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Yamareco

記録ID: 695795
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

静かな常念山脈北端 〜 餓鬼岳・唐沢岳・東沢岳・燕岳縦走

2015年08月08日(土) ~ 2015年08月10日(月)
 - 拍手
GPS
56:00
距離
23.4km
登り
3,200m
下り
2,729m

コースタイム

1日目
山行
7:30
休憩
0:40
合計
8:10
5:00
140
7:20
7:40
110
9:30
9:50
200
13:10
13:10
0
13:10
宿泊地
2日目
山行
5:40
休憩
1:50
合計
7:30
5:00
180
宿泊地
8:00
9:00
150
11:30
12:20
10
3日目
山行
8:50
休憩
0:50
合計
9:40
4:40
190
7:50
8:00
40
8:40
9:00
120
11:00
11:00
20
11:20
11:20
10
11:30
11:30
10
11:40
11:40
10
11:50
12:00
30
12:30
12:40
60
13:40
13:40
40
14:20
14:20
0
14:20
ゴール地点
天候 快晴
過去天気図(気象庁) 2015年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス タクシー 自家用車
<行き>自家用車で横浜から信濃大町まで、タクシーで白沢登山口 
     ※アルピコタクシー 早朝2割増料金で\4,800 
     ※車はタクシー会社の駐車場利用 (無料)
<帰り>中房温泉→穂高駅 乗合バス \1,700
    穂高駅→信濃大町駅 JR \520
    信濃大町→アルピコタクシー本社 \900
     ※信濃大町からは徒歩で行く予定だったが大雨のためタクシー利用
コース状況/
危険箇所等
■白沢登山口〜最終水場
登山口に10台ほどの駐車スペースとトイレ設置。
登山ポストはみあたらなかった。
沢沿いのルートを梯子や巻き道のアップダウンを繰り返しながら緩やかに登る。
ルートは明瞭。滑滝の横などはスリップ要注意。
■最終水場〜大凪山
両手を使うほどの急登の連続。視界なくモチベーション下がる。
■大凪山〜餓鬼岳小屋
普通の急登。百曲りではジグザグの道を延々と登る。小屋まで1時間、30分、15分の標識あり。小屋の尾根に飛び出すと途端に視界が開ける。
■餓鬼岳〜唐沢岳
3つのピークを越えてゆく。140メートルほどのアップダウンがある。
マークを追えば迷うことはない。
ゆく手を阻む這松、一歩進んで二歩下がるようなザレ場、頼りないロープ、ひんやりした樹林帯、最後は岩にしがみついて登る感じ。ストックは使わないほうが安全。
■餓鬼岳〜東沢岳
高度感のある岩場のアップダウンが続く。一部は樹林帯を巻くが、梯子やステップのない岩場、崩落地など、危険個所多数。
■東沢岳〜北燕岳〜燕山荘
東沢岳から一気に400メートル下る。笹やニッコウキスゲが現れ、針葉樹林帯に入ると東沢乗越。下った分以上、淡々と登る。崩落地やカール地形を右に見ながらジグザグに登ると開けるお花畑。木の階段を上りしばらく行くと、燕の稜線に飛び出し、開けた山並みと、コマクサの群生が迎えてくれる。
北燕岳までは巻き道を下り、再度、お花畑を登り返す。ザレ場だが、しっかり踏まれていて、これまでとは打って変わり整備され、歩きやすい。
■燕山荘〜中房温泉
広く削られて整備された登山道。人もが多いが、すれ違いも容易。北アルプスのハイウェイという感じ。なぜ、ここが三大急登なのか疑問だ。
その他周辺情報 大町温泉郷 薬師の湯 \700
街道沿いの蕎麦屋を探したが、20:00以降だったので、すべて閉まっていた。
4:00アルピコタクシー大町支社に車を預かってもらい、タクシーで5:00白沢登山口。車は5台ほど。土曜ですが、まだ空きあり。
4:00アルピコタクシー大町支社に車を預かってもらい、タクシーで5:00白沢登山口。車は5台ほど。土曜ですが、まだ空きあり。
5分ほど歩いて本格的な登山道へ
5分ほど歩いて本格的な登山道へ
沢沿いのルートはを行く
沢沿いのルートはを行く
橋を何度も渡る
西沢渓谷や黒部渓谷にも劣らない景色
1
西沢渓谷や黒部渓谷にも劣らない景色
危なそうなところも梯子で整備されている
危なそうなところも梯子で整備されている
慎重に行けば大丈夫
慎重に行けば大丈夫
紅葉の滝ちらり
滑ったらウォータスライダーでばいばいだな
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滑ったらウォータスライダーでばいばいだな
魚止めの滝
沢沿いは涼しくていいわ
沢沿いは涼しくていいわ
鎖やはしごなんかも使いながら最終水場へ
鎖やはしごなんかも使いながら最終水場へ
その後・・・壁のような急登を這うように登る
写真を撮るような景色も無く大凪山を通過・・・
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その後・・・壁のような急登を這うように登る
写真を撮るような景色も無く大凪山を通過・・・
なんか面白い木だけどしんどいわ
2
なんか面白い木だけどしんどいわ
これ一気に来ました
今までで一番きつい登りかも
1
これ一気に来ました
今までで一番きつい登りかも
信じてはだめです
ジグザグの普通の急登だけどぜんぜん進まない
久しぶりのテン泊装備のせいか、寝不足のせいか?
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信じてはだめです
ジグザグの普通の急登だけどぜんぜん進まない
久しぶりのテン泊装備のせいか、寝不足のせいか?
ぜんぜん信じてはだめです
隣のテントの人も、騙されたって怒ってました
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ぜんぜん信じてはだめです
隣のテントの人も、騙されたって怒ってました
やっとついた~!
一歩一歩踏み出せば必ずたどり着くことを実感
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やっとついた~!
一歩一歩踏み出せば必ずたどり着くことを実感
小屋から見た餓鬼岳
達成感!
3
小屋から見た餓鬼岳
達成感!
ほしかったバッチは千円也
2
ほしかったバッチは千円也
しばらくお茶しながら生気を取り戻し山頂へ
2
しばらくお茶しながら生気を取り戻し山頂へ
餓鬼岳山頂から小屋を見下ろす
パラソルがかわいいな
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餓鬼岳山頂から小屋を見下ろす
パラソルがかわいいな
ここまで来れて感謝
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ここまで来れて感謝
翌朝、山頂から、陽の出を待つ鹿島槍
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翌朝、山頂から、陽の出を待つ鹿島槍
雲海からまっすぐな太陽が
お天気ありがとう
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雲海からまっすぐな太陽が
お天気ありがとう
唐沢岳に向かいます
這松と闘いながら進む道
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唐沢岳に向かいます
這松と闘いながら進む道
3年前の七倉岳から見た唐沢がすばらしくて
ずっと憧れていました
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3年前の七倉岳から見た唐沢がすばらしくて
ずっと憧れていました
どーやって登れっちゅーねん・・・
みたいなところ多数
頼りなさげなロープが2~3箇所に設置されていました
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どーやって登れっちゅーねん・・・
みたいなところ多数
頼りなさげなロープが2~3箇所に設置されていました
いわいわ♡ちかい!
3
いわいわ♡ちかい!
朝陽で影フェチ
山頂で1時間ほど北アルプスひとり占めって感じ
これまで歩いた山を数えながら・・・・
火打妙高、劔立山、裏銀座、表銀座、常念山脈、後立山連峰・・・きゃ~絶景~!
そして来年は赤くて遠いあの山へ行こうと決める
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山頂で1時間ほど北アルプスひとり占めって感じ
これまで歩いた山を数えながら・・・・
火打妙高、劔立山、裏銀座、表銀座、常念山脈、後立山連峰・・・きゃ~絶景~!
そして来年は赤くて遠いあの山へ行こうと決める
餓鬼岳はこの山の向こう
また登り返します
この日は5人ほどすれ違いました
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餓鬼岳はこの山の向こう
また登り返します
この日は5人ほどすれ違いました
餓鬼岳小屋で神ミカン缶\400
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餓鬼岳小屋で神ミカン缶\400
北アルプスでは滅多に見れなくなった昭和な感じの小屋です
トイレも外でぼっとん、もちろんペーパなし
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北アルプスでは滅多に見れなくなった昭和な感じの小屋です
トイレも外でぼっとん、もちろんペーパなし
小さなテン場で連泊
午後からはテン場でお茶したりお話したり楽しい時間
両日とも6張りマックスでした
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小さなテン場で連泊
午後からはテン場でお茶したりお話したり楽しい時間
両日とも6張りマックスでした
夕日はゴジラだった
4
夕日はゴジラだった
翌朝3:15起床の4:30出発
露に濡れた岩場に太陽がきらきらと
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翌朝3:15起床の4:30出発
露に濡れた岩場に太陽がきらきらと
気を緩めることなく
気を緩めることなく
ちょっと危ないところを
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ちょっと危ないところを
次々と通過
たまに標識も
巻き道で樹林帯のアップダウンの後に落石注意のトラバース
2
巻き道で樹林帯のアップダウンの後に落石注意のトラバース
鉄梯子あるだけマシ
2
鉄梯子あるだけマシ
ペンキマークはしっかりあるし、這松も払われていて
気をつければ大丈夫
でも、落ちたら発見されないだろうな・・・
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ペンキマークはしっかりあるし、這松も払われていて
気をつければ大丈夫
でも、落ちたら発見されないだろうな・・・
北アにしては不思議なくらい誰にも会わない
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北アにしては不思議なくらい誰にも会わない
東沢岳から、えっ?ていうぐらいぐんぐん下り
植生も変わり・・・
2
東沢岳から、えっ?ていうぐらいぐんぐん下り
植生も変わり・・・
最低鞍部に到着
これからの登りに備えてティータイム
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最低鞍部に到着
これからの登りに備えてティータイム
ひたすら登ると来た道が見えた
1
ひたすら登ると来た道が見えた
お花図鑑のように様々な花が咲き乱れるお花畑
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お花図鑑のように様々な花が咲き乱れるお花畑
ひたすら登ってやっと稜線へ
ひたすら登ってやっと稜線へ
コマクサの群生が迎えてくれた
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コマクサの群生が迎えてくれた
燕色の山並み
燕っぽいいわいわ
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燕っぽいいわいわ
こっからは整備された普通の道へ
こっからは整備された普通の道へ
雷鳥は見かけなかった
減ってるのかなぁ〜
雷鳥は見かけなかった
減ってるのかなぁ〜
北燕により道
真っ白でなんもない山頂でした
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真っ白でなんもない山頂でした
来た道と
ゆく道と
奇岩たち
燕山頂はオトナの遊園地
ガウディのなんとかみたい
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燕山頂はオトナの遊園地
ガウディのなんとかみたい
いきなりの観光地に驚きながら
二度目の燕ちゃんです
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いきなりの観光地に驚きながら
二度目の燕ちゃんです
いい色だなぁ
燕山荘で神ネクター一気飲み
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燕山荘で神ネクター一気飲み
もう一泊しても良かったけど、すごい人なので降りることに
この後、テント装備の人が続々上がってきました
昨日は12:00で満杯だったらしい
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もう一泊しても良かったけど、すごい人なので降りることに
この後、テント装備の人が続々上がってきました
昨日は12:00で満杯だったらしい
合戦尾根。広くて整備された山道。
合戦尾根。広くて整備された山道。
歩いてきた稜線を振り返る
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歩いてきた稜線を振り返る
スイカやさん盛況
ここもすごい観光地
2
スイカやさん盛況
ここもすごい観光地
バス待ち1時間半
お疲れさまでした
1
バス待ち1時間半
お疲れさまでした

感想

白沢登山道は厳しいと聞いていたので、装備を何度も見直し、13Kgまで軽量化をはかる。森に入るまでは胸がキュンとなるような不安。それでも、歩きだすといつものようにスイッチが入り、身体が山に適応していくのを感じる。
寝不足と、予想以上の激急登。やはり沢を過ぎてから、ぐっと足が前に出なくなった。暑さのせいか、軽い熱中症なのか、両足の甲が軽くつっている感じ。それでも歩いていればいつか山頂に着くだろう、ぐらいの気持ちで休み休み。サミットプッシュという言葉の意味がようやくわかった気がした。一時間オーバーで山小屋に到着。餓鬼岳小屋は昔ながらのたたずまい。山を始めた昔を彷彿させる。
テント場へ2番乗り。早朝、自分を軽々と抜かしていったお兄さんは、テントを張り終えて、その日のうちに唐沢を往復し、15:00にはテン場に戻っていた。明日は常念へ、明後日は霞沢岳へ向かうといいながら、700円の缶ビールを7〜8本並べていた。そのほかにもワイルド過ぎるおっちゃんや、わがまま先輩と後輩シリーズや、どうみてもローファ&デニムリュックで男梅くれたにいちゃん、300名山達成まであと3座のおじさん、自分と同じコースを行くという2連泊のおねいさん、沢が好きでいつもタープで寝ているというご夫婦など、面白くあたたかい人たちとの出会いがたくさんあり、これがソロのいいところかなと思う。

二日目の唐沢岳往復はかなり未開な感じのルート。餓鬼から先は、来る人もぐんと少なくなる。這松アタックに悩まされながら進み、途中、ストックはデポして、岩場を登るとあこがれの山頂へ。一時間ほど北アルプスど真ん中の景色を堪能し、同じアップダウンを繰り返して餓鬼に戻る。この日は午後いっぱい山の空気を吸って休養。

最終日は夜明けとともに。結露を吸ったテントがずっしりと重い。餓鬼岳から燕までの縦走路はこの時期にしては不思議なくらい人に出会わず。緊張感のある、静かな山行を楽しむ。覚悟していた400メートルのアップダウンも思いのほか軽くクリアし、身体がテント装備の重さや暑さに慣れて来たのだと感じる。たどりついた先は一面のお花畑、群生するコマクサと、奇跡の白い山塊。
温めてきた夏休みは予想をはるかに超えた充実感だった。たくさんの出会いと、受け入れてくれた山々に感謝。

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コメント

面白そうなルートですね。
Tis284041さん

ご無沙汰しております。
なかなかキツそうですが、変化に富んでいて、いいですね。歩いてみたいルートが一つできました
2015/8/28 23:16
こんにちわ(^^)
take_yさん。コメントありがとうございます。
北アルプスの夏休みは、どこも人混み凄まじいですが、まだまだらこんな秘境もあったのね〜、というくらい素敵なルート。山慣れた方には、是非お勧めしたいです。
2015/8/31 7:31
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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