西沢渓谷−甲武信ヶ岳−破風山−雁坂峠−古札山−笠取山−将監峠−禿岩−飛龍山−サオラ峠−のめこい湯
- GPS
- 23:22
- 距離
- 41.5km
- 登り
- 3,527m
- 下り
- 3,999m
コースタイム
- 山行
- 7:52
- 休憩
- 0:46
- 合計
- 8:38
- 山行
- 6:47
- 休憩
- 0:51
- 合計
- 7:38
- 山行
- 6:38
- 休憩
- 0:25
- 合計
- 7:03
1日目、東破風山から雁坂峠の間、10分くらい、死んでた箇所があります。いやもう、あと少しなんだけど、足が上がらなくてヤバイという状況になってきて、倒れるように休憩してました。私は10キロ超の荷物担いで塔ノ岳をコースタイムで登るのは大丈夫ですが、この山行はこたえました。50のオバサンが行ったから大丈夫などと、ゆめゆめ思うなかれ。体力なければ、遭難します。雁坂小屋に予約を入れるとき、17時半位には着けるかと思って、余裕を見て18時着と伝えたのですが、今思うと18時に着けたのは奇跡です。
2日目、笠取山に登ったのですが、源流を見るため、いったんもと来た道を引き返し、「源流のみち」とかいうのを辿りました。源流のみちは殆ど登らないので、らくちんです。
3日目、疲れがまだ取れず、飛龍山だけ登りました。後は基本的に下り。では早く行けるかというと、ミサカ尾根はものすごく急で、ゆっくりしか歩けませんでした。転ばないように歩いてると、思ったより時間かかります。計画時にはご注意を。
天候 | 晴れ、時々薄曇り、二日目の夜は少雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2017年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
木賊山に行く手前に、登山道上に岩があり、ザレ場に通ずる道がある場所があります。ザレ場ではなく、岩を登るのが正しい道だと思われます。ザレ場を恐怖を感じながら通過して振り返ったら、岩から道が伸びてました・・・。 2017年5月21日現在、木賊山とその裏手の辺り、雪が解けて凍ってました。軽アイゼン必携です。ツボ足で行った私は二回転びました(笑)そこを過ぎても、たまに氷が出てきます。足元には充分ご注意を。 西沢渓谷からの登り、飛龍山への往復、木の根だらけで一部道がわかりにくいです。テープはちゃんとあります。ちょっと横にずれるとテープが見えたり。逆に言うと、木立であまり見通しがよくありません。特に飛龍山。テープを見失わないようにご注意を。 念のため。私は、ハイキング好きのただのおばさんではありますが、幅20センチの登山道は怖くないです。岩に掴まって下りる箇所もあります。3日目のミサカ尾根は崖のような急な下りでした。これらがだめという人は、このルートは不向きです。 あと、コース状況ではありませんが、西沢渓谷−甲武信ヶ岳−雁坂峠を一日で行くのは、結構しんどいです。塔の岳大倉尾根を2時間半で登っても平気な人が体力と日没までの時間を考慮しつつてトライしてください。 |
その他周辺情報 | 塩山駅の改札出て直ぐにコンビニみたいなお店があります。バス終点の西沢渓谷入り口でもお弁当とお餅を売ってました。 山小屋を使うときはちゃんと小屋番がいるかどうかの確認と予約を。将監小屋は、電話で予約を入れ、布団だけ使わせてもらいました。雁坂小屋では食事を出さない代わり、レトルトやパンなどを売っているので、小屋番がいる時は、食糧の調達が出来ます。 丹波山村に下山すると、歩いて直ぐにのめこい湯と道の駅があります。のめこい湯では食事もできます。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ズボン
靴下
防寒着
雨具
スパッツ
日よけ帽子
靴
ザック
ザックカバー
食糧
飲料(1.5リットルの水)
プラティパス
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
地図(地形図とハイキング用地図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
絆創膏
テープ
レスキューシート(保温性の高いもの)
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計(高度計)
サングラス
ツェルト
ストック
タオルハンカチ
歯ブラシ
お風呂セット
スマホ
|
---|
感想
とにかく疲れました。でもたくさんの良い景色とお花と見れて、満足です。
なんで一日目で雁坂小屋まで行ったかと言うと、二日目にのんびり歩きたかったから。1日目のペース配分はともかく、二日目にのんびり、は大正解でした。深山という感じはなく、むしろ里山のような雰囲気ですが、いいところです。
しかし、1日目のコースは大いに問題あり。遭難するかと思いました。ハンパなく疲れます。
せっかく近くまで行くのだから、と甲武信ヶ岳に寄るコースを考えたのですが、あの登りを舐めてはいけないし、その疲労の上での3時間あまりの稜線を辿るコースは、キツイ。5時間半で甲武信ヶ岳に立てる、というのはそうなのですが、例えば高水三山のようなゆるっとしたコースを5時間半辿るのとは訳が違います。いやもう、笹平避難小屋に泊まろうか、この登山道のまん中でビバークしようか、と真面目に考えるほど、疲れました。疲れると、何でもないところで、石を踏んづけて転びそうになります。そしてほんとに疲れると足って上がらないもんです。「自分の体力を過信した中高年の遭難」という文字が何度頭をよぎったことか。
ただ、甲武信ヶ岳、100名山だけあって、景色は良かったです。そこから雁坂峠に向かう道は、森が荒れてる箇所が多かったですが、笹平なんか気持ちの良い場所です。夕もやがかかってきていましたが、この稜線からの眺め、結構好きです。富士山もアルプスもかすんで見えませんが、派手な山がなくても、私はやっぱり山々が重なる風景が好きなんです。大菩薩湖(※後で確認したら大菩薩ではありませんでした)も見えます。大菩薩峠は何度か登ってるから、「おっ」とか思ったりして。次行くときは、4連休でじっくり景色を楽しみながら行きたい・・・。
夜は雁坂小屋に泊まりました。ご主人も明るい方で、楽しく過ごせましたが、楽しすぎて、夕焼けを見逃し、朝寝坊したお陰で、朝焼けを見逃しました(泣)。飲みすぎたなあ。
翌日は、それでも7時過ぎに出発。雁坂峠を通らず古札山へ行ってしまったので、雁坂峠からの絶景は見れませんでした。(親子連れで雁坂峠へ行って小屋へ戻ってきた人がいて、「富士山もアルプスも良く見えた!」って言ってたので、朝、やっぱり行けばよかった・・・。)
古札山、笠取山を経て将監峠へ向かう道は、のどかな道でした。富士山、アルプス、鶏冠山とその他の山々なんかを見つつ、のんびり歩くのは楽しいです。・・・前日の疲れでのんびりとしか歩けなかったんですが。
古札山、あまり知られてませんが、イチ押しです。山頂からは富士山が見え、ハイキング気分で登れる山で、山頂をちょっと下ると気持ち良い草原状のとこにベンチがあり、そこから山々の向こうにアルプスが見えたりして、なんか強力にプッシュしたい。いや、また1人で行って、あの景色を独り占めしたい。
それから、雁峠も良かったです。富士山もアルプスも見えません。だけれども、広い空のした、新緑の林と穏やかな里山のような山々に囲まれ、草はらが広がっています。雁峠は、のどかな気持ちよい場所でした。
雁峠から笠取山へは、芝生のような草はらの中を通って、直ぐでした。急登はありますが、なにせ区間が短い。あっと言う間に頂上へ。ふもとには桜が咲き、上では石楠花が咲こうとしてました。見晴らしも良かったです。
見晴らしといえば、西御殿岩。これもぐるっと山々が見渡せます。かんかん照りで、暑くていられなかったので、早々に退散しましたが、そうでなければ、もっと長居したかった!
そうそう、唐松尾山から行く途中で、地図にあるのとは別の、西御殿岩方向へ伸びる道がありました。ピンクテープもあって、行けるかなとも思ったのですが、道しるべの一つもなく、地図にも載ってない道だったので、結局、地図どおり歩きました。地形図もコンパスも高度計もある上、スマホでも現在位置が確認できますが、万が一違う道だった場合、元の道まで戻ってきて歩きとおせるか体力の不安があったので。ところが、途中であの分岐の方から来た道が!ひょっとしたら、ちゃんと通じてる道だったかもしれません。ちょっと残念。
2日目の晩は将監小屋泊。外でご飯を食べようとお湯を沸かすと雷鳴とともにパラパラと雨。中に入ると止む。しばらくこの繰り返し。その合間を縫って夜ご飯(笑)。小屋は谷あいに位置し、山々を眺めるという感じではないですが、夜中、雨の上がった空には星が所狭しと瞬いていました。カエルの声だけが聞こえるところです。そういえば、カエルの卵も小屋のすぐ傍にあったなあ。
3日目。将監峠から禿岩・飛龍山・サオラ峠を経て、天平尾根を下るコースでした。下りを侮ることなかれ。2日間の疲労が積み重なった身には少々きつかったです。でも、前飛龍のあたり、石楠花もちょっと咲き、白い花も咲き、山々が見え、桃源郷かと思うようなのどかさにあふれていました。写真では伝わりませんが、それは一重に私の腕のせいです。
前飛龍には立て札の類がなく、正確なポイントは不明。その近く、ミサカ尾根の手前、作業道との分岐のあたりで岩によじ登って休憩をとりましたが、ここが最後の見晴らしポイント。底から先はひたすら新緑を楽しむ道です。
天平尾根、見事なブナ林。ずっとブナ林です。のめこい湯の人は「ぶなばっかりで飽きるでしょ」といってましたが、新緑の中、つつじが良いアクセントにもなり、良かったですよ。今度は、秋、行けども行けどもブナの紅葉というのを体験したいなあと、思いました。
なお、のめこい湯の人がいうには、もっとたくさんツツジがあったのだけれど、丹波山村の住民達が引っこ抜いて、自分ちの庭に植えたそうです(笑)。一家に一本は植えてあるとか。真偽の程はわかりませんが、そのくらいキレイでしたものね。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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レコ拝見しました。
コメントにお書きのように、フツーの女性には厳しいルートかなと思います。
それなのにたくさんの写真を撮影され、感想も詳細に記されてました。
恐れ入りました。
一昨年、似たようなルートを、同じ二泊で歩きましたが、そんときの自分はまさにヘロヘロで丹波山にやっとの思いで下りたように記憶してます。
中々ハードでしたね、お疲れ様でした。
申し遅れましたが、journeyと申します。
普段は、奥武蔵や秩父方面をだらだら歩いてます。
たま〜に奥多摩あたりにお邪魔することもあります。
今後の山行、お気をつけてお楽しみくださいませ。
ありがとうございます。
写真はスマホで簡単に撮ったもの、
感想は下山後に書いたものなので、
そんな大層なことではないのですが
でも、この山行、ほんとにハードでした(笑)
journeyさんもお気をつけて。
秩父や奥多摩なら、どこかですれ違うかもしれませんね。
いつかどこかの山でお会いしましょう。
mizuyokanさま
この度は雁坂小屋をご利用していただき有難うございました。
1日目のコース取りですが、いきなり初日に高低差1200mを以上あがってさらに雁坂まで足を延ばすとなるとかなりハードでしたね。荷物の量などわかりませんが。お書きになっているように、本当に事故とかが無くてよかったです。みとみをもう少し早く出発できればまた気分的にもゆとりが生まれるのですが、バス利用ですと難しいことですし。雁坂へよくおいでになるお客様で、塩山で西沢方面へ行く人々に声をかけ、タクシーの相乗で時間を稼ぐ方もおられます。誰でもができることでもありませんが・・・・・。
それから、写真20と50の花はバイカオウレン(梅花黄蓮)です。46はオオカメノキだと思います。また14はシカの害ではなくいわゆる縞枯現象です。シカも冬の間に樹皮をかじって枯らしてしまう悪さをしますがこれは違います。21の水晶山は左側の谷が「水晶谷」と言いまして水晶が取れましたので、そこから名前が来ているようです。取れました…と過去形です。
雁坂ハートも見て頂けたようですので、次回は小屋からの谷川から尾瀬、日光などの山並みもぜひご覧になってください。またお待ちしております。
コメントありがとうございます。
荷物は、小屋泊まりなので、軽くて済みました。それでも、ほんとにきつくて、ほんと、おっしゃるとおり、事故にならなくて良かったと思います。最近、日帰りで10キロ以上の荷を担いでコースタイム内で歩くトレーニングをしてたのですが、荷を軽くしても、あのコースはきついです。
花の名前など、色々教えてくださって、ありがとうございます。水晶山、地図で見ると「水晶谷」ってのが近くにありますね。今度登る時は、歴史を偲びつつ登ろうと思います。
雁坂小屋、夜景も見えるそうですし、遠くの山々も見たいですし、空気が澄んだときにでも、また行きたいです。そのときはよろしくお願いします。(今回みたいな無茶なコースは取らずに、安全に行きますので、ご安心を(^^;))
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