大峯奥駈道縦走苦行の完結 南奧駈道北部 葛川〜地蔵岳〜笠捨山〜太古ノ辻〜太尾登山口
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- GPS
- 29:15
- 距離
- 29.1km
- 登り
- 3,091m
- 下り
- 2,282m
コースタイム
- 山行
- 7:21
- 休憩
- 1:09
- 合計
- 8:30
- 山行
- 7:17
- 休憩
- 1:14
- 合計
- 8:31
1日目:8時間55分
2日目:8時間45分
天候 | 1日目:晴れ(午前中は風がなく灼熱・午後はそよ風あり) 2日目:晴れ(1日中そよ風有り・午後は薄雲) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
葛川へ向かった一台は、そのまま大阪まで乗って帰ってもらいました。 太尾登山口は国道168号線の谷瀬の少し北のトンネルを出てすぐに左折し、細い山道を走ります。多少路上の落石や枝に注意が必要ですが、整備はされています。 登山口はある程度駐められる駐車場になっていて、トイレもあります。 葛川へは前回と同じく滝から国道168号線を離れ、アスファルト舗装の道を走ります。トンネルを少し過ぎたところに登り口があります。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
南奥駈登山口〜古屋辻 最初は林道状の砂利道を登っていきます。その後は土の道になります。 かなり整備されていて、楽に奧駈道に上がれます。東側の北葛川への道よりも明瞭で楽です。 古屋辻〜地蔵岳 ルートとしてはほぼ明瞭で、距離案内の石碑も豊富です。全体的に登り基調で、ピークごとにアップダウンを繰り返します。 地蔵岳〜笠捨山 地蔵岳の手前から鑓ヶ岳の直後までは急な鎖場になっています。それほど危険ではないですが、足下の土が踏ん張りが効きにくいこともあり、注意が必要です。 その後は他の区間と同じく、登り基調のアップダウンです。 笠捨山〜太古ノ辻 ルートの特徴としては他の区間とあまり変わりませんが、地蔵岳の前後だけはゆったりした尾根になります。 この区間は距離案内の看板は、ピークや分岐点や小屋以外は極端に少なくなります。 太古ノ辻〜深仙小屋 特別わかりにくい所も危険なところもない修験の縦走路です。 深仙小屋〜千丈平 巻き道ですが、千丈平へ向けて全体的に登り坂です。ルートは明瞭でリボンもついています。巻き道としての効果は、距離にして400mほど、標高差が140mほどで大きくはありませんでした。 千丈平〜太尾登山口 全体的にルートは明瞭で迷うことはありません。 前半の最初は急な下りで、その後は多少急な斜面の下りと穏やかな笹道を繰り返します。 中盤は笹の踏み跡を進む細い土の登山道です。倒木が多いですがその度に踏み跡の巻き道が付いていることが多いです。少しアップダウンがありますが、全体的になだらかです。 最後は木の根っこや段差の大きい石段の多い登山道少し歩きにくさがあります。 |
その他周辺情報 | 大塔の夢の湯で入浴を考えていましたが、下山が昼を越えていたので混雑前にダッシュで帰宅しました。 |
写真
感想
地元近畿圏になかなか4日以上山に使える日を作れず、足かけ5年、4回にわたって順峰方向にて歩いてつないできた大峯奥駈道ですが、やっとのことで完歩しました。
去年には達成予定でしたが、天候や秋のケガもあって残る葛川〜太古ノ辻の間の区間を歩くことができず、雪解けを待っていました。
そんな折、この週末は別の山行の予定を想定していましたがそれが6月に変更となり、天気予報でかなりの好天が予想されたため、かねてからの奧駈完歩を目指して急遽こちらへ出かけました。
葛川から太尾登山口までは30キロ弱ですが、膝の酷使を避けることと、一度は新宮山彦グループさんが運営して頂いている小屋に宿泊をしておきたいということで、持経の宿での宿泊予定としました。
しかし、そのもくろみはあっさりと崩れました。
この区間は釈迦ヶ岳までずっと登り基調で、ピークごとに80〜150mほど標高を落とされてのアップダウンの繰り返しでとても疲れます。
また鎖場のある地蔵岳の前後は足場も悪くて、歩行時間の割りにまったく距離を稼げず、どんどん時間だけが経っていきます。
熊野本宮から北へ向かう順峰では、この葛川の少し北から釈迦ヶ岳の区間が区間が一番苦しいのではないでしょうか。
しかも体重過多による体力不足の上に減量中のスタミナ不足が重なり、バテバテ状態になっていました。
行仙小屋の時点でかなり疲れていましたが、さすがに平治の小屋までの4.8kmは歩いておかないと翌日に影響が大きすぎますので、なんとか平治の小屋までは歩き、持経の宿から短縮してしまいました。
翌日も同じように標高を落とされてのアップダウン続きでバテが来ていて、太古ノ辻で奧駈全ルート踏破の後、以前歩いたルートである深仙小屋からは釈迦ヶ岳には向かわずに、巻き道で千丈平へ向かい、距離と標高を短縮して下山しました。
体力とスタミナの問題の影響が大きいとは思いますが、それを差し引いてもこの区間の修験の厳しさは半端ではなく、とても苦しかったです。
それでもやっとのことで奧駈の全ルートをつなげたことは大きな喜びとなりました。
以下は大峯奥駈道の4回での完歩の各回の切り分けと内容の集計です。
各回、奥駈のルート外の登山口からのルートや、稲村ヶ岳への往復、蔵王堂から柳の渡し(美吉野橋)までなどを含めて歩いていますので、純粋に奥駈ルートだけをどのように歩いたかまとめてみました。
第1回目:2013年6月15日
山行区間全体:前鬼〜太古ノ辻〜深仙小屋〜釈迦ヶ岳〜弥山〜行者還トンネル西口
奥駈縦走算入部:深仙小屋〜釈迦ヶ岳〜八経ヶ岳〜奥駈道出合
標準コースタイム:8時間15分/歩行時間:6時間32分
第2回目:2013年11月2日〜3日
山行区間全体:行者還トンネル西口〜弥山辻〜山上ヶ岳〜稲村ヶ岳〜山上ヶ岳〜吉野蔵王堂〜柳の渡し
奥駈縦走算入部:奥駈道出合〜山上ヶ岳〜吉野蔵王堂
1日目標準コースタイム:7時間05分/歩行時間:7時間19分
2日目標準コースタイム:8時間20分/歩行時間:8時間19分
第3回目:2016年6月3日〜4日
山行区間全体:熊野本宮大社〜玉置神社〜古屋辻〜葛川
奥駈縦走算入部:熊野本宮大社〜葛川
標準コースタイム:11時間05分/歩行時間:8時間04分
第4回目:2017年5月20日〜21日
山行区間全体:南奥駈登山口〜古屋辻〜太古ノ辻〜深仙小屋〜千丈平〜太尾登山口
奥駈縦走算入部:古屋辻〜深仙小屋
1日目標準コースタイム:9時間20分/歩行時間:6時間58分
2日目標準コースタイム:6時間0分/歩行時間:6時間0分
のべ4回(2回は宿泊なのでのべ6日)合計
熊野本宮大社〜吉野金峯山寺
標準コースタイム:50時間35分/歩行時間:43時間14分
コメント
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5年越しセクションハイクでの大峯奥駈道完歩、お疲れ様です!
そのうち挑んでみたい気持ちはありますが、やはり大変そうですね〜
キツイ分、終わった後の達成感はやはり相当なものなのでしょう
わたしは最近近場の緩いハイキングばかり続いているので、ソロソロ喝を入れなければな〜と良い刺激をもらいました
peachk4cさん、ありがとうございます!!
いやー冬場からの不摂生でなまくらになった体には、本当にキツかったです。
元々昭文社の大峯山系の地図は、かなり辛めの標準タイムになっていますが、それにしてもコースタイムのペースを維持できない上に、予定のルートを歩ききらずに短縮したことも初めてで、本当に身にも心にも強制的に喝を入れられてしまいました。
おそらくはpeachk4cさんもそろそろ夏のコース設定と必要な体力を視野に入れ始められてると思いますが、私は今の体力と減量中のスタミナ不足ではアルプス歩きは厳しいので、またしっかり作らないとなぁと思ったりしてます。
関東からですと、大峯の奧駈に奈良南部まで来られるのはほんと大変ですよねー
もしその機会が訪れたときには、やはり数泊での一発縦走か、2回区切りくらいになるのでしょうか?
その際にはよかったらお声掛け下さい。
車など少しはお役に立てるかもしれません。
espritさん、こんにちは。
いつゴールされるかなと楽しみにさせてもらってました
お疲れさまでした。
今回もまた割と近いところにいたようですね。
交通が不便な区間なのでどうされるのかなぁと思っていました。
大峯奥駈道完歩おめでとうございます。
yupikiさん、こんにちは!
祝福のお言葉ありがとうございます!!
同じ暑い週末の土曜日、玉置山に行かれてたんですね。特にその日の午前中は風がなくて本当に暑かったですね。完歩達成後も、奧駈のいろんな区間を他の目標ポイントを絡めながら日帰りで歩かれていて、本当にこの周辺がお好きで造詣を深められていらっしゃるんだなぁと感心して参考にさせて頂いてます。
それにしても、この葛川〜釈迦ヶ岳の区間は順峰方向は本当にしんどかったです。
前回の本宮〜葛川の29キロほどを1日のお昼すぐに楽々と歩いていましたが、今回は似た距離を2日でヘロヘロで歩いている感じでした。
仏の元での修行の山のはずですが、本当に鬼のようでした。
交通の便については、山行中にお会いした方にも、よく尋ねられました。
微妙に反則手段かもしれないですね 苦笑
ドライバーにはブーブー文句を言われながら走ってもらいました。
20日に太尾で日帰り登山&下山した方々のレポの画像のほとんどに、私の車がこそっと映っているのは内緒です
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