槍ヶ岳 氷結の穂先登頂と飛騨沢スノボー大滑降 !!
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- GPS
- 38:28
- 距離
- 30.5km
- 登り
- 2,474m
- 下り
- 2,491m
コースタイム
9:05新穂高深山荘の奥の無料駐車場-9:15新穂高登山指導センター(準備)
-9:45新穂高ロープウェイ乗り場-10:55穂高平小屋(荷物整理)-12:25奥穂高登山口
-12:35白出沢-15:05滝谷非難小屋-16:55槍平小屋(冬期小屋泊まり)
[2日目(4/15)]
4:10槍平小屋-10:45大喰岳稜線-11:15飛騨乗越(大休憩)
-11:45再開-12:00槍ヶ岳山荘-12:55槍ヶ岳山頂
13:05下山開始-14:10槍ヶ岳山荘-14:30飛騨乗越(スノボ準備)
14:40飛騨沢スノーボード滑降開始-15:25槍平小屋(荷物回収)
-16:55滝谷避難小屋-18:40沢終点-19:15白出沢-20:30穂高平小屋(大休憩)
21:20再開-23:25駐車場
天候 | [1日目]雨のち曇り、夜晴れ [2日目]快晴ときどき曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
●駐車場〜新穂高ロープウェイ乗場; アスファルト道です。 ●新穂高ロープウェイの先〜穂高平小屋〜奥穂高登山口; 緩斜面のグサった雪道です。途中デブリが多くあります。 ●白出沢〜滝谷非難小屋; 沢沿いを登っていきます。 途中、高さ数mの猛烈なデブリがありよじ登って超えます。 ●滝谷非難小屋〜槍平小屋; デブリを登り越えながら森林の雪道を進みます。 ●槍平小屋〜大喰岳稜線; 雪壁バリエーションです。前爪蹴りこみ、ピッケル駆使してトラバース中心です。 (●飛騨沢;登りやすそうな雪質に見えました。雪崩れるような雪質ではありません) ●大喰岳稜線〜飛騨乗越; ナイフリッジや岩を越えながらの稜線を進みます。 ●飛騨乗越〜槍ヶ岳山荘; 普通の雪道登山道です。 ●槍ヶ岳山荘〜槍ヶ岳山頂; 鎖は一部見えてますが、雪壁の直登が基本です。ハシゴは凍り付いています。 [スノーボード滑降] ●飛騨乗越〜槍平小屋(飛騨沢); 上部は新雪を楽しめますが、下部は重い雪質です。 ●槍平小屋〜白出沢; ツリーランですがスノーボードには向かない平坦な斜面が多いです。 ●白出沢〜穂高平小屋; 林道を滑りますが、こちらもスノーボードには向かないと思います。 |
予約できる山小屋 |
槍平小屋
|
写真
感想
まぁ、スキーかスノボする人なら、
一度は北アルプス3000mから滑りたいって憧れてると思うんだけど、、
・・・僕もその一人です。
北アといえば、やっぱ奥穂か槍ヶ岳。。
ちょっと奥穂はテント担いで直登7時間は厳しいと思い、槍ヶ岳へ行って来ました。。
まず悩んだのが、スキーにするかスノボにするか・・
スキーは登りも滑降も機動力あるけど、ブーツで歩く時間が何時間もあるとシンドイ。。
しかも、槍の穂先にスキーブーツで行けるか未知。。
スノボは、機動力はないけどブーツが歩きやすいし、岩もなんとかなりそう。。
一週間ずーっと悩み続け、
結局両方持って行って道中ギリギリまで悩んで、51対49くらいでスノボに決定しました。。。
というわけで、新穂高からテント担いでスノボも括り付けてGo!
始まりは雨天だけど、明日に期待で。。
しばらくは除雪されてるとこを歩いて、すぐに雪道へ。
これがなかなか。
やっぱりテン泊セットにスノボまで付けてるので、30kg近い重さがジワジワと締め付ける・・
しかも雨なので、体温が気化熱で奪われる・・
穂高平小屋〜白出沢で予定の1.5倍くらいかかり、白出沢〜滝谷で2倍以上費やす・・・
なにせ、谷の雪崩デブリがものすごい。。
デブリを越える度にいちいち岩登りみたいによじ登る必要があり、、
もう体力や精神力がギリギリ。。
予定よりも2時間以上遅れてなんとか槍平小屋へ。
冬季小屋が空いていたので、ギリギリの体力で滑り込み。
・・ってゆーか、ここ空いてるならテント要らなかった・・・
中はかなり快適で、着替えたりご飯食べたり。
ちょっと外に出たら、明日を期待させるような天候回復。。
もちろん、星空もパーフェクト!快適に過ごします。
翌朝。3時起床で4時発。
槍平小屋から飛騨乗越までは4時間以上の急斜直登。標高差は約1000m。
雨と雪の翌日なので雪崩に気を配りながらドンドン高度を上げていきます。
ルートを大喰岳方面にとりながら・・
北アルプスの大絶景に囲まれながら。。。。
・・が、ふと思った・・
「ん?ずいぶん下に飛騨沢があるなぁ・・」
・・雪崩を警戒し過ぎて、いつの間にか、大喰岳の尾根を登ってることに気づく・・
しかもあんな下までは今さら降りれない・・
「まぁ、地図上は同じような斜度だし。」
と思いながら登り続けるが、これが思いもよらずバリルート。。
先月の大山北壁のような壁のトラバース連続で、
いつもの登山靴でアイゼンならまぁ大したことはないんですが、、
今日はスノボーブーツにスノーシュー・・
ストックをピッケルに持ち替え、
スノーシューのアイゼン前爪蹴り込みでなんとかトラバースで。
結局、飛騨乗越に続く稜線には計画よりも2時間以上も遅れて到着。。
「非常に疲れたー」
早速、アイゼンに履き替え、荷物をデポして槍の穂先を目指します。
が。これがまた凄い。。4月とは思えない真っ白い槍。
鎖は一部見えてはいるが、途中途中はまさに雪壁登攀。。
ピッケル打込みでビレイして、アイゼン前爪蹴り込みながら一歩一歩。
ハシゴも凍りつき、手をかけられない部分もカナリあるため、ホントに慎重に・・
それでも登りはそこそこ順調。
山頂は一人っきり。360°の白い絶景が楽しめました。
でもやっぱり下りが怖かったです。。
慎重に慎重に、ピッケル打ち込んで、前爪蹴り込んで2〜3歩ずつ。
だいぶ時間かかってなんとか降りて、あとは飛騨沢のスノボー大滑走!!
まさに誰一人いない飛騨沢を3000mから一人っきりでスノボー滑走します。。
北アルプスの絶景に囲まれながら。。ホントに贅沢。。
何時間もかかって登ってきた斜面ですが、ものの数十分で槍平小屋へ。
全体的に時間がかかり過ぎており、この時点で15時半。
なんとか明るいうちに白出沢までは・・と帰りを急ぎます。
しかし、やっぱスノボーは機動力で劣り、
荷物30kg+体重65kgで90kg以上もあるため、ちょっと平坦になると全く進まず、
シュカブラや自然の凹凸、さらには雨を含んだ重い雪に足を取られ、何度も何度も転倒。。。
しかもデブリの度にスノーシューに履き替えたりしてると、大幅に時間がかかり、
3時間もかかって白出沢へ。
そこからの林道下りも、雪が腐っているためスノーシューでもラッセルのような状態となり、
体力的にも精神的にも限界。。
家に帰宅が遅くなることを連絡したあとは、
むしろもう休憩しながらゆっくり下ることにして、駐車場へは23時過ぎ。もうヘロヘロ。。
今回もたくさん勉強になり、反省点もカナリ多くあったけど、
やっぱり晴れの槍登頂と飛騨沢滑走はすごく思い出に残りました。。
やっぱ、こういう山は機動力のスキーですね。。
次回は今回の反省を活かしたいと思います。
コメント
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はじめまして。本当に最高のぜいたくですね。重い荷物で槍まで登り、かっこよく滑るなんてとても羨ましい。体力もしっかりあっていいな
ありがとうございます。
格好良いかはわかりませんが、、
ホント、ずっと憧れてたので大満足でした。。
ただ、やっぱり相当疲れましたね。。
槍平の冬期小屋空いてるって知ってたら荷物減らせたし、
今回の経験をまた活かしてもっとスマートに登って滑りたいです。。
はじめまして。
まず、お疲れ様でした&無事下山出来てなによりです。
狙っていたルートで、自分のスタイルに似ていたのでとても参考になる記録でした。
勝手に感謝!(-人-)
冬テント装備とスノーボードを背負うと重いですよね。。。
出来たら来シーズンこの記録を参考に、自分もチャレンジしたいと思います。
大喰岳には登らずに!?^^;
追1)
スキーとスノーボードでお悩みでしたら、スプリットボードという選択肢もあります。
追2)
写真77は、常念岳方面では…?(間違ってたらごめんなさい)
こんにちわ!
槍穂高を登頂してスキーやスノボーで滑るのはホント夢でしたので、とても嬉しいです!
写真ありがとうございます!
・・というか、撮ったときは狙って撮ってるんですが、家で観たらどこを撮ったのか全くわからずでして・・
ちょっと動画とかから調べてみますね!
来シーズンと言わず、まだ今シーズンも6月までは行けそうですよー!
スタイル似てるので、どこかでお会いできると良いですね!
飛騨沢イイですね:D
自分も狙ってるので来年滑ってみたいものです。
それにしてもスノボ、スノシュー、テント泊装備とは大変だったでしょう。
お疲れ様でした!
今回は少し情報が少なく、装備を重くする必要があったため、ちょっとシンドクなってしまいました・・
スキーならもっと楽に登って降りてこれるでしょう。
私も次回はスキーにしようと思います。
そしてなんとか飛騨沢とともに、槍沢も滑りたいです。
志向が似ているようなので、riCさんもどこかでバッタリお会いしましょう!!
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