西丹沢・古道探訪は峠と沢と風変りな山友との出会い(^O^)／

2017年12月17日(日) [日帰り]

• GPS: 09:46
• 距離: 20.9km
• 登り: 1,429m
• 下り: 1,436m

コースタイム

日帰り

• 山行: 8:26
• 休憩: 1:19
• 合計: 9:45

距離 20.9km 登り 1,438m 下り 1,447m

7:04 西丹沢ビジターセンター
7:50 7:56 本棚
9:14 9:23 畦ヶ丸南東尾根・鬼石沢左岸尾根分岐
10:07 10:43 一軒屋避難小屋
11:19 大滝峠上
11:26 大滝峠
13:27 セギノ沢
13:31 13:47 地蔵平
14:09 14:10 千鳥橋
14:43 14:53 二本杉峠
15:38 喫茶「一茶」
15:43 あしがら荘
15:49 中川
15:57 15:58 悪沢
16:13 大滝橋バス停
16:23 箒杉
16:35 箒沢公園橋
16:49 西丹沢ビジターセンター

天候

晴れ

アクセス

利用交通機関：

自家用車

【往復】
　自宅〜一般道〜西丹沢VC
【駐車場】
　西丹沢VCの舗装駐車場
　（車中前泊だったので、珍しく確保できた）

コース状況／危険箇所等

【西丹沢VC〜本棚】
　西沢ルートはよく整備された実線ルート。
　数ヶ所で渡渉の木橋が流されたままになっているが問題なし。
　（大水続きでも、これだけのきれいな整備に大感謝）
　
【〜畔ヶ丸東尾根〜南東尾根〜一軒屋避難小屋(VR)】
　取付きは「林業用径路」の標識があるが、そっと歩くだけなのでお許しを願う。
　一部だけ不明瞭なところもあるが、尾根を外さなければ迷うことはない。
　
【〜大滝峠】
　実線だが踏み跡は薄い。
　途中から獣道を追ってトラバース。
　
【〜大滝沢橋（廃道）】
　尾根から少しだけ径路跡と分かるが、すぐに消える。
　最初のV字谷に出会ったら、そこから沢底をあるのがベスト。
　
【〜地蔵平（廃林道）】
　もはや林道とは呼べないくらいに荒れている。
　沢の出水で完全に崩落している個所もある。
　
【〜千鳥橋】
　大又沢林道を歩く。
　
【〜二本松峠（破線）】
　思いの外、ザレた急斜面のトラバースがあり悪路。
　標高があがると人工林のジグザグで問題なし。
　
【〜細川橋】
　踏み跡の濃い実線ルート。
　
【〜西丹沢VC】
　県道76号線を約6km。

その他周辺情報

　今回は立ち寄りなし。
　カミさんから「子供たちと出掛けてるから夕食無し」との指示があり、自宅近くの中華屋へ

写真

12/17 0:07

【西丹沢VC】
　車中前泊は、自分への誕生日プレゼントで乾杯( ^^) _□
　スモーキーな香りがググッと効いて眠りすぎ(-_-;

12/17 7:02

【西丹沢VC】
　凍結に備えて前泊したが、予報に反して冷え込みは弱い・・・

12/17 7:16

【西沢ルート(実線)】
　木橋は数ヶ所が流されており、一部が架替えられている。
　整備の人には心より感謝！！m(__)m

12/17 7:25

【西沢ルート(実線)】
　最も乾燥する時期に入り水は少な目・・・

12/17 7:31

【西沢ルート(実線)】
　いつも思う！「職人技はスゴイ！」
　竣功昭和8年12月の石積堰堤は、母より1ヶ月早生れの満84歳を迎え、まだまだビクリともしていない現役さん！
　私もこうありたいね(^O^)

12/17 7:52

【本棚】
　いつ来ても、何度見ても、圧倒感がたまらない！
　光の中からほとばしっているのが神々しいね(^^)

12/17 7:52

【本棚】
　緩い冷え込みのため、朝日を浴びた棚の側面から溶け落ちそうな小さな氷柱たち(^O^)
　kazikaさんがFBでアップしていたのが見たいので再訪せねば！！

12/17 7:53

【本棚】
　落差60mの滝頭を見上げると、すべてを洗い流してしまわれそうな気分になる(^^ゞ　

12/17 9:00

【畔ヶ丸・東南尾根(VR)】
　さて、本日の目的は、この尾根を越えた向こう側―
　唯一の難所？を通過！(^^)

12/17 9:17

【畔ヶ丸・東南支尾根分岐(VR)】
　この尾根上で唯一の展望場(^^ゞ
　腹の部分だけ覆われた富士山の雲霧仁左衛門ver〜

12/17 9:20

【畔ヶ丸・東南支尾根分岐(VR)】
　樹林の切れ目から海が光るのが見える(^^ゞ
　あの島を見ると頭の中で鳴るのは「三日遅れの便りをのせて〜♪」

12/17 9:45

【畔ヶ丸・東南支尾根(VR)】
　途中の南ピークは馬酔木の蕾が満載(^O^)
　来春が楽しみだ！

12/17 9:48

【畔ヶ丸・東南支尾根(VR)】
　木漏れ日に輝く苔の尾根(^^)
　滅多に人が来ない傾斜地は癒しのスポットになっていた。

12/17 9:50

【畔ヶ丸・東南支尾根(VR)】
　美丘。
　ブナが散り終わった丘は、風が落葉そうじも終えたようだ(^^)

12/17 9:51

【畔ヶ丸・東南支尾根(VR)】
　葉っぱが落ちた季節の特権だなー(^^ゞ

12/17 9:53

【畔ヶ丸・東南支尾根(VR)】
　緩い尾根でシモバシラの華を探したが、思いのほか暖かい日で見つからず(T_T)

12/17 10:56

【ステタロー沢】
　東海自然歩道の大滝ルートに合流したけど、ここは人が少なく俗っぽくないのがいいね(^^)

12/17 11:02

【大滝ルート】
　やっと霜が！と思ったら、土嚢が劣化しているだけだった(￣▽￣;)

12/17 11:17

【大滝ルート】
　大滝峠までは、獣道を追ったトラバースでショートカット！(^^)

12/17 11:28

【大滝峠】
　課題の権現歩道（廃道）の入口。
　どうしようかな〜・・・と、ちょっと迷ったけどGO!(^^)!

12/17 11:37

【権現歩道(廃道)】
　課題の道は昔の生活道。
　箒杉地区の古老たちは、尾根を越えて地蔵平の小学校まで通ったそうだが、尾根分岐から200mも行かないうちに薄くなり始めた(^^;

12/17 11:46

【権現歩道(廃道)】
　尾根の分岐から僅か10数分・・・
　早くもチェーン装着で道なき斜面のトラバース！(-_-;)
　うーん、昔は小学生の通学路だったはず・・・

12/17 11:57

【権現歩道(廃道)】
　高巻いたけど、沢への切れ込みが激しい！
　最初から下りたほうが楽だったなー(^^)

12/17 11:58

【権現歩道(廃道)】
　おぉ！道らしき筋が！！(^O^)

12/17 11:58

【権現歩道(廃道)】
　・・・と思ったのは束の間・・・
　この先はザレザレボロボロでグリップきかず・・・

12/17 12:01

【権現歩道(廃道)】
　結局、沢底へ降りるのであった。　

12/17 12:04

【権現歩道(廃道)】
　セギノ沢の底は、沢音だけの静かな空間に清らかな世界が広がる(^^)　

12/17 12:19

【権現歩道(廃道)】
　道はどこじゃ？？(*_*)/
　両岸に歩けるような斜面は無し・・・

12/17 12:22

【権現歩道(廃道)】
　名水のふるさとは、岩の間から喉が鳴る旨水が湧き出る(^O^)　

12/17 12:27

【権現歩道(廃道)】
　途中、左岸の獣道を左俣へ乗越すルートのほうが安全そう。
　（下流から写す）

12/17 12:27

【権現歩道(廃道)】
　連続する小滝を巻きながら下りていく。
　ここはホントに通学路だったの？？

12/17 12:34

【権現歩道(廃道)】
　心細くなった頃、小さいケルンを見つけて一安心(^^)

12/17 12:38

【権現歩道(廃道)】
　安心したのも束の間、ゴルジュ状の谷で古い堰堤が出現・・・
　それにしても、こんな奥でどうやって工事したんだろ？
　ワイルドだったのは、子供も大人もだったらしい(^^;)

12/17 12:52

【権現歩道(廃道)】
　ホッとして振り返る(^o^)
　古色蒼然とした堰堤とセギノ沢ルートで唯一の滝は、右岸から巻いて下りたど、なにか爽快な気分！(^O^)

12/17 13:10

【権現歩道(廃道)】
　セギノ沢ルートの最後に第1堰堤(￣▽￣;)
　ここまで難関かよーと思ったけど、右岸（写真左）のザレ斜面から案外容易く下りれました(^^)

12/17 13:10

【権現歩道(廃道)】
　このコースの終着たる林道の橋が、希望の橋に見えるぜ！(^O^)

12/17 13:13

【大滝沢橋(廃林道)】
　セギノ沢に架かる橋の名前が尾根向こうの沢を冠しているなんて面白いね(^^;)
　地図生成時の誤記が正式名称になるのと同じかな(^^;
　欄干に昭和47年竣功とあるが、橋上に樹が生えてるくらい長く使われていないんだね・・・
　オレより年下なのに(T_T)

12/17 13:14

【地蔵林道(廃林道)】
　歩くのも大変なくらいの荒れよう・・・(^▽^;

12/17 13:16

【地蔵林道(廃林道)】
　支沢の合流点で橋の土台ごと流されていたので上流を巻く。
　土石流の激しさがうかがえるね(◎_◎;)

12/17 13:28

【大滝沢橋(廃林道)】
　チェーンさん、今回もお世話になりましたm(__)m

12/17 13:35

【地蔵平】
　往時は、ここに集落や学校があったそうだが、山津波に流された後は文字通りの平らな盆地。
　しつこいようだが、古道が使われていた頃、子供たちは右の尾根を越えて通ったそうだ・・・すごいよね・・・(￣▽￣;)

12/17 13:41

【地蔵平】
　カップチャンポンが出来上がる頃、軽やか足音とともに二匹の猟犬「ブラウン♀」と「クロ♂」（仮称）はやってきた。　
「お腹減った！（ワンわっわん！）」
「それちょうだいよー（わわわワーン！！）」
と抱き着き、ブラウンはカップにまで口をつっこんでくる(-_-;)
　飼い主は！！と見渡すが首輪にGPS・・・ってことはいるはずもなく任務中のはず・・・
　パン3個とオニギリ1個をペロリとたいらげ、カップ麺の汁も飲み干す大食漢だった・・・　

12/17 14:07

【大又沢林道】
　いつのまにかブラウンが付いてくる(^^;　
「相棒のクロはどうするの？」問いかけても犬が喋るわけもなく、どうやら任務を忘れて私と一緒に歩くつもりらしい。。。
　任務中の食事はNGだろうけど、あんなにせがまれてはねぇ　

12/17 14:10

【千鳥橋分岐】
　ここから二本杉峠の破線ルートは未踏。
　前回は、丹沢の達人の手ほどきで「さかせ古道」から楽しんだので、今回は大したことないかな〜と思ったんだけど(^^;

12/17 14:10

【二本杉峠西ルート(破線)】
　赤松のリザベーション(^^)
　私は過去に自生の松茸を見たことがない(-_-;)

12/17 14:33

【二本杉峠西ルート(破線)】
「おいおい、脚があたったけど大丈夫か？」
「先に行くのはいいけど、落葉の下はザレザレだから気をつけろよ！」と猟犬にしてみれば釈迦に説法。
　いつのまにか、ブラウンと話しながら歩いていた(^O^)
　破線なのに切れたザレ面トラバースの連続にチェーンを装着していたら、先に行ったブラウンが「クーン」と迎えにきてくれた。かわいいやつだな(^○^)

12/17 14:55

【二本杉峠】
　キレキレが過ぎたら人工林のやさしい斜面のジグザグで登り、この日、最後の峠に到着！
　ブラウンは、時折、任務を思い出すかのように警戒の見回りをしている(^^;)　

12/17 14:57

【二本杉峠】
　ちょこまか動くからツーショット自撮りがブレるじゃないか(~_~;
　ソーセージパンを分け合って食べ、細川橋へ向かって最後の下りに出発!(^^)!

12/17 15:07

【二本杉峠東ルート(実線)】
　特に撮影ポイントも無いので、ブラウンと一緒に淡々と下りていく！

12/17 15:31

【大室生神社】
　破線ルートで拾った1円玉が大量に入ったペットボトルを奉納して安全登山の御礼(^人^)　

12/17 15:33

【細川地区】
　里に下りると広がる茶畑。
　丹沢は味と香りに優れた足柄茶の名産地で、山北・松田・肌のに跨る広いエリアで栽培されている。
　山間部で日照時間が短い分だけ長い期間をかけて養分を吸っているので、二〜三回淹れても美味しいままだよ( ^^) _旦~~

12/17 15:35

【細川地区】
　ここに下山するのは初めて！＼(^o^)／

12/17 15:38

【細川地区】
　ベッタリくっついていたブラウンは、里に下りると自宅へ向かうのか、ひっそりと別れていった。
　きっと、私への一飯の義理でココまでガードをしてくれたんだね。
　ありがとう！

12/17 16:06

【県道76号線】
　西丹沢VCの駐車場まで約6km・・・バスは30分くらい後なので歩いて戻ることにした(^^;)

12/17 16:53

【西丹沢VC】
　バスより早くゴール＼(^o^)／
　朝、あれだけいた車は、ほとんどいなかった・・・

12/17 18:50

【中華・大豊】
　カミさんは子供たちとお出かけのため、藤沢市内の馴染みの中華屋で夕食!(^▽^)!　
　ココの野菜は、なぜこんなに焦げ無し・やわらかく炒めることができるのだろう・・・(^^)

12/17 20:24

【自宅】
　なんとなくコンビニに寄りそびれたので、恒例のシメは自宅にて( ^^) _□
　ん？帰宅したならノンアルじゃなくてもよかったかー(￣▽￣;)

撮影機器：

FinePix XP90 XP91 XP95 FUJIFILM

SC-02J samsung

装備

個人装備

ザック：ガレナ30 靴：ツォロミーブーツ1 チェーンスパイク

感想

oobantou

　山の恵みが豊富な丹沢山塊には、開拓・衰退の痕跡たる古道・廃道があまたありますが、12/17(日)は浸食の激しくて消えそうな道筋を追ってみ
ました(^^)　
　そして後半、かつて造林で栄えた集落が山津波とともに消えた地にて、フラフラとやってきたかわいいヤツは、一飯の義理を果たすかのように帰
路を案内してくれました(^O^)
　
【ルート】
　西丹沢VC 〜 本棚 〜 畔ヶ丸東尾根 〜 一軒屋避難小屋 〜 大滝峠 〜 セギノ沢 〜 地蔵平 〜 千鳥橋 〜 二本松峠 〜 細川橋 〜 西丹沢VC
　＜周回：約21km。なんと！ピークを1つも踏んでいない＞
　
【山行記】　
　西沢ルートはボレロの響き♪
　シャラシャラ聴きながら遡行して、
　ジャバジャバ浴びながら見上げて、
　流れ豊かな谷で冬の光が煌めいた(^^)
　
　尾根越えは鈴鳴りの調♪
　シャンシャン踏みながら登って、
　シャカシャカ弾みながら下って、
　透けた森の中で冬の香りがたった(^^)
　
　昔の里への廃道は古からの囁き♪
　ザラリザラリ道あと探して、
　ズルリズルリ踏あと試して、
　時が蘇る沢で姿に想いを馳せた(^^)

　帰りの山道はうれしい合唱♪
　クルリクルリ駆けめぐって、
　パクリパクリ食べまくって、
　一緒に歩く峠で丹沢がもっと好きになった(^^)
　
【後記】
　元の計画は、SNSで丹沢のベテランさんがアップしたシモバシラの華を見るためだったが、思いの外、気温が高くて土中の霜柱も立っていないので、西沢から鬼石沢へ尾根を乗越したところで転進し、課題の未踏の廃道を歩くことにした。
　丹沢の達人たちの記録を地図にトレースしていないのが悔やまれたが、ブログを何度も拝見させて貰っているので、地図を広げてセギノ沢から地
蔵平に続くルートを思う。
　父祖の時代に山の生活を支えた道は、僕らが成長する時の中で静かに自然に戻っているようだった。
　
　地蔵平は今年3回目だが、初めて人と出会ってニコヤカな挨拶を交わした。ともすれば山屋を忌避したい釣り師のお二人さんだったが、お互いに相手を思う行動をすれば、きっと気分良く共存できると思うし、出会った彼らも同じ思いだったのだろう。
　
　お互いの安全を祈念し合い、一人になったあと、愉快なヤツがやってきた。
　オッサントレッカーになって十余年、縁あって色んな人も知り合う機会をいただいたが、これほど風変わりな友達は初めてだ。
　食欲の旺盛さとそれを得るための積極さ、興味津々な目線と敏捷な動き、そして人懐っこさと義理堅さ。
　どこかで会ったような気になりながら、犬の相棒を連れているヒトの気持ちが分かった日であった。

コメント

Kagero

権現歩道
oobantouさん
暖かくて古道探訪には良かったじゃないですか
それにしてもセギノ沢まで足を延ばし
二本杉峠に登り返すとは恐ろしや〜
私も20日に水晶沢ノ頭で2匹の猟犬に遊ばれて来ました

oobantou

Re: 権現歩道
kazikaさん、こんばんは！

　コメント、ありがとうございます(^^)
　古道探検にはもってこいの陽気でしたね〜
　セギノ沢は思った以上にボロボロでしたね。今度は、林道を詰めてバケモノ沢から遡行をしてみたいのです。あと、日影歩道も課題なので、セットで行きたいなと(^^)
　
　水晶沢ノ頭で会った猟犬は、ひょっとしてブラウンですか？
　甲相国境尾根まで行ってるとしたら、丹沢はもはや庭ですね(^^