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Yamareco

記録ID: 121969
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
甲信越

初夏の黒部五郎岳と雲ノ平 ブヨ注意!

2011年07月05日(火) ~ 2011年07月14日(木)
情報量の目安: S
都道府県 富山県 長野県 岐阜県
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penguin その他1人
GPS
224:00
距離
38.1km
登り
3,625m
下り
2,408m

コースタイム

7月5日10時新穂高温泉登山口ー19時双六小屋
7月6日05時双六小屋ー16時雲ノ平
7月10日08時雲ノ平山荘ー16時双六小屋
7月11日07時双六小屋ー14時黒部五郎小舎テント場
7月12日08時テント場ー12時黒部五郎岳山頂ー15時テント場
7月13日08時黒部五郎小舎ー16時双六小屋
7月14日03時双六小屋ー09時新穂高温泉登山口
天候 概ね晴れ
過去天気図(気象庁) 2011年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
東京よりさわやか信州号上高地行き中の湯下車、平湯経由新穂高温泉登山口より入山
コース状況/
危険箇所等
双六から三俣山荘周辺、黒部五郎小舎周辺などではブヨに注意してください。
7月5日早朝、新穂高温泉登山口からわさび平に向かう林道で土砂崩れ。双六小屋のスタッフがヘリの荷揚げに向かおうとして発見。車は通れなかったが、歩いて乗り越えた。
7月5日早朝、新穂高温泉登山口からわさび平に向かう林道で土砂崩れ。双六小屋のスタッフがヘリの荷揚げに向かおうとして発見。車は通れなかったが、歩いて乗り越えた。
7月5日朝の秩父沢上部。小池新道にはまだ橋が架かっていなくて高巻きした。鏡平から弓折岳稜線へは、左手の草付きの春道を通るような指示があったが、夏道を登った。途中雪面のトラバースが三カ所あった。
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7月5日朝の秩父沢上部。小池新道にはまだ橋が架かっていなくて高巻きした。鏡平から弓折岳稜線へは、左手の草付きの春道を通るような指示があったが、夏道を登った。途中雪面のトラバースが三カ所あった。
7月6日 双六小屋から三俣山荘へ向かう。中道を通った。新緑と残雪のコントラストが美しい。
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7月6日 双六小屋から三俣山荘へ向かう。中道を通った。新緑と残雪のコントラストが美しい。
至る所に咲いていたハクサンイチゲ
至る所に咲いていたハクサンイチゲ
7月6日 中道分岐から稜線に上がって丸山に登るところ。
7月6日 中道分岐から稜線に上がって丸山に登るところ。
7月6日 丸山ピークから双六方面のパノラマ。樅沢岳のむこうに槍ヶ岳。右端には笠ヶ岳。「丸山」はかつては「三俣蓮華岳南峰」と呼ばれていたそうです。南峰のほうが、響きがいいのにね、、。
7月6日 丸山ピークから双六方面のパノラマ。樅沢岳のむこうに槍ヶ岳。右端には笠ヶ岳。「丸山」はかつては「三俣蓮華岳南峰」と呼ばれていたそうです。南峰のほうが、響きがいいのにね、、。
7月6日 丸山ピーク付近から三俣蓮華岳山頂とその手前のカールを望む。右に鷲羽岳が見える。
7月6日 丸山ピーク付近から三俣蓮華岳山頂とその手前のカールを望む。右に鷲羽岳が見える。
右から鷲羽岳、水晶岳。中央奥に薬師岳。左、黒部五郎岳。
右から鷲羽岳、水晶岳。中央奥に薬師岳。左、黒部五郎岳。
7月6日 三俣蓮華岳山頂から三俣山荘と鷲羽岳を望む。この後、三俣山荘でおいしいコーヒーを飲んで、雲ノ平へ向かう。三俣山荘では小屋番の方々が布団を干していました。
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7月6日 三俣蓮華岳山頂から三俣山荘と鷲羽岳を望む。この後、三俣山荘でおいしいコーヒーを飲んで、雲ノ平へ向かう。三俣山荘では小屋番の方々が布団を干していました。
7月6日 三俣山荘から黒部源流へ降りて岩苔乗しに向かう。源流は雪が残っていた。雪渓の踏み抜きが怖い。このあと夏道とは違う雪渓を詰めてしまい、途中でヤブコギのトラバースをした。
7月6日 三俣山荘から黒部源流へ降りて岩苔乗しに向かう。源流は雪が残っていた。雪渓の踏み抜きが怖い。このあと夏道とは違う雪渓を詰めてしまい、途中でヤブコギのトラバースをした。
7月6日 岩苔乗越しから祖父岳へむかう稜線から鷲羽岳を振り返る。岩苔からの稜線には一部雪がつていたが危険な箇所は無かった。
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7月6日 岩苔乗越しから祖父岳へむかう稜線から鷲羽岳を振り返る。岩苔からの稜線には一部雪がつていたが危険な箇所は無かった。
7月6日 祖父岳山頂付近から雲ノ平を見る。背後には薬師岳。祖父岳から雲ノ平へ降りるルートでは、祖父平との分岐手前に小さな雪田があった。キャンプ場の上部斜面にも雪が残っていた。
7月6日 祖父岳山頂付近から雲ノ平を見る。背後には薬師岳。祖父岳から雲ノ平へ降りるルートでは、祖父平との分岐手前に小さな雪田があった。キャンプ場の上部斜面にも雪が残っていた。
右、水晶岳。中央奥には立山。左奥、薬師岳。左手前に雲ノ平。
右、水晶岳。中央奥には立山。左奥、薬師岳。左手前に雲ノ平。
7月6日 祖父岳から雲ノ平山荘へ向かう登山道。一部は水晶岳側の雪渓のトラバースが残っていた。
7月6日 祖父岳から雲ノ平山荘へ向かう登山道。一部は水晶岳側の雪渓のトラバースが残っていた。
雲ノ平山荘周辺
祖父岳近くから見下ろした水晶池
祖父岳近くから見下ろした水晶池
チングルマ
7月6日 雲ノ平から見た太郎平方面の夕焼け。奇麗だった!!
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7月6日 雲ノ平から見た太郎平方面の夕焼け。奇麗だった!!
7月6日 雲ノ平山荘から見た、黒部五郎岳の夕景。黒部五郎岳はいつも雲が湧いては流れ消え、時々に光の表情を変えるので、見ていて飽きない。
7月6日 雲ノ平山荘から見た、黒部五郎岳の夕景。黒部五郎岳はいつも雲が湧いては流れ消え、時々に光の表情を変えるので、見ていて飽きない。
7月6日 雲ノ平山荘から見る夕焼け。永遠と一瞬。
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7月6日 雲ノ平山荘から見る夕焼け。永遠と一瞬。
7月8日 雲ノ平の初夏。青空を映す池塘。 今年は二週間ほど雪解けのペースが早く、ショウジョウバカマがまだ咲いているところへコバイケイソウが葉っぱを伸ばし、チングルマ、ハクサンイチゲが咲き始めていた。
7月8日 雲ノ平の初夏。青空を映す池塘。 今年は二週間ほど雪解けのペースが早く、ショウジョウバカマがまだ咲いているところへコバイケイソウが葉っぱを伸ばし、チングルマ、ハクサンイチゲが咲き始めていた。
ハクサンイチゲのお花畑。祖父岳東斜面にて。
ハクサンイチゲのお花畑。祖父岳東斜面にて。
黒部源流で見かけた、キヌガサソウ
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黒部源流で見かけた、キヌガサソウ
ショウジョウバカマとコバイケイソウ。双六から三俣へのカールで。
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ショウジョウバカマとコバイケイソウ。双六から三俣へのカールで。
三俣蓮華から黒部五郎小舎へ下る稜線から、黒部五郎岳とカール。左の登山道が稜線ルート。
三俣蓮華から黒部五郎小舎へ下る稜線から、黒部五郎岳とカール。左の登山道が稜線ルート。
ヒメイチゲ
7月11日 黒部五郎小舎へむかう。この日は夕方に激しい雷雨があった。16時頃から19時頃までテントから一歩も出られなかった。
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7月11日 黒部五郎小舎へむかう。この日は夕方に激しい雷雨があった。16時頃から19時頃までテントから一歩も出られなかった。
翌日の7月12日、黒部五郎小舎のテント場から黒部五郎岳へ。大きな岩(雷岩)は、なにか神秘的なメッセージを発しているようだ。
翌日の7月12日、黒部五郎小舎のテント場から黒部五郎岳へ。大きな岩(雷岩)は、なにか神秘的なメッセージを発しているようだ。
7月12日 黒部五郎岳のカール。
7月12日 黒部五郎岳のカール。
7月12日 黒部五郎の稜線から北ノ俣岳。
7月12日 黒部五郎の稜線から北ノ俣岳。
黒部五郎岳より北ノ俣方面
黒部五郎岳より北ノ俣方面
黒部五郎山頂から雲ノ平方面。
黒部五郎山頂から雲ノ平方面。
黒部五郎山頂から稜線ルートを下る。カールからの急登が見える。
黒部五郎山頂から稜線ルートを下る。カールからの急登が見える。
ショウジョウバカマ。カールにて。猩猩(ショウジョウ)って何??
ショウジョウバカマ。カールにて。猩猩(ショウジョウ)って何??
サンカヨウ。カールにて。大きな葉っぱと小さな葉。小さな方の上に花が咲きます。秋になるとブルーベリーのような実を付けます。食用可。
サンカヨウ。カールにて。大きな葉っぱと小さな葉。小さな方の上に花が咲きます。秋になるとブルーベリーのような実を付けます。食用可。
コバイケイソウ。生命力溢れる群落には、いつもはっとする。カールにて。
コバイケイソウ。生命力溢れる群落には、いつもはっとする。カールにて。
7月13日、早朝カールから見えた朝焼け。水晶岳方面。
7月13日、早朝カールから見えた朝焼け。水晶岳方面。
7月13日、黒部五郎小舎から三俣山荘を目指す。三俣蓮華山の巻き道にはいると、残雪のトラバース。
7月13日、黒部五郎小舎から三俣山荘を目指す。三俣蓮華山の巻き道にはいると、残雪のトラバース。
三俣蓮華山近くから、雲ノ平方面を見る。
三俣蓮華山近くから、雲ノ平方面を見る。

感想

 ことし平成23年は可能な限り毎月一回は雲ノ平に行くことにしていますが、6月中旬に続いて今回は二回目の雲ノ平行となりました。
 東京からはまだ直行バスが無いため、上高地行きの深夜バスを利用。中の湯、平湯と乗り継いで新穂高温泉登山口に到着。あいにく5日の早朝豪雨があり、上高地手前の釜トンネルが通行止め。その影響で夜行バスも沢渡の駐車場で2時間近く足止めされました。同じ豪雨でわさび平手前の林道でも土砂崩れが。

 そういうわけで、梅雨がまだ明けきらないうちの入山だったけれど、入山後には思ったより天候に恵まれました。残雪は例年より早く融けはじめていましたが、ところどころたっぷり雪が残っている箇所もあり、短い距離だか慎重さを要求される場面もありました。アイゼン、ピッケルは携行せず、ストックだけで済ませました。

 とくに鏡平から弓折岳稜線へのルートは、小屋の指示では春道でしたが、この春道というのは夏道の左手、ハイマツ帯をヤブコギしながら登るもので、もう少し雪がある時期ならともかく、ほとんど雪が溶けた状態ではかえって苦労が多いルート。そこで雪切りは未だということでしたが、迷わず夏道へ。雪面のトラバースが三カ所。内二カ所はちょっと緊張。途中、グリベルのピッケルを拾ったりしながら双六小屋へ。ピッケルの落とし主は、先に小屋についていた別のお客さんでした。

 今年は例年通り6月10日に双六小屋が、7月10日に鏡平、わさび平が小屋開けなので、小屋番の方達は既に入山済み、小屋開け作業真っ最中。三俣山荘が7月初旬、雲ノ平は7日、水晶小屋は10日の小屋開けでした。毎年思いますが、この時期の登山道整備、ルートの印付け、雪切り、鎖やハシゴの安全確認等、小屋番の方々の仕事には、まことに頭が下がります。

 7月11日からは梅雨も開けて夏の空。積乱雲がみるみる山の背後に現れて、そのうち雷鳴。黒部五郎のテント場では二日間とも夕方山から下りてくると激しい雷雨に見舞われました。

黒部五郎から三俣山荘へは三俣蓮華岳の巻き道を通りましたが、分岐から巻き道に入った部分の雪面のトラバースがアイゼン無しでは少々危険でした。三俣山荘の小屋番の方が数日前に雪切りをしてくださっていたのですが、2日続きの激しい夕立で雪が溶けてトレースがすっかり無くなっている部分がありました。三俣山荘から双六小屋へは巻き道を通過。とくに危険な場所はありませんでした。

下山時は双六小屋を午前2時半に出発。新穂高温泉登山口発07時55分のバスを目指しましたが、
着いたのは8時20分頃。惜しかったです。14日下山時には秩父沢の橋が架かっていました。

 荷物は行きが24キロ程度。帰りは食材などが減って20キロ程度。うち、三脚を含む撮影機材が6キロほどあったと思います。

 昨年新築された二代目雲ノ平山荘は、ことし6月にあらたに二階東側にすばらしいテラスができました。水晶岳や雲ノ平の池塘 がよく見えます。雲ノ平山荘は、日本の伝統的な木造建築技術で造られていて、いろいろな国産の木材を使っています。柱や梁などに高度な職人技の木組みを見ることができます。

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技術レベル
3/5
体力レベル
5/5

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