初冬の北岳から塩見岳〜お天気と出会いに恵まれ〜
- GPS
- 21:18
- 距離
- 30.9km
- 登り
- 3,442m
- 下り
- 3,106m
コースタイム
- 山行
- 7:54
- 休憩
- 1:47
- 合計
- 9:41
- 山行
- 5:31
- 休憩
- 0:23
- 合計
- 5:54
天候 | 全行程晴天! |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
芦安〜広河原 乗合タクシー1300円(始発は、5時10分) 鳥倉から芦安はS君回送 |
コース状況/ 危険箇所等 |
広河原〜白根御池小屋 危険なし。 白根御池小屋〜小太郎尾根分岐 自然落石注意。 小太郎尾根分岐〜肩の小屋 アイゼン必要。トラバースあり。 肩の小屋〜北岳 北岳〜北岳山荘 岩と雪のミックス。トラバース注意。 北岳山荘〜間ノ岳 岩と雪のミックス。トラバース注意。 間ノ岳〜三峰岳 岩と雪のミックス。トラバース注意。 三峰岳〜熊の平小屋 アイゼン不要。 熊の平小屋〜北荒川岳 危険個所なし。 北荒川岳〜塩見岳 崩落地注意。ガレと雪。 塩見岳〜塩見小屋 落石注意 塩見小屋〜三伏峠 危険個所なし。 三伏峠〜鳥倉登山口 危険個所なし。 |
その他周辺情報 | お風呂は、諏訪インターのお風呂(620円)←一度入れば良いかなというお風呂。 夕食は、小作。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
防寒着
雨具
バラクラバ
毛帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
アイゼン
ピッケル
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
調味料
飲料
水筒(保温性)
ガスカートリッジ
コッヘル
食器
調理器具
ライター
地図(地形図)
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
ファーストエイドキット
常備薬
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ナイフ
カメラ
ポール
テントマット
シェラフ
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感想
お天気良し!準備よし😊
仲間は?!
そう、約束していた仲間は、前日に腰の調子が悪いとのことで、キャンセル。
一緒に歩けないのは残念だなぁ。
ということで、単独に決定。
そして、計画も思い切って変更した。
当初の計画は、北岳山荘1泊。
2泊目に農鳥冬季避難小屋。
そして、3日目は、農鳥から一気に広河原下山だった。
が、友人がいないのであれば、仙塩尾根を歩くために塩見まで行こう!と決めた。
そして、計画は広河原から入り1泊目は熊ノ平。
2泊目は、塩見冬季避難小屋
3日目に鳥倉下山とした。
前日に急遽予定を変更し、提出済みの登山届を取り下げ、再度新たな計画を提出した。
5:10、芦安から広河原へは、タクシーで移動。
金額は1300円。
6:00少し前に広河原に着く。
6:10ころに登山開始。
朝ごはんに、おにぎりを食べようとコンビニで買っていた。
が、食べるタイミングがなく、歩きながら食べる。
あぁ、止まって食べればよかった。。。
お米の粒を喉につまらせた🤣
早くも広河原山荘で休憩。
お水を飲み、お米の粒のせいで荒くなった呼吸を整える。
食べながら歩くのは、ダメ!と心に誓うwaniko。
なお、wanikoが、喉にお米をつまらせている間にたくさんの人に抜かされた。。。
呼吸が整ったところで再出発!
急登が続き、ザックの重さが身に堪える。
けれども、上を見ると遅い紅葉と青空が、雪化粧をした荒々しい北岳の壁が心を癒してくれる。
その視界には急な段差が入っているけれど。。。
何人かを抜かし、何人かに抜かされる。
すると、熊鈴をつけたoさん(後に名前を交換したので分かった)がwanikoに追いついた。
道を譲るも、ペースがほぼ一緒。
話しながら登ることに。
すると、oさんは、相当なお喋り!笑
wanikoがお山で知り合う方はなぜ、こうも皆お喋りなのか?
oさんが乗鞍で滑落した話とか。。。百名山達成したとか、いろいろ話してくださった。
そして、wanikoの悩みも聞いてくださった。
悩みは、『最近は、一緒に登れる人が減った』というもの。
喋りながら急登を歩くこと、3時間。
白根御池小屋に到着。
御池小屋までの行程はoさんのお陰でとても短く感じた。
小屋を通過したところで、小屋の方が出てきた。
大きな声で「ピッケルアイゼンは、持っていますかー?!稜線から雪がついています!!」と。
waniko「持ってまーす!行ってきまーす!」と応対。
草すべりを、登っていると、黒い手袋の落とし物を発見したwaniko。
まだ落としたばかりな雰囲気が漂っていた。
登っている人が落としたのだろうと言うことで、oさんに持ってもらうことに。
するとoさん、「やったー!俺の防寒着ゲットー」と喜ぶ。
確かに、oさんの手袋はただの軍手。
それに比べたら何十倍、いや何百倍もいい手袋。
wanikoすかさず「その手袋が若くカッコいい男性のであればwanikoが手渡しますからね!」と釘を刺した。
程なくして、第一先行者発見。
その方に「手袋を落としてませんか?」と聞くと、「落とした!」と。
oさんが、ニヤニヤしてwanikoに片割れの手袋を渡してきた。
というのも、wanikoよりもだいぶ歳の離れた方が手袋の持ち主だったのだ。
oさんは、wanikoの心を読み取って、ニヤニヤしたんだな!
いじわるー!!!笑
草すべりから稜線に差し掛かるところで雪が現れた。
そこの標高は、2700メートルくらい。
事前情報では標高2600メートルから雪とあったが、その標高の雪は溶けていた。
稜線に出ると目の前に甲斐駒ヶ岳がダイナミックに。
その奥には赤岳。
左を見ると、小さく槍までも見えた。北アルプス一望!
そう、今日はなんてったって晴天!
oさんと写真を何枚も撮り、満足して再び歩き始めた。
すると、2750メートルのあたりから雪がついていた。
wanikoとoさんは、そこでアイゼンを装着。
アイゼンとピッケルが雪に食い込む感覚。
久しぶりの感覚に心躍るwaniko。
あぁなんて冬山は楽しいのだろう!
そして、斜面のトラバースも楽しい!
と言いつつ、北斜面の雪は、降ったままの雪質。
雪が良すぎて、アイゼンが効かない。
慎重になるwaniko。
北斜面のトラバースが終わり、雪面を登る。
肩の小屋が現れた。
肩の小屋は、冬季避難小屋があるらしい。
すれ違った方が、そこで泊まったという。
肩の小屋でoさんと連絡先を交換。
なぜか?前回の遭難騒ぎがあったことで、習慣づいたからか?
いや、違う!!
oさんが下山したら焼肉に連れて行ってくれるというからだ❤
いや、そうでなくても、写真を渡したいから交換したんだけどね😊
で、なぜ肩の小屋で交換か?
それは、北岳のピークには風があるため留まっていられないという判断のもと。
連絡先を交換し終えると、北岳に向かって出発。
waniko早速ルートを誤った。
なぜか肩の小屋のトイレの方へ。
「あれ?違うと」正規ルートに戻る。
肩の小屋からおよそ40分ほどでピークに到着した。
夢にまで見た北岳山頂。
いや、正直にいうと夢には出てきてない。
念願の北岳!
登頂できて心の底から嬉しかった。
写真で見ていた北岳の看板が今!!自分の目の前にあるなんて、信じられない気持ちでいっぱいだった。
oさんと2人で北岳の看板とともに写真を撮る。
撮ったの写真をoさんがチェック。
すると、wanikoの写りを見て、「お笑い芸人みたい!」と笑
waniko、驚愕。確かに。。
でもさ、さっきまでoさんは、wanikoのことを「こんな美女と一緒に歩けるなんて」といってたよね?
それが、『お笑い芸人』???
wanikoは、お笑い芸人なのか?美女なのか?
どっち!!!!
お笑い芸人と言われた写真を残すわけにはいかない。
といことで、撮り直し!
今度はまぁまぁ普通。
2人で満足して、南を見ると間ノ岳が堂々としていた。
oさん、大興奮。
wanikoに、あっちすごいよー!と何連発も。
2人して再度の写真撮影。
この写真は、お笑い芸人なんて言われなかった。
さっと北岳ピークにをあとにするはずが20分くらいいただろうか。
wanikoは、楽しい時間を終わらせることを申し訳なく思いつつ、oさんに「私は熊ノ平まで行かないといけないなでこの辺で。ありがとうございました!」とお別れを告げた。
するとoさん、wanikoの姿が見えなくなるまでの見送ってくれた。
のち、oさんから連絡が入り『無事に広河原へ下山できた』と連絡があった。
wanikoは、北岳山荘を通過して間ノ岳を目指す。
北岳山荘を過ぎるとトレースは、3人程度のものしかなかった。
間ノ岳へは稜線歩きというよりほぼトラバース。
ここで、滑ったら痛いだろうなぁと思いながら歩く。
が、トラバースは全く怖くないwaniko。
むしろ雪の感触が気持ちよく、ピッケルが雪に刺さる音がなんとも言えない。
中白峰岳をすぎ、これが、間ノ岳だな!と登り詰めるとそれは、偽ピーク。
騙されたー!
が、間ノ岳ピークは、すぐそこ。
ようやく、間ノ岳を踏むことができた。
間ノ岳から三峰岳を目指す。
トレースはなく、振り返るとwanikoのトレースのみが残る。
感無量。
そして、誰にも合わない。
wanikoとお山。一対一の世界だ。
その世界を堪能するwaniko。
間ノ岳から三峰岳への尾根は、やせ尾根に雪が付いている為、通過するのに緊張した。
三峰岳に着くと、そこから一気に熊ノ平へ下る。
三峰岳のゴロゴロ岩を下り、少しするとアイゼンは、いらなくなった。
標高は、およそ2700メートル付近。
やはり2700メートル付近がアイゼンポイントなのだ。
アイゼンを外して、快適に下り続けると、大きな岩に黄色いペンキで『クマ』と書いてあることに気が付く。
どの大きな岩にも。
大きく『クマ』。
waniko、『ここは熊の生息地でクマに注意』という意味なのだと考えた。
すると、雪についた大きな得体の知れない足跡も熊のものに見えて怖くなったきた。
自分がいることをクマに知らせなければと思い、スマホで音楽を流すことにした。
すると、wanikoの大好きな曲が一曲目にかかり、気分上々、熊の怖さは何処へやら。
その気分のまま、三国平まで下り終えた。
そのとき気がついた。
岩に『クマ』と書かれていたのは、熊ノ平の『クマ』だったのだ!
なーんだ!安心!
けど、あの足跡はなんだったのか??
熊は冬眠してるはず??
熊ノ平冬季避難小屋に着くと、広い避難小屋にはwaniko一人。
快適であった。
が、広すぎて寂しくなる。
2019年11月2日は、wanikoが人生最大の寂しさを味わった日に制定できるくらいの寂しさだった。
持って来ていた相田二郎の小説を読むも、読み進めるところは『佐々村は、雨が嫌いである。雨は何か不吉なにおいがする。』というところ。
不吉すぎるよ…一人で寂しいのに、こんなの読みたくないー(*_*)と本を閉じた。
もう、することと言えば、体を休ませることしかない。
けれども、ライトを消して眠りたくないと思いランタンだけは灯して寝た。
※普段のwanikoは、少しでも明るいと眠れないたちなのだ。
11/3、明け方に寒さと喉の痛みで目を覚ました。
湯たんぽを作り直し、再び寝る。
だが、直ぐに目覚まし時計に起こされた。
wanikoは、寝起きが悪い。←血圧が低いからと寝袋が好きだから。
もう少しだけとウトウトしていると、なんと6時半!
今日は塩見の冬季避難小屋泊。早く行かなきゃ、避難小屋で眠れない!
というのも、塩見の冬季避難小屋は、面積がわずか2畳ほど。
飛び起き、支度をする。
朝食を終えて7時半に熊ノ平冬季避難小屋を出発した。
熊ノ平から北荒川岳直下まではほぼ平坦。
北荒川岳の登りでwanikoは異変に気が付いた。
風邪を引いたか?
どうも登りになると、体がいつもよりも重く、息が切れやすい。
あ、朝の喉の痛みは風邪だったのか。。。
そう思い始めると、登りの足は余計に重くなる。
時間は十分にあるから、ゆっくり行こうと足を前に進めた。
北俣岳分岐までの登りは、ガレてて急な上に雪がついていた。
waniko、アイゼンを着ければ良かったものの横着をした。
その結果は、後悔しかなかった。
北俣分岐でアイゼンを装着して、快適に塩見岳東峰に到着。
アイゼンを外して、のんびりしていると急に男性が現れた。
いるはずのない人!
waniko驚いた。
普段から驚きやすいwanikoなのに。
すると、お兄さんは、「昨日会いましたよね?間ノ岳直下で」と話しかけてくださった。
確かに、昨日、間ノ岳直下ですれ違った。
が、すれ違った彼は北岳山荘へ向かったはず。
なぜここに?この時間にいるのか?と不思議になった。
聞くと昨日は、鳥倉から広河原まで歩いて、今日は広河原から鳥倉に下山するという。
waniko「へ?!」と驚く。
速過ぎ!
するとお兄さん「荷物を軽くしたからね!トレランでもないし、普通の山屋です」と。←言い方がかなりの玄人。
waniko心の中で「普通の山屋じゃないよ。。。」と叫んだ。
お兄さんに塩見岳東峰の写真を撮ってもらい、wanikoもお兄さんのことを写真に納める。
少しの会話だったが、11/3に会って話したのは、お兄さんが最初で最後だった。
塩見からは、慎重すぎるほど慎重に下った。
というのも、wanikoにとって、塩見のルートはステップが高い。
その上、ザックの重さがのしかかる。
以前、歩いたときの印象、『テント泊装備で登り下りしたくない』というのが頭にあったからだ。
雪は少しだけついていたが、気にかけるほどではなかった。
塩見冬季避難小屋に到着した。
wanikoは、合格発表の封筒を開けるかの心境で避難小屋のドアを開ける。
すると、先住者ゼロだった(*´ω`*)
11/4、今日はSくんが鳥倉から登って来る日。
10:30までに塩見冬季避難小屋にs君が来なければ、wanikoは、下山する計画。
7:00ころ、ちょうど互いに電波が入り、現在地を報告しあった。
すると、Sくんは「星空も、モルゲンも綺麗だったよ!見た?!」と。
wanikoは、それらを全く見ていなかった。
なぜか?寒くて寝袋から出たくないからだ笑。
寝袋に入ったまま、避難小屋の扉を開けては外の様子を窺っていた。
だが、Sくんの言う綺麗な景色は、見れていなかった。
Sくんが、興奮して綺麗だった!と言うものだから、『仕方ないなぁ、見るか。。。』と思いつつ寝袋から出る。
すると、あら本当!朝の冷え切った空気のおかげで山々が美しい!
カメラを構えシャッターを切る。
すると塩見岳から太陽が出る瞬間の美しい写真を一発で撮ることができた。
その写真に満足し、すぐに寝床に戻った。
8:20撤収準備をしているとSくん登場。
すごく速い。
どうも、登り以外は、走っていたらしい。
wanikoは、作っておいたお湯だけを手渡し、撤収作業を進める。
その間、Sくんはコーヒーを入れてくれたり長餅を焼いてくれたり。
初めて食べる長餅。
あんこが身にしみて美味しかった。
wanikoの撤収作業とSくんの休憩が終わると、さぁ!塩見岳へ!
でも、ピークは踏まない。
ピーク直下の天狗岩でのんびり塩見を眺める。
塩見は、wanikoにとって眺めるお山なのだ。
天狗岩と塩見のコルからの塩見が大好きなwaniko。
心ゆくまで塩見を堪能。
さぁ、下山。
下山は、2回ほど登り返がある。
風邪引きwanikoは、その登りに耐えられるか心配だった。
が、難なく楽〜に2回の登り返を通過。
すぐに三伏峠に到着。
豊口山間のコルから下は、紅葉が見頃。
wanikoの中では、今年イチ!色味が綺麗な紅葉だった。
鳥倉登山口に着くと、1日目の長い行程、2日目の塩見への最後の急登が思い起こされ、初冬登山の緊張からいっきに解放された。
そして、wanikoの心は、達成感と大きな充実感で満たされた。
今回もみんなに助けられた登山であった。
車の回収を手伝ってくれたSくん、北岳まで一緒に登ってくれたOさん。
2日目の行程で会話したお兄さんや1日目と3日目に話しかけてくださった皆さん。
皆との少しのお話が全てwanikoの歩く力となりました!
ありがとうございました!
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