唐松岳★反省★ホワイトアウト、冬山に逆戻り
- GPS
- 32:00
- 距離
- 10.2km
- 登り
- 872m
- 下り
- 1,317m
コースタイム
- 山行
- 5:00
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 5:30
- 山行
- 4:05
- 休憩
- 0:45
- 合計
- 4:50
リフト部分は徒歩とシリセード
ゴンドラ部分はバスを出して頂きました
ありがとうございました。
天候 | 4/30晴後雪ホワイトアウト 5/1雪ホワイトアウト http://www.tenki.jp/past/2016/04/30/chart/ |
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過去天気図(気象庁) | 2016年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
23:05発さわやか信州号栂池高原行 06:10白馬BT着 |
コース状況/ 危険箇所等 |
山荘直下の巻いて行くところは厳しく 翌日は尾根を通る冬ルートにて下山 |
その他周辺情報 | 白馬八方のバスターミナルは非常に便利! 更衣室、化粧室、コインロッカー、セブン銀行ATM、充電サービス、ローソン、温泉至近、モンベルショップいたれりつくせりでした。帰りのバスの手配も時間迫る中、スムーズに対応してくれました |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
ゲイター
バラクラバ
毛帽子
靴
ザック
ザックカバー
アイゼン
ピッケル
行動食
非常食
飲料
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ナイフ
カメラ
ヘルメット
|
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共同装備 |
スコップ
ツェルト
冬期用ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
調理器具
|
備考 | 前日に春山装備から完全冬山装備に切り替えした為、各自持ち物のばらつき(多すぎ、少なすぎ)が発生 |
感想
無事に帰って来ましたが
非常にリスクの高い登山と
なってしまいました。
今後の対応、対策含めて残します。
■日時:2016/4/30(土)〜5/1(日)
■場所:後立山連峰 唐松岳
■行程
4/29 23:05 さわやか信州号、バスタ新宿発
4/30 6:10白馬八方BT着-7:45ゴンドラ乗車-8:30八方池山荘-9:40八方池-14:10唐松岳頂上山荘着 悪天候の為山頂登頂は断念
5/1 天候回復せず山荘に停滞-11:05下山開始-13:00八方池-14:00八方池山荘着 強風の為リフトゴンドラ動かず徒歩下山、尻セードしながら降りる、兎平からマイクロバスにてゴンドラ口まで-16:25 ゴンドラアダム乗場口-17:15 新宿行きバス乗車-23:00新宿西口到着解散
ニュースで報道の通り、
同じタイミングに北アルプスで
多数の遭難事故が発生、我々も紙一重でした
■今回の問題は天気予報の軽視■
ヤマテンにて天候大荒れの注意が出ていた
29日の夕方の天気予報を確認して
最終判断をする際、
29日の予想外の好天から
30日、1日も大丈夫と判断し
行き先変更をしなかった
行き先変更候補として
鳳凰三山を予定していたが
歩いた事がないこと、車での自走となり
ドライバーの負担が増えるなどから
準備をしていた唐松岳を強行
各自荷物は完全冬山装備に予定変更
しかし、akimaru32さんは荷物持ちすぎ
frisbeeさんは一部荷物不足となる
ゴンドラ口の遭対協、山小屋オーナーも
ここまでの悪化は示唆していなかった
30日午後に日本海沖に発生した
低気圧の影響をもろに受けて
30日午後から急速に天候悪化
後半、八方池〜山荘までの
コースタイム2:30を4:30かかった
下山日5/1 天候回復が遅れ
朝6時回復予報が全く回復せず、
周りのパーティー、小屋の方との相談
小屋の方のルート工作を受けて
ホワイトアウト状態ながら
タイムリミットの一時間前に11:00下山強行
15m以上の風雪、地吹雪、耐風姿勢何度も
ホワイトアウトで視界3m程度
小屋のルート工作終了地点から
地図、スマホ地図で位置確認
コンパスを使って方角を決めながら下山
先行の踏跡は風でほとんど見えず
もしくは迷っている足跡多数
ポイント、迷う事に地図、コンパスで
位置方角確認を実施
途中、左に折れる道が1番わかりずらく
核心部分だった
間違えた踏跡が谷に伸びていて心配
途中、6人組のパーティーに先頭交代し、
何とかガスが晴れた安全地帯の上の樺まで
下る事ができた
そこからは視界が効いて風は強いながら快適に下山
八方池山荘からリフトゴンドラ予定だったが
強風の為、運行中止、自力下山となる
兎平からはリフト運行会社の配慮にて
マイクロバスで山麓まで下ろしてもらう
他のパーティーと協力、励ましあいながら
下山出来たが、10回同じことをしたら
2回は遭難事故になっただろうという位の
高リスクでした。
こうやって遭難事故が起きるのだろうな、
他の場所でも同じことが起きているのだろうと
思いました。
■今回の問題点
○天気判断の軽視
当初の予報より29日が良くなり
登山日の30、1日も良いのでは?
と良い方に判断してしまった
→今回の荒天の原因は30日に日本海に
発生した低気圧と太平洋高気圧の谷が
北アルプスにかかった事
これは想定されていた。山と里の
天気の差を軽視してしまった
○代替案の選定遅れとプランニングが
甘かった
→その為、変更が非現実的な案だった
恐らく、きちんとした代替プランを
立てていたらそちらほうが
天気も山行も快適だっただろう
○下山の判断
結論、無事下山出来たが、冷静に考えると
停滞が正しかった
10時に下山判断し、11時に外に出た時に
停滞の判断をすべきだった
一瞬考えたが誰にも判断を確認しなかった
ホワイトアウトで一時道がわからなかった時
戻る判断をしても良かった
→結論、道が判明したので下り
○高山病対策、標高順応の時間をとる
今回、akimaru32さんが高山病に相当苦しんだ
薬の服用忘れの問題もあるが、
ゴンドラリフトで一気に標高を上げすぎた
高山病、対策として八方池山荘で一時間位、
標高の順応を行うべきだった
→これはakimaru32さんだけの問題ではなく、全員同じ
過去、長男、小3の時も唐松岳で同じ事が起きて苦しんだ
■良かった点
○今まで天候が良い山ばかりだったが、
今回、遭難級の荒天を経験できた
○雪でコースがわからないホワイトアウトの
経験が出来て、
改めて読図の重要性の理解
ルートファインディングの実践ができた
→普段、山と高原の地図アプリしか見ない山が
増え、基本であるポイントごとに
地図、現在位置、方角の確認をしなくなっていた
今回、基本に戻り、ポイントごとに現在地、
方角を確認し、無事に下山できた
☆今後、改めて、読図、位置、方角確認の癖を
改めてつけてゆきたい
○尻セードが練習できた
時間の問題とあったが、滑落停止訓練もすれば
良かった
○本格的な登下降、岩と雪のミックス帯が多く
アイゼン、ピッケルワークの良い実践となった
■まとめ
春山は本当に難しい
良ければ夏以上の最高の登山
崩れれば厳しい冬山登山に逆戻り
今後もリスクマネジメントを念頭におき
安全のマージンを充分に取りながら
登山をしてゆきましょう
ネガティブな内容の投稿ですが、
同じエリアで沢山の遭難事故もおきており
運が味方し、今までの経験値から成功した
楽しかった記憶とともに
記録、検証として残します。
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