仁田岳東南尾根〜茶臼岳
- GPS
- 55:13
- 距離
- 23.1km
- 登り
- 2,642m
- 下り
- 2,624m
コースタイム
畑一ダムP0600−0705信濃俣河内吊橋−0715尾根取付−0925 1485−1035 1674−1200△1876
−1500大ヨキ沢の頭(2010P)
2015/9/20(日)
大ヨキ沢の頭0530−0715 2243−0915 2429−1155仁田岳1220−1345茶臼岳−1420茶臼小屋
2015/9/21(月)
茶臼小屋0805−0935横窪沢小屋−1055ウソッコ沢小屋−1235ヤレヤレ峠−1315畑薙大吊橋
天候 | 2015/9/19(土) 晴時々曇 2015/9/20(日) 晴時々曇、夜中に雨 2015/9/21(月) 晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2015年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
下山時は堰堤周辺から田代沢橋まで路駐びっしりでした。物凄い人出だったもよう。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆登山ポスト ポストのない場所から入山のため、静岡県警HP「Netで登山計画書ナビ」より提出。 土日祝および夜間は提出した登山届を確認してもらえないので、余裕を持って提出したほうがよい。記載内容は最低限のため、情報を積極的に追記したほうがいいと思います(自分は車種とナンバー、駐車位置を追記)。 https://www.pref.shizuoka.jp/police/kurashi/sangaku/net-tozankeikaku.html ◆コース状況 テープマーキングの類はまったくありませんが尾根通しで変針位置も明瞭。尾根を外した位置にごく薄い踏跡がつづく。△1876〜大ヨキ沢の頭の細尾根ガレ、山頂直下のハイマツ帯、の2箇所が核心。大ヨキ沢の頭(2010P)と2429手前が幕営好適地。他にも適当に張れる場所は多数。水場なさそう。 ・畑一ダム〜東南尾根取付き 畑一ダム右岸の信濃俣林道へ入る。林道沿いにも路駐可能だが落石と通報(予備日含む下山予定日を記載してダッシュボードに置くといいかもしれない)に注意。30分ほど歩くと1088P半島付根の広場に出る。廃小屋あり。ここは多く駐車できそう。釣り師の車両多い。少し先に崩れがあり、車で入れるのはここまで。その少し先の林道右端の石垣から斜めに下っていく明瞭な道がついている。立派な踏み跡を50mほど下ると信濃俣河内吊橋(地形図に記載なし)へ出る。吊橋を渡って右手に進むとすぐに尾根取付き。 ・取付き〜1485 1350付近まで明瞭な作業道あり。植林の幹の根元に熊剥ぎ防止用の青スズランテープが巻いてあって少し不気味。1350から上も薄い踏み跡があって辿れる。1485の突端に上り詰めると平坦な地形が明瞭に左手に続いていて、取付き尾根の北西方角から西への進路変更も容易。作業道は完全に終わる。 ・1485〜1674 地形図通りに西進。尾根筋は明瞭ながら、尾根左手(南側)に併進する踏み跡がみられる。色々と煩い尾根を外した好適ルートだが時々破綻しているので安易に辿ると後で泣く。1674と思われる位置で小さな二重山稜が集束しており、尾根下りの場合は右手(南側)の尾根が正解。 ・1674〜△1876 左手(尾根南側)に崩落の淵が現れ、大根沢山が目の前に聳える。崩落は雪庇状のところもあり、あまり寄らないほうがよい。ヤセ尾根を登りつめた先の台地は明瞭に右折しており、西南西から北北西へ方角を変えて進んだ先の平坦な位置に三角点。 ・△1876〜大ヨキ沢の頭(2010P) 三角点から鞍部へ下る途中の1830付近から鞍部の先1820付近まで鋸歯状の細尾根ガレが続く。脆い岩混じりの尾根上から下った先が見えないほどの急落。両側は切れ落ちているが、ほぼすべて左(西側)から木の根っことスリングを使ってクライムダウンした。右手に迫力ある崩落を眺めつつ少しヤブの煩い急登を辿ると大ヨキ沢の頭へ至る。2010Pに緑色のガムテ?マーク有り。ピークを中心に好適な幕場が広がる。Pから北も平坦地形ながらあまり良い幕場はない。 ・大ヨキ沢の頭〜2243〜2429 深山の雰囲気に満ちた快適な尾根。2243手前の左手(西側)に崩落の淵があり、信濃俣河内から立ち上がるイザル尾根〜大根沢山の展望。2400を越えると草地のひろがる平坦地が2429手前まで続く。ここで夜明けを迎えてみたい、最高の幕場。所々にヌタ場。 ・2429〜仁田岳 地形図の窪地あたりから山頂までハイマツ帯。概ね左(西側)に進路を取ると岩屑斜面が出るので比較的ラクかも。2429から下りはじめの時点で窪地を大きく回り込むように左に振るとハイマツを避けた岩屑斜面を通過できるがすぐに視界を閉ざされる。2400等高線に沿う位を意識して左にヤブを突破すると、うまくいけば再び岩屑斜面へ出る。2500に到達するといきなり山頂への展望が広がり感動する。ケルンのある位置で携帯メール送受信可能(au)。 ・仁田岳〜茶臼岳 一般登山道。茶臼岳山頂付近は紅葉が見事。 |
写真
感想
【2015/9/19(土):1日目】
3時半に新静岡ICを降りて畑薙ダムへ。5時すぎに通りがかった臨時Pのバス停には、薄暗い中はやくも登山者の行列が(毎日バスで到着の乗客?)。畑薙第一ダムの堰堤を左岸へ渡って右折し、駐車スペースへ。5台ほど駐車車両あり。30分ほど仮眠を取り、準備して出発。
6時過ぎに堰堤を右岸へ向かって歩いていると東海フォレストのバスが乗客満載で走ってくる。6時に臨時バスが出たということだろう。運転士はおなじみH井さんで、手を振ったが気づいてもらえただろうか?
右岸から信濃俣林道へ入る。林道は途中少し轍の深いところもあるが乗用車で入れる程度の荒れ具合。路肩の所々に、計5台ほど路駐がある。ゴリラを積んだ車もあって、きっと釣師だろうw。1088の半島付け根のところか広い草地で、車はかなりの台数停められそうだ。下降点の石垣は、「その空の下で。。。」のひろたさんが7月に信濃俣を単独遡行された記録で予習してきたのでばっちり。石垣に沿うように下降路がついていて、50mほど下ると信濃俣吊橋に出る。吊橋は加藤商事の持ち物で関係者以外通行禁止の立札が立っていた。畑薙大吊橋と違って幅の狭い木の踏み板がいかにも不安定だが、以前の吊橋の写真と比べればずっと新しくきれいな状態だろう。中央まで渡ったところで水面を眺めると、バックウォーターの終わった砂の河原を上流方向に歩く単独者が見えた。渡り切って右へ行くとすぐに尾根取付き。
1485まで植林の作業道が続く。地形図通りに急登だが適度に九十九折れになっており、比較的踏みしめてあって安定している(これは仁田岳まで全体的に感じた)。植林の幹の根元には地面から1.5mくらいの高さまで青スズランテープが巻いてある。以前、熊剥ぎ防止用ときいたことがある。かなりの割合の木に巻いてあるので、若干不気味な風景だ。途中で木を組んだベンチが2箇所、作業の方もゆったり座って休憩したいんだなぁ〜。
九十九折れの明瞭な作業道は1350付近で終わっているが、薄く交錯する九十九折れがさらにつづく。特に踏み跡を辿らなくても、尾根筋は明瞭で地面は適度に締まっているので適当に登れる。少しの倒木を避けながら急登をのぼりきると、目の前に平らな地形と左に穏やかな斜面が延びる。地形図の1485だろう。この斜面に入ると完全に踏み跡は消えるが、徐々に尾根は集束しはじめ、藪や若干の倒木の五月蠅い尾根筋が明瞭になる頃には尾根の左下(南側)に尾根と並行するように薄い踏み跡が続く。鹿道か人間道かはっきりしないが、時々不明瞭になったり消滅したりするので、現在のメインの使用者は鹿と思われる。
1674には何か特徴があるのだろうかと穏やかな尾根を登っていると、右手(北側)から徐々に尾根が現れ、やがて船窪地形となり、GPSの1674付近で小さな二重山稜が集束していた。1674を過ぎると穏やかな尾根は左側を頂点とするような細い尾根となり、左(南)の展望がひらけたところで崩れが現れる。崩落絶賛進行中の雰囲気で、歩ける位置は少しずつ右へ移動していくだろう。南に大根沢東尾根が長々と横たわる。さらに後方(南東)へ目をやると、湖とダムの堰堤のようなものが見える(画像No.21)。畑一ダムのような気がするが、堰堤手前に吊橋のようなものが見え、堰堤の風景も若干異なるように思える。未だにこれが何処なのか自分の中ではっきりしない。
崩落の脇は徐々に斜度がきつくなり、登り切った先に△1876のある台地。明瞭に右へ穏やかな斜面が現れ、進路を約90度右へ振る。シラビソの明るい幹の林立した穏やかな尾根を歩くと、すぐ先の日の射す場所に1876三角点があった。この先のヤセ尾根通過に備えてしばらく休憩。
△1876の先は地形図通りに穏やかに下降するが、すぐに鋸歯状のヤセ尾根が現れる。参考にしたHPには、左巻とも右巻とも書かれていたものの、直観的には右(北北東側)のほうが切れ落ち方が激しく、1830〜鞍部〜1820あたりに次々現れる鋸歯はすべて日当たりの良い左(南側)を通過した。ここでも相変わらず左に踏み跡が続いているが、あまり尾根から離れると復帰が大変なので、安易に辿れない。今回は激しいヤブ漕ぎに備えて軽量化に注力したのでロープは携行せず代わりに120cmスリングを持参した(150〜180くらいのほうがよかったかも)。クライムダウン時にほとんど垂直で目ぼしい手がかりのないときに大いに役に立った。
何とか鋸歯を通過すると少し藪と倒木の五月蠅い、大ヨキ沢の頭への登りがはじまる。右手(北側)に大規模な崩落が見えはじめ、右に振り返るとガスに覆われはじめた畑薙山。適当に倒木を避けながら標高を上げ、2010の台地へ上り詰める。はぁぁ〜〜何とか予定通りにここまで来ることができた。ゆったりとした台地のいちばん高いところへ移動すると、幹に緑色のガムテで2本、マーキングがあった。この周辺は倒木もほとんどなく平らで、好適な幕場だ。地形図では北方向へ平坦地形が続くので、もう少し進んでおくか迷ったが、本日はここまで!
テントを張って落ち着く。ずっとあたためてきた仁田岳東南尾根の計画だが、鈍足な自分はどの程度行けるか不安で、予備日を多く取れるSWに決行した。何とか予定通り辿りついたものの、大ヨキ沢の頭で幕営の記録はなく、本当に張れるかどうか不明なまま、ここまで来た。結果的には非常に快適な幕場で、夜中〜明け方に色んな動物の声があちこちから響き、南アルプスの広大な山の中にひとりポツネンと居る嬉しさにニヤニヤしながら一晩を過ごした。
【2015/9/20(日):2日目】
1年前の西俣慣合と同様、鹿のサイレンのような鳴き声が一晩中続いていたが、徹夜運転の疲労でよく眠れた。朝食をパンとコーヒーで手早く済ませてテント撤収し出発。
大ヨキ沢の頭から2429までは、シラビソに覆われた苔生す穏やかな深山が続く。酷いガレやヤブ、倒木もなく、南アの深い懐を心の底から味わう。時折現れる日当たりのよい尾根上には、このあたりの一般道でない尾根でよく見かけるイワカガミの群生がみられ、雰囲気を楽しむ。気付かぬまま2068を過ぎ、2243からは2429が上部に見え、けっこう登るな・・・と覚悟する。2243の先の鞍部付近で若干の藪こぎ。たしか左へ避けた。
2429への登りの途中で、左(南側)の崩落地から、昨日まで見えていた大根沢山のプリンみたいな山頂部とは異なる、ギザギザした山頂が目の間に横たわる稜線から盛り上がっている。地形図で確かめると、どうやら信濃俣のようだ。2011〜12の年末年始に、ガイド山行であの稜線を易老渡から大無間に向けて辿ったのを思い出す。あのときは足を引っ張らないようついていくだけで必死で、まったく余裕のない4日間だったが、あれをきっかけに一般道でない尾根をテントを背負って歩く山行をはじめた。今となっては懐かしい。
急登の先で、2429へ続く台地へ乗る。この標高へ来るとシラビソ樹林も薄くなり、下草が旺盛となってくる。明るい草地がなだらかに続き、どこにでも幕が張れそう。夕は木立の隙間から夕陽が、朝は黒から青へ徐々に変化する空を楽しめそうだ。ここで幕営できれば最高だろうな。所々にヌタ場を見送りつつ、2429付近で休憩。ここからが最大の核心だ。100均のひとくちドーナツを齧りつつ、地形図を睨みコース取りを考える。「左へ」「大回り」などのキーワードを頭に叩き込む。
地形図の窪地へ下る手前に展望の得られる場所があり、現場での進路検討用に写真をたくさん撮っておく。左気味に下降開始。目の前にハイマツがひろがる。窪地はハイマツ海だったか〜。左手に岩屑広場が見えたのでそこまで海を泳ぐことにする。水面下へ沈まないよう枝を引っ掴み幹の上をバランスを取りながら進む。何とか岩屑広場へ辿りつき振り返ると、踏み跡のようなものが・・・2429から下降するとき、もっと大きく左(西側)へ振れば、踏み跡があったのかもしれない。岩屑広場にはケルンがあって、ひとまずここへ来るのは正解ということだろう、この先はどっちへ行こうか?岩屑広場の左のほうから進むとバイケイソウの小道がある。ここは木が薄く歩きやすいので、辿る努力をする。バイケイソウの小道の先はハイマツに閉ざされているが、突破すれば再び現れると予想し、さきほどの窪地よりも深いハイマツ海を漕ぐ。ここは地面が平らでないようでハイマツも斜めに生えていて、幹に乗り続けるのが難しい。必死に漕ぎつづけて再び現れたバイケイソウの小道へ復帰するも、濃いヤブに行く手を遮られる。前も右も左も似たようなヤブで、どうするか右往左往して悩む。左はどうなっているのか、カラマツの木に登って先を観察すると、左(西側)に岩場が見えた。やった!左だ!!フサフサしたカラマツの細枝を無理やり左右にこじ開けながら前進し、岩場に出る。ひとまず休憩。振り返ると、2429から見て左(西側)の所々に岩屑広場が見える。帯状に繋がってはいないようなので、まったくヤブ漕ぎなしにここまで来ることはないだろうが、地形図の2400に沿うくらいにコース取りすれば、かなりマシだったのではないかと思える。岩屑とごく低いハイマツの混じる斜面を順調に登る。仁田岳山頂突端に至る斜面に、左下から右上に延びる岩屑のバンドが見える。バンドの先の右手の大岩へ進めば樹林も薄そうに見えるが、「右」はやっぱりないだろうと思い、左のカラマツ林がどれくらい続くのか不明だが左へ突っ込む。少しのヤブ漕ぎを終えた先を3mほど進むと、突然、目の前に仁田岳山頂へ続く台地がひろがった。本当に突然だ。なぜか涙が出る。やった・・・ここまで来た・・・・・笠松尾根から兎岳山頂へ辿りついたときも同様に何故か涙が溢れたことを思い出す。
仁田岳山頂の突端には大きなケルンがあり、ここで大休止。喜望峰から易老岳、イザルガ岳、百俣沢の頭、信濃俣、大根沢山・・・深い緑の稜線がぐるりと取り囲む。
仁田岳山頂までは天空の路。久しぶりに目にする人工物の標識へたどりつくと、立派な登山道がはじまる。4年前に初めて仁田岳へ立ち寄ったときは、随分ハイマツが濃いなぁと思ったが、激しく泳いできた今回はラクチンに感じる。少しは経験値も上がったのかな^^; 楽しくて嬉しくてニヤニヤしながら歩いていると、突然人が目の前に現れ、恥ずかしくなるくらいビクッ!と飛び上がる。その後もピストン空荷の登山者と次々にすれ違う。喜望峰で茶臼岳方面へ進む。一般道は地面が固く、足裏が少し痛くなってくる。微妙なアップダウンを越え、仁田池を眺めて茶臼岳への登り。すっかりガスに覆われた茶臼岳山頂には3人ほどのんびり昼寝をしていた。お団子標識は、以前は「茶」の欠けた横型の「臼岳」であったが、今は立派な縦型団子串が立っていた。早々に山頂から撤収し茶臼小屋へ。茶臼岳山頂北側は紅葉が進み、真っ赤に色づいていた。九十九折れを下って分岐を茶臼小屋方面へ。きっとテン場は混んでるだろうなぁ・・・到着。とにかくテン場確保!だが、パッと見どこにもない。だがここで遠慮していては今晩の寝床がなくなるので、登山道の幅が確保できることを確認したうえで隙間に強引に張る。フライがないのでテントを置くことができればよい。張り綱も張れないが、まあ飛ばされることもないだろう。小屋の受付も大行列で、テント代¥500と閉店前バーゲンセールのビール500×2で¥700、計¥1200の支払い。
ビールとつまみを片手に、小屋南側の通路沿いに陣取る。目の前に去年11月に登った伊谷山の尾根が横たわる。仁田岳東南尾根の余韻と、伊谷山の思い出に浸りながらお疲れビ〜ル。寒くなってきたのでテントに戻ると、ちょうどお隣さんの女性が戻ってこられていて、対面の男性と3人で軽く酒盛り開始。お二人とも単独で入山2日目、今日は光ピストンしてきたそう。女性は週末までズンズン北上して北岳まで、男性は三伏で下山の予定だそうだ。テント縦走好きの単独者とは話が合う。女性は小屋でアルコールや食べ物を購入しないように制限しているらしく、小屋があれば金にモノを言わせて堕落する自分と違ってストイックだ。山岳会に所属することとか、講習会への参加(労山の神奈川県連関係でkamog先生の講習を受けたこともあるらしい!)とか、今の自分の悩みと共通していて、話題は尽きない。とはいえ明日のんびり下山の自分と異なりお二人は明日からも山歩きが続くので、後の無事を祈りつつ散会となった。
【2015/9/21(月):3日目】
夜半から明け方にかけて断続的に雨が降っていた。茶臼小屋では早朝からトイレ渋滞。並んだ10分間にちょうど東の空が茜色に染まりはじめ、朝焼けに浮かぶ富士山を眺めることができた。今日は13:40畑薙大吊橋の井川観光協会送迎バスに乗れば十分なので、ゆっくり出発する。茶臼から大吊橋へ下山するのははじめてだが、聖からの下山のようにダラダラと水平移動がほとんどなく、ずっと急な下りとなる。標高を落とすほどに気温も上がり、下界は相当暑そうだ。登ってくる人もコンスタントに現れる。みんな辛そうだ。ウソッコ小屋で伊谷山への取付き箇所を偵察してみる。小屋から少しだけ下ったところに尾根末端があったが、ここだろうか?ヤレヤレ峠で同じくバス乗車予定で時間調整中の男性二人組と一緒になる。前後しながら畑薙大吊橋を渡り、バス停へ向かうとさきほどの二人組と単独男性がバス待ちをしておられる。3人ともこの山域に異様に詳しく、易老渡側の林道崩落情報にはじまり各山小屋の小屋番情報、経営状況などローカルでディープな話題に興味深く参加させていただいた。やがてバス到着。自分は山小屋泊でなく下山後民宿泊で、いつ下山できるか不明でバスを予約していなかったので、乗れなければ歩こうと思っていたが、運ちゃんは快く乗せてくださり、畑一ダムで降車させていただき、本当にありがとうございました。
下山後はいつもの民宿で山の幸と酒と温泉、ご主人と山の話で盛り上がり、楽しいSWとなりました。
おしまい。
本山行にあたり、下記で予習させていただきました。心より御礼申し上げます。
・南アルプス・深南部/永野敏夫
言わずと知れたバイブル。仁田岳東南尾根から茶臼に出て上千枚に抜けるという涎の出そうなコースで紹介されている。
・伊豆(南豆のやま)「仁田岳東南尾根」
伊豆をメインに静岡を歩き回っておられるHP。三角点マニアらしく、マニアックな描写が面白い。
・深南部が好きです「仁田岳東尾根」
短い記録ながら必要な情報が詰まっており、こういう記録を書けるようになりたい。
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