白峰三山：1か所でだけ北岳草に会えた！

2016年07月01日(金) [日帰り]

• GPS: 10:51
• 距離: 30.1km
• 登り: 2,987m
• 下り: 3,689m

コースタイム

日帰り

• 山行: 9:54
• 休憩: 0:56
• 合計: 10:50

距離 30.1km 登り 2,988m 下り 3,694m

4:26 広河原山荘
4:32 白根御池分岐
5:41 5:45 二俣
6:54 7:03 八本歯のコル
7:11 7:18 吊尾根・北岳山荘トラバース道分岐
7:29 7:42 吊尾根分岐
7:56 8:04 北岳
8:24 8:25 吊尾根分岐
8:49 トラバースルート分岐
9:01 9:05 北岳山荘
9:28 9:29 中白根山
10:08 10:13 間ノ岳
10:51 農鳥小屋
11:28 11:29 西農鳥岳
11:53 11:54 農鳥岳
12:17 大門沢分岐
13:29 13:31 大門沢小屋
15:00 奈良田ゲート
15:10 奈良田駐車場
15:16 奈良田バス停

天候

快晴

アクセス

利用交通機関：

電車 バス

甲府からバスで広河原。広河原山荘に前泊(ちなみに携帯充電は禁止)。

下山後は15:55奈良田発のバスで下部温泉駅へ。七面山登山口まで乗客は自分ひとりだった。

コース状況／危険箇所等

二股から左俣に入る時に雪渓を渡る。アイゼン不要だが、雪渓の下に沢が出来て雪渓がブリッジ状になっている箇所を踏み抜かないよう注意。

大門沢に架けられたいくつかの木橋のうち一番上流部のものが崩落している。自分は沢をジャブジャブ渡ったが、増水時は注意。

写真

6/30 13:54

前日に広河原から見た北岳。

6/30 14:57

広河原山荘で前泊。

7/1 4:51

翌朝登り始めて1キロ強、右岸に渡る所で北岳に朝陽！

7/1 5:01

カラマツソウ。

7/1 5:20

足元にピンクの花びらが散らばってたので見上げたらミネザクラ。

7/1 5:28

バットレスを正面から。朝陽だと陰影がでなくて平板な感じ。

7/1 5:30

ここで最初の朝陽！

7/1 5:31

タカネグンナイフウロ。

7/1 5:42

二股分岐標識。

7/1 5:44

このペンキ標識の方がわかりやすかった。北岳肩は直進、「八本バ」は左へ折れて雪渓を渡る。

7/1 5:51

鹿が雪渓を横切る。暗闇にかすかにしか写ってないけど・・・。鹿は雪渓を走るのも上手で羨ましい。

7/1 6:23

ミヤマキンポウゲ。

7/1 6:30

振り返ると遥か遠くに赤岳。

7/1 6:36

青・黄・緑のコントラストがきれい。

7/1 6:48

北岳バットレスが間近に迫る。迫力あるなー。

7/1 6:52

八本歯コルへの階段。

7/1 6:57

イワカガミ。

7/1 6:58

ヨツバシオガマ。

7/1 6:59

八本歯のコル到着！ 南側の展望が開ける。中央が間ノ岳。左で山頂に雪を残してるのが農鳥岳。

7/1 7:01

右下からハクサンイチゲ、ツガザクラ、イワカガミ。

7/1 7:03

北岳山荘から農鳥岳まで。

7/1 7:11

ツガザクラ。

7/1 7:12

アオノツガザクラ。

7/1 7:33

ミヤマオダマキ。

7/1 7:35

吊尾根分岐で西側の展望も開ける。中央やや右の雪山は御嶽山と木曽駒。足元にはイワベンケイと一面のハクサンイチゲ。

7/1 7:38

そこらじゅうにハクサンイチゲ。キタダケソウが紛れてないかキョロキョロしてるので足が進まない。

7/1 7:47

オヤマノエンドウとハクサンイチゲ。

7/1 7:52

健気・・・

7/1 7:55

山頂到着！ 山頂にいる間はずっとひとりだった。

7/1 7:57

日本一高いところから見た富士山。

7/1 7:58

オベリスク。黒いマントをまとった巨人のよう。

7/1 7:58

甲斐駒。

7/1 7:59

仙丈ヶ岳。

7/1 7:59

仙丈とはるか西の山々。

7/1 7:59

西側のアップ。中央で雪を見せている2つの山は、右が御嶽山・左が宝剣岳。その間の雪の少ないのが木曽駒。

7/1 8:02

仙丈ケ岳と北アルプス。一番右に槍ヶ岳が黒くかすかに見える。

7/1 7:55

山頂にもハクサンイチゲが咲いてる。

7/1 8:04

これから行く稜線。

7/1 8:07

この葉っぱは尖り感が少なくて、もしやと思ったけど、落ち着いてみると花がやはりハクサンイチゲかな。

7/1 8:14

オヤマノエンドウに囲まれたハクサンイチゲ。

7/1 8:16

シナノキンバイ。

7/1 8:24

こっちはミヤマキンバイかな？

7/1 8:33

イワベンケイに語りかけてるミヤマオダマキ（笑）。

7/1 8:34

この葉っぱはハクサンイチゲと明らかに違うけど、キタダケソウじゃなくてチョウノスケソウ。

7/1 8:38

あった！ キタダケソウ！

7/1 8:39

トラバースの山側に、よく見ると数輪。

7/1 8:40

一番下の小さいのだけがキタダケソウ。他はハクサンイチゲ。葉の形状のほかに、雄しべ部分の赤みの有無も違う。

7/1 8:42

ミヤマムラサキがもう咲いてた。

7/1 8:43

イワベンケイと。

7/1 8:45

シナノキンバイ。

7/1 8:53

ミヤマシオガマ越しに富士山。

7/1 8:58

十分に花を堪能したので、ランモードに切り替えて稜線を見渡す。北岳山荘の先、標高3000m超えが2.5キロ続く日本最高所の天空の稜線を走って、一番左の農鳥岳まで！

7/1 9:02

北岳山荘。

7/1 9:19

キバナシャクナゲ登場。

7/1 9:23

中白根山手前から北岳を振り返る。

7/1 9:28

中白根山。

7/1 9:30

間ノ岳西側のカールとお花畑。

7/1 9:32

その2。

7/1 9:36

オベリスクに陽が射して黒マントじゃなくなった。

7/1 9:44

間ノ岳西側カールの全景。美しい。

7/1 10:09

間ノ岳登頂！ 左から仙丈、甲斐駒、北岳、赤岳の豪華な背景。

7/1 10:09

北岳と中白峰山を振り返る。

7/1 10:10

南側のサザンオールスターズ。

7/1 10:10

間ノ岳からの富士山が素晴らしいと聞いてたけど、少し雲がかかってしまった。

7/1 10:18

キバナシャクナゲの群生。

7/1 10:25

後半の稜線。農取小屋の向こうに西農取岳と農鳥岳。

7/1 10:25

右手の塩見岳をアップ。

7/1 10:46

農取小屋に近づくにつれて西農取の登り返しが大きく見えてくる・・・。

7/1 11:05

コケモモ発見。

7/1 11:22

西農取の南側もカールっぽい地形。

7/1 11:23

間ノ岳を振り返る。深田さん曰く「大愚のように茫洋としている」

7/1 11:24

西農取岳到着！

7/1 11:32

パディントンみたいな入道雲。

7/1 11:39

お、もう農鳥岳かと思ったら

7/1 11:42

まだ先が。気持ち良いトラバースだけど、疲れが溜まって酸素は薄く・・・

7/1 11:46

北岳に少し雲が近づいてきた。

7/1 11:51

ダンボールで尻セードしたら気持ちよさそう（実際は岩ゴツゴツ）。

7/1 11:54

本日の最終ピーク、農鳥岳！

7/1 11:55

走ってきた稜線を振り返る。北岳は雲の中。左が西農取、真ん中が間ノ岳。

7/1 12:08

イワカガミ。

7/1 12:17

大門沢下降点の標識。天空の稜線が終わって寂しい気持ちと、あとは下るだけとホッとしてる自分と...

7/1 12:48

行動食をとるために立ち止まってふと足元をみるとヒカリゴケが！

7/1 12:48

アップ。

7/1 12:57

ゴゼンタチバナ登場。

7/1 13:02

ここで大門沢が姿を現す。上の方はガスってきた。

7/1 13:16

崩落した橋には頼らず、沢の中をジャブジャブ渡る。

7/1 13:32

大門沢小屋。杵打ちうどんを頂きたかったけど、バスの時間が迫っているので泣く泣く通過。

7/1 13:35

高所恐怖症だけど、疲れきっていたせいか、余計な緊張なしでスイスイ渡れた。

7/1 14:19

さすがにこれはスイスイとは行けない（笑）。

7/1 14:46

ようやく大門沢登山道入口到着。ここから4.3キロの舗装路が暑くてシンドかった。

7/1 15:46

奈良田バス停にゴール！

撮影機器：

iPhone 5s Apple

感想

Echigoya

今年はキタダケソウの終わる時期が早そうだという情報に毎日ヤキモキしていたら金曜の降水確率が下がったので、ここぞとばかりに無理くり有休とって念願の白峰三山を縦走してきた。

当初考えていたプランは、韮崎でレンタカーを借りて奈良田で車中泊、翌朝一番のバスで広河原に移動して奈良田まで走り、レンタカーで韮崎に帰るというもの。これなら平日の仕事後に出発して翌日には東京に帰れる。でも、車中泊とレンタカー返却時間の制約を避けたくて、結局広河原山荘前泊に切り替えた。

***キタダケソウ探し***
八本歯のコルに着いたあとはひたすらキタダケソウ探し。ハクサンイチゲが至るところに咲いていて、両者の差は一応事前に勉強して来たものの、いざその場になると自信がない。キタダケソウを見落としたことがあとでわかるとメチャ後悔しそうなので、とにかく写真を撮りまくった。あとで数えたらハクサンイチゲの写真だけで20数枚撮っていた（笑）。

でも、山頂を往復し終わってもキタダケソウらしき花が見つからない。途中ですれ違った方から、トラバースでも見つからなかったと伺って、「遅かったか〜」という思いを募らせつつ、でもあきらめきれずにあえて遠回りしてトラバースに進んだら、たった一箇所でだけ、それっぽいものが！

興奮して写真を撮ったはいいけど、相変わらず自信がない。北岳山荘に着いて、ずうずうしくも山荘の方に写真をお見せして「キタダケソウです」と言ってもらえた時の嬉しさは今回のトレランで一番の思い出。お忙しいなか快く確認して下さった方、ありがとうございました！

***コースタイム***
八本歯のコルから北岳山頂を往復して北岳山荘までは花の写真を撮りまくったので、標準歩行時間122分に対して、山頂での休憩含めて127分。トレランどころか、普通の山行より遅い（笑）。

そのあと自分の普段のトレランペースに戻しても帰りの最終バスにギリギリなことに気づいて、その先はかなり頑張った――なので後半は写真少なめ ^ ^;）。

ランタイムは、お花見区間を入れると標準歩行時間の61%、お花見区間を除くと55%。結局バスには十分間に合った。

***稜線ラン***
日本最高所の稜線はやはり美しかった。来し方行く末がずどーんと見渡せて、遠くに目を向ければ名だたる山々。岩が多くて酸素が薄いので、思ったより（思った通り？）スイスイは走れないけど、あそこをスイスイ走れたらさぞ気持ちいいだろうなあ。

***大門沢登山道***
大門沢登山道の上部は本や地図に書いてある通り、岩ゴロゴロの激下り。沢が見えてきて、川面と同じ標高まで下り、傾斜が緩やかになると、今度は渡渉したり、トレイルに水が流れてたり。靴は水浸しになるものと割り切ってビチャビチャ走った。進めば進むほど傾斜が緩やかになって、途中落ち葉ふかふかの気持ち良いトレイルもある。その間ほぼずっと大門沢の音が豪快に響いてる。ただ、下降点から奈良田まで、標高差2000mをバスの時間を気にしながらガンガン下ったので、最後は久々に右膝が痛くなった。

*****
北岳山頂の8時の気温はたぶん9度ぐらい。上半身は半袖シャツ2枚で、グローブ、アームウォーマー、イヤーバンドで寒暖調整。風がほとんどなかったのでウィンドブレーカーは使わなかった。

ラン中に摂った水分は、北岳山荘までが500ml。山荘の水道で1Lに増やして再出発した。代金をお支払いしようとしたら「無料に変わったので大丈夫です」とのことー一感謝。

後半では大門沢小屋前後でザーザー流れる沢の水を汲んだけど、特に腹を壊したりはなかった。

下山後、奈良田の里温泉に寄る時間が取れなかったので、バス停脇の水道で下半身インナー1枚になってホースで頭から水をジャブジャブ浴びた。これはこれで最高！