ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 945549
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
剱・立山

剱登頂から裏剱ロード、高熱隧道の舞台へ★【室堂〜剱沢〜池ノ平〜阿曽原〜欅平】

2016年08月15日(月) ~ 2016年08月20日(土)
 - 拍手
体力度
10
2~3泊以上が適当
GPS
45:38
距離
57.4km
登り
5,545m
下り
7,482m
歩くペース
標準
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
3:23
休憩
1:20
合計
4:43
8:32
6
8:38
8:39
13
8:52
8:52
27
9:19
9:40
21
10:01
10:25
84
11:49
12:23
52
2日目
山行
6:50
休憩
2:48
合計
9:38
5:09
5:10
33
5:43
5:43
96
7:19
7:19
22
7:41
7:42
16
7:58
8:20
3
8:23
8:47
11
8:58
8:59
25
9:24
10:26
15
10:41
10:42
7
10:49
10:51
16
11:07
11:11
32
11:43
11:46
6
11:52
11:53
53
12:46
12:52
32
13:24
13:57
26
14:23
14:30
8
3日目
山行
2:21
休憩
1:00
合計
3:21
14:44
18
15:02
15:27
38
16:05
16:08
19
16:27
16:58
7
17:05
17:06
59
4日目
山行
7:34
休憩
0:15
合計
7:49
6:17
6:20
176
9:16
9:18
17
9:35
9:36
92
11:08
11:15
125
13:20
13:21
5
13:26
13:27
34
5日目
山行
7:18
休憩
1:12
合計
8:30
6:06
32
6:38
6:39
126
8:45
9:11
11
9:22
9:22
21
9:43
9:43
173
12:36
13:19
2
13:21
13:21
6
13:27
13:27
38
14:05
14:07
29
14:36
宿泊地
6日目
山行
4:18
休憩
0:01
合計
4:19
16:13
0
宿泊地
8:15
8:15
0
7:56
7:57
93
9:30
9:30
165
12:15
欅平
天候 ■天候
8/15 曇→晴
http://www.tenki.jp/past/2016/08/15/chart/
8/16 晴→曇
http://www.tenki.jp/past/2016/08/16/chart/
8/17 雨→晴(台風のため午前中風雨強し)
http://www.tenki.jp/past/2016/08/17/chart/
8/18 晴→雨(山頂近辺はガスが出ていた模様)
http://www.tenki.jp/past/2016/08/18/chart/
8/19 晴ときどき曇
http://www.tenki.jp/past/2016/08/19/chart/
8/20 快晴
http://www.tenki.jp/past/2016/08/20/chart/

■服装
ドライレイヤー+ベースレイヤーで行動。日焼け避けのため長袖を着ていたが、半袖でもよいくらい。ドライレイヤーは暑かった。また、雨天で雨具を着て行動すると汗だくである。傘を併用してなるべく雨具を使わずに雨をしのいだ。
テント場ではソフトシェルか、薄手のダウンを羽織っていた。

■就寝
シュラフはモンベル#3。暑い。ファスナーを全開にし、剥いだり、掛けて寝ていた。ただし、剣沢では朝方シュラフに入らないとチョット寒い。
過去天気図(気象庁) 2016年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
■往路
・東京→富山(北陸新幹線)
 ※富山で前日泊

・富山→立山(富山地方鉄道 立山線)
・立山→室堂(黒部アルペンルート。ケーブルカー・バス)
 ※Webで予約ができる

■復路
・欅平→宇奈月(黒部峡谷鉄道)
 ※定員制。1時間に2-3本と本数は多い。

・宇奈月温泉→富山(富山地方鉄道 本線)
 ※宇奈月駅から宇奈月温泉駅へは徒歩2分程度。

・富山→東京(北陸新幹線)
 ※富山地方鉄道の新黒部駅から
  北陸新幹線の黒部宇奈月温泉駅は連絡しており、
  乗換も可能
コース状況/
危険箇所等
写真・感想に記載
その他周辺情報 ■電波状況(Docomo)
・剱沢キャンプ場ではの電波が入る。
・池ノ平小屋および、阿曽原温泉では電波は入らない。

■温泉
・宇奈月温泉では日帰り入浴施設が多数ある。
 トロッコ列車の宇奈月駅の構内に観光案内所があるので紹介してもらえる
予約できる山小屋
室堂から剱沢へ、そして剱岳登頂後、池の平で裏側から剱を眺め、日本一危険な温泉と呼ばれる阿曽原温泉をへて、高熱隧道の舞台であるトンネルや水平歩道を歩くという、チョッピリ長い山旅の記録である。
2
室堂から剱沢へ、そして剱岳登頂後、池の平で裏側から剱を眺め、日本一危険な温泉と呼ばれる阿曽原温泉をへて、高熱隧道の舞台であるトンネルや水平歩道を歩くという、チョッピリ長い山旅の記録である。
室堂に到着した時は無情にもガス。この先一週間天気が悪い上に、剱沢は通行困難と壁立ちはだかる。下手すればどこも登らずにおしまいというパターンも覚悟した。
2016年08月15日 06:40撮影 by  X-Pro2, FUJIFILM
8/15 6:40
室堂に到着した時は無情にもガス。この先一週間天気が悪い上に、剱沢は通行困難と壁立ちはだかる。下手すればどこも登らずにおしまいというパターンも覚悟した。
歩き始めると小雨がパラている。雨具を着ると暑いので、しばらくソフトシェルに傘で歩く。
2016年08月15日 08:39撮影
5
8/15 8:39
歩き始めると小雨がパラている。雨具を着ると暑いので、しばらくソフトシェルに傘で歩く。
剱御前の峠への登りの途中から、風雨が激しくなり、横殴りの雨になる。さすがに傘をしまう。
2016年08月15日 11:47撮影 by  X-Pro2, FUJIFILM
2
8/15 11:47
剱御前の峠への登りの途中から、風雨が激しくなり、横殴りの雨になる。さすがに傘をしまう。
よもや嵐かと覚悟して剱御前の小屋で雨宿りしていると、雨は弱まり、剱岳が見えていた。
2016年08月15日 11:56撮影 by  X-Pro2, FUJIFILM
2
8/15 11:56
よもや嵐かと覚悟して剱御前の小屋で雨宿りしていると、雨は弱まり、剱岳が見えていた。
テント場では強い風雨の中の設営となる。しかししばらくすると・・・おおおお⁉晴れ渡ったゾ。
2016年08月15日 15:20撮影 by  X-A1, FUJIFILM
4
8/15 15:20
テント場では強い風雨の中の設営となる。しかししばらくすると・・・おおおお⁉晴れ渡ったゾ。
今夜の夕食は前夜祭という事で、夕食は牛ロースを丸ごと豪快に焼く。ちょっぴり肉が変色して今流行の熟成肉(ナレニク)になっているが、腹は壊さなかったのでまぁ良しとしよう。肉汁をズッキーニに吸わせて焼くと非常に美味である。
2016年08月15日 16:50撮影
8
8/15 16:50
今夜の夕食は前夜祭という事で、夕食は牛ロースを丸ごと豪快に焼く。ちょっぴり肉が変色して今流行の熟成肉(ナレニク)になっているが、腹は壊さなかったのでまぁ良しとしよう。肉汁をズッキーニに吸わせて焼くと非常に美味である。
天気予報サイトによって予報が違う。計画変更も覚悟したが、超快晴でびっくり!ここで剱に登らずしてどうするか?
2016年08月16日 05:21撮影 by  X-Pro2, FUJIFILM
3
8/16 5:21
天気予報サイトによって予報が違う。計画変更も覚悟したが、超快晴でびっくり!ここで剱に登らずしてどうするか?
朝陽に照らされ、山も草木も輝き出す!チングルマの綿毛は光に受け、輝いている!
2016年08月16日 05:36撮影 by  X-A1, FUJIFILM
5
8/16 5:36
朝陽に照らされ、山も草木も輝き出す!チングルマの綿毛は光に受け、輝いている!
剱岳の登りは光の中で緩やかに始まった。優しく出迎えてくれた登りの道は少しずつ、少しずつ険しくなってゆく。
2016年08月16日 05:58撮影 by  X-A1, FUJIFILM
2
8/16 5:58
剱岳の登りは光の中で緩やかに始まった。優しく出迎えてくれた登りの道は少しずつ、少しずつ険しくなってゆく。
トリカブトや野イチゴが登山道を彩る。
トリカブトや野イチゴが登山道を彩る。
一服剱に到着。目の前に迫る剱を見るとワクワクしてくる。
2016年08月16日 06:21撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/16 6:21
一服剱に到着。目の前に迫る剱を見るとワクワクしてくる。
今ではメジャールートとなっている別山尾根コースだが、昔は雪渓の残る長次郎谷などの雪渓コースのほうが一般的だったという。『雪を背負って登り、雪を背負って降りる』剱岳点の記のセリフだ。
2016年08月16日 06:24撮影 by  X-A1, FUJIFILM
4
8/16 6:24
今ではメジャールートとなっている別山尾根コースだが、昔は雪渓の残る長次郎谷などの雪渓コースのほうが一般的だったという。『雪を背負って登り、雪を背負って降りる』剱岳点の記のセリフだ。
高度を上げると道はやがてガレ場となってゆく。落石対策にヘルメットを装着する。
2016年08月16日 06:57撮影 by  X-A1, FUJIFILM
2
8/16 6:57
高度を上げると道はやがてガレ場となってゆく。落石対策にヘルメットを装着する。
鎖場には番号が付けられている。全部で14。登りと下りで重複もあるので、合計20近い鎖場を通過することとなる。
2016年08月16日 07:07撮影 by  X-A1, FUJIFILM
4
8/16 7:07
鎖場には番号が付けられている。全部で14。登りと下りで重複もあるので、合計20近い鎖場を通過することとなる。
これは4番目の鎖場。山頂に近づくに連れて鎖場の難易度は上がって行く。もちろん最大の目玉はカニのタテバイとヨコバイだ!
2016年08月16日 07:13撮影 by  X-A1, FUJIFILM
8/16 7:13
これは4番目の鎖場。山頂に近づくに連れて鎖場の難易度は上がって行く。もちろん最大の目玉はカニのタテバイとヨコバイだ!
前剱に到着すると、一気に景色が開ける‼
2016年08月16日 07:24撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/16 7:24
前剱に到着すると、一気に景色が開ける‼
こちらは大日岳方面
2016年08月16日 07:23撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/16 7:23
こちらは大日岳方面
遠く、立山アルペンルートのバスの道が見える。
2016年08月16日 07:23撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/16 7:23
遠く、立山アルペンルートのバスの道が見える。
こちらは竜王岳、浄土山である。
2016年08月16日 07:23撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/16 7:23
こちらは竜王岳、浄土山である。
さて、ここから剱も本気を出してくる。『5番目』の鎖場は高度感のある岩峰のトラバース。見かけによらず、足場は非常にしっかりしているので慎重に進めば問題ない。
2016年08月16日 07:35撮影 by  X-A1, FUJIFILM
3
8/16 7:35
さて、ここから剱も本気を出してくる。『5番目』の鎖場は高度感のある岩峰のトラバース。見かけによらず、足場は非常にしっかりしているので慎重に進めば問題ない。
まずは鉄の桟橋を渡る。こらこら、タイタニックをする必要はありませんよ!
2016年08月16日 07:38撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/16 7:38
まずは鉄の桟橋を渡る。こらこら、タイタニックをする必要はありませんよ!
次に岩壁のトラバース。平らな足場を探し、次の足に重心を移し切るまでその次の足から目を離さないと怖くない。クライミングの上手い人のやり方なのだそうだ。
2016年08月16日 07:38撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/16 7:38
次に岩壁のトラバース。平らな足場を探し、次の足に重心を移し切るまでその次の足から目を離さないと怖くない。クライミングの上手い人のやり方なのだそうだ。
一般登山道としては難しい方である。雪山の歩行の技術があれば、平蔵谷や長次郎谷のルートの方が楽という話もある。
2016年08月16日 07:44撮影 by  X-A1, FUJIFILM
1
8/16 7:44
一般登山道としては難しい方である。雪山の歩行の技術があれば、平蔵谷や長次郎谷のルートの方が楽という話もある。
『7番目』の鎖場『平蔵の頭』
ここは最初の難関であろう。
2016年08月16日 08:06撮影 by  X-A1, FUJIFILM
3
8/16 8:06
『7番目』の鎖場『平蔵の頭』
ここは最初の難関であろう。
上りは鉄の棒が岩に打ち込まれているし、手がかり足がかりも大きいのでしっかり登れる。
2016年08月16日 08:13撮影 by  X-A1, FUJIFILM
2
8/16 8:13
上りは鉄の棒が岩に打ち込まれているし、手がかり足がかりも大きいのでしっかり登れる。
平蔵の頭はむしろ下りに要注意だ。きちんと探せば手頃なところにしっかりした足場が見つかるので、一歩一歩正確に足を置いて下ってゆく。
2016年08月16日 08:17撮影 by  X-A1, FUJIFILM
1
8/16 8:17
平蔵の頭はむしろ下りに要注意だ。きちんと探せば手頃なところにしっかりした足場が見つかるので、一歩一歩正確に足を置いて下ってゆく。
平蔵の頭を振り返る。よくもこんなところを降ってきたものだ。
2016年08月16日 08:32撮影
3
8/16 8:32
平蔵の頭を振り返る。よくもこんなところを降ってきたものだ。
そして平蔵のコルをトラバース。狭いように見えるが、足場は広い。岩場に少し寄りかかるように歩けば安定する。
2016年08月16日 08:22撮影 by  X-A1, FUJIFILM
2
8/16 8:22
そして平蔵のコルをトラバース。狭いように見えるが、足場は広い。岩場に少し寄りかかるように歩けば安定する。
いよいよ正面に剱岳の主峰が迫ってくる。いよいよ核心部だ!
2016年08月16日 08:28撮影 by  X-A1, FUJIFILM
1
8/16 8:28
いよいよ正面に剱岳の主峰が迫ってくる。いよいよ核心部だ!
最後かつ最難の『9番目』の鎖場、ついにお待ちかね『カニのたてばい』の登場だ。『剱岳 点の記』ではここから先に行った者はいないという南壁として扱われていた。
2016年08月16日 08:29撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/16 8:29
最後かつ最難の『9番目』の鎖場、ついにお待ちかね『カニのたてばい』の登場だ。『剱岳 点の記』ではここから先に行った者はいないという南壁として扱われていた。
鎖場下部は足場はシッカリしている。足場が小さくてもつま先で立てる小さなホールドが沢山あるので、丹念に足場を探し、一歩一歩正確な足運びをすれば難しくはない。足場を多く見つけられる人ほど有利である。
2016年08月16日 08:42撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/16 8:42
鎖場下部は足場はシッカリしている。足場が小さくてもつま先で立てる小さなホールドが沢山あるので、丹念に足場を探し、一歩一歩正確な足運びをすれば難しくはない。足場を多く見つけられる人ほど有利である。
途中一箇所、足場がない箇所がある(と思う)鎖を掴んで体を後ろに倒し気味にし、足の裏を押し付けるようにフリクションを効かせて登ると良い。
2016年08月16日 08:39撮影 by  iPhone 5s, Apple
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8/16 8:39
途中一箇所、足場がない箇所がある(と思う)鎖を掴んで体を後ろに倒し気味にし、足の裏を押し付けるようにフリクションを効かせて登ると良い。
タテバイを乗り切ればあとはガレ場を登るだけだ。
2016年08月16日 08:52撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/16 8:52
タテバイを乗り切ればあとはガレ場を登るだけだ。
山頂に着いた!しかしガスガスでなーんにも見えない。ちくしょう!でもまだ9時前。ガスが上がってくるには早い。諦めて下山する人も多く、相棒にあと10分だけ待ってくれと説得する。一時的なガスなのでは?と思ったからだ、
2016年08月16日 09:32撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/16 9:32
山頂に着いた!しかしガスガスでなーんにも見えない。ちくしょう!でもまだ9時前。ガスが上がってくるには早い。諦めて下山する人も多く、相棒にあと10分だけ待ってくれと説得する。一時的なガスなのでは?と思ったからだ、
そして10分ほど待つと・・雲が一気に吹き飛んだ!山頂のあちこちから喜びの声が上がる!!
2016年08月16日 10:22撮影 by  iPhone 5s, Apple
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8/16 10:22
そして10分ほど待つと・・雲が一気に吹き飛んだ!山頂のあちこちから喜びの声が上がる!!
ガスで諦めてしまって降りてしまった方たちに戻って来いよー!と呼び戻したい!
2016年08月16日 09:51撮影 by  X-A1, FUJIFILM
3
8/16 9:51
ガスで諦めてしまって降りてしまった方たちに戻って来いよー!と呼び戻したい!
さあ、記念写真の撮り直しだ!
みんな撮影をやり直してたね(^ ^)
2016年08月16日 09:49撮影 by  X-A1, FUJIFILM
11
8/16 9:49
さあ、記念写真の撮り直しだ!
みんな撮影をやり直してたね(^ ^)
晴れ上がる北方稜線。こういう尾根をそのうち登って見たい!
2016年08月16日 09:53撮影 by  X-A1, FUJIFILM
2
8/16 9:53
晴れ上がる北方稜線。こういう尾根をそのうち登って見たい!
あまりに気持ち良いのでチョット早いがここでご飯にする。景色を見ながらのご飯は最高っしょ!!
2016年08月16日 10:07撮影 by  X-A1, FUJIFILM
3
8/16 10:07
あまりに気持ち良いのでチョット早いがここでご飯にする。景色を見ながらのご飯は最高っしょ!!
ケチャップとトマトペーストを間違えて持ってきてしまった!パッケージは似てるんだもの!まぁ味はそんなに変わらないんだけどね〜。
2016年08月16日 10:16撮影
4
8/16 10:16
ケチャップとトマトペーストを間違えて持ってきてしまった!パッケージは似てるんだもの!まぁ味はそんなに変わらないんだけどね〜。
まだ行ったことのない鹿島槍ヶ岳。双児峰がよく見える。
2016年08月16日 10:28撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/16 10:28
まだ行ったことのない鹿島槍ヶ岳。双児峰がよく見える。
こちらは毛勝三山。猫又山なんて名前を聞いて行ってみたくなるなあ〜
2016年08月16日 10:31撮影 by  X-A1, FUJIFILM
8/16 10:31
こちらは毛勝三山。猫又山なんて名前を聞いて行ってみたくなるなあ〜
早月尾根。こちらから上がってくる計画も考えたが、剱沢からの景色が最高に良かったので今回はこれで良かったかな?
2016年08月16日 10:34撮影 by  X-A1, FUJIFILM
8/16 10:34
早月尾根。こちらから上がってくる計画も考えたが、剱沢からの景色が最高に良かったので今回はこれで良かったかな?
本番のガスが上がってきたので、そろそろ撤収。1時間半もいてしまった。長居してる人沢山いました!
2016年08月16日 10:45撮影 by  X-A1, FUJIFILM
8/16 10:45
本番のガスが上がってきたので、そろそろ撤収。1時間半もいてしまった。長居してる人沢山いました!
下るとすぐに最初の鎖場『カニのヨコバイ』のスタートだ。
2016年08月16日 11:00撮影 by  X-A1, FUJIFILM
2
8/16 11:00
下るとすぐに最初の鎖場『カニのヨコバイ』のスタートだ。
ヨコバイなので、トラバースをするのかと思いきや、始めは下に降りる。この辺りは足場がしっかりしているので問題ない。
2016年08月16日 11:01撮影 by  X-A1, FUJIFILM
1
8/16 11:01
ヨコバイなので、トラバースをするのかと思いきや、始めは下に降りる。この辺りは足場がしっかりしているので問題ない。
トラバースの開始地点に難所がある。岩角を曲がるときに足場が小さく、隠れて見えないのだ。足を伸ばす前に、なるべく身体を倒して足場を確認するのがポイント。右足が乗るホールドが岩の下に隠れているので、まずそこに乗ってから、左足を伸ばすと届きやすかった。
2016年08月16日 11:02撮影
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8/16 11:02
トラバースの開始地点に難所がある。岩角を曲がるときに足場が小さく、隠れて見えないのだ。足を伸ばす前に、なるべく身体を倒して足場を確認するのがポイント。右足が乗るホールドが岩の下に隠れているので、まずそこに乗ってから、左足を伸ばすと届きやすかった。
平蔵の頭を超えるのがもう一つの難所で、後はガレ場を永遠と降りるのだが、案外神経を使う。剱の事故は核心部以外で起こるので、注意されたし。
2016年08月16日 12:58撮影 by  X-A1, FUJIFILM
1
8/16 12:58
平蔵の頭を超えるのがもう一つの難所で、後はガレ場を永遠と降りるのだが、案外神経を使う。剱の事故は核心部以外で起こるので、注意されたし。
剣山荘まで下ってきて一休み。ホシガラスさんがたくさんいらっしゃいました。雷鳥やオコジョに会いたいな〜。
2016年08月16日 13:47撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/16 13:47
剣山荘まで下ってきて一休み。ホシガラスさんがたくさんいらっしゃいました。雷鳥やオコジョに会いたいな〜。
さあ今晩の夕飯はラザニア!『山ではあり得ない料理』をどう実現する考えるのが楽しい。ミートソースとホワイトソースはパウチの袋で売ってるので、実現可能だ!
2016年08月16日 17:37撮影
4
8/16 17:37
さあ今晩の夕飯はラザニア!『山ではあり得ない料理』をどう実現する考えるのが楽しい。ミートソースとホワイトソースはパウチの袋で売ってるので、実現可能だ!
さて、翌日は立山に登る予定だったが台風のため午前中はテントで待機。夕方晴れ上がる可能性があるので、14:00くらいにせめて別山に向けてスタートする。
2016年08月17日 14:05撮影 by  iPhone 5s, Apple
8/17 14:05
さて、翌日は立山に登る予定だったが台風のため午前中はテントで待機。夕方晴れ上がる可能性があるので、14:00くらいにせめて別山に向けてスタートする。
雷鳥にあえないかな〜と思ったら、足元をイワヒバリがチョコマカと歩いている。沢山いたよ!
2016年08月17日 15:46撮影 by  X-A1, FUJIFILM
3
8/17 15:46
雷鳥にあえないかな〜と思ったら、足元をイワヒバリがチョコマカと歩いている。沢山いたよ!
別山山頂に着く頃には案の定晴れてきた!
2016年08月17日 16:27撮影 by  iPhone 5s, Apple
1
8/17 16:27
別山山頂に着く頃には案の定晴れてきた!
残念ながら雲が吹き飛ぶに至らず!だがここで予想外のサプライズが!ブロッケン現象が炸裂である!
2016年08月17日 16:44撮影 by  iPhone 5s, Apple
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8/17 16:44
残念ながら雲が吹き飛ぶに至らず!だがここで予想外のサプライズが!ブロッケン現象が炸裂である!
下山し始めると雲が飛んできた。別山から直接降りるコースがあるが、そのルートからの剱岳の眺めは最高である。
2016年08月17日 17:50撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/17 17:50
下山し始めると雲が飛んできた。別山から直接降りるコースがあるが、そのルートからの剱岳の眺めは最高である。
雲をまとう剱岳の勇姿を見ることが出来て大満足です!
2016年08月17日 18:02撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/17 18:02
雲をまとう剱岳の勇姿を見ることが出来て大満足です!
今日は通行に問題のある剱沢を下る日だ。常駐の県警に聞くと、仮の道は作ってあるがチェーンアイゼンでは歯が立たない雪面があるとのこと。無理なら引き返す前提で行ってみる。
2016年08月18日 06:28撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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今日は通行に問題のある剱沢を下る日だ。常駐の県警に聞くと、仮の道は作ってあるがチェーンアイゼンでは歯が立たない雪面があるとのこと。無理なら引き返す前提で行ってみる。
夏道を下る。ザレ場のトラバースが辛い。道幅が狭く、谷川に傾斜気味の上、所々岩がゴロゴロしている。転ぶと谷に転落するリスクと背中あわせである。
2016年08月18日 06:42撮影 by  iPhone 5s, Apple
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8/18 6:42
夏道を下る。ザレ場のトラバースが辛い。道幅が狭く、谷川に傾斜気味の上、所々岩がゴロゴロしている。転ぶと谷に転落するリスクと背中あわせである。
平蔵の出合に到着。雪渓を渡る。ここがアイゼンが歯が立たないというところ?
2016年08月18日 07:34撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/18 7:34
平蔵の出合に到着。雪渓を渡る。ここがアイゼンが歯が立たないというところ?
プチクレバスをまたいだりするが、意外にも普通の雪渓である。
2016年08月18日 07:41撮影
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8/18 7:41
プチクレバスをまたいだりするが、意外にも普通の雪渓である。
大した割れ目ではないが、クレバスクレバスと散々脅されてきたのでなんだか恐ろしげだ。
2016年08月18日 07:41撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/18 7:41
大した割れ目ではないが、クレバスクレバスと散々脅されてきたのでなんだか恐ろしげだ。
平蔵谷の雪渓はズタズタ。
たしかにこれはあぶないな・・・
2016年08月18日 07:43撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/18 7:43
平蔵谷の雪渓はズタズタ。
たしかにこれはあぶないな・・・
そしてこれが噂の仮道・・・仮道へのアプローチがいきなりヤバし。落ちたら口をポッカリあけたシュルンドに没シュート。ロープを掴む手に力が入る。
2016年08月18日 07:50撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/18 7:50
そしてこれが噂の仮道・・・仮道へのアプローチがいきなりヤバし。落ちたら口をポッカリあけたシュルンドに没シュート。ロープを掴む手に力が入る。
水が滴る岩の斜面をロープダウンする。岩は濡れているので靴裏のフリクションを最大限に利かす。
2016年08月18日 07:54撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/18 7:54
水が滴る岩の斜面をロープダウンする。岩は濡れているので靴裏のフリクションを最大限に利かす。
ザレ場のトラバースが続く。普段整備された登山道ばかり歩いているので、険しさを感じる。
2016年08月18日 08:08撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/18 8:08
ザレ場のトラバースが続く。普段整備された登山道ばかり歩いているので、険しさを感じる。
長次郎谷出会に到着。長次郎とは三角点設置のため剱登頂をサポートした名案内人の名前。長次郎谷は、その登頂コースである。
2016年08月18日 08:16撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/18 8:16
長次郎谷出会に到着。長次郎とは三角点設置のため剱登頂をサポートした名案内人の名前。長次郎谷は、その登頂コースである。
ピンクのテープを頼りに進むが、水道菅のラインを歩くという説もあり、声をかけられ、皆で悩む。立ち止まってるのも危ないのでピンクを頼りにした。結局チェーンアイゼンじゃ歯がたたないという場所がどこだったのかわからなかったのだが。。。
2016年08月18日 08:16撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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ピンクのテープを頼りに進むが、水道菅のラインを歩くという説もあり、声をかけられ、皆で悩む。立ち止まってるのも危ないのでピンクを頼りにした。結局チェーンアイゼンじゃ歯がたたないという場所がどこだったのかわからなかったのだが。。。
危険地帯は過ぎた。もう安心と思いきや、ザレ場とガレ場のトラバースは続くのであった。剱より怖い夏道。
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危険地帯は過ぎた。もう安心と思いきや、ザレ場とガレ場のトラバースは続くのであった。剱より怖い夏道。
写真だと全くスケール感が伝わらないが、全てのスケールがでかい。滝の上の岩は、直径20mくらいあります。黒部の自然に畏怖を感じずにはいられない。
2016年08月18日 08:47撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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写真だと全くスケール感が伝わらないが、全てのスケールがでかい。滝の上の岩は、直径20mくらいあります。黒部の自然に畏怖を感じずにはいられない。
そして真砂小屋に到着。剱沢が社会人の村と呼ばれていたのに対し、真砂小屋は学生の村と呼ばれていた時代もあったとか。お盆後の山行だったのでひっそりとしていた。
2016年08月18日 09:29撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/18 9:29
そして真砂小屋に到着。剱沢が社会人の村と呼ばれていたのに対し、真砂小屋は学生の村と呼ばれていた時代もあったとか。お盆後の山行だったのでひっそりとしていた。
真砂小屋からは今度はジャングル探検のような様相となる。探検気分だ。
2016年08月18日 09:39撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/18 9:39
真砂小屋からは今度はジャングル探検のような様相となる。探検気分だ。
ザレ場のロープとかはお約束です。この道を歩いていて、歩き方(体の重心移動のさせ方)がレベルアップしました。
2016年08月18日 09:43撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/18 9:43
ザレ場のロープとかはお約束です。この道を歩いていて、歩き方(体の重心移動のさせ方)がレベルアップしました。
この辺りは、何箇所か河原に出ることができるので、ここでのんびり昼食をとる。最高でっしょ!
2016年08月18日 10:15撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/18 10:15
この辺りは、何箇所か河原に出ることができるので、ここでのんびり昼食をとる。最高でっしょ!
これは永谷園の『そうらーめん』という商品。細いので茹で時間が短く、のどごしがよく、歯ごたえもある。ヤマ飯に最適な素材だ!サラダチキンを入れてボリュームを出す。
2016年08月18日 10:09撮影
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8/18 10:09
これは永谷園の『そうらーめん』という商品。細いので茹で時間が短く、のどごしがよく、歯ごたえもある。ヤマ飯に最適な素材だ!サラダチキンを入れてボリュームを出す。
こんな気持ちのいい河原歩きもあれば、
2016年08月18日 10:40撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/18 10:40
こんな気持ちのいい河原歩きもあれば、
こんなところもある。鎖も新品で、とても整備された道だが、まぁこんな感じである。
2016年08月18日 10:52撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/18 10:52
こんなところもある。鎖も新品で、とても整備された道だが、まぁこんな感じである。
ロープもバッチリだし(^^;)ハシゴもしっかり付いていますが、まぁとにかく険しいですよ。
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ロープもバッチリだし(^^;)ハシゴもしっかり付いていますが、まぁとにかく険しいですよ。
二股に到着。後は尾根道の仙人新道を登るだけ・・・
楽ちんだなぁと思いきや・・・
2016年08月18日 11:15撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/18 11:15
二股に到着。後は尾根道の仙人新道を登るだけ・・・
楽ちんだなぁと思いきや・・・
待ち構えていたのは激急登であった。
((((;゜Д゜)))))))
仙人峠まで容赦ない傾斜が続く。
2016年08月18日 11:27撮影 by  iPhone 6s, Apple
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8/18 11:27
待ち構えていたのは激急登であった。
((((;゜Д゜)))))))
仙人峠まで容赦ない傾斜が続く。
ガスに霞む三の窓雪渓。
2016年08月18日 11:58撮影 by  iPhone 6s, Apple
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8/18 11:58
ガスに霞む三の窓雪渓。
雨が降ってきて、急登である。雨具を着て汗だくになるか、雨具を着ないでずぶ濡れになるかの二択を迫られ、後者を選択した。
2016年08月18日 12:52撮影 by  iPhone 6s, Apple
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8/18 12:52
雨が降ってきて、急登である。雨具を着て汗だくになるか、雨具を着ないでずぶ濡れになるかの二択を迫られ、後者を選択した。
仙人峠近辺には、木道があるが、また、ゴロゴロした岩場になる。ここから傘を活用したが、まあ、手足を使うところなので素直に雨具を着たほうが良かったかな。
2016年08月18日 13:20撮影 by  iPhone 6s, Apple
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仙人峠近辺には、木道があるが、また、ゴロゴロした岩場になる。ここから傘を活用したが、まあ、手足を使うところなので素直に雨具を着たほうが良かったかな。
池の平小屋に到着。
オーナーは親切で、この日は特別に乾燥室を使わせてもらえた。
2016年08月18日 18:12撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/18 18:12
池の平小屋に到着。
オーナーは親切で、この日は特別に乾燥室を使わせてもらえた。
池の平山荘は北方稜線を狙うクライマーの基地である。次は登ってみたい。
2016年08月18日 18:00撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/18 18:00
池の平山荘は北方稜線を狙うクライマーの基地である。次は登ってみたい。
ガスの切れ目から北方稜線の峰々が見える。ジャンダルム、チンネ、クレオパトラニードル、モンローの唇など、名前を聞いていると興味をそそられる。
2016年08月18日 18:07撮影 by  X-A1, FUJIFILM
8/18 18:07
ガスの切れ目から北方稜線の峰々が見える。ジャンダルム、チンネ、クレオパトラニードル、モンローの唇など、名前を聞いていると興味をそそられる。
夕ごはんはクスクス。インドカレーのルーを入れ、スパイシーにした。クスクスは体積が小さいのでコンパクトになるのが良いです。
2016年08月18日 17:30撮影
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8/18 17:30
夕ごはんはクスクス。インドカレーのルーを入れ、スパイシーにした。クスクスは体積が小さいのでコンパクトになるのが良いです。
池ノ平の由来である平ノ池が眼下に見える。黒部は急峻な地形が多いので、こういった平らなところが逆に目につくという。
2016年08月18日 18:11撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/18 18:11
池ノ平の由来である平ノ池が眼下に見える。黒部は急峻な地形が多いので、こういった平らなところが逆に目につくという。
池ノ平小屋からは白馬方面の展望が良い。宿泊客みんなで夕日を見ていた。
2016年08月18日 18:31撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/18 18:31
池ノ平小屋からは白馬方面の展望が良い。宿泊客みんなで夕日を見ていた。
遠く彼方に見える、右にゆるやかに上がっていく尾根が、栂海新道。
2016年08月18日 18:32撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/18 18:32
遠く彼方に見える、右にゆるやかに上がっていく尾根が、栂海新道。
さて翌朝、仙人ヒュッテ方面まで戻って行く。天気は回復気味である。
2016年08月19日 05:41撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/19 5:41
さて翌朝、仙人ヒュッテ方面まで戻って行く。天気は回復気味である。
仙人峠まで戻ると、ついに裏剱の全貌を見ることができた!!
立山曼茶羅に描かれている針の山のようなイメージである。次に来るときにはあの尾根を登ってみたい。
2016年08月19日 06:12撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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仙人峠まで戻ると、ついに裏剱の全貌を見ることができた!!
立山曼茶羅に描かれている針の山のようなイメージである。次に来るときにはあの尾根を登ってみたい。
仙人池に到着。この池に映る裏剱は有名なのだそうだが、着いた時にはすでにガスっていた。
2016年08月19日 06:30撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/19 6:30
仙人池に到着。この池に映る裏剱は有名なのだそうだが、着いた時にはすでにガスっていた。
池にはオタマジャクシがいっぱいいるが、よく見るとエラの生えた長いヘンなやつが混じっている。仙人池名物『サンショウウオ』さんである。
2016年08月19日 06:40撮影
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8/19 6:40
池にはオタマジャクシがいっぱいいるが、よく見るとエラの生えた長いヘンなやつが混じっている。仙人池名物『サンショウウオ』さんである。
さて、仙人温泉小屋に向かう。もう道も大人しいくなるかなと思いきや、激下りが開始される。この辺りの登山道は、とても整備されているがまったく容赦ない。
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さて、仙人温泉小屋に向かう。もう道も大人しいくなるかなと思いきや、激下りが開始される。この辺りの登山道は、とても整備されているがまったく容赦ない。
ロープは付いているが、道は狭く、一部崖のトラバース、プラス、渡渉というパターンもある。この写真はかなり安全なところ、危険なところでは写真を撮る余裕すらない。
2016年08月19日 07:57撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/19 7:57
ロープは付いているが、道は狭く、一部崖のトラバース、プラス、渡渉というパターンもある。この写真はかなり安全なところ、危険なところでは写真を撮る余裕すらない。
道が険しいが、ときおり現れる看板のメッセージに癒される。こんなとこあの娘連れてこれないでしょう!とツッコミを入れる。
2016年08月19日 08:02撮影
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8/19 8:02
道が険しいが、ときおり現れる看板のメッセージに癒される。こんなとこあの娘連れてこれないでしょう!とツッコミを入れる。
カンタンな渡渉も何箇所かある。ここまで本気で歩かされる山行もなかなかない。
2016年08月19日 08:04撮影 by  X-A1, FUJIFILM
8/19 8:04
カンタンな渡渉も何箇所かある。ここまで本気で歩かされる山行もなかなかない。
途中、谷の向こうに湯気が見える。仙人温泉の源泉の湯気である。
2016年08月19日 08:25撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/19 8:25
途中、谷の向こうに湯気が見える。仙人温泉の源泉の湯気である。
仙人温泉からの豪快なエールが出迎えてくれた!なんか嬉しくなってくる!だってマジで大変だったんだもん。
2016年08月19日 08:50撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/19 8:50
仙人温泉からの豪快なエールが出迎えてくれた!なんか嬉しくなってくる!だってマジで大変だったんだもん。
道は源泉の脇を通り抜ける。一度仙人谷の沢まで降りて対岸にちいさな桟橋で渡る。
2016年08月19日 09:25撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/19 9:25
道は源泉の脇を通り抜ける。一度仙人谷の沢まで降りて対岸にちいさな桟橋で渡る。
源泉は80°C以上あるらしい。あたり一面硫黄の匂いが立ち込めている。
2016年08月19日 09:32撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/19 9:32
源泉は80°C以上あるらしい。あたり一面硫黄の匂いが立ち込めている。
オコジョに逢えないな〜〜と思っていたら、マムシさんに会えましたよ!この後、五匹のヘビさんに出会えました!
2016年08月19日 09:49撮影
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8/19 9:49
オコジョに逢えないな〜〜と思っていたら、マムシさんに会えましたよ!この後、五匹のヘビさんに出会えました!
ピークを越えると、雲切新道の劇下りが開始!尾根道だから安心だろうと思いきやなかなか激しい。右上の看板、『安全祈願、裏剱ロード』の看板が泣かせるぜ!
2016年08月19日 10:05撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/19 10:05
ピークを越えると、雲切新道の劇下りが開始!尾根道だから安心だろうと思いきやなかなか激しい。右上の看板、『安全祈願、裏剱ロード』の看板が泣かせるぜ!
おかげさまでゴッチンは避けられました。道はホントすごく整備されている。でも黒部の峡谷の性格上、その整備を上回るような急峻な地形なのでまるでアスレチックだ。
2016年08月19日 11:15撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/19 11:15
おかげさまでゴッチンは避けられました。道はホントすごく整備されている。でも黒部の峡谷の性格上、その整備を上回るような急峻な地形なのでまるでアスレチックだ。
いくらなんでも急すぎだろう。『坂が緩んだ』と思ったレベルが、一般道の急坂のレベルである。
2016年08月19日 11:23撮影 by  X-A1, FUJIFILM
8/19 11:23
いくらなんでも急すぎだろう。『坂が緩んだ』と思ったレベルが、一般道の急坂のレベルである。
2時間ほど格闘し、ようやくダム湖への最後のハシゴ。最後の最後まで、すごかった。途中で昼ご飯を広げるような広場がないので注意!
2016年08月19日 12:35撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/19 12:35
2時間ほど格闘し、ようやくダム湖への最後のハシゴ。最後の最後まで、すごかった。途中で昼ご飯を広げるような広場がないので注意!
仙人ダムが見えてきた!
このダムの資材を運搬する鉄道のトンネルを作るために300人もの死者が出たという。
2016年08月19日 12:39撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/19 12:39
仙人ダムが見えてきた!
このダムの資材を運搬する鉄道のトンネルを作るために300人もの死者が出たという。
有名な高熱隧道はこのダム建設のためのトンネルである。今は、過去の悲劇の面影のかけらもなく、ひっそりとしている。
2016年08月19日 12:43撮影 by  X-A1, FUJIFILM
8/19 12:43
有名な高熱隧道はこのダム建設のためのトンネルである。今は、過去の悲劇の面影のかけらもなく、ひっそりとしている。
ダムで昼ごはん。フリーズドライのキャベツは、ボリュームがあってうまい。フジッリ(ねじまきショートパスタ)は1分で茹でられるタイプ。ペペロンチーノソースは青の洞窟が良い。うまい!軽い!早い!の三拍子そろったヤマ飯である。
2016年08月19日 12:59撮影
8/19 12:59
ダムで昼ごはん。フリーズドライのキャベツは、ボリュームがあってうまい。フジッリ(ねじまきショートパスタ)は1分で茹でられるタイプ。ペペロンチーノソースは青の洞窟が良い。うまい!軽い!早い!の三拍子そろったヤマ飯である。
今でも関西電力の関係者を乗せるために、蓄電池式の電車が走っている。現在も健在の高熱隧道を走るため、ディーゼルや電気ではダメなのだそうだ。一般観光客を乗せるイベントもあるらしく、抽選で当たると見学が出来るという。
2016年08月19日 13:21撮影 by  X-A1, FUJIFILM
8/19 13:21
今でも関西電力の関係者を乗せるために、蓄電池式の電車が走っている。現在も健在の高熱隧道を走るため、ディーゼルや電気ではダメなのだそうだ。一般観光客を乗せるイベントもあるらしく、抽選で当たると見学が出来るという。
さて、阿曽原に向かい、水平歩道をスタートする。えっ?なんでダムの中に入るの?
2016年08月19日 13:27撮影 by  X-A1, FUJIFILM
8/19 13:27
さて、阿曽原に向かい、水平歩道をスタートする。えっ?なんでダムの中に入るの?
日電歩道というトンネルをくぐるのだ。
2016年08月19日 13:30撮影 by  X-A1, FUJIFILM
8/19 13:30
日電歩道というトンネルをくぐるのだ。
途中列車の踏切を渡る。この瞬間、ムッとした熱気に包まる。熱気の正体はトンネルの中からだ。そう、この部分こそが高熱隧道なのである。
2016年08月19日 13:32撮影 by  X-A1, FUJIFILM
8/19 13:32
途中列車の踏切を渡る。この瞬間、ムッとした熱気に包まる。熱気の正体はトンネルの中からだ。そう、この部分こそが高熱隧道なのである。
トンネルの中から、熱い蒸気が出てきている。工事の際は、高熱断層の影響で岩盤は最高160°Cになったとも言われる。ダイナマイトの自然発火事故が多発し、多くの犠牲者が出たのだそうだ。また、工事中のトンネル内の温度は65°Cに達し。鉱夫は、水をかけながら作業をしていたという。
2016年08月19日 13:32撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/19 13:32
トンネルの中から、熱い蒸気が出てきている。工事の際は、高熱断層の影響で岩盤は最高160°Cになったとも言われる。ダイナマイトの自然発火事故が多発し、多くの犠牲者が出たのだそうだ。また、工事中のトンネル内の温度は65°Cに達し。鉱夫は、水をかけながら作業をしていたという。
新しく建築中の宿舎の横を通り抜けると、また登山道に戻る。登山道の途中には横坑の跡が見える。
2016年08月19日 13:41撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/19 13:41
新しく建築中の宿舎の横を通り抜けると、また登山道に戻る。登山道の途中には横坑の跡が見える。
水平歩道には一度標高を上げる必要がある。
ここまでの激下りで、だいぶ消耗しているので、この登りが辛い。登ってしまえば、平坦な道を進むだけ。一箇所トンネルも潜る。
水平歩道には一度標高を上げる必要がある。
ここまでの激下りで、だいぶ消耗しているので、この登りが辛い。登ってしまえば、平坦な道を進むだけ。一箇所トンネルも潜る。
最後、また高度を下げて、阿曽原温泉に到着。おばちゃんの笑顔が嬉しかったね。この建物、土台は高熱隧道の宿舎のその時のままなのだそうだ。ちなみにこの山小屋はプレハブ式。雪崩にやられるため、毎冬解体するのだそうだ。
2016年08月19日 15:05撮影 by  X-A1, FUJIFILM
8/19 15:05
最後、また高度を下げて、阿曽原温泉に到着。おばちゃんの笑顔が嬉しかったね。この建物、土台は高熱隧道の宿舎のその時のままなのだそうだ。ちなみにこの山小屋はプレハブ式。雪崩にやられるため、毎冬解体するのだそうだ。
芝生の上にテントを張って、濡れたものを乾かす。なんとも気持ちのいいひと時だ。
2016年08月19日 15:41撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/19 15:41
芝生の上にテントを張って、濡れたものを乾かす。なんとも気持ちのいいひと時だ。
さあ待ちに待った温泉である!テント場から5分ほど下ったところにある。男子と女子で1時間ごとの交代制。夜中は混浴なのだそうだ。
2016年08月19日 16:26撮影 by  iPhone 6s, Apple
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8/19 16:26
さあ待ちに待った温泉である!テント場から5分ほど下ったところにある。男子と女子で1時間ごとの交代制。夜中は混浴なのだそうだ。
この温泉、高熱隧道の横坑から湯を引いている。未だに高熱断層は健在なのである。発見された当時から、この温泉は使われているという。
2016年08月19日 17:13撮影 by  iPhone 6s, Apple
8/19 17:13
この温泉、高熱隧道の横坑から湯を引いている。未だに高熱断層は健在なのである。発見された当時から、この温泉は使われているという。
いい湯だな〜。この2日間は実にタフな行程だったので、その疲れが抜けて行く。
2016年08月19日 16:39撮影 by  iPhone 6s, Apple
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8/19 16:39
いい湯だな〜。この2日間は実にタフな行程だったので、その疲れが抜けて行く。
夕ごはんは天野フーズのフリーズドライのカレーに野菜チップスを山ほど投入したカレー!缶詰の肉も一緒に投入した。山行後半で野菜が食べられる幸せ!
2016年08月19日 18:01撮影
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8/19 18:01
夕ごはんは天野フーズのフリーズドライのカレーに野菜チップスを山ほど投入したカレー!缶詰の肉も一緒に投入した。山行後半で野菜が食べられる幸せ!
さて最終日は水平歩道の目玉部分を歩く。今でこそ道も広く整備されているが(といっても道幅は1mくらいだが)、隧道工事の時は何人もの工夫が荷物を岩に引っ掛けて、墜落したという。
2016年08月20日 07:27撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/20 7:27
さて最終日は水平歩道の目玉部分を歩く。今でこそ道も広く整備されているが(といっても道幅は1mくらいだが)、隧道工事の時は何人もの工夫が荷物を岩に引っ掛けて、墜落したという。
折尾谷の手前には滝があるので休憩するにはちょうど良い。
2016年08月20日 08:12撮影 by  X-A1, FUJIFILM
8/20 8:12
折尾谷の手前には滝があるので休憩するにはちょうど良い。
折尾谷の沢は砂防堤内のトンネルをくぐって行く。
2016年08月20日 08:25撮影
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8/20 8:25
折尾谷の沢は砂防堤内のトンネルをくぐって行く。
トンネルの中は足元が泥でグチャグチャ。ヒェー!
2016年08月20日 08:19撮影 by  iPhone 5s, Apple
8/20 8:19
トンネルの中は足元が泥でグチャグチャ。ヒェー!
断崖絶壁の道を歩いて行く。つまづくとあの世行きなので、気が抜けない。
2016年08月20日 09:18撮影 by  iPhone 5s, Apple
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8/20 9:18
断崖絶壁の道を歩いて行く。つまづくとあの世行きなので、気が抜けない。
大太鼓と呼ばれるところ。断崖絶壁をくりぬいたところ名所である。
2016年08月20日 09:23撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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大太鼓と呼ばれるところ。断崖絶壁をくりぬいたところ名所である。
大太鼓からは西鐘撞岳の大岩壁が展望できる。
2016年08月20日 09:26撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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大太鼓からは西鐘撞岳の大岩壁が展望できる。
大太鼓を反対から見たところ。高度感が伝わるだろうか?
2016年08月20日 09:27撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/20 9:27
大太鼓を反対から見たところ。高度感が伝わるだろうか?
志合谷のトンネル。
この志合谷には工事の当時、宿舎があったらしいが「泡雪崩(ホウナダレ)」と呼ばれる時速200kmもの雪崩により、5階建ての宿舎の2階から5階まで、そして建物内にいた75名が対岸の岩壁まで吹き飛ばされた。今でもその残骸が残っているのだという。
2016年08月20日 09:40撮影 by  X-A1, FUJIFILM
8/20 9:40
志合谷のトンネル。
この志合谷には工事の当時、宿舎があったらしいが「泡雪崩(ホウナダレ)」と呼ばれる時速200kmもの雪崩により、5階建ての宿舎の2階から5階まで、そして建物内にいた75名が対岸の岩壁まで吹き飛ばされた。今でもその残骸が残っているのだという。
志合谷のトンネルは長い。150mにも及ぶ。
2016年08月20日 09:44撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/20 9:44
志合谷のトンネルは長い。150mにも及ぶ。
隧道建設の際、人夫は阿曽原、仙人谷までのこの道を平均50kg、最大で150kgの荷物を背負い資材を運んだ。kgあたりで賃金が計算されるので競って重いものを担ぎたがったそうだ。
2016年08月20日 09:52撮影
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8/20 9:52
隧道建設の際、人夫は阿曽原、仙人谷までのこの道を平均50kg、最大で150kgの荷物を背負い資材を運んだ。kgあたりで賃金が計算されるので競って重いものを担ぎたがったそうだ。
歩道でちょっと休憩。人夫も休憩したであろう広い場所が水平歩道の所々にある。
2016年08月20日 10:00撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/20 10:00
歩道でちょっと休憩。人夫も休憩したであろう広い場所が水平歩道の所々にある。
水平歩道のいたるところに花が咲いている。『黒部が厳しい』など、自然を性格づけるのは人間であり、自然はそこにただあるだけだ。
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水平歩道のいたるところに花が咲いている。『黒部が厳しい』など、自然を性格づけるのは人間であり、自然はそこにただあるだけだ。
旅の終着点。欅平に到着。えらい大変な道のりだったが、充実感満載の山旅であった。
2016年08月20日 12:43撮影 by  X-A1, FUJIFILM
8/20 12:43
旅の終着点。欅平に到着。えらい大変な道のりだったが、充実感満載の山旅であった。
さあトロッコ列車に乗って帰ろう!トロッコ列車は、金額の安いオープンカーと、窓付きの車両があるが、トンネル内がうるさいので、空いていて、背もたれのある特別車両の方が疲れた登山者にはお勧めである。
2016年08月20日 13:35撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/20 13:35
さあトロッコ列車に乗って帰ろう!トロッコ列車は、金額の安いオープンカーと、窓付きの車両があるが、トンネル内がうるさいので、空いていて、背もたれのある特別車両の方が疲れた登山者にはお勧めである。
富山で海の幸で締める!
とっても充実した山行だった。ふぅ〜〜
2016年08月20日 18:53撮影 by  X-A1, FUJIFILM
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8/20 18:53
富山で海の幸で締める!
とっても充実した山行だった。ふぅ〜〜

装備

MYアイテム
cajaroa
重量:0.06kg
個人装備
ベースレイヤー ソフトシェル 雨具 ズボン 靴下 グローブ 薄手ダウンジャケット ザック 行動食 非常食 地図 コンパス 計画書 ヘッドランプ スマートフォンGPS モバイルバッテリー 筆記用具 保険証 時計(高度計) トレッキングポール(シングル) カメラ インフレータブルマット シュラフ
共同装備
ファーストエイドキット 常備薬 日焼け止め ツェルト ガス バーナー コッフェル カップ テント ポール テントシート

感想

剱岳登頂のメジャールートとなる剱沢から見る剱岳は、剱沢雪渓より標高差500m近く立ち上げ、その迫力ある全貌を見せてくれる。そこには荒々しい山肌を見せながらもピラミダルで端正な美しさがある。

一方、裏剱と呼ばれる池ノ平方面から眺める姿は、岩峰が複雑に立ち並ぶ荒々しい姿であり、かつて剱岳が地獄の針の山、剣の山と呼ばれ、怖れられた、厳しい一面を垣間見ることができる。

今回は表と裏の両面から剱を眺めつつ、さらに多数の犠牲者を出しながらも事業を完遂させた高熱隧道の舞台である仙人ダムを経由、そして隧道事務所の跡地であり日本一危険な温泉と呼ばれる阿曽原温泉で秘湯を堪能しつつ、黒部峡谷の水平歩道を帰るという計画だった。

しかし、この計画に壁が立ちはだかった・・・・・

剱沢が通行困難であったからである。冬の雪不足のため、雪渓がクレバスやシュルンド(雪渓に空いた穴)によってズタズタになっていたのだ。雪渓も薄く、見えないスノーブリッジが潜んで危険な状況だった。

雪渓を避けて通る『夏道』の整備がされているとの情報が入ってきたが、完成のタイミングが山行中にかぶっており、その進捗によって、計画の大幅な変更を余儀なくさせられる可能性も考えられた。

『もうこの計画は無理かもしれない・・・』

出発前の時点で、計画変更を覚悟し、剱立山を回った後に五色ヶ原より黒部ダムに抜けるサブの計画書まで作った。

室堂で、相談所のポストに計画書を入れると、暫くして呼び出された。多分雪渓のことだろうなと思ったら、案の定そうで、剱沢に常駐している県警に状況を確認するように念を押すように言われた。

昨年事故があったらしく、ピリピリしているのであろう。

剱沢に到着して状況を確認すると、夏道は仮の形で出来てはいるが、長次郎出合近辺にチェーンアイゼンでは歯が立たない雪面があるとのこと。

雪が緩む時間を狙う方が良いというので、出発を2時間ほど遅らせ、ダメなら引き返す想定で行ってみる事にした。

結果的に問題はなかったのだが、しかしこれは、黒部の厳しさを体験する序章にすぎなかった。

山の間をえぐるように下る剱沢の岸の斜面をトラバースしながら進む夏道は険しく、それはあくまで『通行できる』というだけで、決して困難が和らいだわけでは無かった。

天高くそびえる峰々からは大小様々な沢が剱沢に合流し、急峻な斜面のトラバースをしながらも、ガレ場を超えて歩いて行かねばならない、その一歩一歩は、慎重かつ繊細に行なわれた。

剱沢の姿は見たこともないような巨石と雪渓で埋められ、その間を縫うように集まった雪融け水が、名もなき滝を無数につくり、そして流れ、その自然の荒々しさを物語っていた。

その特異的な地形がもたらす自然の厳しさは、真夏とはいえ、その土地を歩くことを通じて、強く感じさせるのである。

それは旅の最後まで続いた。池ノ平から黒部川への下りになってもその厳しさは緩まず、現在は、電力会社の点検に使われる、高熱隧道や水平歩道に差し掛かっても、断崖に築かれたその道の見てくれに、厳しい自然の中で行われた事業の過酷さを感じざるをえなかった。

『剱だけじゃ物足りないくらいので、行って見ようか?』

計画した時はそんな軽い気持ちだったが、行ってみて体験したものは期待とは全く異なるもっと大きなスケールものだった。

もう嫌になったか?
一回行けばもう満足か?

いや、それどころか行ってみて、黒部が好きになったかもしれない。

今度は下の廊下を歩いてみたり、北方稜線をクライミングしてみたい。

黒部の厳しさは、ある種独特の魅力を放っているような気がしてやまない。

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コメント

最高ですね!
ロング縦走、大変お疲れさまでした。お写真139枚、スライドショーの時間緩めバージョンでじっくり拝見させて頂きました 剱岳はもう行きたくてたまらない憧れの峰ですが、その先、雪渓に仙人峠、池ノ平、高熱隧道、温泉、そして高度感がハンパない水平歩道と、これでもかと凄いルートがあるんですね・・・。北アルプスは無限に奥行きがある感じなんですね。でもその都度の美味しい自炊にcajaroaさんとmaamさんの笑顔にと、存分に山旅を楽しまれてらっしゃるご様子が伝わってきます。計画段階からかなりハラハラな展開だったんでしょうが最後まで無事に歩ききることが出来、本当に何よりでした。
2016/8/29 0:40
Re: 最高ですね!
ryoさんこんばんは

ご訪問ありがとうございます!

剱、黒部のエリアは自分にとってもまさかでした。アクセスが良くないので海外にでも行く様な抵抗がありました。

関東に住んでいると、北アルプスは槍穂あたりのアクセスがよいので、その辺りに行くことが多いのですが、去年北陸新幹線が開通し、東京から富山まで2時間で行けてしまうので剱立山や、雲の平といったエリアが計画に挙がってきたのです。

おっしゃられる通り、北アルプスは本当に奥深いですよね。

槍穂のあたりの様な険しいところもあれば、雲の平や薬師岳のような柔らかな面もあり、黒部のような切り立った崖のようなエリアもあって、いろいろな表情があるし、楽しみ方も本当に様々だと思います。

行き尽くせるか分からないなんて、なんとも贅沢な話だなぁって思います(*^_^*)
2016/8/29 20:20
山で、ご、5泊ですかぁ〜
cajaroaさん, maamさん、こんばんは。

黒部を堪能されたようで良かったですね♪
ボクなんか、立山三山を縦走しての劒で十分満足しましたが、
さすが、奥の奥まで詰めてしまったんですね。すげ!
そして、水平道はメッチャ怖そう。

山で5泊 ... ボクにはあり得ない計画です。
テン泊に憧れながらも、この歳でテント始めても ...
と、後ずさりの繰り返しです。。。

いつも素晴らしいレコありがとうございます!
2016/8/31 20:09
Re: 山で、ご、5泊ですかぁ〜
私の場合、学生時代からずっと長期のテント泊をしているので、あまり抵抗無いんです。

ごくたまに山小屋に泊まるのですが、こないだ久しぶりに泊まったら、逆に寝付けず、寝不足になってしまいましたf^_^;)

テント泊は続けることで、テント泊の体力が維持されるところもあるのですが、それでも夏前は、鉄アレイを入れたリュックを背負って、会社に通ってました。

でも車じゃないというのは、大きいかも。山行が終わった後に車を運転するのは考えられません。

涸沢とか、ベースキャンプを張ってピストンするところなら長期テント泊もお手軽ですよ!

行程を短くするのもコツです。
2016/9/1 12:11
Re: 山で、ご、5泊ですかぁ〜
shin1116さん、こんにちは!
大キレットいかれたんですね!
楽しそー。いつかいきたいです!
ところで今回ザックの重さがcajaroaと私が同じだったんですが、
なんか間違ってますよね!軽量化はかれたのならその分か弱い女性の荷物を持つべきではないでしょうか?
2016/9/1 12:39
Re[2]: 山で、ご、5泊ですかぁ〜
鉄アレイ入りのリュックですか ...
やはり色々努力されているんですね。
もし、テン泊するとなると、テン場が小屋から近いところですね。
涸沢のベースキャンプなら最高ですね〜
さて、いつ実現できるやら???
2016/9/2 20:19
Re[2]: 山で、ご、5泊ですかぁ〜
大キレットは最高でした!惚れました!w

maamさん、cajaroaさんと同じ重さを背負って歩いたんですか!
んんん〜 さすが!と言うか、
cajaroaさん山岳部出身じゃなかったですかね?(爆)
それ故、maamさんの成長に目を細めておられるのかな?
いづれにしても、仲良しご夫婦で羨ましいです〜
2016/9/2 20:26
あまりにものロングルートで素晴らしすぎます!
cajaroa, maam さん、こんばんは☽
はじめまして♡(気象神社のページで少しコメントやり取りいたしましたが…)
室堂から大縦走、しかも、かなりの緊張を強いられる難路を歩かれていて、もう、すさまじいとしか言いようがありません!
丁寧な、岩場のトラバース歩行の技術の記述など、書生、初級者(多分万年初級者)ですので、大変参考になりました。
山飯も凝っていて素晴らしい!参考にさせていただきます♡
この機会に、勝手ながら、こちらのレコをお気に入りにさせていただき、かつ、フォローさせていただきます。
ありがとうございました
2016/9/3 23:53
Re: あまりにものロングルートで素晴らしすぎます!
machagonさん おはようございます!

山は楽しくやりたいと思っているので、天気のいい日にコーヒーを飲みながらのんびり山を眺め、鼻歌でも歌いたくなるような、快い登山道を歩き、可愛らしい動物たちに出会い・・・といきたいところなのですが、黒部のあたりじゃはさすがにそうもいかなかったですね。

ただ、終わってみると
逆に自然のありのままの姿を突きつけられている感じがじわじわと響いてきて、
「なんかよくわかんないけど、また行ってみたい」
という惹きつけられてしまっている感じです。

実は岩場にかぎらず歩行技術は私たちも見直し始めたばかりです。きっかけは雪山のアイゼンワークなのですが、お世話になっているガイドさんから、クライミングと雪山は共通点が多いというアドバイスを受け、足の置き方や、上体のバランスの取り方など、事細かに指導を受け気をつけるようにしているのです。

でも、できるようになると、どんどん楽しくなってきちゃって、そしてどんどん危ないことしたくなっちゃうんですよね。きおつけてくださいね(笑)

参考になりますと言われると素直に嬉しいです!これからも少しでも役に立てるようなレコを書いていきたいと思います。

ありがとうございました。
2016/9/4 11:26
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5/5
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利用交通機関: 車・バイク、 電車・バス
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