静かな常念山脈北端 〜 餓鬼岳・唐沢岳・東沢岳・燕岳縦走
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- GPS
- 56:00
- 距離
- 23.4km
- 登り
- 3,200m
- 下り
- 2,729m
コースタイム
- 山行
- 7:30
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 8:10
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー 自家用車
※アルピコタクシー 早朝2割増料金で\4,800 ※車はタクシー会社の駐車場利用 (無料) <帰り>中房温泉→穂高駅 乗合バス \1,700 穂高駅→信濃大町駅 JR \520 信濃大町→アルピコタクシー本社 \900 ※信濃大町からは徒歩で行く予定だったが大雨のためタクシー利用 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■白沢登山口〜最終水場 登山口に10台ほどの駐車スペースとトイレ設置。 登山ポストはみあたらなかった。 沢沿いのルートを梯子や巻き道のアップダウンを繰り返しながら緩やかに登る。 ルートは明瞭。滑滝の横などはスリップ要注意。 ■最終水場〜大凪山 両手を使うほどの急登の連続。視界なくモチベーション下がる。 ■大凪山〜餓鬼岳小屋 普通の急登。百曲りではジグザグの道を延々と登る。小屋まで1時間、30分、15分の標識あり。小屋の尾根に飛び出すと途端に視界が開ける。 ■餓鬼岳〜唐沢岳 3つのピークを越えてゆく。140メートルほどのアップダウンがある。 マークを追えば迷うことはない。 ゆく手を阻む這松、一歩進んで二歩下がるようなザレ場、頼りないロープ、ひんやりした樹林帯、最後は岩にしがみついて登る感じ。ストックは使わないほうが安全。 ■餓鬼岳〜東沢岳 高度感のある岩場のアップダウンが続く。一部は樹林帯を巻くが、梯子やステップのない岩場、崩落地など、危険個所多数。 ■東沢岳〜北燕岳〜燕山荘 東沢岳から一気に400メートル下る。笹やニッコウキスゲが現れ、針葉樹林帯に入ると東沢乗越。下った分以上、淡々と登る。崩落地やカール地形を右に見ながらジグザグに登ると開けるお花畑。木の階段を上りしばらく行くと、燕の稜線に飛び出し、開けた山並みと、コマクサの群生が迎えてくれる。 北燕岳までは巻き道を下り、再度、お花畑を登り返す。ザレ場だが、しっかり踏まれていて、これまでとは打って変わり整備され、歩きやすい。 ■燕山荘〜中房温泉 広く削られて整備された登山道。人もが多いが、すれ違いも容易。北アルプスのハイウェイという感じ。なぜ、ここが三大急登なのか疑問だ。 |
その他周辺情報 | 大町温泉郷 薬師の湯 \700 街道沿いの蕎麦屋を探したが、20:00以降だったので、すべて閉まっていた。 |
写真
これまで歩いた山を数えながら・・・・
火打妙高、劔立山、裏銀座、表銀座、常念山脈、後立山連峰・・・きゃ~絶景~!
そして来年は赤くて遠いあの山へ行こうと決める
感想
白沢登山道は厳しいと聞いていたので、装備を何度も見直し、13Kgまで軽量化をはかる。森に入るまでは胸がキュンとなるような不安。それでも、歩きだすといつものようにスイッチが入り、身体が山に適応していくのを感じる。
寝不足と、予想以上の激急登。やはり沢を過ぎてから、ぐっと足が前に出なくなった。暑さのせいか、軽い熱中症なのか、両足の甲が軽くつっている感じ。それでも歩いていればいつか山頂に着くだろう、ぐらいの気持ちで休み休み。サミットプッシュという言葉の意味がようやくわかった気がした。一時間オーバーで山小屋に到着。餓鬼岳小屋は昔ながらのたたずまい。山を始めた昔を彷彿させる。
テント場へ2番乗り。早朝、自分を軽々と抜かしていったお兄さんは、テントを張り終えて、その日のうちに唐沢を往復し、15:00にはテン場に戻っていた。明日は常念へ、明後日は霞沢岳へ向かうといいながら、700円の缶ビールを7〜8本並べていた。そのほかにもワイルド過ぎるおっちゃんや、わがまま先輩と後輩シリーズや、どうみてもローファ&デニムリュックで男梅くれたにいちゃん、300名山達成まであと3座のおじさん、自分と同じコースを行くという2連泊のおねいさん、沢が好きでいつもタープで寝ているというご夫婦など、面白くあたたかい人たちとの出会いがたくさんあり、これがソロのいいところかなと思う。
二日目の唐沢岳往復はかなり未開な感じのルート。餓鬼から先は、来る人もぐんと少なくなる。這松アタックに悩まされながら進み、途中、ストックはデポして、岩場を登るとあこがれの山頂へ。一時間ほど北アルプスど真ん中の景色を堪能し、同じアップダウンを繰り返して餓鬼に戻る。この日は午後いっぱい山の空気を吸って休養。
最終日は夜明けとともに。結露を吸ったテントがずっしりと重い。餓鬼岳から燕までの縦走路はこの時期にしては不思議なくらい人に出会わず。緊張感のある、静かな山行を楽しむ。覚悟していた400メートルのアップダウンも思いのほか軽くクリアし、身体がテント装備の重さや暑さに慣れて来たのだと感じる。たどりついた先は一面のお花畑、群生するコマクサと、奇跡の白い山塊。
温めてきた夏休みは予想をはるかに超えた充実感だった。たくさんの出会いと、受け入れてくれた山々に感謝。
Tis284041さん
ご無沙汰しております。
なかなかキツそうですが、変化に富んでいて、いいですね。歩いてみたいルートが一つできました
take_yさん。コメントありがとうございます。
北アルプスの夏休みは、どこも人混み凄まじいですが、まだまだらこんな秘境もあったのね〜、というくらい素敵なルート。山慣れた方には、是非お勧めしたいです。
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