宿前看月光 疑是地上霜(前穂高岳-奥穂高岳)
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- GPS
- 15:03
- 距離
- 30.2km
- 登り
- 2,324m
- 下り
- 2,320m
コースタイム
- 山行
- 7:22
- 休憩
- 1:18
- 合計
- 8:40
- 山行
- 5:25
- 休憩
- 0:36
- 合計
- 6:01
天候 | 初日曇 2日目快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
|
写真
感想
(1日目)
先月白馬岳に続いてアルプスです。最初、高速バスを使って日帰りまたは一泊で計画し、バスの予約が取れたところで、こむやんさんから、「合流してもいいですよ」と言って頂いたので、有り難くお願いして、難易度Cながら、なんとか行けるやろと、重太郎新道、吊尾根経由で奥穂高に行ってきました。
京都駅2045のアルピコ交通バスに乗って、上高地バスターミナルに5時過ぎに到着。既に5-6日を山で過ごしたこむやんさんと合流。河童橋から登り始めです。登山ガイドには岳沢小屋までのことはあまり書かれていないので、楽な道を想定していたら、結構なガレ登りで消耗します。で、実は歩き始めからなんとなく右脚に違和感があって、ここまではポールでごまかして登ってきたのかも知れません。
岳沢でポールをしまい、重太郎新道に入りますが、この辺から脚が上がらないのに息は上がるという情けないことになってしまいました。ハシゴ場、鎖場を交えた楽しい岩道の筈が、10-20步ごとに一休みしないといけなくなりました。今から思えば高山病も重なっていたように思います。
なんとか最後の急登をこなして紀美子平に着き、荷物をデポして前穂高岳へ。荷物が軽くなって復活・・・しません。やっぱり脚が上がらん。しかも、今回は眺望のことを書いてませんでしたが、上高地方面はまずまず見えるのですが、肝心の稜線は雲の中。特に前穂高岳山頂に着いた時には周囲がすっかりガスで覆われ、楽しみにしていた吊尾根の稜線も全く見えず。
なんとか紀美子平まで戻ってきて、追加のおにぎりを食べ、いよいよ吊尾根。ほとんどの箇所はトラバースで、危険箇所はあまりないというのは事実ですが、休み休み歩かないといけないのは同様で、しかも足に力が入らなくて踏ん張りがきかないことも判明。下りになってもペースは遅いままでした。東方向の眺望はなんとか回復するも、ジャンダルムや西穂高岳は雲の中だし。雷鳥を至近距離で見られたのが収穫かなあ。
やっこらしょで奥穂高岳山頂到達。なんとか日本3位峰をこなすことができました。その後奥穂山頂直下の梯子場を降りて、穂高岳山荘到着。かなり身体はズタボロで、まさに「駅チカホテル」みたいな山小屋が有難かったです。
最初は涸沢岳はすぐだから行こうかなとルートは引いていましたが、到底その気力は出ず、夕食までコーヒーを飲みながら過ごしました。日の入り、日の出も楽しみでしたが、西の稜線上には雲がかかっており、雲が焼ける様は見えましたが、日の入りの見事さとしては期待したほどではなし。
ただ、19時頃布団に入り、22時に目覚めたため、外に出てみたら、結構星が出ているじゃないですか。惜しむらくは月齢17で月光が煌々と照らしていて、多くの星がかき消されていたこと。でも、東方向の雲海が静かに照らされているさまは美しかったです。
(2日目)
朝4時に起床の予定でしたが、3時30分には同室の方々が次々と部屋を出て行かれ、私たちも出発の準備に取りかかりました。4時くらいには準備が整い、朝食をどうするか迷った末、前日に作って貰っていたお弁当を山荘で食べてしまうことにしました。その後、どうも山からの御来光は期待できないと判断し、ザイテングラートを降りはじめることとしました。ヘッデンを点けながら、ガレた道を降りていきます。昨日不安だった右脚も、痛み止めのクリームを塗り込んだおかげで言うことを聞いてくれました。でも、暗いとは言ってもマークをしっかり見ていかないと迷いやすい道でしたし、つい足元が疎かになることもあったので、昨日は穂高岳山荘での宿泊で正解だったと思います。
途中まで降りてきたところで、雲の間から太陽が顔を見せました。岩肌が赤く染まって大変美しい。本当に山の写真集みたいな光景が目の前に展開されると、実に感動的です。涸沢カールというのも非常にベタな所ではあるものの、それだけの値打ちがあるのだと言うことを実感しました。
その後、横尾に向けて長距離の下り。早朝だというのに上り下りともに人が多く、さすが日本屈指の人気ルートです。横尾からは遊歩道をずっと歩いて上高地バスターミナルへ。本当は1545の京都行きバスを予約していたのですが、こむやんさんが一緒に乗っていきませんかと言って下さったので、京都まで送っていただきました。おかげで、バスが出発するはずの時刻には自宅に辿り着くことができました。
前日は信じられないようなバッドデイでしたが、今日は天気にも恵まれて、美しい穂高連峰を味わうことができました。このルートは信州山のグレーディングでは難易度D(重太郎新道の箇所)になりますが、苦しみながらもなんとかこなすことができたことを感謝しています。
というわけで、個人基準では令和初めての「登山」(富士山の半分以上の標高で、その半分以上を自分の脚で登る、活動時間8時間以上)になりました。
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