白山
- GPS
- 32:00
- 距離
- 21.9km
- 登り
- 2,164m
- 下り
- 2,163m
コースタイム
- 山行
- 5:50
- 休憩
- 1:10
- 合計
- 7:00
天候 | 曇り時々晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2016年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
装備
備考 | テントを積んだら重たい。不要なものは入れないように軽量化を検討せねば。 |
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感想
1日目
あこがれの白山登山。綿密に下調べをして向かった。実際の下調べは山のコースというより、大阪から白山までルートだった。家からはとても遠いので、混雑のなさそうな快適そうな道を選び、昼間の暑さを避けて夜中に走った。おかげで2時に家を出て、9時には別当出合に到着。思ってたよりは長旅の疲れもなく、早速登山開始だ。ゲートのそばにバイクを停めるように言われた。そこから少し車道を歩くと、バスの停留所も兼ねた立派な別当出合の登山口があった。トイレや休憩所もあり、少し奥にはスタートにふさわしい吊り橋が見えた。しかし今回の行きのルートは観光新道なので、その橋は渡らずに左手を進んでいった。ひたすら林の中を抜けて登っていく観光新道だが、それなりにきつい坂道。道端にいろいろな高山植物が咲いているというのでメジャーな砂防新道ではなくこちらを選んだのだが、花を楽しむ余裕はあまりなかった。テントの入ったザックが重くて足がなかなか上がらなく、登りの山行を楽しむ余裕がなかったからだ。気温はちょうどよく、時々吹いてくる風が心地よかった。汗をかきかき500mほど高度を上げたところで11時になり、お昼ご飯にした。ミニ三脚椅子でも、座っているとすごく疲れが取れるのが分かった。まだ山頂までは1000mもあるので、食べ終わったらすぐに出発。平日なのにたくさんの人が登っていた。さすが人気の山だ。でもザックが重くて顔を上に上げられず、いつもならお菓子を食べながら山登りするのに、とてもそんな気にはならなかった。だんだん気持ちも萎えてきたので、何とか気分転換をして頑張ろうとイヤホンで音楽を聴きながら歩くと、少し疲れが気にならなくなった。1時20分に着いた弥陀ヶ原は素晴らしい景色だった。広い白山の山容がのぞめ、歩道は木道になって歩きやすい。木道沿いには、ハクサンフウロやリンドウ、ウツボグサなどが咲いていて、写真をいっぱい撮った。木道が終わると、室堂への最後のきつい坂道。太腿が悲鳴をあげかけてきた頃、ようやく室堂ビジターセンターに到着。登り始めて4時間半。かなりばてていたので、長めの休憩をとった。ザックの中で潰れてしまったもちもちパンを食べたり、コーヒーを飲んだりして、しっかり休んだ。2時20分、重たいザックを山小屋にデポして、いよいよ山頂へ出発。時々霧が晴れて山容が見られてよかった。3時ちょうどに御前峰到着。さらに奥の山はまるで別世界のような怖い風景だった。お池回りというかわいい名前とは思えないコースでそちらへ下りられるようだが、もうすでに体力も時間もないので、今回は諦めて引き返すことにした。室堂ビジターセンターで南竜山荘への行き方を確認し、トンビ岩コースで向かった。高低差はあまりなくて、ゆるやかな下り道は、まるでハイキングしているようだった。振り返るといつの間にか青空も見えて、白山がとても雄大に見えた。しかしそんな楽な道はトンビ岩までで、そこから先はきつい傾斜の下り坂だった。途中でチングルマやシモツケソウ、エーデルワイスに似た白い花の群生が咲き乱れる中、一気に400mを下った。谷にある南竜ヶ馬場の向こう側には別山や油坂の頭の雄大な山容がのぞめた。5時に南竜山荘に着いた。受付でキャンプ代300円と敷板代300円を払い、沢を挟んだ向こう側にある野営場に案内された。山の上とは思えない整地されたキャンプ場だった。野営場には20ほどのテントがすでに建てられていた。適当なところにテントを建てたが、周りには可愛らしい高山植物がたくさん咲いていて、とてもいい感じ。疲れているので早めにやることは済まそうと、まずは夕飯の準備。今回は初めてのキャンプメニューとしてスパゲティを作った。明太スパゲティだが、とてもうまくいった。すぐにほぐれるように細くて短いスパゲティをジェットボイルで少しだけ茹で、あとは保温を3分したら麺は完成。そこに和えるだけの明太マヨのソースを絡めたら出来上がり。とっても簡単で、しかも美味しかった。カップ麺のように食後にゴミが残らないし、いろいろな味が楽しめそうなのもいい。他には行きのスーパーで買った焼き鳥を食べて、もうすっかり満腹。日が沈むまで、ハイボールを嗜みながら、山の景色や自然に囲まれている雰囲気を楽しんだ。その後はちゃっちゃと片付けや歯磨きをして、7時ちょいにはテントで寝る用意ができた。日が沈んで少し経つと、見事な満天の星空が見られるようになった。北斗七星や夏の大三角はもちろんのこと、珍しくさそり座なんかも見られた。しかしいくら待っても流れ星は見られず、諦めて8時半に寝た。
2日目
夜は心配された雨も降らず、テントの中でまあまあ眠れた。4時に起きテントから出てみると、もうすでに星はなく、三日月がきれいに見えていた。白山の方には全く雲がかかっていなくて、とてもきれいに山容が見られた。朝の散歩を兼ねて、ウェストポーチだけを身につけて展望道を歩くことにした。道中にはアルプス展望台があるということで、そこで日の出とアルプスがのぞめたらなあと思って歩き始めたが、歩きやすい木道はすぐに終わり、登り坂が始まった。しかも足元は朝露に濡れていて、ズボンはびちょびちょになった。雨具をはいていてよかった。アルプス展望台には1時間弱で到着。残念ながら、アルプスも日の出もだめだった。しかしもうすでに300mほども登ってきたし、白山の方も雲がかかってなさそうで、きっときれいに見られると思い、そのまま展望道を歩いて室堂まで行くことにした。室堂まであと1kmほどのところで、はっきりと白山が見えてきた。山の背景がはっきりとした青空だったので、昨日見た白山よりもはるかにきれいで、まさにはっとするような見事な姿だった。山の西側には雪渓が残っていて、それもまたよかった。室堂には6時に到着。その頃には霧が付近にかかってきていて、山の方は見えなくなっていた。ビジターセンターで水の補給をしてから、昨日回れなかったお池まわりを始めた。しばらくはアップダウンのない歩きやすい道で、勝山や別山がきれいにのぞめた。クロユリなどの珍しい花も咲いていて、楽しい山歩きだった。40分ほどで御前峰の裏にある千蛇ヶ池に到着。封じ込まれた千匹の蛇が眠るという伝説が残る雪渓の上には、迫力の尖った山がそそり立っていた。さらに奥へ行くと翠ヶ池があり、向こう側にある剣ヶ峰が異彩を放っていた。その辺からようやく御前峰全体が見られるようになった。昨日登った室堂からの様子とは全く違い、岩場だらけの険しそうな山だった。表と裏でこんなにも表情が違うのかと驚かされた。標高差200mを一気に上がって、8時10分に山頂に到着。若い人を中心にたくさんの人が山頂で記念写真を撮ろうとごった返していた。室堂の方を見ると、わずかに南竜ヶ馬場も見え、よくぞあそこからここまで登ってきたなぁと感心してしまった。でもこれからそこまで下山し、重たいザックを背負ってさらに700mも下りることを考えると不安になった。山頂の三角点は昨日すでに写真を撮っているので、そこはさっさと通り過ぎて、室堂に下山を始めた。その頃には朝露も全く気にならなくなったはいいが、雨具のズボンだと蒸し蒸しして鬱陶しかった。上着の雨具も脱いで半袖になって下りていったが、日差しはそこそこにあったので明日は腕や顔がヒリヒリするだろうなと思った。8時40分に室堂まで下り、水の補給とトイレを済ませ、南竜ヶ馬場まで下りて行くことにした。ルートは初めて使うエコーライン。昨日室堂までの最後の急坂でへとへとになったところまで下り、そこから左にそれたエコーラインてわ弥陀ヶ原を経由して行く。ニワゼキショウに似た青い花やチングルマなどが、少し離れたところにはニッコウキスゲの群落もあって、目を楽しませてくれた。エコーラインは下り坂も急ではないし、整備されているところがほとんどなので、とても歩きやすかった。また人があまり通らないのもよかった。おかげでそれほど疲れないで、南竜ヶ馬場に到着。こうして朝軽い気持ちで出発した早朝散歩は、6時間近くもかけて標高差700mを往復する大変中身の濃い山歩きとなった。
南竜野営場に戻ってからは、テントの中身の片付け、そしてお待ちかねの朝食食事をとった。朝はびちょびちょだったテントもだいたい乾いていて、撤収は意外と早く済んだ。 1時間半後に野営場を出発。少し登り返して砂防新道への分岐点に向かった。砂防新道への分岐点からは、これから目指す別当へのコースがだいたい見渡すことができた。標高差は700mもあるが、距離が観光新道よりも長い分緩やかではないかと期待しながら下山していった。重たいザックを背負ってはいたが、砂防新道はあまり急なところはなく、歩きやすかった。なので意外とすいすい進んで、休むタイミングをも逸して、そのままゴールの別当出合まで下りてしまった。南竜野営場からたったの2時間で下りれたのには自分でも驚いた。何より長い下りなのに、転倒もせずに無事に戻って来られたのがよかった。記念に登山口の吊り橋で自分の写真を撮ってもらい、大満足で別当出合をあとにした。
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