ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 123588
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍

台風で槍ヶ岳に入山できず蝶ヶ岳〜常念岳縦走に変更。[上高地-徳沢-蝶ヶ岳-常念岳-一ノ沢]

2011年07月22日(金) ~ 2011年07月23日(土)
 - 拍手
GPS
31:45
距離
22.4km
登り
1,893m
下り
2,072m

コースタイム

ザック重量18kg

=7/21=
23:54 新宿駅発ムーンライト信州81号

=7/22=
04:45 松本駅着
 ↓
06:25 上高地BT着
07:10
 ↓  0h40
07:50 明神館
08:05
 ↓  0h45
08:50 徳沢
08:55
 ↓  4h05(休憩0h40)
13:00 長塀山
13:10
 ↓  0h50
14:00 蝶ヶ岳ヒュッテ
 *テン泊

=7/23=
04:45 蝶ヶ岳ヒュッテ
 ↓  0h45
05:30 蝶槍
 ↓  1h10
06:40 △2592mピーク
06:50
 ↓  2h40(休憩0h40)
09:30 常念岳
09:40
 ↓  1h00
10:40 常念小屋
11:05
 ↓  3h25(休憩0h30)
14:30 山ノ神
14:35
 ↓  0h10
14:45 一ノ沢登山口
天候 1日目;小雨→曇り時々晴れ→ガス
2日目;晴れ→ガス→曇り
過去天気図(気象庁) 2011年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス タクシー
常念岳の一ノ沢登山口からはタクシー以外の交通手段がないため、常念小屋でタクシーの手配をして予約する形になります。
コース状況/
危険箇所等
●徳沢〜蝶ヶ岳
危険箇所はありませんが、非常にきつい登りで体力をとことん奪われます。

●蝶ヶ岳〜常念小屋
蝶槍あたりまでは気持ちのいい稜線歩きですが、それ以降はきついアップダウンを繰り返しいくつかのピークを越え常念岳まで登っていく形になります。

●常念小屋〜一ノ沢
急な下りは胸突八丁までですが、山と高原地図にも滑落注意・路肩注意と記載されているように、高巻き道は1mに満たない程の幅しかなく注意が必要です。
って滑落しました。。。

●蝶ヶ岳のテン場
広くて平でペグも効き、張りやすいと思います。
予約できる山小屋
蝶ヶ岳ヒュッテ
ムーンライト信州81号で新宿駅から松本へ向かいます。
2011年07月21日 23:46撮影 by  DMC-GF1, Panasonic
7/21 23:46
ムーンライト信州81号で新宿駅から松本へ向かいます。
上高地着。
眠い。
雨だし。。。
2011年07月22日 07:01撮影 by  DMC-GF1, Panasonic
1
7/22 7:01
上高地着。
眠い。
雨だし。。。
小雨だったため傘で徳沢まで向かう事に。
photo by t2mount
2011年07月22日 07:12撮影 by  DSC-TX10 , SONY
7/22 7:12
小雨だったため傘で徳沢まで向かう事に。
photo by t2mount
結局、徳沢でいやいやレインウェアを着る。
photo by t2mount
2011年07月22日 08:45撮影 by  DSC-TX10 , SONY
1
7/22 8:45
結局、徳沢でいやいやレインウェアを着る。
photo by t2mount
地獄のマゾ尾根の始まり。。。
photo by t2mount
2011年07月22日 08:53撮影 by  DSC-TX10 , SONY
2
7/22 8:53
地獄のマゾ尾根の始まり。。。
photo by t2mount
徳沢には無粋なレンタルテントが。
なんだか牧歌的な徳沢の光景がだいなしな気が…。
photo by t2mount
2011年07月22日 08:53撮影 by  DSC-TX10 , SONY
7/22 8:53
徳沢には無粋なレンタルテントが。
なんだか牧歌的な徳沢の光景がだいなしな気が…。
photo by t2mount
ど〜こまでも続く〜よ〜♪
2011年07月22日 09:06撮影 by  DMC-GF1, Panasonic
1
7/22 9:06
ど〜こまでも続く〜よ〜♪
あーーーきっつぅ〜
photo by t2mount
2011年07月22日 10:23撮影 by  DSC-TX10 , SONY
2
7/22 10:23
あーーーきっつぅ〜
photo by t2mount
雨は上がり時たまハっとする光景が。
2011年07月25日 01:30撮影 by  DMC-GF1, Panasonic
2
7/25 1:30
雨は上がり時たまハっとする光景が。
でも、あーーーーきっつぅ〜
photo by t2mount
2011年07月22日 12:27撮影 by  DSC-TX10 , SONY
3
7/22 12:27
でも、あーーーーきっつぅ〜
photo by t2mount
長塀山。
斜め上見上げてもなんも見えね〜よ。t2。
2011年07月22日 13:00撮影 by  DMC-GF1, Panasonic
3
7/22 13:00
長塀山。
斜め上見上げてもなんも見えね〜よ。t2。
いくつかの池を通り過ぎ、
2011年07月25日 01:34撮影 by  DMC-GF1, Panasonic
1
7/25 1:34
いくつかの池を通り過ぎ、
何度も心が折れ登りきった長塀尾根。やっと森林限界を超えました。
2011年07月25日 01:35撮影 by  DMC-GF1, Panasonic
2
7/25 1:35
何度も心が折れ登りきった長塀尾根。やっと森林限界を超えました。
残雪にはしゃぐk4nkj。
元気だね〜
photo by t2mount
2011年07月22日 13:45撮影 by  DSC-TX10 , SONY
2
7/22 13:45
残雪にはしゃぐk4nkj。
元気だね〜
photo by t2mount
なんだか意気揚々と歩くt2。
ま、一番若いからな。っつってもみんなバリバリのアラフォー。
2011年07月22日 13:46撮影 by  DMC-GF1, Panasonic
2
7/22 13:46
なんだか意気揚々と歩くt2。
ま、一番若いからな。っつってもみんなバリバリのアラフォー。
蝶ヶ岳まであとひと登り。
2011年07月25日 01:37撮影 by  DMC-GF1, Panasonic
2
7/25 1:37
蝶ヶ岳まであとひと登り。
ガスの中に蝶ヶ岳ヒュッテが見えて来ました。
2011年07月25日 01:37撮影 by  DMC-GF1, Panasonic
1
7/25 1:37
ガスの中に蝶ヶ岳ヒュッテが見えて来ました。
もはや持病ともいえる高山病の症状が出てヘロヘロなzawada。
ダイアモックスは飲んだんですが、今日は効き目いまいち。燕岳の時は元気だったんだけどなぁ。
photo by t2mount
2011年07月22日 13:51撮影 by  DSC-TX10 , SONY
2
7/22 13:51
もはや持病ともいえる高山病の症状が出てヘロヘロなzawada。
ダイアモックスは飲んだんですが、今日は効き目いまいち。燕岳の時は元気だったんだけどなぁ。
photo by t2mount
テントを張り飯。
なんだか炭水化物のオンパレード。
2011年07月25日 01:38撮影 by  DMC-GF1, Panasonic
1
7/25 1:38
テントを張り飯。
なんだか炭水化物のオンパレード。
夕飯を終えるとガスが取れてきたので、山頂?でハイポーズ!
2011年07月22日 17:55撮影 by  DSC-TX10 , SONY
5
7/22 17:55
夕飯を終えるとガスが取れてきたので、山頂?でハイポーズ!
これは何の花でしょう?
2011年07月25日 01:39撮影 by  DMC-GF1, Panasonic
7/25 1:39
これは何の花でしょう?
ガスに包まれる蝶ヶ岳のテン場。
広くて平でいいテン場でした。
2011年07月22日 18:00撮影 by  DSC-TX10 , SONY
1
7/22 18:00
ガスに包まれる蝶ヶ岳のテン場。
広くて平でいいテン場でした。
一応、蝶ヶ岳ヒュッテ。
2011年07月22日 18:14撮影 by  DMC-GF1, Panasonic
1
7/22 18:14
一応、蝶ヶ岳ヒュッテ。
翌朝。おっしゃ晴れてる!
2011年07月25日 02:01撮影 by  DMC-GF1, Panasonic
2
7/25 2:01
翌朝。おっしゃ晴れてる!
朝やけの中、
photo by t2mount
2011年07月23日 04:35撮影 by  DSC-TX10 , SONY
3
7/23 4:35
朝やけの中、
photo by t2mount
そそくさとテントを撤収し、
2011年07月23日 04:28撮影 by  DSC-TX10 , SONY
7/23 4:28
そそくさとテントを撤収し、
常念岳に向かいます。
2011年07月23日 04:45撮影 by  DSC-TX10 , SONY
3
7/23 4:45
常念岳に向かいます。
穂高岳。
さすがに北アルプスの盟主。巨大でした。
2011年07月23日 04:51撮影 by  DMC-GF1, Panasonic
1
7/23 4:51
穂高岳。
さすがに北アルプスの盟主。巨大でした。
こちらは槍〜大喰岳〜中岳〜南岳〜大キレットへと続く標高3000mのスカイライン。
2011年07月23日 04:51撮影 by  DMC-GF1, Panasonic
1
7/23 4:51
こちらは槍〜大喰岳〜中岳〜南岳〜大キレットへと続く標高3000mのスカイライン。
雨の降っていない北アルプスの稜線に初めて立つ2人。登ってきた甲斐があったね。
2011年07月25日 01:25撮影 by  DMC-GF1, Panasonic
3
7/25 1:25
雨の降っていない北アルプスの稜線に初めて立つ2人。登ってきた甲斐があったね。
モルゲンロートの槍・穂高連峰。
2011年07月23日 04:54撮影 by  DMC-GF1, Panasonic
3
7/23 4:54
モルゲンロートの槍・穂高連峰。
御来光。
2011年07月23日 04:59撮影 by  DMC-GF1, Panasonic
2
7/23 4:59
御来光。
槍穂高を横目に常念岳へと歩き出します。
2011年07月23日 05:03撮影 by  DMC-GF1, Panasonic
2
7/23 5:03
槍穂高を横目に常念岳へと歩き出します。
蝶ヶ岳からの槍穂高の眺めは圧巻でした。
2011年07月23日 05:12撮影 by  DMC-GF1, Panasonic
2
7/23 5:12
蝶ヶ岳からの槍穂高の眺めは圧巻でした。
横尾への分岐をすぎ、
photo by t2mount
2011年07月23日 05:17撮影 by  DSC-TX10 , SONY
7/23 5:17
横尾への分岐をすぎ、
photo by t2mount
蝶槍にたどり着きました。
常念岳から大天井へと続く稜線。
ここを下って、登るのか…。
2011年07月23日 05:31撮影 by  DMC-GF1, Panasonic
4
7/23 5:31
蝶槍にたどり着きました。
常念岳から大天井へと続く稜線。
ここを下って、登るのか…。
台風さえ来なければ本当は今日いるはずだった槍ヶ岳。
photo by t2mount
2011年07月23日 05:33撮影 by  DSC-TX10 , SONY
2
7/23 5:33
台風さえ来なければ本当は今日いるはずだった槍ヶ岳。
photo by t2mount
2592mピークの手前にはニッコウキスゲの群生地が。
photo by t2mount
2011年07月23日 06:33撮影 by  DSC-TX10 , SONY
3
7/23 6:33
2592mピークの手前にはニッコウキスゲの群生地が。
photo by t2mount
左に蝶槍。右に前穂。
2011年07月23日 06:37撮影 by  DMC-GF1, Panasonic
3
7/23 6:37
左に蝶槍。右に前穂。
いよいよここから急騰の始まり。
2512mピークへと登ります。
2011年07月23日 07:34撮影 by  DMC-GF1, Panasonic
7/23 7:34
いよいよここから急騰の始まり。
2512mピークへと登ります。
延々と続く岩場を歩き、
photo by t2mount
2011年07月23日 07:48撮影 by  DSC-TX10 , SONY
1
7/23 7:48
延々と続く岩場を歩き、
photo by t2mount
いくつもの偽ピークを過ぎ、やっと見えた常念岳。
photo by t2mount
2011年07月23日 08:32撮影 by  DSC-TX10 , SONY
1
7/23 8:32
いくつもの偽ピークを過ぎ、やっと見えた常念岳。
photo by t2mount
あと少しだー
2011年07月23日 09:15撮影 by  DMC-GF1, Panasonic
7/23 9:15
あと少しだー
山頂まであと1歩なのにヘロヘロ。。。
photo by t2mount
2011年07月23日 09:27撮影 by  DSC-TX10 , SONY
2
7/23 9:27
山頂まであと1歩なのにヘロヘロ。。。
photo by t2mount
ついたぞーーー
photo by t2mount
2011年07月23日 09:29撮影 by  DSC-TX10 , SONY
1
7/23 9:29
ついたぞーーー
photo by t2mount
といっても先は長い。
そそくさと下山開始。
2011年07月23日 09:56撮影 by  DMC-GF1, Panasonic
2
7/23 9:56
といっても先は長い。
そそくさと下山開始。
振りかえれば巨大な常念岳。
photo by t2mount
2011年07月23日 10:30撮影 by  DSC-TX10 , SONY
2
7/23 10:30
振りかえれば巨大な常念岳。
photo by t2mount
常念小屋で小休憩し下山します。
2011年07月23日 11:05撮影 by  DMC-GF1, Panasonic
1
7/23 11:05
常念小屋で小休憩し下山します。
常念小屋のテン場。この傾き具合は…。
寝てたらずり落ちそう。
photo by t2mount
2011年07月23日 11:07撮影 by  DSC-TX10 , SONY
1
7/23 11:07
常念小屋のテン場。この傾き具合は…。
寝てたらずり落ちそう。
photo by t2mount
一ノ沢沿いの高巻き道。幅1mにも満たない道が続きます。
この先で登ってくる登山者とのすれ違いの際に、誤って谷側に足を置いてしまい、そこがズボっと20僂曚匹い辰に崩れ、zawadaは滑落しました。。。
とっさに桜の若木にしがみついて何とか下まで落ちずに済みましたが、あの木がなかったら、、、南無〜。。。
2011年07月23日 11:53撮影 by  DMC-GF1, Panasonic
1
7/23 11:53
一ノ沢沿いの高巻き道。幅1mにも満たない道が続きます。
この先で登ってくる登山者とのすれ違いの際に、誤って谷側に足を置いてしまい、そこがズボっと20僂曚匹い辰に崩れ、zawadaは滑落しました。。。
とっさに桜の若木にしがみついて何とか下まで落ちずに済みましたが、あの木がなかったら、、、南無〜。。。
沢沿いの下山路もなかなかきつかったです。
2011年07月23日 12:30撮影 by  DMC-GF1, Panasonic
1
7/23 12:30
沢沿いの下山路もなかなかきつかったです。
山ノ神に無事の下山のお礼。
2011年07月23日 14:33撮影 by  DMC-GF1, Panasonic
7/23 14:33
山ノ神に無事の下山のお礼。
タクシーの運転手さんが、「そうか〜蝶から来たか〜。頑張ったなぁ〜。写真撮ってやるよ〜」と撮って下さった1枚。
2011年07月23日 14:49撮影 by  DSC-TX10 , SONY
5
7/23 14:49
タクシーの運転手さんが、「そうか〜蝶から来たか〜。頑張ったなぁ〜。写真撮ってやるよ〜」と撮って下さった1枚。
穂高駅までタクシーで向かい、電車で松本へ。
で、いつもお決まりの萬来へ。
ビール!ビール!馬刺し!山賊焼!日本酒!!
うま〜
2011年07月23日 17:26撮影 by  DMC-GF1, Panasonic
5
7/23 17:26
穂高駅までタクシーで向かい、電車で松本へ。
で、いつもお決まりの萬来へ。
ビール!ビール!馬刺し!山賊焼!日本酒!!
うま〜
撮影機器:

感想

=台風のバカヤローっ!=

『今年の夏は槍ヶ岳だー』と半年前から計画を立ててきた夏山グループ山行。
20日の夜行バスで東京から新穂高に入り、2泊3日で双六〜槍〜上高地の予定を立てていたのですが、、、台風発生。
気象庁、ウェザーニュースに加え、米軍の台風情報まで閲覧し台風の動きをチェックするもそれで進路が変わる訳でもなく、19日の朝の段階で毎日アルペン号は早々に運休決定。。。

東京から新穂高まで直で入る手段が他にないため、21日の朝に東京から松本に向かい、上高地から横尾までなんとか入るなどなどいろいろ考えましたが、毎日アルペンからは上高地には雨量規制で入山できないでしょうとの事で(←後に偽情報と判明。上高地はなんの影響も受けていませんでした。ひどいよ毎日アルペン!)、泣く泣く槍ヶ岳は諦め1泊2日で別の山に変更する事に。

で代替プランとして浮上したのが蝶ヶ岳〜常念岳縦走プラン。
常念といえば子供の頃から朝に夕に眺めてきた故郷の山。ずっと登りたいとは思いつつなかなか機会がなかったのですが、いい機会だと思い蝶ヶ岳から常念岳の縦走をプランニング。メンバーにOKもらったので、いざ蝶へ常念へ!

=マゾ尾根認定。長塀尾根=

ムーンライト信州を松本で下車し上高地線で上高地へ。しかーし上高地に入ると小雨。
そういや5月末にひとりで来た上高地も台風の置き土産で雨でした。その時も蝶ヶ岳を断念するはめに。デジャヴュだ。う〜む。
しかしここまで来た以上登らないという選択肢はなし。雨の中出発です。

徳沢までは平坦地ですが、徳沢からはいきなりの急登です。
この長塀尾根がですね、キツかったんです。(横尾から蝶ヶ岳よりはマシですが。)
視界全体にドーンと立ちはだかる延々と続く急な尾根。登っても登っても樹林帯の急登が続きます。もうですね、心が完全に折れます。
徳沢から休憩をはさみつつ5時間、標高2500m、2600mを過ぎても森林限界を超えず、登っても登っても変わらない景色。蝶ヶ岳ヒュッテが目視できる箇所まで一切展望ゼロ。先日テン泊装備で登った燕岳の合戦尾根と比べても何倍もきつかったです。

=そして出ちゃった高山病=

そんなマゾ尾根をヘロヘロになりながら登っていたのですが、ここ最近は軽い症状ですんでいた高山病が今回はちとキツメに出てしまったのでした。
毎回標高2200mで決まって激しい動悸が出てくるのですが(高度順応力なさすぎ。もはや持病化の域。高度計並の正確さで発症。トホホ〜。)、治療薬のダイアモックスを飲み動悸は治まるも、軽い胃のムカツキの他に身体のダルサが今回はハンパなく、ついでに心も折れてやっとたどり着いた蝶ヶ岳ヒュッテ。天気予報では晴れの予報だったのですが残念ながらガスガス。

とりあえず1分でもいいから横になりたいと思い、疲れた身体にムチを打ちテント設営。
いつもだったら登頂したらビールっ!というのがお決まりなのですが、「飲みたくない・・・」。ビールを飲みたくないなんてこりゃ重症だ。

=かっこいい女性ソロテン泊登山者登場〜=

テントを張ってひと休みし、ダイアモックスを1錠追加服用。やっとなんとか動ける状態になったので、身の回りの整頓をしていると、「こんにちは〜」と声をかけてくる女性が。
テン場にはNEMOのオビ1Pでテン泊しているソロの女性がいたのですが、その人が僕の前室をつけたブラックダイヤモンドのハイライトに興味を持ったらしく、「テント見させてもらっていいですか?」と声をかけてきたのでした。

その女性はNEMOの他にブラックダイヤモンドのワンショットも持っているとの事で、テント話など交えつつ4人でしばらく話したのですが、その女性は普段からひとりでテント担いで歩いているらしく、明日は大天井岳まで行き、あさって槍ヶ岳で友達と落ち合うという事。槍ヶ岳で落ち合うなんて、なんだかいいですよね。自分のスタイルがきちんと定まっている感じで、とてもかっこいい女性でした。

=3度目の正直。やっと晴れたよ!=

このメンツでの北アルプスはこれが3回目でしたが、3回目にしてやっと晴れ。t2とk4は初の晴れた北アルプスの稜線歩きです。去年の燕岳は台風。奥穂は登頂日は雨でしたから。
眼前には蝶ヶ岳から常念岳〜大天井岳と続く常念山脈。そして横に平行して走るのはモルゲンロートに染まる槍穂高連邦。そしてその奥には裏銀座の山々。やっぱ北アルプスはすごい。

そんな絶景を眺めながらの常念岳への稜線歩きは、蝶槍まで登り、そこから一気に200m下り、また150m登り、また150m下り、そこから常念岳に向けて400m一気に登り、常念小屋まで400m一気に下るというルートで、これがまた手強かったです。
麓から見える秀麗なピラミッド型の山容は、間近で見ても当たり前ながらピラミッド型。きつかったぁ〜。でも子供の頃から毎日見上げていた故郷の山にやっと登る事ができてうれしかったです。

=滑落。。。桜の木に掴まり間一髪=

常念岳から常念小屋まで下り、小屋に登山口からのタクシーの手配をお願いし一ノ沢を下山します。
胸突八丁までの急斜面は長塀尾根に匹敵する斜度で、沢沿いの高巻き道は幅が1mにも満たず、しかも前日の雨でかなりゆるんでおり、なおかつ土曜日という事で多くの入山者をやり過ごすために何度か避けざるおえない状態でした。
その時もグループの入山者をやり過ごすために山側に避けていたのですが、やり過ごした後、後ろのメンバーの状態を確認するために身体を反転させた時に誤って谷側の道の端に足を置いてしまい、足を置いた箇所が20cm程一気に崩れ、そのまま後ろ向きに滑落。。。反射的に横に生えていた桜の木に掴まり下まで転げ落ちるのは回避しましたが、枝に半ばぶら下がっている形に。なんとか体勢を持ち直し、t2の助けもあり斜面をはい上がる事ができましたが、あの桜の木がなかったら間違いなく数10m下の沢まで落ちていたと思います。
幸いにも腕に擦り傷を負った程度で済みましたが、これからも山を登っていくにあたり、大きな教訓となりました。(猛省。。。)

その後は一ノ沢を何度か徒渉しヘロヘロになりながら下山口へ。
予約しておいたタクシーで穂高駅へ行き、電車で松本駅へ。銭湯で汗を流した後は、お決まりの萬来で暴飲暴食大会となりました。

あれ?高山病は?
下山すれば治るのです。

=まとめ=

昨年の夏の燕岳。今年の5月の瑞牆山も季節はずれの台風の影響を受け、そして今回もまた。このメンツでの雨率は7戦6敗。もはや何らかの呪いをかけられてるとしか思えない状態。。。
でも蝶ヶ岳のたおやかな二重稜線。麓の梓川からそびえる穂高岳の北アルプスの盟主たる巨大な姿。天を突く槍ヶ岳。俊英なピラミッドの常念岳。
いずれも本当に素晴らしかっです。
台風には泣かされ、滑落の痛いオマケつきでしたが、思い出に残る楽しい山行となりました。

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:3820人

コメント

楽しさが伝わってきます!
zawada さん こんにちは!  t2mount さん k4nkj さん はじめまして! juno といいます。

槍ヶ岳は残念でしたが・・・
上高地から蝶ヶ岳、常念岳経由一ノ沢までの縦走 お疲れさまでした

23日は 晴れて 穂高連峰の絶景を堪能できて本当に良かったですね 羨ましいです。

私たちも次回は絶対に常念岳からの「お槍さま」この目に焼付けたいです。

滑落! 大事に至らなくて本当に良かったです。
これからもお互い十分注意して登りましょね

それにしても「7戦6敗」とは・・・ なかなかやりますね 我らといい勝負です
2011/7/27 11:55
コメントありがとうございます!
junoさん、こんばんは〜!

槍ヶ岳は残念でしたが、まぁ は逃げませんから次回リベンジです。junoさんも「お槍さま」のリベンジですね。rock

滑落に関しては、我ながらなんとも不注意の極みだったと思います。大反省です。despair
助けてくれた桜 の木には、次回お礼を言わねばと思っています。

junoさんと奥さまも、 に気に入られてしまっているんですか?
僕らとjunoさんが同じ山頂にいたら、そりゃお槍さまもお姿を現さないのも致し方ありませんね。
でも だろうとなんだろうと、楽しく登れればOKですよね

p.s junoさんのヤマレコバッジにはまったく気付きませんでした。僕もザックにバッジつけていたんですけど。なかなか気付かないものですね。
やっぱヤマレコTシャツくらい着ないとダメかもしれません
2011/7/27 19:38
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

無雪期ピークハント/縦走 槍・穂高・乗鞍 [4日]
燕岳から蝶ケ岳
利用交通機関: 電車・バス
技術レベル
2/5
体力レベル
4/5
無雪期ピークハント/縦走 槍・穂高・乗鞍 [2日]
上高地〜横尾〜徳沢
利用交通機関: 車・バイク、 電車・バス
技術レベル
2/5
体力レベル
4/5
無雪期ピークハント/縦走 槍・穂高・乗鞍 [2日]
長壁尾根から蝶、大滝山、中村新道で徳本峠
利用交通機関: 電車・バス
技術レベル
2/5
体力レベル
4/5

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら