記録ID: 1969825
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
剱・立山
実力思い知らされた源次郎尾根。消灯後小屋着、迷惑かけてすみません。
2019年08月10日(土) ~
2019年08月12日(月)
![情報量の目安: S](https://yamareco.org/themes/bootstrap3/img/detail_level_S2.png)
体力度
6
1~2泊以上が適当
- GPS
- 51:41
- 距離
- 17.6km
- 登り
- 2,156m
- 下り
- 2,162m
コースタイム
1日目
- 山行
- 4:44
- 休憩
- 0:15
- 合計
- 4:59
2日目
- 山行
- 13:22
- 休憩
- 1:42
- 合計
- 15:04
天候 | 概ね快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
予約できる山小屋 |
|
写真
三連休。カミさん(というか世間一般)は、明日から夏休み。
カミさん北ア縦走するというので、乗っかって、3連休は剱行こう、源次郎尾根やってみよう、ということになり、金曜21時の今、ロマンスカーで新宿に向かっている。
カミさん北ア縦走するというので、乗っかって、3連休は剱行こう、源次郎尾根やってみよう、ということになり、金曜21時の今、ロマンスカーで新宿に向かっている。
室堂には7時に着く。素晴らしい天気。
先週もバスでここまで来たが、道中爆睡していて、景色全然見てない。これが立山カルデラかー、と感慨を深めたいのだが、やはり次も寝てそう。年食ったらゆっくり歩いて見よう。
先週もバスでここまで来たが、道中爆睡していて、景色全然見てない。これが立山カルデラかー、と感慨を深めたいのだが、やはり次も寝てそう。年食ったらゆっくり歩いて見よう。
明日行く予定の源次郎尾根が見える。
左の2つのコブが、右から喫、曲。曲の先が明日のハイライト、懸垂下降。異常な角度になっている。
が、それ以前に、喫までどうやって行くのかここからでは想像付かないし、喫の下りもヤバそう。
左の2つのコブが、右から喫、曲。曲の先が明日のハイライト、懸垂下降。異常な角度になっている。
が、それ以前に、喫までどうやって行くのかここからでは想像付かないし、喫の下りもヤバそう。
とりあえず飲んでいる。
計画では、剱沢下って、源次郎尾根の取り付きを確認して、懸垂下降の訓練するつもりだったが、標高差400m往復するのが嫌になって、小屋付近で練習して済ませちゃった。
計画では、剱沢下って、源次郎尾根の取り付きを確認して、懸垂下降の訓練するつもりだったが、標高差400m往復するのが嫌になって、小屋付近で練習して済ませちゃった。
準備して出発。
2時くらいから既にガチャガチャしてうるさかったが、みんなとっくに出発していて、我々が出る頃にはほとんど人が居なかった。
このルート何回か使ったが、ハイマツ漕ぎがしんどい。
2時くらいから既にガチャガチャしてうるさかったが、みんなとっくに出発していて、我々が出る頃にはほとんど人が居なかった。
このルート何回か使ったが、ハイマツ漕ぎがしんどい。
取り付きはわかりやすかった。
アイゼン外して、ハーネスを付ける。上からクライマーの声が聞こえる。
このあたりでだいだい標高2,100m。剣山荘が2,475mだからわざわざ350mほど下って、900m登る事になる。
アイゼン外して、ハーネスを付ける。上からクライマーの声が聞こえる。
このあたりでだいだい標高2,100m。剣山荘が2,475mだからわざわざ350mほど下って、900m登る事になる。
草付きの、それほど問題の無い道を上っていたら、先行パーティーがなにやら苦戦していた。
待つより他無いので、しんがりの兄ちゃんと世間話していた。北海道から来た学生で4人で、経験不足の1年生2人いるとのこと。剱沢にテント張って、1週間程度この付近で訓練するそうな。
待つより他無いので、しんがりの兄ちゃんと世間話していた。北海道から来た学生で4人で、経験不足の1年生2人いるとのこと。剱沢にテント張って、1週間程度この付近で訓練するそうな。
そしてここ。待ち時間のぞくと、取り付きから1h弱のところの岩場。いま9時ちょっと前。
これが登れず、ずっと苦戦していた。
まん中にリングボルトが2つ打ってあり、それを使えば行けそうだが、今回クイックドロー持って来ていない。
ロープスリング使って即席クイックドローでなんとか登ったが、ザックとカミさんを上げる技術が無くて断念し、懸垂で降りた。
上と下で会話していたが、今日は帰ろう、と言う話になった。
これが登れず、ずっと苦戦していた。
まん中にリングボルトが2つ打ってあり、それを使えば行けそうだが、今回クイックドロー持って来ていない。
ロープスリング使って即席クイックドローでなんとか登ったが、ザックとカミさんを上げる技術が無くて断念し、懸垂で降りた。
上と下で会話していたが、今日は帰ろう、と言う話になった。
その後。
帰ろうとしたら、さっきの学生が来て、今日は数ピッチやって帰るつもりだったが、午後まで天気良さそうなので剱まで行ってみたいとのこと。
まだ時間も早いし、なんだか若い気持ちに感じてしまって、もう一回やってみようという気持ちになってしまった。(間違い)
先輩の2名が取り付き、2人ともフォールしていた。さっき話していたしんがりは、その下のチムニー状の崖まで、3mほど落ちた。擦り傷から血が出ていたし、全身痛いと呟いていた。
これは、その後、上からベテランらしい2人のパーティーが下りてくるところ。
帰ろうとしたら、さっきの学生が来て、今日は数ピッチやって帰るつもりだったが、午後まで天気良さそうなので剱まで行ってみたいとのこと。
まだ時間も早いし、なんだか若い気持ちに感じてしまって、もう一回やってみようという気持ちになってしまった。(間違い)
先輩の2名が取り付き、2人ともフォールしていた。さっき話していたしんがりは、その下のチムニー状の崖まで、3mほど落ちた。擦り傷から血が出ていたし、全身痛いと呟いていた。
これは、その後、上からベテランらしい2人のパーティーが下りてくるところ。
学生達は、ギアとクライミングシューズ使って何とか突破した。ザックはロープで上げていたが、ピッケルがクイックドローに引っかかるというトラブルなど起こして、待っていた我々は、なんやかんやで、ここで結構な時間を消費してしまった。(たぶん、我々の苦戦が1h、彼らの待ちが1.5h)
が、待たせて悪いと思ってくれたのか、最後にトップロープでここを上げてもらった。感謝。
が、待たせて悪いと思ってくれたのか、最後にトップロープでここを上げてもらった。感謝。
尾根の合流点付近。
トポ図に「コル」と書いてあるところだろうか。
写っている2人は、中央ルンゼを登ってきたとのこと。中央バンドに乗っかりたかったが、ルートミスして漕ぎとなり、この上の稜線に出たので、もう一度中央ルンゼに下ってやり直すと言っていた。
我々とはレベルの違う人たち。
トポ図に「コル」と書いてあるところだろうか。
写っている2人は、中央ルンゼを登ってきたとのこと。中央バンドに乗っかりたかったが、ルートミスして漕ぎとなり、この上の稜線に出たので、もう一度中央ルンゼに下ってやり直すと言っていた。
我々とはレベルの違う人たち。
平蔵谷。
まん中やや右が平蔵の頭で、その右が平蔵のコル、その右が蟹のタテバイ・ヨコバイ。
それなりに登ってきているが、まだ2,500m行ってない。やっと剣山荘の高さに近づいたくらい。
ということは、剣山荘から13時スタートで剱ピストン以上の事をやろうとしている。どうしても頂上着は16時過ぎになりそう。
まん中やや右が平蔵の頭で、その右が平蔵のコル、その右が蟹のタテバイ・ヨコバイ。
それなりに登ってきているが、まだ2,500m行ってない。やっと剣山荘の高さに近づいたくらい。
ということは、剣山荘から13時スタートで剱ピストン以上の事をやろうとしている。どうしても頂上着は16時過ぎになりそう。
ちょっと歩くと、懸垂ポイントに出た。
この2人は、成城大ルート登っていたが、途中迷って進退窮まったらしい。救助要請を真剣に考えたが、なんとかここまで来れたとのこと。この時点でヘロヘロだと言っていた。
この2人は、成城大ルート登っていたが、途中迷って進退窮まったらしい。救助要請を真剣に考えたが、なんとかここまで来れたとのこと。この時点でヘロヘロだと言っていた。
私が先に下りた。
懸垂ポイントに着いたのが1530くらいで、いま1630。
上に残ったカミさんがパニクったら詰んでしまうので、ひととおり復習と予行演習をやったので時間をかけてしまった。
懸垂ポイントに着いたのが1530くらいで、いま1630。
上に残ったカミさんがパニクったら詰んでしまうので、ひととおり復習と予行演習をやったので時間をかけてしまった。
下りてくるカミさん。
人が落ちるのは見たくないなと思って、そういえば岩角でロープ擦れたりしていないか、とにかく安全圏まできてくれとか、脂汗かいていた。いろいろ考えていて、波長の長い走馬灯見ていた感じ。
人が落ちるのは見たくないなと思って、そういえば岩角でロープ擦れたりしていないか、とにかく安全圏まできてくれとか、脂汗かいていた。いろいろ考えていて、波長の長い走馬灯見ていた感じ。
途中何度か試みたが、小屋に電話はつながらなかった。(小屋側がつながらない)
ふもとの事務所に電話したらつながって、かなり遅くなる旨の連絡を入れた。小屋には伝えておくと言われて、一つ心配事解消。
下山開始。
ふもとの事務所に電話したらつながって、かなり遅くなる旨の連絡を入れた。小屋には伝えておくと言われて、一つ心配事解消。
下山開始。
ここか忘れたが、懸垂のところで話した男女を抜いている。
彼らは剱沢にテント張っているので、ゆっくり下るという。
我々は、小屋の人に怒られたとしても、消灯の21時前には小屋に着き、ビール飲みたいので、どうしても急ぎたい。
ただ、ものすごく疲れていて、足が出ない。足が痛い。
彼らは剱沢にテント張っているので、ゆっくり下るという。
我々は、小屋の人に怒られたとしても、消灯の21時前には小屋に着き、ビール飲みたいので、どうしても急ぎたい。
ただ、ものすごく疲れていて、足が出ない。足が痛い。
一服剱付近。月が明るい。
進行方向にヘッデンが2〜3見えていた。
このあと小屋に電話がつながった。怒られるのではないかと、ずっとビクビクしていたが、「お待ちしております」と言われて、拍子抜けし、同時に感謝した。
進行方向にヘッデンが2〜3見えていた。
このあと小屋に電話がつながった。怒られるのではないかと、ずっとビクビクしていたが、「お待ちしております」と言われて、拍子抜けし、同時に感謝した。
小屋着後。
とくに何も怒られず、手続きが済んだ。
おそるおそる、ビール買えますか?と聞いて、OKが出たので、今日飲む分を確保する。
反省会しながら飲んで、寝たのは2345くらいか。
とくに何も怒られず、手続きが済んだ。
おそるおそる、ビール買えますか?と聞いて、OKが出たので、今日飲む分を確保する。
反省会しながら飲んで、寝たのは2345くらいか。
朝飯は、昨日と同じ。
スタッフと客との会話で、昨晩は今期一番の混み具合と聞いた。
そんなときに消灯後に到着という失態をやらかして、それでも寝床を用意していただいた小屋には、頭が下がるばかりである。
スタッフと客との会話で、昨晩は今期一番の混み具合と聞いた。
そんなときに消灯後に到着という失態をやらかして、それでも寝床を用意していただいた小屋には、頭が下がるばかりである。
計画では、カミさんはこの後薬師まで縦走。
が、疲れているのでこの時点で下山するか悩んでいた。
とりあえず、立山三山やっつけて、一ノ越までは行ってみるということになって、ここでお別れ。
明日会社なのでここで下りる私は、カミさんのハーネスとギアとアイゼンを預かって荷物増えた。
が、疲れているのでこの時点で下山するか悩んでいた。
とりあえず、立山三山やっつけて、一ノ越までは行ってみるということになって、ここでお別れ。
明日会社なのでここで下りる私は、カミさんのハーネスとギアとアイゼンを預かって荷物増えた。
テン場。
数える気がしないほど多いし、この時間に設営している人もいる。ここにテント張る人の気持ちは分からない。
キャンプ派と縦走派との境目なのかも知れない。
まあ、室堂自体が、あの世とこの世の境目なのだろうけど。
数える気がしないほど多いし、この時間に設営している人もいる。ここにテント張る人の気持ちは分からない。
キャンプ派と縦走派との境目なのかも知れない。
まあ、室堂自体が、あの世とこの世の境目なのだろうけど。
いつも思う、地獄の登り。
登山終わった、と、緊張緩まったあと、室堂まで100m強登るのだ。
一ノ越あたりから、御前まで巻き道作ってくれないかな。いや、それは景観が損なわれる、とかあったのかもと思いながら、一歩一歩登る。つらい。
登山終わった、と、緊張緩まったあと、室堂まで100m強登るのだ。
一ノ越あたりから、御前まで巻き道作ってくれないかな。いや、それは景観が損なわれる、とかあったのかもと思いながら、一歩一歩登る。つらい。
室堂のターミナル着いた。
山の日イベントで、国際色豊かに、太鼓叩いていた。
予定では、みくりが池の温泉入るつもりだったが、結構ギリギリなので諦めている。
だいぶインターナショナルで、韓国のツアーも結構いた。標高2000m超えたら、政治はあまり関係無いのかな。
そういえば、剣山荘で、酔って韓国人に絡む日本人いたな。スタッフに丁寧になだめられていた。
山の日イベントで、国際色豊かに、太鼓叩いていた。
予定では、みくりが池の温泉入るつもりだったが、結構ギリギリなので諦めている。
だいぶインターナショナルで、韓国のツアーも結構いた。標高2000m超えたら、政治はあまり関係無いのかな。
そういえば、剣山荘で、酔って韓国人に絡む日本人いたな。スタッフに丁寧になだめられていた。
扇沢着。
車体は、新車では無く、トロリーの改造のようだった。
詳細は知らん。
車内アナウンスは、上のトロリーでは、「日本に2つしかない」が「日本で唯一」に、こっちは、「環境上最適な方式」、と変更されていた。
車体は、新車では無く、トロリーの改造のようだった。
詳細は知らん。
車内アナウンスは、上のトロリーでは、「日本に2つしかない」が「日本で唯一」に、こっちは、「環境上最適な方式」、と変更されていた。
撮影機器:
感想
カミさんが夏休みの縦走ルートを決めあぐねていて、私は3連休だから、前半便乗したいなと思って、剱でもどう?そのあと薬師にでも行けば?ということになった。
北方稜線も行ったので、次は源次郎尾根か長次郎谷やってみたいと思って調べていたら、それほど難しくはないようだ。曲の懸垂以外はロープ使わなかったという記録もあり、それを信じて準備した。(その前に2箇所難所があるというのも読んでいた)
結果、2箇所目の難所で、クイックドローあれば何とか行けそうな所で断念しかかった。いろいろあって先に進んだが、出発が遅かったことと、先行者の待ち時間2h、先行くか行くか悩むこと1h、懸垂の準備に1hかかり、剱岳頂上着が18時過ぎ、小屋着が消灯後の2130という結果になってしまった。ヘッデン歩きは自己責任だからまあ良しとしても、小屋に迷惑をかけてしまった。本当にすみませんでした。
【反省点】
・そんなに難しく無いという情報を、実力考えずに鵜呑みにして、装備不足を起こした。
・同じ理由で、コースタイム設定をしなかった。なので、撤退時間の設定もしていない。
・ビバーク装備は持っていたが、水が足りなかった。(コースタイム設定していれば、ビバークも考慮した水を持ったはず。) 雨や雷に遭ったら、深刻な事になっていた可能性あり。
という訳で反省の多い山行でしたが、少し前に進めたかなと思いました。
次は前穂北尾根行くか。(その前に、もう一回講習受けて、練習した方がいいかも)
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aiki さん、初めまして。
源次朗で、苦労されたようで、それはそれで次に繋がるよい経験になったと思います。が、源次朗下部の岩場で苦労を感じるようなら、前穂北尾根は止めておいた方が良いと思います。北方稜線や源次朗よりレベルは、グッと上がります。
IV 峰、III 峰で撤退したい気分になるかもしれませんが、ここまで登ると撤退も楽にはできません。
学生さん達、源次朗の岩場で苦労するようでは、ここを登るレベルではないのと同時に、潜在的リスクをかなり抱えていることになります。
源次朗は、懸垂用ロープが必要なだけで、確保を必要とするところはありません。せいぜい、2番手用にリードがシュリンゲ残置する程度です。
北尾根上半部に行く前に、北穂東稜、或いは、前穂北尾根下半部に行かれて、ロープを全く必要とせず簡単と思えるかどうかを確認してからが良いでしょう。北穂東稜でロープを少しでも欲しいと思うようだと、北尾根上半部に行くと大きなリスクを伴う可能性があります。
自分も危ない登山をしているときがあるので、意見を言えるような立場ではありませんが、レコを拝見して気になったのでコメントさせて頂きました。
misuzuさん
アドバイスどうもありがとうございました。今回実力不足痛感したので、前穂は講習受けてトレーニングしてから臨みたいと思います。
ちなみに、北穂東稜は、ザイル無しで特にに苦労しませんでした。ご意見通り、まずは北尾根下半部やってみてからチャレンジしたいと思います。
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