大キレット 〜初挑戦!難所を乗り越えろ!!〜
- GPS
- 38:26
- 距離
- 46.6km
- 登り
- 3,934m
- 下り
- 3,617m
コースタイム
- 山行
- 7:36
- 休憩
- 2:07
- 合計
- 9:43
- 山行
- 10:24
- 休憩
- 2:22
- 合計
- 12:46
- 山行
- 6:18
- 休憩
- 1:45
- 合計
- 8:03
- 山行
- 5:05
- 休憩
- 0:27
- 合計
- 5:32
天候 | 8月18日(火) 晴れ 8月19日(水) 晴れ→夕方はガス強風 8月20日(木) 曇り→雨→晴れ→雨 8月21日(金) 雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2015年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー 自家用車
上と下の2ヵ所あり トイレなし 【登山口】ヒエ平 登山ポストあり トイレあり 【上高地下山後の一ノ沢への移動】 1.上高地からバスで新島々へ(1950円/人) ※整理券の順番に乗車するので早く並んでも意味がないことを知った。 2.新島々からタクシーで一ノ沢へ(9180円) ※マイカー回送サービスより安く済んだと思う。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆一ノ沢→常念小屋 一ノ沢に蛭が生息していた。 胸突八丁の高巻道に滑落痕あり。 最終水場は出ていた。 ◆常念小屋→大天井岳 急登もほとんどなく気分の良い稜線歩きが楽しめる。 横通岳の岩場に猿の群れがいた。 ◆(喜作新道)大天井岳→大天井ヒュッテ→ヒュッテ西岳 ビックリ平に到着した時の展望にびっくりした。 西岳はスルーされる率が高いようだ。 ◆(東鎌尾根)ヒュッテ西岳→槍ヶ岳 槍ヶ岳北鎌尾根の展望が素晴らしい。 クサリとハシゴが多い。急斜面が多くて落石にも注意が必要。 投石する猿がいた。 ◆槍ヶ岳→南岳小屋 槍ヶ岳の渋滞は致し方なし。急いでいても慌てないこと。 3000m峰4座を歩く。ほとんど岩場。 ◆(大キレット)南岳小屋→北穂高岳 獅子鼻からの急斜面を下るあたりは高度感がある。長いハシゴ、クサリ、浮石多数。 長谷川ピークは狭い。 A沢のコルはのんびり休める。そこからの登りは落石に注意。 飛騨泣きはクサリ、ハシゴ、ボルトの連続。対向者とは声を掛けあって通過する。 北穂高小屋直下は滑りやすい岩が多い。 ◆北穂高岳→涸沢 岩場を延々と下る。ハシゴと長いクサリ場は一人ずつ。 初心者っぽい人が登ってくることが多く感じた。ストックをザックにしまうなら畳みましょう。 ◆涸沢→横尾→上高地 横尾までは登山道。そこから先は散歩道で、挨拶しても返されないことが多い。 |
その他周辺情報 | 小屋の水情報(お世話になったところだけ) ・大天荘…1ℓ200円 ・南岳小屋…1ℓ200円 ・涸沢ヒュッテ…無料 小屋のトイレ情報(お世話になったところだけ) ・常念小屋の外トイレ…洋式、綺麗。 ・大天荘(小屋泊と同じ)…洋式、綺麗、男女別。 ・ヒュッテ大槍…洋式、綺麗、男女別。 ・南岳小屋の外トイレ…洋式、綺麗だが1基だけ。小便器は別に1基。 ・涸沢ヒュッテ(小屋泊と同じ)…洋式、綺麗、女性専用あり。 |
写真
感想
<今回の目的>
1.5月に買えなかった常念岳のバッチ
2.大天荘のインディアンランチ
3.大キレット
【8月18日(火)】一ノ沢→常念乗越→大天井岳
一ノ沢から入山するプランを思いついたのは前日。マイカーの回収はタクシーを使
うことになるが、目的達成には仕方ない。
常念乗越までは難所もなく順調に登れた。到着時間が早くて常念小屋の昼食営業時間外。予定では常念岳を往復してテント泊だったが、いまから大天井岳に向かえばランチタイムに間に合うと判断。目の前の常念岳に登りたい気持ちを振り切って大天井岳に向かう。
横通岳から東天井岳は山頂を踏まずに巻く。コマクサが点在していて可愛らしい。燕岳と比べると山肌が赤い。同じ常念山脈にあるのに山によって雰囲気が違う。こういったことに気付けるのが縦走のいいところだ。
12時26分、大天荘に到着。昼食営業は13時30分がラストオーダーだから余裕で間に合った。しかし、まさかのインディアンランチ売り切れ…。お盆休みでナンがなくなってしまったらしい。知っていたら常念岳に登ってから来ればよかった。残念だ。今度登るときは小屋明け直後にしよう。
大天井岳からは、燕岳、常念岳、鷲羽岳、水晶岳、野口五郎岳、烏帽子岳、槍ヶ岳などが見えた。槍から穂高への稜線はガスに覆われて全体は見えなかった。
【8月19日(水)】大天荘→西岳→槍ヶ岳→南岳小屋
早朝から快晴。喜作新道、東鎌尾根を歩くのは初めてだ。槍はテント場から見えていたが、歩いていくのは遠く感じた。
大天井ヒュッテの近くに牛首展望台があるが、目的地が遠いので今回はパスして先に進む。ビックリ平に出ると、稜線の東側からでは見えない槍ヶ岳や裏銀座が目に飛び込んでくる。たしかにビックリだ。
ビックリ平から西岳までは北鎌尾根の恐ろしい姿を見ながら歩く。西岳の頂上は縦走路から外れた場所にある。我々は登ったことがないのでもちろん登頂。しかし他の登山者はパスして先に進んでいった。
ヒュッテ西岳から槍ヶ岳までの東鎌尾根は、それまでより難所が多い。投石する猿のいる長い鉄ハシゴを下り、北鎌尾根の入口である水俣乗越に着く。北に下れば天上沢、南に下れば槍沢。我々は槍ヶ岳に向かうのでまっすぐ尾根を進む。
水俣乗越からはアップダウンを繰り返す。槍がずっと見えるがなかなか近づかない。鉄ハシゴや木製ハシゴを登り、ヒュッテ大槍に着くころにはかなり疲れていた。ヒュッテ大槍では大盛りカツカレーとハヤシライスを注文してエネルギーを補給。これでまだ頑張れる。
槍ヶ岳山荘にザックをデポして頂上を目指す。槍ヶ岳登頂は2年ぶり2回目。前回も今回もひどい渋滞に巻き込まれることなく頂上に立てた。北アルプスで2番目に高い山頂はやはり気分が良い。
ここで南岳小屋に進むか、ここでテントを張るかの選択肢。tanyaさんの強い要望で南岳小屋に向かう。大喰岳、中岳を越えたあたりで西風が強くなったが、17時過ぎには南岳小屋に着いた。これで明日の大キレットに全力でぶつかることが出来る。しかし小屋で聞いた天気予報は「曇りのち雨」。我々を落胆させるものだった。雨だったら天狗原から下ることになるだろう。
【8月20日(木)】南岳小屋→大キレット→北穂高岳→涸沢
前日の天気予報では雨だったが周辺の山々は見える。予定通り大キレット踏破を目指す。途中で雨が降らないことを願う。
まずは獅子鼻岩から岩壁を一気に下る。何となく緊張するのは「大キレット」という名前のためだろうか。初めての大キレットをテントを担いで歩くのはかなり疲れる。心も体も。前を見ると北穂の岩壁。振り返ると獅子鼻岩の岩壁。どちらも魔王の城のようだ。大キレットとは思えぬ歩きやすい稜線の先にある「Hピーク」と書かれた長谷川ピークは思ったより狭かった。雨が降る前に難所の飛騨泣きを越えたいので先を急ぐ。
長谷川ピークから先は難所の連続。特に怖いのはナイフリッジの岩を信州側から飛騨側に乗っ越す箇所。岩の上で身体を投げ出すのは勇気がいる。乗っ越した先は岩壁の下り。クライミングの経験はほとんどないが、手元と足元の岩が安全か危険かは分かる。岩にへばりつくようなこともなく、岩から体を離して足元を見る余裕もある。登山を始めて6年、自分たちのレベルアップを感じられる。飛騨泣きのボルト、クサリ、ハシゴの連続には苦労したが危なげなくクリアできた。
飛騨泣きを越えると雨が降ってきて岩が滑りやすくなった。北穂高岳は目の前にある。しかし遠い。幾人もの登山者に踏まれてきた岩は、靴底で磨かれて黒光りしている。大キレットも終盤。ここで滑落するような失態は避けたい。矢印に従い、一歩ずつ慎重に登る。そして9時28分、北穂高小屋の北側に着いた。大キレットを踏破したのだ。
雨の降る中、小屋の前で少し休憩してから先に進む。涸沢岳を抜けて穂高岳山荘まで行く予定だったが、今日だけでなく明日も天気が悪いようなので涸沢に下ることにした。下ると青空が見えてきたが登り返すことはなかった。涸沢に着くころには心身ともに疲労困憊。小屋で軽く食事を済ませたときには穂高の尾根はガスに覆われ、日没前には雨が降ってきた。
【8月21日(金)】涸沢→横尾→上高地
夜明け前から雨。昨日の下山の判断は正しかったと思う。雨の中、テントの撤収をして上高地へ。横尾までは元気だったが、横尾から上高地までは観光客よりもゆっくりと、登山者とは思えぬほどゆっくりと歩いた。また大キレットを歩く日を想像しながら。
大キレット、突破しちゃいましたね!
ご成功、おめでとうござます♪
とは言っても、成功しなくては困りますね。
高所恐怖症の自分は写真からでも、ハラハラドキドキ感が伝わってくる感じがして、大キレットは一生、行かない(行けない)のを決意しました(笑)
滑落しそうなので...。
お腹いっぱいになるほど、恐怖(楽しさ)を味わいさせて頂きました。
お疲れ様でした!
ayamoekanoさん、こんばんは。
飛騨泣きで泣くこともなく、無事に生還しました。
山に登っているのに高所恐怖症の人って結構いますよね。でも、本当の高所恐怖症の人は身体が動かなくなるそうです。だから登山者に高所恐怖症はいないと思いますよ。ayamoekanoさんもきっと大キレット踏破できますよ。実際怖いところが多いので、無理におすすめはしませんけどね(笑)
コメントありがとうございました。
こんばんは〜
遅コメ失礼します。
大キレットの踏破成功
おめでとうございます。
大キレットか〜
憧れます
テント装備で歩いたのですか?
私も何時かは歩いてみたい!
参考にさせていただきます。
お疲れ様でした。
では、また。
NJ-TAKAさん、コメントありがとうございます。
数日前まで南アルプス南部の予定でしたが、天気が悪そうなので大キレットに変更しました。遭難せずに歩けて幸いでした。
テント装備でしたが、大キレットにいる間は歩くことに集中して重さを忘れましたね。たぶん大キレットを歩いている人は、疲れとか悩みとか、そういった雑念を忘れるんだろうと思います。
大キレット通過、すごいですね!
お二人が難所を歩いているのを、双六〜弓折乗越辺りから見ていましたよ(笑)
私は岩場が苦手なので一生縁がないルートかもしれません(^^;
おつかれさまでした!
azu2525さん、おはようございます。
双六から南下していたんですね。去年までは弓折乗越から眺めるだけだった憧れの大キレットを歩けて幸せです。
岩場が苦手ということですが、登山を続けていたら歩きたくなるかもしれません。ちなみに私は既に歩きたくなってます(笑)
幕営装備でこのコースは凄いですね。
僕は北アルプスは殆ど歩いてませんが友人からの話で粗方理解しております(^^ゞ
縦走も軽量な荷物と小屋泊で行けば僕でも何とかと思いますが、大キレットをでかいザックで通過するのは凄いです。
いつかの為に参考にさせて頂きます
大変お疲れ様でした。
yokomichiさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
南岳小屋まではテントを外付けしていましたが、大キレットでは引っ掛けると危ないのでザックに収納しました。
同じぐらいの時間に歩いた人は半数がテント泊でしたよ。しかも歩くのが速い猛者だらけ。まだまだ鍛錬が必要だと感じました。
お久しぶりです。
大キレット踏破お疲れさま
それにしても、インディアンランチ売り切れとは、残念・無念。
去年食べましたが、旨かったです。
また食べに行くようですな、いや、近いうちきっと行くでしょ(笑)
makoyan2150さん、こんばんは。
売り切れは想定外でした。翌日朝に荷揚げしていたので、もしかしたら次の日は食べられたかもしれません。天気と同じでタイミングの良し悪しですね。
今年は行かないと思います。来年の小屋明け直後を狙います!
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