谷川主脈縦走 茂倉岳避難小屋泊
- GPS
- 15:04
- 距離
- 26.4km
- 登り
- 3,123m
- 下り
- 2,899m
コースタイム
- 山行
- 4:14
- 休憩
- 0:39
- 合計
- 4:53
- 山行
- 8:32
- 休憩
- 1:31
- 合計
- 10:03
天候 | 一日目 晴れ 二日目 ガス+強風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
・上毛高原駅 8:00発 谷川岳ロープウェイ行 ■復路 ・平標登山口バス停 14;20発 越後湯沢行 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■西黒尾根登山口〜肩ノ小屋 初っ端から急登の連続だが、よく踏まれていて歩きやすい。 鎖場は蛇紋岩が滑りやすいので注意が必要。三点支持ができれば難易度は高くない。 肩の小屋手前に雪渓があるが、西黒尾根側から登る分にはツボ足で十分だった。 むしろ天神尾根の雪渓の方が急らしく、見ると短い渋滞がちらほら発生しているようだった。 ■肩ノ小屋〜一ノ倉岳〜茂倉岳〜茂倉岳避難小屋 特に危険個所はなし。オキの耳から一ノ倉岳の途中に鎖場があるが、難易度は高くない。一ノ倉岳への急登以外はなだらかで歩きやすい道が続く。 ■肩ノ小屋〜オジカ沢ノ頭 緩やかなアップダウンを繰り返す笹原の縦走路。よく踏まれていて歩きやすい。 急な鎖場が1か所あるが、注意して登ればそれほど危険度は高くない。 ■オジカ沢ノ頭〜万太郎山 特に危険個所はなし。 大障子避難小屋から万太郎山への急登がきつい。 ■万太郎山〜仙ノ倉山 万太郎山から毛渡乗越まで一気に400m近く下り、そこからエビス大黒ノ頭を経て仙ノ倉山まで登り返す。長丁場のアップダウンを散々繰り返してからの登り返しなのできつかったが、仙ノ倉まで登ってしまえば後は楽だった。 ■仙ノ倉山〜平標山 階段が現れてハイキングコースらしくなり、すれ違う人が増える。 登山道脇にはハクサンイチゲやイワカガミなどの群落がある。 ■平標山〜平標登山口 特に危険個所はなし。 |
その他周辺情報 | ■JR越後湯沢駅 ぽんしゅ館内の酒風呂 日帰り入浴950円 |
写真
感想
以前からやりたいと思っていた谷川主脈、1泊2日で歩いてきました。
ギリギリまで行き先を八ヶ岳と迷った挙句肩の小屋の予約を取り損ね、なら避難小屋に泊まればいいじゃない、ということで茂倉岳避難小屋泊で決行に至りました。
メインである2日目がほぼガスと、天気にはあまり恵まれませんでしたが、初めての避難小屋泊や高山植物など楽しみも多い山行となりました。
空気の澄んだ紅葉の時期にまた訪れたいと思います。
〜以下山行記録〜
1日目 西黒尾根登山口〜谷川岳〜茂倉岳避難小屋
上毛高原駅から登山者で混雑したバスに乗り、8時45分ごろにロープウェイに到着。西黒尾根登山口に向かう。大半の登山者は天神尾根からのロープウェイ利用だったので、さっきまでの喧騒が嘘みたいに消え去っていた。
初っ端から樹林帯の急登が続く。さすがは日本3大急登と呼ばれるだけあるなあと思ったけれど、道はよく踏まれていて歩きやすい。それに、約2年前に初めて登った時よりずっと楽に登れている。あの時は山を始めて1年足らずだったから、ペース配分は下手くそで、まともなトレーニングをしていなかったから体力も筋力も未熟だった。文字通りぜえぜえ言いながら登っていたけれど、今はほとんど息切れすることなく、余裕を持って歩けていることが嬉しい。
樹林帯をしばらく登ると森林限界を超え、岩場の急登が始まる。前方斜め左には天神平、斜め右には谷川岳の双耳峰、振り返ると先日登った白毛門と笠ヶ岳、その奥には朝日岳が見えた。最近は視界不良の山行が続いていたので、久しぶりのまともな展望についつい足が止まってしまう。
岩場に出ると、急な鎖場が2か所ある。2年前、初めて登った時は蛇紋岩がつるつる滑って恐ろしかったけれど、今回は拍子抜けするくらいあっさりと通過できた。3点支持を意識して手足の置き所をきちん考えて登れば、それほど難易度は高くなかった。この2年間で色々な山に登り、技術的にも成長したんだなあとしみじみする。
肩の小屋手前に着くと、小さな雪渓があった。一応チェーンスパイクはあるけれど、踏み跡はかなりはっきりついていてそれほど急でもないので、ツボ足で問題なく通過できた。天神尾根の方が雪渓も大きくて急らしく、ところどころ渋滞が発生しているようだった。
肩の小屋に向かい、小休止する。小屋周辺はたくさんの人で賑わっていて、写真を撮ったり料理をしたり、皆思い思いに過ごしていた。明日歩く谷川主脈を眺めたけれど、あいにく雲がかかっていて良くは見えなかった。
小休止の後は、今日の宿泊地である茂倉岳避難小屋に向かう。肩の小屋から少し歩いてオキの耳、続いてトマの耳に登頂した。約2年ぶりという感慨は思いのほか薄く、それよりも早く避難小屋について寝床を確保したかった。すでに小屋がいっぱいで泊まれない、という事態は避けたい。
岩場と笹原の緩やかな稜線を歩き、山頂直下の急登を超えて一ノ倉岳に登頂した。北側から谷川主脈を眺めるのは初めてだったけれど、この角度もいいなと思った。清水峠など馬蹄型縦走の稜線もよく見えた。今回は主脈縦走だけど、馬蹄型も近いうちに挑戦したい。
一ノ倉岳から20分ほど歩き、茂倉岳に登頂。そこから少し下り、茂倉岳避難小屋に到着した。小屋の中に入ると先客の方が2名いたものの、まだ十分に空きがあったので、左端のスペースにマットを敷いた。
小屋の中を見回すと、営業小屋のように綺麗で驚いた。掃除が行き届いているし、下に敷く用の発泡スチロールまである。自分もきれいに使わないとなあと強く思った。
小屋の前で昼食を食べていると、ぽつりぽつりと登山者がやってきて、だんだん賑やかになってきた。土樽から登ってきたご夫婦や、馬蹄形反時計周り+明日主脈縦走する予定の男性など、色々な人と話せて面白かった。
二日目 茂倉岳避難小屋〜肩の小屋〜平標登山口
2時頃に起床。すでに起きている人もいたけれど、まだ寝ている人が多いので恐る恐る身支度をする。
3時過ぎに小屋を出て歩きだすと、ヘッドライトの明かりが目の前の霧にあたり、暗闇の中でもガスに包まれていることがよくわかった。
昨日歩いた道をそのまま戻り、茂倉岳、一ノ倉岳を経て肩の小屋へ向かう。谷川主脈は分厚い滝雲に覆われていて、神秘的な雰囲気を漂わせていた。
5時ごろ、肩の小屋に到着。小休止を挟み、今回のメインである主脈に足を踏み入れる。さっき見た滝雲の中をちょうど歩いているので、途端にガスに包まれた。おまけに横風も強く、風を含んだレインウェアのフードがバタバタと耳障りな音をたてた。
6時頃、オジカ沢の頭避難小屋に到着。ようやく少しガスが晴れた。小休止をしていると肩の小屋方面から女性がやってきて少し話をした。彼女は早朝から西黒尾根を登り、今日中に平標まで抜けてバスで越後湯沢に向かい、そこから上越線で土合に戻って車を回収する予定だという。すごいなと思ったけど、車アクセスの人には割とポピュラーなやり方らしい。
その後はまたガスに包まれ、虚無の中を黙々と歩いた。アップダウンは徐々に激しくなり、万太郎山、エビス大黒の頭への登り返しがとにかくきつかった。一体こんなところで何をしているのだろうという気分になる。たまにすれ違う人と「いや〜残念ですね〜ガスで」と話すのが挨拶代わりだった。
10時30分頃、仙ノ倉山に登頂。この辺りで晴れないかという期待も虚しくガス。早くお風呂に入りたい。そそくさと記念撮影を済ませ、11時半頃に平標山に登頂。花のピークが近いからか、さすがに人が増えてきた。昼ご飯でも食べようかと思ったけど、相変らずの強風なのですぐに下山を開始。特に危険もなく、平標山登山口に下山した。
その後はバスで越後湯沢駅に向かい、駅構内にある「ぽんしゅ館」の酒風呂で汗を流した。1日ぶりの風呂はたまらなく気持ち良かった。今回はあいにくのガスだったけど、クタクタに疲れて風呂に入る、この瞬間が味わえればまあいいかと思えた。
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