奥穂高岳、ラストチャンス(北ア)
- GPS
- 31:14
- 距離
- 25.7km
- 登り
- 1,995m
- 下り
- 1,988m
コースタイム
- 山行
- 6:53
- 休憩
- 2:04
- 合計
- 8:57
- 山行
- 5:16
- 休憩
- 0:45
- 合計
- 6:01
天候 | 1日目 快晴 2日目 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
上高地〜岳沢 一般登山道 岳沢〜紀美子平(重太郎新道) 鎖、梯子が続く難所があり滑落事故のため、下りに使うのはオススメできないようですが、慎重に降りれば大丈夫だと思います。 紀美子平〜前穂高岳 ザレた登山道が続く急坂です。浮き石、落石に注意です。 前穂高岳〜奥穂高岳 吊り尾根は上高地側を巻くように進みます。ここも滑落死亡事故が起きていますが、ちゃんと1人が通れる登山道なので、なぜここで滑落事故が起きるのか分かりませんでした。登山道はちょっと狭いところもアルので、すれ違いには注意が必要です。 奥穂高岳〜穂高岳山荘 最初は緩やかな坂でしたが、穂高岳山荘手前が鎖や梯子のある急坂と言うよりほとんど崖なので、ここまでの核心部だったかもしれません。足場はしっかりとしているので大丈夫だと思います。 穂高岳山荘〜涸沢(ザイテングラードまで) 今年の9月に滑落死亡事故が立て続けに3件、その後も滑落事故が起きており、浮き石、落石に細心の注意が必要です。 涸沢〜上高地 一般登山道ですが途中で落石多発地帯あり。 |
写真
感想
【感想/記録】
今年行こうと思ってて行きそびれた奥穂高岳。雪が降ると岩が凍結して滑落のリスクが高まり、穂高方面に行くにはかなり難易度が上がります。しかし10月15日〜16日は久々の晴天の予報で、12日に白馬岳〜立山に降った雪は、穂高方面は少なかった模様。ならば奥穂高岳に行ける絶好のチャンス。当初の計画では岐阜県側の白出沢から登ろうと思っていましたが、もう初雪が降ったので西側の斜面は凍結が心配でした。そこで、上高地から岳沢を経由し重太郎新道、前穂高、吊り尾根、奥穂高へと続く稜線を進む定番のコースを行くことにしました。
穂高岳山荘にはテン場もありますが、重太郎新道は急登で奥穂高岳も初めてだったので、今回は穂高岳山荘に宿泊することにしました。早朝2時頃に起床し、アカンダナ駐車場には4時半前に到着。朝食を食べてバスの切符を買って始発便に乗ります。駐車場の気温は4℃ほどで寒く、ザックの中からフリースを出してジャケットの下に着込みます。上高地に到着するとまだ薄暗く、登山届けを出して6時前に出発。河童橋を渡り岳沢小屋を目指します。晴れて良い天気なので眺望に期待が持てそうです。
自然探索道から前穂高岳への登山は、しばらく風の無い樹林帯が続き暑くなり、すぐにフリース、ジャケットを脱ぐ羽目に。やっぱりフリースだけでも事前に脱いでおくべきでした。途中でお猿さんに威嚇されながら、7時半過ぎには岳沢小屋に到着。ちょっと休んでいると手がかじかむくらいに寒くなりました。ここでまたジャケットを着て、ヘルメットを被り、グローブをはめます。樹林帯を抜けカモシカの立場、岳沢パノラマ、雷鳥広場を過ぎて9時50分頃に紀美子平に到着。ザックをデポして前穂高岳を目指します。ここからは急坂のザレた登山道なので、浮き石を踏まないように石を落とさないように登りましたが、結構キツイ急坂が続きました。ようやく10時15分頃に山頂に到着すると、紺碧の青空のもとに360°見渡せる眺望が得られました。北アルプスから中央、南アルプス、富士山、御岳山、白山まで一望でき、早起きして来た甲斐がありました。
ここでしばらく休息がてら撮影して、10時50分頃にまた紀美子平へ下山。ザレた急坂の登山道なので気を使います。紀美子平では昼食を食べてから12時過ぎに奥穂高岳へ向けて出発。吊り尾根を進んで行きます。整備された登山道ですが、遭難事故があるので慎重に行きます。途中には鎖を使わないと登れない段差がありますが、短いので問題無いと思います。奥穂高岳に近づくと坂は緩やかになり、13時20分頃に奥穂高岳に到着。また休息がてら撮影しましたが、雲が増えて霞もかかってちょっと残念な眺望になりました。ここからのジャンダルムは険しく、迫力がありますね。穂高岳初心者のオッサンにはとても登れる気がしなかったので、14時前には穂高岳山荘に向けて出発。穂高岳山荘手前が鎖や梯子のある急坂で、ここが今回一番の核心部だったかも。
14時40分頃、約9時間かかって穂高岳山荘に到着し、早速宿泊の受付を済ませました。一息ついたらビールを飲んでまったりとし、山荘のロビーには薪ストーブもあって、ここで優雅な時間が過ごせました。夕食前に時間に余裕があったので、涸沢岳に行って撮影しましたが、雲が多く眺望は残念。夕食は100人ほど入る食堂が二回転しましたので、宿泊者は100人以上になると思いますが、幸い布団一枚に1人のスペースは確保できました。夕食後に夕焼けを撮影しようとヘリポートまで行くと、もう太陽は沈んだ後で残念が続きました。今日は2時起きで、それなりにハードな山行だったので、19時前にはもう寝ようとしましたが、隣の方の睡眠時無呼吸症候群気味の大きなイビキ、人が動く事で起きる騒音、階下のロビーではお酒が入ったためか女性グループの大きい声などに安眠を妨げられましたが、なんとか眠りにつけました。
翌日は4時半頃に起きて涸沢岳へ行き、御来光を撮影しに行きましたが、さすが3,100mを越す標高で御来光を待つ間はちょっと風も吹いており、じっとしていると寒くてたまりません。幸いお天気は良いのですが、雲が赤く焼けるもののなかなか御来光が現れず、雲で隠れて今日はダメかと思って、朝食の時間もあり下山を始めたら御来光が出現。慌てて山頂に戻ってなんとか御来光や赤く焼ける槍ヶ岳を撮影できました。寒い中待った甲斐がありました。
6時過ぎには山荘に戻って朝食を食べて7時前には涸沢へ下山。ザイテングラートは今年は滑落事故が多発しているので緊張しましたが、慎重に降りたので大丈夫でした。ザイテングラートは標高2,660mほどまで続き、最後は急坂の尾根を降りますが、鎖も設置されている箇所もあるちょっとした岩場でした。岩が脆く少し危うい感じもし、途中で上から落ちてきた、こぶし大くらいの石が横を通り過ぎ、前の人の足をかすめてた時には冷やっとしました。ここもよくある登山道という感じだったので、もしかすると落石を受けた衝撃が滑落の原因だったのかもしれません。ザイテングラートが終わると、カールを巻くように進む緩やかな登山道が続くようになります。
涸沢小屋には8時10分頃に到着し、ヘルメットとジャケットを脱いで、涸沢カールを撮影して下山します。新谷橋、横尾と順調に下り、徳澤には11時10分頃に到着し、ここで昼食を食べて、明神を過ぎるともう観光用の散策道になりますが、紅葉もごく僅かだったので消化試合のようになりました。このため小走りで進んで上高地に無事13時前、6時間ほどで到着できました。今年の9月〜10月の前半はお天気が良くありませんでしたが、ようやくお天気に恵まれた日に念願だった前穂高岳〜奥穂高岳への良い山行ができました(^。^)。
【注意点や反省点】
穂高周辺は滑落死亡事故が起きています。特に重太郎新道、吊り尾根、ザイテングラートではヘルメットは必須、クライミンググローブもあると良かったです。滑落しそうな傾斜やザレた石がある場所では、浮き石を踏まない、落石させないような足運び等の注意が必要です。
穂高岳山荘はよくもまあ標高の高い所に建てたと感心します。ロビーや図書室もあり、トイレは水洗と快適でした。一泊二食付きで9,800円、なんとカード払いが大丈夫です。玄関の土間は自炊場所もあり、テン泊者にも開放されていました。15人泊まった部屋に男女のカップルが2組。これまで男女に別れた部屋に泊まった事しかないオッサンは、ちょっとドキがムネムネでした(すぐに寝ましたが)。むさ苦しい男だらけの部屋で女性の方は抵抗感が無いのでしょうか。混んでいる山小屋は騒音対策のため耳栓があると良かったです。
ソフトバンクの電波は上高地が見えていると大丈夫でしたが、穂高岳山荘付近、涸沢岳頂上共にダメでした。
【Apple Watch等による計測結果】
ムーブ(安静時を越える推定エネルギー消費量 / kcal)
652
815
エクササイズ( 活発に活動した分数 / 分)
15
46
スタンド( 1時間のうち1分以上身体を動かした時間 / 時間)
16
15
登った階数( 一階=約3mの高度を上昇 / 階)
377
27
ウォーキングの距離(km)
16.73
22.18
歩数(1日で歩いた歩数 / 歩)
23,820
30,506
心拍数 (1日で最低、最高の心拍数)
52〜99
56〜127
体重
62.2 > 60.5
Apple Watchは早く動かないとムーブやエクササイズらはカウントしてくれないので、1日目の山行はどちらもキツかった割には評価が低いです。
artylaneさん。こんにちは。
素晴らしい天気でしたね。一日違いで、私も14日から類似コースを回っていました。殆ど見慣れた写真で頷いています。それにしても足が早いですね。私は奥穂山頂にたどり着いたのは16時で日も傾き寒かったです。山荘の暖炉は助かりました。私は、一日ずらしたので静かな山旅が出来ました。帰りは趣を変え、パノラマコースです。ちょっと違った風景がありますので覗いてみて下さい。それでは。
toshi77、こんばんは。
コメントありがとうございます。toshi77さんとは1日違いですが、ほとんど同じコースでしたね。前〜奥穂高岳は今回初めてでしたが、重太郎新道、吊り尾根、ザイテングラートは事故が多いそうですね。特にザイテングラートは立て続けに滑落死亡事故が起きていたので、緊張感を持って臨みましたが、ちゃんと整備された普通の登山道で、ちょっと拍子抜けでした。パノラマコースも危険と聞いて今回はパスしましたが、toshi77さんの記録が参考になりました。次回はこのコースを使いたいと思います。お疲れ様でした。
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