南アルプス女王の美貌と強烈な一撃(仙丈ケ岳)
- GPS
- 08:37
- 距離
- 13.4km
- 登り
- 1,390m
- 下り
- 1,377m
コースタイム
- 山行
- 2:38
- 休憩
- 0:15
- 合計
- 2:53
天候 | 晴れ 台風一過 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り 北沢峠〜南アルプス林道バス〜仙流荘〜タクシー〜伊那中央病院 |
コース状況/ 危険箇所等 |
仙丈ケ岳と大仙丈ケ岳間の尾根の岩場は一部気をつけて通る個所があります。 |
予約できる山小屋 |
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
携帯
時計
タオル
カメラ
ラムネ
虫よけ
熊鈴
歯ブラシ
耳栓
カイロ
塩飴
|
---|---|
備考 | 保険証のコピー,消毒シップ,止血バンド |
感想
仙丈ケ岳はさまざまな美しい景色や優しさを与えてくれますが、そこは自然、気を緩めたり、慢心していると思わぬ事故にあいます。
もともと、17日に入山する予定でしたが、台風のため翌日に繰り越しました。
登山口に向かう仙流荘のバス停は台風一過の快晴で日差しも強く、温度計は30度。午後の気温上昇を考えると熱中症が気になりましたが、標高2000辰遼迷峠に着くと程よい涼しさでした。
ここから豊かな樹林帯へスタートです。大滝の頭(五合目)までは急斜面と緩やかな道の繰り返しで、登りながらも休み休み進む感じでした。それ以降は道も少し険しくなって小さな沢を渡る個所もありました。途中、青紫の可憐なトリカブトが心を和ませます。
そして宿泊地の「馬の背ヒュッテ」到着。荷物を置いて、景色を眺めるのと高山病対策で高地に慣らすために馬の背の尾根に登りました。尾根は強風とガスに覆われほぼ真っ白でした。寒さに耐えながら少し待っていると強風がガスを吹きとばして一時的に下の景色が見えましたが、山頂の方はあともう少しのところで霧がかかり見えませんでした。
しばし、待機しているとだんだん寒くなってきたので、ヒュッテに戻りました。
この馬の背ヒュッテ、最大宿泊人数は100名で、多い時は食事も交代制となるようですが、この日は余裕があったため、ゆったりできました。夕食はいろいろ溶け込んだオリジナルカレー(お代わり自由)です。おもな接客はここの女性管理人さんが担当しています。この方は登山界では美人女将として名が通ってます。気さくで朗らか、人当たりが良くそして美人です。夕食後、消灯時間まで、女将を囲んでのおしゃべり、写真撮影など大変楽しいひと時を過ごしました。女将は登山ガイドや酒蔵勤務、山小屋スタッフなどの経験を経て今年からこのヒュッテの管理人を務めています。
心配した高山病ですが、こまめな水分補給や馬の背で高地で慣らしたのがよかったのか大した症状は出ませんでした。(ただ、トイレは近かった)
翌朝は朝食後、甲斐駒ヶ岳方面から登る朝日を背に笑顔の女将に見送られ出発です。
まさに快晴のもと山頂を眺めながら歩く爽快感は山登りの醍醐味です。少し秋に向けて色づいてきた植物も綺麗です。仙丈小屋でトイレ休憩、ここは洋式水洗でした。
ここからはちょっと傾斜が急になりますが、気分よく一気に登りきりました。山頂は見渡す限り360度快晴で甲斐駒ヶ岳や中央アルプス、北アルプス、北岳の脇から富士山も拝めました。この景色が見られて本当に幸せでした。
そこで、大仙丈ケ岳に行けば仙丈ケ岳から小仙丈ケ岳にかけてのカールが見られると聞いて、向かうことにしました。途中の尾根道は切り立った岩場もあって気をつけて歩きました。途中で横川岳方面に向かう馬の背ヒュッテのスタッフの方と合流し、おしゃべりしながら大仙丈ケ岳までガレ場歩きを楽しみました。ここの眺めも爽快そのもの、そして先ほどまでいた仙丈ケ岳までの尾根道やカールも綺麗でした。仙丈ケ岳山頂にいる人もはっきり見えたので、そちらに向けて手を振ったり山を本当に楽しんでました。
そこから仙丈ケ岳への帰路でした。多分浮かれていたのでしょう。
ややくだり気味の岩場でしたが、なんでもないところでつまづき、転んで頭を岩に打ちつけました。手も出したようですが、頭の左斜め前が最初にぶつかったようでした。すぐに起き上がりさわるとポタポタと血が滴り落ちています。南アルプスの女王は本当に美しい姿を見せますが、不届き者には強烈な一発を見舞ってくれました。とっさにハンドタオルを患部に当ててその上から帽子をかぶり簡単な血止めをしました。
仙丈ケ岳まで戻るとたまたま、そこにもヒュッテの別の女性スタッフの方がいらっしゃって他の登山者とともに絆創膏の上からタオルを巻いて止血をしていただきました。スタッフの方と一緒にヒュッテに立ち寄って少し休憩と消毒などの応急処置を受けました。このとき優しく処理をしていただいたのが、誰あろう美人女将です。本当に恥ずかしいやら情けないやらで複雑な気分でした。患部を見てもらうとすぐ下山して病院で治療してもらって方がいいということで、地元の病院を教えてもらいました。
頭をぶつけた瞬間は痛かったのですが、それ以降はたいした痛みもなく、身体も異常を感じなかったので、そこから北沢峠まで自力で下山しました。
その後、伊那中央病院で診察、縫合治療を受けました。このときの担当医もなんと若手女医でした。
本当に素敵な女性方に助けられた一日でした。本当に皆様にはご心配、ご迷惑をおけしました。こういう者は山に登ってはいけません。
今回のことを胸に刻み今後は安全第一、準備をいっそう心がけいっそう登山を楽しみたいと心に誓いました。
止血用のガーゼと消毒液はあると便利ですね。
初めまして、sonowapark様
幸いにも怪我がひどくならなくてよかったですね
仙丈で流血・・どんな山でもどこに危険が潜んでいるかわからないですね
2年前に甲斐駒と仙丈を登った時に馬の背ヒュッテで
このヒュッテの女将さんかな?が同行者のウェアを見るなり
「これ、私が以前に山小屋で売ってたもの・・懐かしい・・・」
と言ってました
大変印象的な方で
その女将さんはショートヘアで美人でスラッとした背の高い女将さんじゃ
なかったでしょうか?
たぶんその方ならNHKの日本百名山でも取材されていた女将さんだと思います。
大変気合いの入ったかたで地元の日本酒をビンのままザックに入れて日本を南北に縦断されたみたいです
見た目と違って気合いの入った山女です
junbader 様
コメントありがとうございます。
仙丈ケ岳〜大仙丈ケ岳には狭い尾根やちょっと気をつけなければならない場所もありますがコケたのはそんなに険しいところではありませんでした。油断大敵です。そのまま斜面に滑落しなくて良かったと思っています。
私はBSが見られない環境なので、その放送は見てませんが、その素敵な女将です。
美しさはもちろん、大変に人当たりが良くて宿泊者の方々と楽しい会話の輪できてました。実は私もツーショットをいただきました。
今年は生ビールの樽を背負ってヒュッテまで運んだそうです。
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