九州遠征 その4 久住連山 念願の九州本土随一の名山へ
- GPS
- --:--
- 距離
- 17.6km
- 登り
- 1,400m
- 下り
- 1,418m
コースタイム
- 山行
- 7:39
- 休憩
- 0:47
- 合計
- 8:26
天候 | 霧→晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2015年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
ポスト:牧の戸峠のレストハウスには向かって左、北側にあります。夏山回数、冬山回数を書かされたのは初だと思う。回数って、奥駈5日とか北ア縦走5日とか後立山3日とか、家からの富士一泊二日3500m登行もそれぞれ一回なんだろうか?停滞を除いた山行日数の方がしっくり来ると思う。 コース:整備状態にオンとオフがくっきりしている。 具体的には牧の戸〜久住分れ〜久住、〜天狗、中岳、ならびに久住分れ〜北千里〜諏蛾守越〜長者原は良好。星生経由ルートはとにかく分かりにくい。崖から落ちそうで怖い。マーキング不足を否めない。激坂登るし、上からは切れ切れの岩場を降りるしでなかなかデンジャラス。視界が良ければそこまで気にならなかったかもしれないが。久住分れの小屋について安堵した。 久住〜稲星〜白口〜中岳:稲星までは案内不足なだけだが、稲星からはとにかく狭い。長袖でないと痛い。 白口から台地の反対への道は要注意です。踏み跡たどって中岳への道に出るかと行ってみたが…。台地突端の岩壁までのよう。少し降り始め、滑落できる確信を得、明らかに道にあらざるを悟り引き返しました。 諏蛾守越〜三俣:激坂な上に滑りやすいと来ています。 また、三俣西峰、本峰、己まではいいとして、南峰への道はバリです。 ツツジ?の枝が痛いです。北峰も行きたかったですが道迷いが怖く、だいぶ時間も経ってきたので切りました。 林道分岐〜大曲:入口を見落とさないように注意。 火山土壌の濡れ道ゆええらく滑ります。 大曲〜牧の戸:交通量多く、また、法面工事なため、なかなかに怖いです。 なお、朝は久住で凍ってました。スリップに注意です。 |
その他周辺情報 | 久住山麓ドライブ:久住の山の雄大さ、山麓の雄大さ、あまたある温泉群など懐の大きさを感じました。北麓も悪くないが南麓は阿蘇と挟まれており、より雄大です。 筋湯のうたせ湯:よそにはない名物風呂。面白いと思う。うたせは源泉の熱さを緩和する役目もありそう。マッサージになります。空いているうちに。源泉は45℃強ありそうで、源泉そばにうたせではなく湯船に浸かるとなかなかの熱さ。とろみもあり、普通にいい湯です。前日に行きました。 満願寺温泉:河で釣りする少年たちの横で河原の湯に浸かる。長湯のガニ湯といい、野天風呂満喫です。黒川の激混みぶりに辟易した上、日帰り入浴可を探すのに時間ばかりが取られて焦りがあったのもあります。 大観望:ベタでも何でもいいものはいいです。阿蘇には警戒レベル3で頓挫した高岳が鎮座。見た目は隣の根子岳の方がりりしいと思います。夕暮れの久住連山、丘の上のすすきの台地、崖下の阿蘇の街など壮観です。 |
写真
装備
個人装備 |
スタートは寒く
日中は暑い。服装が難しい。
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感想
久住は昔、家族で祖父母宅へ行く際に何度か行った地。両親共に福岡の筑紫平野近傍の出身のため、高速ができる前から日田・天瀬を経てよく来たものだ。
ドライブで阿蘇と合わせて来たり、叔父の農作業の手伝いに飯田高原西側の山の中に来たり、湯布院・黒川と温泉を巡ったり。
ただどういうわけかからっぱれの日ということはあまりなく、本来絶景のはずの北面 飯田高原側、南面久住高原・阿蘇外輪山外の高原地帯の景観にそこまで心を惹かれた記憶はない。これは所謂里帰りゆえ盆か正月に限られていたからだと思う。
紅葉の時期に来たのは初めてかもしれない。久住に日頃来れる方々にとっては紅葉が終わった後の時期となろうが、どこまでも広がるススキの原もまた美しいと思う。
今回はドライブの観点からも秋の絶景が広がっていた。
しかし、山行としては初となる。両親はかつて良く久住の山に行っていたらしい。
そんな中、調べてみると九州の特に北部の人にとって久住は身近でありながら縦走を堪能できる格好の場であるようだ。
諸々あって久住に対しては格別な思いがあり、久住にはベストの天候、体調で挑むことを企図。九州の日本百名山では間違えなく唯一無二の存在である久住連山への山行を行程上最も天候の良い晴れの日に設定した。行程2日目・または3日目をメインの山行の日に定め、行ける限り行きつくそうという考えである。
行程三日目(熊本In,Outの4日間に百を四座のため、前半に開聞・霧島と行って、3日目に久住。2日目の朝に霧島、午後に久住を坊がつるまでという案も念頭にして)がベストと考えていたが、10/31〜11/3が近づくにつれ、肝心の11/1,2の天気が悪いという。
ある程度は緑があるとはいえ、火山で悪天候はいただけない。このため樹林帯の祖母山を11/2、久住は最終日11月3日とした。残念ながらその日のうちに飛行機で帰る必要から行程を詰める必要があり、坊がつると大船山は断念。牧ノ戸から白口岳まで行って坊がつると大船山を眼下に収めるとともに、主要な山々を経て、三俣山への山行を帰路に加えることとした。
そういう意味では無念ながらもその中でやれるベストの山行を企図し、実践したと思う。残念ながら行けなかった坊がつるや大船山などに関しては、日本百名山全座登頂を企図する上でいずれは阿蘇を踏みに来ることもあるだろうし、北部九州はそもそも来る用もあるだろうと考え次の楽しみとする。
前日の祖母山登頂後は竹田の岡城跡で久住を眺め、長湯でガニ湯に浸かって久住の温泉 筋湯へうたせ湯に浸かり、牧ノ戸で車中泊。久住南方の高原地帯はこれまた美しいススキの原と久住の山々で絶景である。温泉好きとしてもガニ湯に筋湯のうたせは面白かった。
深夜から早朝の牧ノ戸はとても寒かった。幹線道路ゆえ気温が表示されるがAM3:00頃は3℃だった。11月末の屋久島遠征に向け、夜間の冷え込み対策も入念に必要と実感。AM5:30頃から出発準備を行い出発。九州は夜明けが遅いとはいえ6時過ぎには白んで来るとみていたが、実際にはヘッドライトが要らなくなったのは6:30頃から。白んでも霧でご来光は見えなかった。そして、星生山分岐から星生山へ舵を切ると突然道の難易度が上がった。牧ノ戸から分岐まではたらたら歩くだけといった感じが、星生山に向かうと共に勾配がきつくなる。そして、山頂ではこの時はガスの中。結果論として帰りに行けば綺麗な眺めが見れたのだろうが、下からの雄姿を散々見届けたのでよしとする。星生山から久住分れへの下りは正直怖かった。山頂からの下りが急峻な岩場のラインを降りて行くルートであり、周りががすり気味だったため嫌らしかった。星生崎からの下りはどう下ればいいのかマーキングが薄くこれまた嫌らしかった。一方で近くから話し声が聞こえかなり謎。声の主は分岐、久住山避難小屋・久住分れにいた人々の声と思われる。だんだん視界がまともになり、なんとか牧ノ戸からの通常ルートに合流。ほどなく避難小屋、久住分れと来る。ここらでこれまで立ち込めていた霧が晴れ、陽光が指すようになる。雲がガンガン走って厳しかったが、久住山に登頂した。
星生と久住で景観だけならもうおなか一杯である。星生、久住、稲星のピークは他に誰も居なくて心地よい時間を満喫できた。
特に久住は久住分れから仰ぎ見る姿、稜線に乗ってからの阿蘇方面の絶景、久住連山の各ピークや、それに包まれるお鉢跡群、周りの綺麗な下界など。万感の思いが込み上げ、美しい眺めに涙腺が緩む。
山行でここまでの感動は久しぶり。麓からの富士登山以来、もしくは後立山縦走以来
だろうか。少なくとも今回の九州の山旅で一番最高だった。
但し、久住山は一等三角点であり、久住連山からその回り遠方を見るには絶好位置だと思うが、久住連山を眺める上では百名山対象たる九州本土最高峰中岳に登ってなんぼである。
稲星、白口、中岳、天狗の頭と周回した。
稲星からは中岳・三俣・星生が、白口からは東方の坊がつると大船山が映る。
白口から眺める坊がつるには川が蛇行していた。この流れは筑後川になる。長者原に筑後川源流の碑があったので、事実上は大船山が源流なのだと思う。
父祖の地は筑後川の最下流 柳川、少し上流の久留米は私の生誕の地、筑後川源流という響きは不思議な感慨があった。
大船に行こうとすると白口からかなり下って登り返すこととなる上、百の中岳もまだ踏んでいないことだしということで、予定通り大船・坊がつるはスキップと改めて決断。
中岳へ直接向かう道へ行こうと道を探すと白口の西の縁。ここから下れるのかと見ていたが切り立った岩場の上にやや脆く、明らかに踏み跡がないことから引き返した。
結局稲星越まで戻って、中岳分岐まで巻き、そこからそこそこ急な坂を登って中岳に至る。九州の日本百名山四座目登頂の瞬間である。ただ、正直人が多く、ピークではさして感慨が生まれなかった。人ごみ嫌いがゆえだろうか。ここから天狗の頭にかけて、御池が実に美しかった。
天狗から下ると久住分れに帰ってきた。寒い中の朝の久住分れと異なり、人がごった返していた。戻ってきて振り返る久住山は日が上がって違って見えた。これもこれでやはり勇壮である。それとともに朝はガスがかかってうまく見えなかった星生から霧が消え、山容がくっきりする。とともに、星生北の硫黄山の噴煙と硫黄の凄さに驚嘆する。これも含め星生の山容もまた勇壮である。久住山に上がる時に感じた硫黄臭の正体はこれかと納得。
ここからはそのまま牧ノ戸に戻るのは味気ないので、北千里に下って諏蛾守越へ。
プランどおり三俣を目指す。北千里は中岳西面から北面の麓を巻きつつ星生〜硫黄〜諏蛾守越〜三俣と並ぶ稜線との間に挟まれたエリアであるが、荒涼感が凄い。
坊がつると諏蛾守越との分岐から少し登ると直ぐに諏蛾守越に至り、ここから三俣にアタックする。ここまでの行程約6時間でだいぶ脚がヘロヘロだったので、三俣西峰までの登りでお腹一杯だった。ここから三俣検▲螢椒麝蠅蠅瞭Г濱廚鮹っての三俣南、そこから道なりに三俣本峰、北峰への道はわかりにくく、気力・体力的にも牧ノ戸まで戻らなければいけないことを考えると厳しく、おまけに時間もないのでギブアップ。サクサク諏蛾守越へ下り、道なりに長者原方向へ向かい、途中の長者原標を無視して林道から大曲への道へ。ここ林道脇に不自然な白砂があり、警戒して観察すれば見つかります。あとは道なりに降りるとやまなみハイウェイの大曲駐車場へ。
駐車場からは交通量の多いやまなみハイウェイをたらたら約30分歩いて牧ノ戸に帰還。
山行時間 約8時間半。牧ノ戸で片付けて14時半。充実した山行でした。
帰りは黒川温泉に向かったものの、人と車が多すぎて駐車できず、山帰りにちゃっちゃと汗を流すのには不向きです。昨日行った筋湯にすればと後悔しましたが熊本側にきてしまったので周りで探し、満願寺温泉の寸志の湯へ。集落の真ん中にある辺鄙な所で川の横。おまけに湯が透明ときており、日本一恥ずかしいというキャッチフレーズがあるとかないとか。
少年達がルアー釣りをしている中、構わず浸かって、岩にかかったルアーの先の針を外してあげるという何とも不思議な体験をしました。
〆は大観峰。今回阿蘇はほとんど縁がなかったですが、実は祖母山に行くのに南阿蘇、地獄温泉を浸かってとてもよかったです。
大観峰は夕暮れだったこともあり、とても美しい景観。登った山である久住連山の眺め、阿蘇外輪山の境界の断崖絶壁、阿蘇の山々に祖母・傾、あとは福岡との境の山など最高でした。
ろくに食事を取っていなかったので熊本空港で太平燕定食で〆ました。
なかなかの山旅になったでしょうか。
コメント
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急に画像からコメントから激増ですがな!
まぁ 私は登山は あんまりわかりませんが、私の従妹(佐賀在住)が若い頃、山にはまって、久住が一番やと言うてたのを思い出しました。
その頃は全く興味がなかったのが、逆転しましたが
九州の百の四座、霧島・開聞・祖母・阿蘇は眺めて久住と4座来たわけですが、正直この久住に来るまでは達成感というか、爽快感というか、そういう感覚が中々来なかったです。
色んなお山に行きまくって敷居が上がってしまったためか、いまいち体調が優れなかったためか、天候がいまいちだったためか。
別に久住の他の三座が悪いというわけではないんです。
でも久住は別格で多分、本州のどの名山にも負けないスケール感、絶景があります。
極力悪天候に当たらないように、当たっても被害を最小限に臨機応変な対応はできたし、温泉めぐりもできてはいたのですが、それでも会心の山行はできていなかった。
それがこの久住でできたというところが嬉しかったというか、終わりよければ全てよしというか、九州本土山行を気持ちよく〆られたというか、そういう感慨深さが現れたんですかね。
久住に対しては格別の思い入れがありました。久住近郊は福岡南部から程近いので幼少から来たこと自体は結構あり、山に興味が出て以来の悲願でもありました。母からの洗脳もあったかも。でも、本当はこれでも全然不十分で、お山の温泉 法華院や、火山の中の巨大な湿原 坊がつる、その先の大船山に行けておらず、一日をフルに使えない制約の中でベターを選んだのみ。もっともっと行きたいところはありました。久住は数日使ってくるところという意味も理解しました。
九州も福岡に行く機会は今後もあるでしょうし、阿蘇が登れるようになったらいずれ来るでしょうし、その際は百に限らずこの山域など色々行ってみたいところができました。
umisan いとこが佐賀にいらっしゃるんですね。そこからなら高速使って九重ICまたは湯布院ICから30分も走れば久住には着けるので結構お手軽にアクセスできます。そこから長者原または牧ノ戸から久住、中岳周回だけなら半日で済むので、お手軽で絶景がみられなかなかいいですよ。一つの山系でありながらばかでかいところというと東北の飯豊を思い出しました。
九州本土の山に行くなら一にも二にも九重。これで飽き足らない人はアルプスを目指す。九州の山人はそういう人が多いようです。
ちなみに上空からみると夜ゆえに大阪平野の輝きっぷりが凄かったです。
今 確認しました 福岡発 静岡行きですか?
九州からの東京方面への航路は徳島市→和歌山市→五條市からの吉野上空通過
五條市上空付近からの撮影かなぁと
すぐ左下に金剛山地
熊本発羽田行きです。福岡空港だとあまりに開聞、霧島が遠すぎますので。
職場に岸和田の人がいるので関空に気づいたあたりから写真を取って見せてあげようと。
空路は紀ノ川が眼下に見え、それに平行して東行していましたので高野の上辺りを飛んでいるようです。
神戸に気づき、淡路からの明石の橋が見えたあたりで携帯カメラを起動。
中央生駒・金剛山地を隔てる東西が好対照で左側の大阪平野の過密さと右側の奈良盆地の長閑さを端的に示しているかのよう。田園は夜景としては山と同じに見えますからね。
写真中央に左右の大河 淀川もなんとなく分かるかと。
一番手前は金剛。明日陽希氏がアタック、大阪も間もなくだそうです。
交流会開催のお知らせ@THE NORTH FACE 堀江店
をお外から少し見ただけですが テレビで見るよりか精悍でしたわ
ヤマレコでも会われた方の話から共通しているのは、
「びっくりするほど削げ落ちて精悍である。取材陣含め突き上げてくるオーラを感じる。気づいたら遥かかなた。」などなど。
一般論でも、テレビと実際では実際の方がオーラがある方が多いと聞きますしね。
テレビ中継の頃、白根三山縦走の頃からだいぶ修羅場を突き抜けられていらっしゃるので、それらをやり遂げた部分もあるのでしょうか?
自分も色んなところの山に行ったり縦走したりするようになって、陽希氏の日々の行程のぶっ飛びぶりを実感し、如何に凄い偉業なのかを感じるようになりました。
うちの近所の愛鷹山に来られた日、よっぽど会社休もうかと思いましたけど思いっきりウィークデイの水曜日で叶わず。
でも、愛鷹登頂の翌日に、十里木という土地で富士山を遂に見ることができ、富士山こどものくにで自分のそっくりさんがいるってFBにアップしてくれ、楽しんでくれたようなのでよかったなあと思ってます。今週末の放送に出るかはわかりませんが…。
とにかくここまで来ましたが変な無理をせずに目標を成就して欲しいものですね。
大阪→篠山を私と大体同じ時間で踏破とはなかなかやりよるな
http://www.greattraverse.com/
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