥宮跡」を通過して…

6/11 12:51

【残雪の終わり】
またしばらく雪渓を歩きます。いつまで残雪歩きが楽しめるかなぁ…

6/11 12:55

前方にアンテナ、そして小さな建物が見えてきました。

6/11 12:55

【これは雨量観測計？】
こちらがその小さな建物です。いろいろ配線がしてあるので、この建物の内部には何かの設備が入っているのでしょう。「雨量観測計」ですかね…？

6/11 12:56

7〜8名の男女パーティーとスライドです。この日は合計20人ほどの登山者と出会いました。

6/11 12:57

『二本木山』との分岐点を通過すると…

6/11 12:59

前方に「二王子小屋」のオレンジ色をした建物が見えてきました。このカマボコ型の建物を見ると「あぁ、二王子岳にやって来たなぁ〜」って感じがします(^^)

6/11 13:00

【二王子小屋を通過】
13時00分、「二王子小屋(1417m)」を通過します。二王子小屋は築年1966年ですが、その後修理がなされています。収容人数は12人。通年無人開放・無料。トイレなし、水場なし。

6/11 13:01

二王子小屋を通り過ぎるとまもなく…

6/11 13:01

【二王子岳・山頂に到着】
13時01分、『二王子岳(1420.3m)』に到着です。登山口から山頂までおよそ3時間30分。花を見ながら歩いたら、結構時間がかかりましたね〜(^^)

6/11 13:01

山頂にはかなり立派な標柱があります。

6/11 13:02

三角点、タッチです♪

6/11 13:01

二王子岳の山頂はわりと広いです。「青春の鐘」や「飯豊連峰展望図」が設置されています。

6/11 13:02

さて、「青春の鐘」の奥には飯豊連峰の名だたる名峰がズラリと並んでいます。見てみましょう！

6/11 13:05

【飯豊連峰の大展望台�　�
まずは北東の方角。左端から『前杁差岳(1534m)』『杁差岳(1636.4m)』、ほぼ中央に鋭峰『鉾立峰(1573m)』、中央少し右に『大石山(1567m)』、右端に『頼母木山(1730m)』…

6/11 13:05

【飯豊連峰の大展望台�◆�
そこから右回転、東の方角。左のピーク『地神山(1849.6m)』、中央の少し右寄り『門内岳(1887m)』、そして右の一番高いピーク『北股岳(2024.9m)』、右端のとんがり『烏帽子岳(2017.8m)』…

6/11 13:05

【飯豊連峰の大展望台��】
さらに右回転、南東の方角。左端の奥『飯豊本山(2105.2m)』、その右隣になだらかなピーク『御西岳(2012.5m)』、そして中央の少し右寄りに最高峰『大日岳(2128m)』…

6/11 13:05

【飯豊連峰の大展望台�ぁ�
さらに右回転、ほぼ南の方角。左から『烏帽子山(1572.9m)』『高立山(1039.4m)』を挟んでほぼ中央に『蒜場山(1363.0m)』となります。

6/11 13:06

杁差岳
ズーム写真

6/11 13:06

杁差岳
ズーム写真

6/11 13:06

杁差岳
ズーム写真

6/11 13:06

杁差岳
ズーム写真

6/11 13:08

北股岳
ズーム写真1

6/11 13:08

北股岳
ズーム写真2

6/11 13:08

北股岳
ズーム写真3

6/11 13:08

北股岳
ズーム写真4

6/11 13:08

大日岳
ズーム写真1

6/11 13:08

大日岳
ズーム写真2

6/11 13:09

大日岳
ズーム写真3

6/11 13:09

大日岳
ズーム写真4

朝日連峰方面は遠すぎてよく分かりませんでした(*_*)

6/11 13:14

【二王子岳山頂でランチ♪】
午後1時をまわり、少し遅いランチです。おにぎりに…

6/11 13:14

食後のスイーツに…

6/11 13:14

そしてただの水です。今日はアルコールは無しです(T_T)

6/11 13:16

あ〜、爽やかな日だぁ〜！

6/11 13:28

さてさて…夕方から仕事だから、この辺で帰りますか…

6/11 13:29

【二王子岳・下山開始】
13時29分、二王子岳山頂をあとにして、下山開始です。

6/11 13:32

【二本木山へ寄り道】
二本木山との分岐点に戻ってきました。「二本木山には行ったことないし、あそこまでだったら時間もかからないだろう…」せっかくなので、『二本木山』に行ってみることにしました。

6/11 14:09

●
＊『二本木山』に向かいます。実はこの「写真85→88」は帰りに撮った写真です。

6/11 14:09

●●
＊ひとまず下ってから登り返します。『二本木山(1424m)』ピークは写真の左側にちょこっと残雪が見える辺りです。

6/11 14:09

●●●
＊こちら側は残雪の雪型がきれいでした(^^)

6/11 14:09

●●●●

6/11 13:36

鞍部へと下ります。登山道は何も問題ありません。

6/11 13:44

鞍部を経由してから登り返すと…

6/11 13:46

ピークが見えてきました。あそこが二本木山山頂になります。

6/11 13:48

【二本木山・山頂到着】
13時48分、『二本木山(1424m)』山頂に到着です。狭い山頂には標柱が立っているだけでした。

6/11 13:49

【二本木山・展望は微妙】
さて、二本木山からの展望は？う〜ん、微妙…(^^;)
ヤブが邪魔をしているため、飯豊連峰の上半分がちょっと見えるだけ…

6/11 13:49

空はバツグンにキレイなんですけどね…。でも、ヤブが雪で覆われている時期なら、この場所ですばらしい展望に出会えるかも知れません(^^)

6/11 13:51

【二本木山から下山開始】
13時51分、二本木山山頂からホントの下山開始です。

6/11 13:52

ゴゼンタチバナがひっそりと咲いていました♪

6/11 14:00

【二王子岳の山容�　�
14時00分、「二本木山→分岐点」区間を歩いています。

6/11 14:00

【二王子岳の山容�◆�
写真のほぼ中央が「分岐点」のあたりになります。

6/11 14:00

【二王子岳の山容��】
こちらが二王子岳山頂方面です。ここからですと、二王子岳の山容がよく分かりますね。

6/11 14:00

【二王子岳の山容�ぁ�
むしろこの「二王子岳の山容」を見る目的であれば、「二本木山」まで歩いてもいいかもしれません(^^)

6/11 14:02

鞍部から登り返し、「分岐点」へ向かいます。

6/11 14:04

青空にナナカマドの花がきれいでした(^^)

6/11 14:08

こちらはウラジロヨウラク♪

6/11 14:13

少しだけ雪渓を歩きます。問題ありません。

6/11 14:15

14時15分、「分岐点」を通過し、コースに戻ります。

6/11 14:17

誰もいない登山道を下ります。もうみんな帰ったのかなぁ…

6/11 14:24

8合目付近の雪渓を渡りながら、北の方角を眺めます。やっぱり「朝日連峰」方面は霞んでいます。

6/11 14:31

14時31分、タニウツギを見ながら「油こぼし」のザレ岩場を下り…

6/11 14:53

14時53分、5合目「定高山(994.4m)」を通過。

6/11 15:05

ブナ林の樹林帯を黙々と下り続けます。

6/11 15:19

ヤマツツジに別れを告げて…

6/11 15:37

序盤の枝沢に沿った登山道まで降りてきました。

6/11 15:45

15時45分、「二王子神社」の脇を通りすぎて…

6/11 15:47

【二王子岳・無事に下山】
15時47分、登山者駐車場に到着です。車は私のものを含めて3台だけありました。

6/11 15:47

「二本木山」から駐車場まで、下山はおよそ2時間でした。

【バックショット】
爽やかな青空、咲き始めた花たち、そして飯豊連峰の稜線に出会えた山旅でした。それでは、また〜(^^)/

6/14 14:00

【現在レコ作成中】
6月14日(日)、朝日連峰の主峰『大朝日岳』に行って参りました。チングルマやミネウスユキソウ、そして残雪の稜線を楽しんできました。現在レコ作成中です。また見てね〜(^^)

6/22 11:39

【しばたあやめまつり】
6月中旬〜7月上旬にかけて、新発田市「五十公野公園あやめ園」にて「しばたあやめまつり」が開催されます。およそ300品種、60万本のあやめ（花菖蒲）が鑑賞できます。二王子岳登山の帰りに、ぜひお立ち寄りください♬

撮影機器：

SO-03F Sony

装備

個人装備

Tシャツ ズボン 靴下 グローブ 雨具 日よけ帽子 靴 予備靴ひも ザック ザックカバー 昼ご飯 飲料 地図（地形図） コンパス 笛 ヘッドランプ GPS 筆記用具 日焼け止め 携帯 時計 タオル ストック 熊鈴

感想

Forest21

新潟県の下越地方にある『二王子岳』は人気の山である。おそらくその理由は、山頂に立つと『飯豊連峰』のすばらしい展望に出会えるからであろう。
私も『二王子岳』には2年に1度くらいのペースで登っている。久しぶりに「残雪の飯豊」を見ようと思い、行ってみることにした。


■二王子神社・駐車場へアクセスする際、二王子岳の中腹まで林道を走行する。その林道はすべて舗装はしてあるが、車がギリギリ1台走れるくらいしか幅がない。しかもクネクネと曲がりくねっている。スピードの出し過ぎに注意。
■登山口のトイレは現在改装中。仮設トイレが設置してあった。
■コース上に水場は3ヶ所ある。2合目「神子石」付近、3合目「一王子小屋」付近の水場はどちらもちゃんと水が出ていた。一方、8合目付近の水場は水そのものは流れているが、まだ残雪が多くて使いづらかった。
■「1→6合目」区間はひたすら樹林帯を歩く。この区間は展望は利かない。
■7合目手前にザレ岩場「油こぼし」があるが、しっかり足場が出来ているしロープもある。それほど危険は感じなかった。
■『二本木山』山頂からはヤブが邪魔して視界が遮られていた。思ったよりも飯豊方面の展望はなかったが、戻ってくる際に『二王子岳』の山容がよく見えた。
■ブヨが多かった。常に20匹くらいまとわりついていた。


二王子岳山頂からは飯豊連峰の大展望が広がっていた。すばらしい景色だったが、個人的にはこの日よりももっと飯豊に雪が付いていた方が迫力が感じられて好きである。その代わりに、いろいろな花たちに出会えてよかった。この次は雪山の時期に登ってみたいと思う。



（参考文献）
・新分県登山ガイド『新潟県の山』　山と渓谷社
・山と高原地図『飯豊山』　昭文社
・決定版『日本二百名山 登山ガイド 中』　山と渓谷社
・『新潟100名山』　新潟日報事業社
・『新にいがた花の山旅』　新潟日報事業社
・『新潟50山』伊東敬一著　新潟日報事業社
・『越後の山旅』藤島玄著　富士波出版社
・『甲信越百名山』　山と渓谷社
・『にいがた名瀑探検』　ニューズライン
・『関東・越後の避難小屋114』�盒郷�一 著　随想舎
・『山野草ガイドブック』高橋秀男監修　永岡書店
・『季節の野草・山草図鑑』　日本文芸社