大日ヶ岳から三方崩山(白山縦走)
- GPS
- 80:00
- 距離
- 50.4km
- 登り
- 4,443m
- 下り
- 4,728m
コースタイム
- 山行
- 8:30
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 8:30
- 山行
- 9:50
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 10:50
- 山行
- 1:30
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 1:30
天候 | 晴れ、雨 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
大日岳から丸山間は藪が少し出ていますがほぼ尾根の残雪をたどります。間名古ノ頭から三方崩山間も残雪をたどるルートです。主稜はほぼ夏道通しですが雪の付き方を見て歩きます。油坂の頭から南竜までは尾根通しに北に進み小屋が見えたら直接尾根から南竜に下りました。見通しがあるときは危険個所は特にないです。ガスが出ると迷います。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
毛帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
アイゼン
ピッケル
スコップ
行動食
非常食
調理用食材
飲料
水筒(保温性)
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
調理器具
ライター
地図(地形図)
コンパス
計画書
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
ファーストエイドキット
ロールペーパー
保険証
時計
サングラス
タオル
ナイフ
カメラ
テント
テントマット
シェラフ
ワカン
|
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感想
(白山大好き時代の記録です、当時の記録から自分用に2016年2月に転記しました)
いつまで一人でも山に登れるだろうか、昭文社の「白山」を開くと主稜線で3ヵ所、北方では三方岩から大笠山さらに高三郎山。南では大日ヶ岳から丸山間。また別山の東に日照岳まで延びる別山東尾根、西には釈迦岳から鳴谷山を経て三村山至る一部登山道のない私がまだ歩いていない空白部があった。’94年春にブナオ峠から大笠山を経て三方岩岳へ、’96年は別山東尾根を日照岳から御前が峰まで歩き白山山地の奥深さと、我を忘れて手つかずの自然の懐に引き込まれる感動をもちながら、忘れられない一瞬の自然の変化との出会いの連続で、今でも感じることが出来る自信のよう感覚をもった。今年だったら白山の春の尾根を歩く気力も体力もまだ持ち得ている。4月の終わりに幾日かかけてこの尾根の一つを歩こうと蛭ヶ野高原にやってきた。今日は早く山に入りたかったので、早朝家を出てきた。美濃白鳥を過ぎる頃明かりのついているコーヒーショップでトーストを食べる。分水嶺に入ると明るく開けた蛭ヶ野高原にでる。大日ヶ岳登山口から越前街道を離れ牧場の横を通り抜けると山道が始まる。小さい広場に車を停めさせてもらい、いよいよ山登り開始。今から大日ヶ岳に登り尾根伝いに白山主峰を越え三方崩山を経て平瀬まで歩く。高揚した気持ちが先を急ぐ。春の芽吹き前の疎林の道に入りしばらく歩くと次第に山に順応していく感覚が体中に広がる、快晴の真っ青な空と白い稜線の間を歩く感覚は気持ちがいい。蛭ヶ野高原が眼下に見渡すようになるころ尾根に出た。尾根を越えて木々の間を吹き抜けてくる風が少し汗ばんだ体を冷やしてくれる。傾斜もゆるくなりすぐにいっぷく平にでる。北には真っ白な別山から白山主稜に続く稜線が日を反射して輝いている。残雪が出てきたので小休止をしスパッツを着ける。登るにしたがって雪の量が増え快適な登りがつづく。周りの植生もアオモリトドマツに変化し樹高も次第に低くなりその分雪面から反射する光が強くまぶしく暑くなってきた。大日ヶ岳を見上げる斜面の下まで登ってきた。雪の量は急激に増えジグザグに高度をかせぐ。十時三十分に頂上に到着した。1991年春小学6年の娘と桧峠から水後山を経てこの山頂で一泊した。雪まじりの強い西風が吹く中、雪のブロックを切り出し、一晩中風の音を聞きながら過ごした。翌日は白山の展望を楽しみながらまたいつかこの道を歩きに来ようと娘と話をしながら今日登ってきた山道を下ったことを思い出す。いよいよここから春山の縦走が始まる。天狗山は目前である、稜線は高低差も少なく、南面は雪が落ちて熊笹が出ているが尾根にはしっかりと雪が残っている。西にはるか石徹白川の対岸に銚子ヶ峰から続く願教寺山、よも太郎、薙刀山、野伏ヶ岳への緑と白のまだら模様の山並みを望む、この尾根もまたいつか春に訪ねてみたい。1596mの小さなピークから芦倉山へは広い尾根を北方面にいったん1350mまでくだり400mほど登りなおすことになる。ガスでも出ればそのまま西に進みそうな尾根上の特徴のないブナ林のピークである、石徹白側は植林地になっていてその境目を下る。芦倉山の南面は藪が出ていいるところがあり一汗かいて登りきる。山頂が見える頃再び熊笹と、アオモリトドマツの植生になる、厳冬に発達した雪庇が崩れ大きく口をあけているところがある。芦倉山直下のくだりは雪が割れ熊笹に阻まれた。そこを過ぎると丸山までは快適な残雪の尾根になる。丸山は今日の最高点、もう別山が正面に見える。少し下って小さいピークを越えれば石徹白登山口からの登山道に出合い神鳩ノ避難小屋に着く。丸山の下りは少し北に回り込むようにルートを取る、南西に向かうと谷に入ってしまう。今日は天気が良かったので思っていたより歩くことが出来た。小屋付近に足跡があったが小屋は無人であった、今日の宿泊は小屋にお世話になることにした。翌日27日も快晴、小屋を使ったので5時に出発できた。小屋から少し登ると南には奥美濃の山並みが幾重にも空との境がわからないぐらい続いている。朝の固くなった雪の上を展望を思う存分楽しみながら足を運ぶ、三ノ峰手前の急斜面を登りきると別山の南東の岩壁が目の前に迫る、別山山頂9時30分、少し早いが東尾根を眺めながら休憩をする。南竜ヶ馬場へは油坂の頭から夏道を通らずに尾根伝いに2244mまで雪を選んで歩き直接南竜ヶ馬場に下る。雪の斜面の下りは早い、すぐに南竜に着く。ここまで人に会わず。小屋からは一人の登山者と4,5人のスキーパーテーが甚ノ助小屋に向かっている。ちょうど12時、コーヒーを飲みながら今日はどこまで歩こうかと思いながら室堂に向かう。13時45分室堂に到着。スキー登山の人が10人ほど周辺でスキーをしている。センターは屋根まで雪が残っていて小屋の人が小屋の掘り出し作業をしている。営業は5月1日からのようだ。一人で山を歩いているとかえって周りに人がいると早くその場を離れたくなる時がある。少し休んだが時間も早いし冬季小屋に入るのも躊躇した、もう少し先に進もう、山頂の西を回って大汝峰に向かいヒルバオ雪渓に出る。ここまで来ると誰もいなくなった、大雪渓の上からこの斜面を眺めていると別世界にいるようだ。雪が少し緩んで少し潜るようになったが好きなルートを選んで鞍部まで下る。夏にはクロユリの咲くお花畑になる。上空に雲が広がり出した、風を避け硫黄谷側に雪のブロックを積んでツエルトを張る、夜はずっと風が強かった。翌日4時30分起床、ガスが広がり視界はない。今日の行動を考えたが単独なので停滞を考えたがこの場所は風が強いので場所を移動する為に、少し歩くことにした。北弥陀ヶ原はガスと雨まじりで方向が定まらず。ガスの中を3人のパーテーが登ってきた、離れていたので影のように見えたけれど離れていたので挨拶はできなかった、北弥陀ヶ原のどこかで泊まったのだろう。間名古の頭手前の斜面に雪洞を見つけた。ここは西側から風と冷たい雨が吹き抜ける。雪洞に入り少し休む、中に入ると今からここを出て稜線に出る気力がなえてしまった、まだ7時30分、雪洞の補修をしながら様子をみる。ずいぶん昔、厳冬期の白山を知ったことで山への興味は一層深くなり私に帰るところを示しているような気がする。私の故郷はこんなところなんだろうか、体と心が別ならば心はこんなところをすみかとしたい、時々外を確認しても天候は回復せずそのまま停滞。翌日は晴れた、間名古の頭に直登する、急な斜面をずるずると登る、頂上の手前は灌木に足を取られ這いながら頂上に達する。夏道は間名古の頭を巻いているのでここは初めて、白山主峰から北方稜線、東に三方崩まで一望、白い残雪が続いている。三方崩山までは、途中に鎌ヶ峰、奥三方岳へとつづく。平瀬から三方崩山に登ったことがあるが白山を南から縦走してきてこれからこの尾根に一歩入るのはわくわくする、いよいよ一歩を踏み出す。早朝の雪面は固いので急な雪面の下りはスリップすると谷底まで滑りそうな緊張した下りと登りが何ヵ所かあったが無事通過。鎌ヶ峰から奥三方岳に至る稜線から見る白山主峰は数年前に別山東尾根から眺めた思いを復活させる。この展望をどのくらい待ち望んでいたんだろう、奥三方岳からいったん下り三方崩山に到着、よくここまで歩くことが出来た。平瀬まで急な下りを慎重に下る。
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