南アルプス (山と道を繋ぐ旅 2nd-)


- GPS
- --:--
- 距離
- ---km
- 登り
- ---m
- 下り
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コースタイム
諏訪神社(水5ℓ)11:20〜登山口11:25〜雷段12:10〜小ピーク13:00/13:10〜小無間小屋14:10 (避難小屋泊)
【8月9日(日)】2日目・行動12時間 (通算14日目・116時間半)
小無間小屋5:15〜P2地点6:15/6:25〜小無間山7:40/7:50〜中無間山8:25〜大無間山9:25/9:30〜三方嶺10:30〜崩壊地上ピーク11:15/11:25〜コル12:05〜大根沢山14:00/14:10〜2107ピーク17:35 (ビバーク)
【8月10日(月)】3日目・行動6時間半 (通算15日目・123時間)
2107ピーク6:05〜分岐7:40〜信濃俣8:00/8:10〜信濃俣のコル9:20〜百俣沢ノ頭11:00/11:05〜分岐12:05〜【仝岳】12:10/12:15〜分岐12:20〜光岳小屋(水残0ℓ)12:25 (テン泊400円)
【8月11日(火)】4日目・行動12時間 (通算16日目・135時間)
光岳小屋(水3.5ℓ)3:40〜三吉平4:35/4:45〜易老岳5:35〜鞍部〜希望峰6:50〜仁田池7:10〜茶臼岳7:30/7:30〜分岐7:45〜奇岩竹内門8:30〜上河内岳の肩(〜山頂)8:55/9:15〜南岳9:45〜岩頭〜聖平小屋(水5ℓ)10:40/11:00〜薊畑11:25〜小聖岳12:20/12:30〜【∪山戞13:40/13:45〜聖兎のコル14:35〜兎岳避難小屋15:25 (避難小屋泊)
【8月12日(水)】5日目・行動14時間 (通算17日目・149時間)
兎岳避難小屋0:15〜兎岳0:25/0:30〜小兎岳1:15〜中盛丸山2:05〜百間洞下降点2:20〜百間洞山の家(水パス)2:55/3:00〜百間平4:00〜コル4:40〜【赤石岳】6:00/6:10〜分岐6:25〜小赤石岳の肩6:55/7:10〜大聖寺平7:50〜荒川小屋(水残1.5ℓ水+1.5ℓ)8:25/8:40〜分岐10:05/10:20〜中岳避難小屋10:30〜コル10:50〜【ぐ沢岳】11:15/11:20〜コル11:35〜中岳避難小屋11:55〜分岐12:05/12:15〜前岳12:20〜森林限界12:55〜小広場13:20〜高山裏避難小屋(水0.5ℓ残)14:15 (テン泊600円)
【8月13日(木)】6日目・行動13時間 (通算18日目・162時間)
高山裏避難小屋(水4ℓ)23:10〜板屋岳0:10〜瀬戸沢ノ頭〜森林限界1:35〜小河内岳2:10/2:15〜前小河内岳2:55〜烏帽子岳3:30〜三伏峠小屋(水パス)4:05〜旧分岐4:40/5:00〜本谷山5:20〜ゴーロ〜分岐6:20〜塩見小屋6:35〜【ケ見岳】7:35/7:55〜北俣岳分岐8:25〜北荒川岳キャンプ跡9:15/9:35〜竜尾見晴11:10〜熊ノ平小屋(水2ℓ残)12:10 (テン泊600円)
【8月14日(金)】7日目・行動11時間半 (通算19日目・173時間半)
熊ノ平小屋(水2.5ℓ)2:05〜分岐2:45/2:55〜三峰岳4:00〜【Υ屮粒戞4:50/5:05〜中白根山5:50〜北岳山荘6:10〜【北岳】〜八本歯のコル〜二俣〜分岐10:00/10:05〜広河原(水残1ℓ水+1ℓ)10:15/10:45〜白鳳峠入口〜北沢橋12:40〜長衛小屋(水残1ℓ)13:45 (テン泊500円)
【8月15日(土)】8日目・行動11時間 (通算20日目・184時間半)
長衛小屋(水2ℓ)2:05〜仙水小屋2:35〜仙水峠3:05〜駒津峰4:00〜直登分岐〜【┨暖絛陬岳】4:50/5:35〜分岐5:45〜摩利支天5:55/6:10〜分岐6:20〜直登分岐6:30〜駒津峰6:50/6:55〜双児山7:20〜北沢峠8:05/8:10〜長衛小屋(水残1ℓ水+1ℓ)8:15/8:45〜二合目分岐9:10〜五合目9:45〜小仙丈ヶ岳10:20/10:25〜【仙丈ヶ岳】10:55/11:05〜仙丈小屋11:15〜分岐11:35〜馬の背ヒュッテ11:45〜分岐11:50〜五合目12:15〜ニ合目分岐12:40〜長衛小屋(水残1ℓ)13:00 (テン泊500円)
【8月16日(日)】9日目・行動11時間半 (通算21日目・196時間)
長衛小屋3:15〜北沢峠3:25〜大平山荘3:35〜赤河原分岐5:15〜分岐5:30〜分岐〜ダム6:30〜ゲート8:00/8:05〜橋本山荘8:15〜戸台大橋8:30〜仙流荘9:20/9:30〜戸台口9:50〜美和郵便局(神田橋)10:35〜南アルプスむら11:00/11:20〜小原12:05〜三峰川橋12:45〜伊那市駅14:00〜下島駅14:45
天候 | 8月8日(土) 曇り、夜間雷雨 8月9日(日) 曇りのち晴れ 8月10日(月) 晴れのち曇り、夕立 8月11日(火) 曇り 8月12日(水) 晴れのち曇り 5℃ 8月13日(木) 雨のち晴れのち曇り 8月14日(金) 雨のち晴れ 8月15日(土) 晴れ 8月16日(日) 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2015年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
相原5:01〜静岡6:40 (新幹線指定席6,550円) 静岡7:42〜横沢9:00/9:27〜田代11:05 (バス1,150+700円) 【帰り】 駒ヶ根14:58〜相原20:10 (鈍行3,670円) |
コース状況/ 危険箇所等 |
【大無間登山口〜大無間山】 崩壊地が、やや危険です。崩壊地は、着地点より下に切れ落ちているので高度感があり怖い。 【大無間山〜百俣沢ノ頭】 かなり道が薄く荒れているクラシックルートです。ほとんど歩かれていません。藪こぎ多々あり。所要13時間 【南アルプス縦走路(私の通ったルート)】 良く歩かれており、特に問題ありませんでした。赤石岳に至る道に岩登りがあります。三伏峠〜熊ノ平は、水・宿泊地(塩見小屋休業中)がない区間が長いので注意が必要です。 【北沢峠〜甲斐駒ヶ岳】 直登コースは岩登り。摩利支天コースにも若干の岩登りがあります。 【北沢峠〜仙丈ヶ岳】 小仙丈ヶ岳からの下り時に、ガスでの道迷いが多発しているとの事。死亡3名。 【北沢峠〜戸台登山口】 道薄くクラシックルートと言えるのではないかと思います。河岸は増水の度に川の流れが変わるため、その都度ルートが変更になるようです。右岸・左岸どちらでも歩けますが、どちらにしろ川を何度か渡る必要があります。 |
予約できる山小屋 |
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写真
感想
【前回、身延山・七面山の記録】
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-684110.html
(敬語は省略しています)
【1日目】8月8日(土)
長い9日間が始まった。
始発で静岡駅へ行き、静岡から横沢行きバス、井川地域バスと乗り継ぎ田代温泉へ。
バスの運転手さんが諏訪神社の間近で降ろしてくれたため、ここからスタートだ。バスに同乗していたそれぞれソロの3人は、白樺荘へ行くらしい。気をつけてと見送ってくれた。
私は鳥居の前の水場で、2日分の水5リットルを積み込み出発する。
荷物が今までにないくらいに重い。
それもそのはず、8泊と言うのは私には未知の領域だ。
諏訪神社から小無間小屋までは、3時間ほどの道程だ。小屋の手前に急登があるが、それ以外はなだらかに高度を上げて行く感じだ。
小無間小屋には14時過ぎに到着した。この先に宿泊地がないため、ここで一泊する。
小屋でノートを覗いて見ると、崩壊地がかなり危険らしい。
不安を感じつつ、床に付く。
【2日目】8月9日(日)
【大無間山】
雨が20時位から降り始めて、朝方まで降り続いた。窓の外には、雷の光。
崩壊地の事もあり、このまま中止でも良いかなと思っていると5時頃に雨が止んだ。
行ける所まで行ってみよう。
崩壊地は下るのは危険かも知れないが、登る分には問題なさそうだ。
問題は、その後にあった。小無間・大無間と順調に過ぎ、破線ルートに入ると急に道が薄くなった。6時間で抜ける計算のコースの半分も行かない内に夕暮れが迫っていた。日中でも迷いそうな道を夜間歩けるはずもなく、やむなくビバークする事にする。
【3日目】8月10日(月)
【仝岳】
朝。完全に明るくなるのを待って出発する。さらに5時間掛けてバリエーションルートを突破した。結局、計算の倍の12時間掛かった事になる。元々の計算がおかしかったのだ。
南アルプス百名山中、唯一森林限界下にある光岳を経て、光岳小屋に着いたのは12時半だった。次のテン場には日没前に到着出来ないため、ここで3泊目を過ごす事にする。
【4日目】8月11日(火)
【茶臼岳・上河内岳・∪山戞
予定より丸一日遅れになってしまったが、今日は予定通りの行動とした。
茶臼岳で最高の景色を堪能して、次の目的地である上河内岳を目指していると、バスで一緒だった方と再会した。その方は前回悪天候で断念したコースに、再チャレンジしているのだ。今回は計画通りに行っているらしい。お互いの健闘を讃えあって別れた。
5ℓの水を背負い込み、ガスってしまった聖岳を越える。
今日の宿泊地、兎岳避難小屋に着くと、先客が2人いた。後から更に1人が加わり4人で一晩を過ごした。
話題は目下、水場を求めて夕暮れの中に消えた3人組の事だった。
【5日目】8月12日(水)
【兎岳・赤石岳・ぐ沢岳】
1日分の遅れを、今日明日で取り戻す事にした。日付が変わると共に出発して、赤石岳を目指す。
兎岳を越えてたどり着いた水場には、意外にも5張のテントが張られていた。昨日の話題の3人組も、この中にいるのだろう。一安心だ。
百間平を過ぎると目の前に雄大な赤石岳が迫って来た。稜線の先にそびえる赤石岳は、とてつもなく神々しかった。夜明けを待って写真に収めたかったが、そんな余裕のない私の計画を呪う。
山の隙間に現れた雲に浮かぶ富士山も神秘的だった。
聖岳と兎岳を朝日が照らす。
赤石岳は私に強烈な印象を残した。
次に目指すのは悪沢岳だ。
分岐点に荷物をデポして悪沢岳を目指す。ちょうど物陰になる場所があったので、濡れた装備を干して出発したのだが、中岳避難小屋から丸見えだった。
悪沢岳には一度大きく下った後に登り返す。急な登り下りだが、空荷なので楽なものだった。
取って返し、荷物を回収して高山裏避難小屋へ。
高山裏避難小屋の名物小屋番さんは、15時までに小屋入りしないと怒るらしい。その日も韓国人登山客のマナーに憤慨していた。
語弊があるといけないので追記しておくが、とても良い方だった。
【6日目】8月13日(木)
【ケ見岳】
3日分の行程を2日で歩くのだから、それなりにキツイ日程になる。
今日は、日付が変わる前に出発して、熊ノ平を目指す。
夜明け前に三伏峠を通過したが、雨が強くなってきた。
雷が遠くで光っていたが、突然、ピカッゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロと大きな音を立てた。まるで地震のようだった。
この先は、森林限界だ。
私は恐れをなして、旧分岐点で夜明けを待つ事にした。
ところが、三伏峠小屋を出発したハイカー達が普通に通り過ぎて行った。
みんな、怖くないのか??
夜明けと共に雷が去った事を確認して、私も出発する。
休業中の塩見小屋を過ぎると、岩登りが始まる。雨風が強く岩場が滝のようだった。
もちろん山頂は真っ白。
東峰の道標を見逃し、登り直す羽目になった。
その後、雨は弱まり、北荒川岳キャンプ場に着いた頃には、完全に止んだ。かつて、ここにあった文化を想いながら、昼食を取る。
時間に余裕があるので、踏まなくてもよい2つのピークにも寄り道しながら熊ノ平へ。
熊ノ平小屋からは、目の前に農鳥岳が見えた。
【7日目】8月14日(金)
【Υ屮粒戞Ν北岳】
今日は、間ノ岳での御来光を目指して出発する。と言っても、この天気で御来光は絶望的だ。
案の定、間ノ岳は、日の出の時刻を過ぎても真っ白だった。
北岳も同じく……
大樺沢を下って行くと、雨が止んだ。と言うか、こちらは元々雨が降っていなかったらしい。
まぁ山の天気とはそんなものだ。
広河原から早川尾根に上がり、明日、デポで鳳凰と甲斐駒を踏破するつもりだったが、登山口に早川尾根が寸断されているような事が書いてあった。いつの情報か分からなかったが、早川尾根が通れないとなると、この計画は水の泡だ。
泣く泣く鳳凰は諦め、南アルプス林道から北沢峠を目指す事にする。
長衛小屋をベースに明日、甲斐駒と仙丈ヶ岳を目指す。
【8日目】8月15日(土)
【┨暖絛陬岳・仙丈ヶ岳】
甲斐駒ヶ岳で日の出を迎えた。
摩利支天、双児山に寄り道して、次に仙丈ヶ岳を目指す。
仙丈ヶ岳の山頂は、凄い人集りだった。
早めに長衛小屋に戻り、ゆっくり過ごす。
【9日目】8月16日(日)
最終日。クラシックルートを歩き、戸台を目指す。
戸台川の河原歩きは、ルートが、はっきりせず苦戦した。
結局、最終的には靴を脱いで、川を何度か渡渉する事になった。
戸台の登山口には、沢山の注意書きがあり、このルートでの事故の多さを思わせた。
かつては登山の一大拠点だったであろうこの場所も、今はひっそりとしている。
さらに1時間ほど歩くと、北沢峠へのアクセス拠点、仙流荘に着く。
ここでマイカーからバスに乗り換えるため、大きな駐車場がある。
物価が9日ぶりに、元に戻った。
さて、高遠、伊那駅を経て下島駅まで歩いて、今回の旅は終わりだ。
途中には「南アルプスむら」と言う道の駅があった。
道の駅内のビジターセンターでは、竹澤長衛さんについて詳しく紹介されていた。
とてつもなく偉大な方だ。
当の本人は、そんな言われ方は心外だろうが……
コメント
この記録に関連する登山ルート
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初めまして。
大無間山から下島駅まで歩かれたんですね。壮大な山旅、お疲れ様でした!!!
実は私も10日から13日まで、聖から三伏峠まで歩きました。
高山裏避難小屋に12日に泊まりましたので、同じ空間にいらっしゃったんですね。もちろん体力のない私は小屋泊です。小屋番さんが韓国の人のこと、いろいろ言われてましたね。
私は4時に出ましたが、雷の音はもっと小さかったです。雨と風で、小河内岳や烏帽子岳は大変でしたが、雷鳥に会えたので、良しとしましょう。
また、大変な山行記録、楽しみにしています。ありがとうございました。
snowheaven77さん、はじめまして
コメントありがとうございます。
12日に高山裏避難小屋に泊まったんですね。
私が14時過ぎに到着した時には、常連のご夫婦が1組と、ソロの方が1人、泊まると言っていました。その夫婦の方が名物小屋番さんの事を色々教えてくれました(笑)
ちなみに山道の右側のテン場で、荷物を散らかして、服を干したりしていたのが私です。
とても良い所でしたね。
天気の良い日にまた行きたいなぁ〜なんて思っています。
……また行きたい場所が山ほどあるのですが……
同じ場所・同じ時間の話を共有できるのって、とても楽しいですね。
こちらこそ、ありがとうございました。
お互いこれからも安全に(・・;)、山を楽しみましょう。
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