塩見岳・烏帽子岳・小河内岳・荒川中岳・悪沢岳・赤石岳・大沢岳・中盛丸山・兎岳・聖岳(100高山15・16・17・18・19・20・21・22・23・24座目 日本百名山 10・11・12・13座目)
- GPS
- 40:45
- 距離
- 63.3km
- 登り
- 5,750m
- 下り
- 6,681m
コースタイム
- 山行
- 8:25
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 8:55
- 山行
- 5:35
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 5:35
- 山行
- 6:30
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 6:30
過去天気図(気象庁) | 2019年09月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
1日目: 今回は、車2台でのペア登山。ゴールの聖光小屋に車を置いて、回送しようと計画していたが、昨年の台風の為、通行止め。また、連休だったこともあり、手前の芝沢ゲートまでも混雑していて入れず。さらに手前の北又渡の発電所付近で、車を1台リリースした。また、鳥倉登山口手前のゲートへの移動も、152号線の通行止め箇所の影響で、予定外の迂回の必要があった。しかし、ゲート手前の駐車場が運良く1台空いており、近くに車を置いて登山スタート。
ゲートから鳥倉登山口までは、歩き易い林道歩き。鳥倉登山口からは、山道となる。三伏小屋までは、登山道が崩れていて、丸太橋がかけられている箇所もあるが、特に問題なし。
1日目は、三伏小屋泊。
ここで、以前、お世話になった、環境省の方と偶然、再開した。
2日目: 三伏小屋に荷物を置かせてもらい塩見岳にピストン。行きは、霧が掛かったり、小雨になったりもしたが、炎天下よりはコンディションが良かった。三伏小屋から三伏山、本谷山と稜線歩き。権右衛門山を巻いて、塩見小屋。塩見小屋を越えてからも尾根歩きは続き、天狗岩あたりで、ガレ場や岩場が出てくる。塩見岳山頂は目の前だが、痩せた尾根や岩場が続くので、緊張感を持って進む。塩見岳山頂は、西峰・東峰があり、開けている。登山当日の山頂は、薄く霧が掛かっており、あまり周りの景色は見えなかったが、虹が見えた。帰りも慎重に戻り、塩見小屋で、水分を購入し補給。この頃には、天気が回復してきた。三伏小屋までは、比較的、安全な道なので、塩見岳登頂を達成できたこともあり、足取りは軽く戻れた。
塩見小屋を越えたあたりからのガレ場、岩場は、落石や滑落注意。
それ以外は、特に問題なし。
2日目も、三伏小屋泊。
3日目: 朝食を取り、暗いうちから三伏小屋からスタート。荒川中岳の中岳避難小屋を目指す。早い出発の方も多いようで、 早朝の時間設定があり、温かい朝食を頂いてから出発することができた。
樹林帯を僅かに歩き、すぐに、塩見岳側が見えてくるが、当日は、雲が4割くらい掛かっていた。高度を上げていくと、烏帽子岳。山頂は、開けているが、霧が掛かってしまい、視界が悪かった。この付近からは背の低いハイマツ帯の稜線を歩く。前小河内岳山頂付近からは、小河内岳への稜線がはっきりと見え、小河内岳避難小屋がポツンと建っているのが確認できた。なかなかの絶景。さらに進むと、雲の上から頭を出している富士山も確認できた。小河内岳山頂も開けており、周りの山々が良く見えたが、標高の高い山には、雲が掛かっていた。
小河内岳山頂から急なザレた道を下り、高度が下がると樹林帯に入る。大日影のコルでは、谷底が見えないようなザレ場があった。さらに樹林帯を進み、板屋岳。板屋岳山頂付近は、木々に囲まれており、眺望は無かった。板屋岳からは、尾根道を下っていく。片側の山体崩落に沿っている道を下っていくと高山裏避難小屋。小屋の少し上からは、荒川岳を望むことができた。高山裏避難小屋で、早めの昼食を取り、荒川岳を目指して出発。しばらくは、アップダウンない道を進む。この間、貴重な水場があるので、水を補給した。
さらに進むと、荒川前岳の取り付きとなる。ここからは破線ルート。ザレた急登を延々と登っていく。後ろを振り返ると、吸い込まれそうなくらい広かった。登り上げると荒川前岳までは、かなり痩せた稜線というか崖っぷち。かろうじて、ハイマツの根で持っているようなところもある。この辺りは、高度感があり、かなり怖かった。
荒川前岳山頂にたどり着き、一般登山道に復帰。荒川前岳山頂は、何も遮るものは無く、縦走路が綺麗に見えた。安心できる気持ち良い稜線を歩き、すぐに、荒川中岳山頂。目の前に、中岳避難小屋が見える。荒川中岳山頂では、ちょうど雲が掛かってしまって、外の眺望は無かった。
三伏小屋から荒川前岳取り付きまでは、基本的に特に問題なし。
荒川前岳の取り付きから荒川前岳山頂までは、破線ルートで、稜線に上がるまでは、長い登りになる。稜線に上がってからは、滑落注意。
荒川前岳山頂から荒川中岳山頂までは、特に問題なし。
3日目は、中岳避難小屋泊。
ここで、小屋の管理人さんから、翌日、翌々日に宿泊しようとしていた、百間洞山の家と聖平小屋が、2019年は、1週間、早めに営業終了していることをお聞きする。冬期開放されている部分はあるとのこと。予備の食糧はあるので、調整しながら進むこととした。
4日目: 中岳避難小屋に荷物を置かせてもらい、悪沢岳(東岳)にピストン。出だしから雲の中に入っているのか、霧掛かった天候。悪沢岳までは、稜線を歩く。一部痩せた稜線もあり、山頂付近は急な登りになる。山頂は開けているが、当日は、霧で、ほぼ視界は無く、風も若干強めに吹いていた。
中岳避難小屋に戻り、荷物をピックアップし、百間洞山の家を目指す。
こちらもまずは、一部痩せた部分がある稜線歩き。荒川小屋方面を表す標柱があり、稜線歩きが終わり。荒川小屋の屋根が見える。斜面をトラバースしながら下りていくと、荒川小屋。
荒川小屋も通常営業は終了しているようで、食事が取れないか確認したが、できずだった。
この頃は、晴れ間も少し見えるが、雲の中を出たり入ったりのようで、霧が掛かったりそうでなかったりといった状況だった。
荒川小屋を出て、少々歩くと、大聖寺平。広大なザレ場を登る。この頃から風が強くなってきて、天候も怪しくなってきたので、本格的にレインを着こんだ。そして、小赤石の肩を越えたころに、かなりの風雨となってしまい、天気が急変。岩の陰に隠れて、休憩を取って、やり過ごしつつ先に進んだ。
雨に打たれながら、小赤石岳、赤石岳と進み、赤石避難小屋。レインもあまり意味がなく、ビタビタになっていたが、中で休憩させて頂けた。
予定の百間洞山の家までは、コースタイムで、2時間ほど。
天候が回復する感じも無く、予定を変更し赤石避難小屋に宿泊させて頂くことにした。これで、まるまる1日分、食糧確保ができたので、不安解消もできた。
しかし、行程を2時間半分進められられず、手ごろな刻める場所が無いため、次の宿泊場所を、兎岳避難小屋に変更かなといった感じになった。
赤石避難小屋の管理人さんには、とても良くして頂いた。また、赤石避難小屋は、避難小屋と名前は付いているが、簡素なつくりではなく、非常に良い小屋であった。
天候不良だったが、全体的に特に問題なし。
5日目: 移動日として、兎岳避難小屋を目指すこととした。赤石岳避難小屋から、御来光を拝もうとしたが、雲に阻まれ、見えず。ただし、朝焼けの中に浮かぶ富士山は、奇跡的に見ることができた。赤石岳避難小屋に別れを告げ、スタート。
すぐに、急降下。そして、トラバースしながら、百間平を目指す。
百間平を歩く頃には、高層の雲は無くなり、非常に見晴らしが良くなった。百間平は、開けており、歩くと気持ちが良い。中央アルプスが非常に良く見え、後ろ側には御嶽山も良く見えた。百間平を一通り歩き、正面に大沢岳を眺めながら、またもや、急降下。しばらく進むと、百間洞山の家のたどり着く。やはり、通常営業は終了しているようだったが、簡単なものの販売を行っているようであった。また、冬期小屋も解放されていて、覗いてみると非常に綺麗だった。
百間洞山の家を後にして、百間洞降下点まで、登り上げる。この辺りは、背の高い木も少々あるが、ちょうど山間から、富士山を望むことができた。
百間洞降下点に到着すると、大沢岳0.5kmという道標があり、赤石岳避難小屋の管理人さんに、兎岳避難小屋に泊るのであれば、少し余裕があるかもしれないから、行ってみると良いと言われたことを思い出す。距離が短いので、荷物をデポして、大沢岳山頂を目指す。
空身だったので、僅かな時間で、大沢岳山頂。山頂付近は、ガレた感じ。山頂は狭いが、何も遮るものが無く、眺望あり。大沢岳山頂からも、富士山が見え、その右手には、大きく赤石岳が見えた。コンデジの望遠で覗くと、はっきりと、赤石避難小屋が確認でき、荒川岳、塩見岳方面も良く見えた。
百間洞降下点に戻り、荷物をピックアップし、先に進む。ここからが長く感じた。
中盛丸山、小兎岳、兎岳と、ハイマツ帯をアップダウンの繰り返し。目の前に見えるようで遠かったが、景色の良い稜線歩きであった。兎岳山頂にたどり着くと、宿泊場所の兎岳避難小屋が眼下に見える。兎岳避難小屋は、外見はボロボロであったが、中は、リニューアルされたらしく、綺麗であった。ただし、入り口の戸は立て付けが悪く、しっかりと閉じなかった。また、昼間に温められたせいで、夜中に軋みがかなり鳴り響いた。
ちなみに、兎岳避難小屋に到着後、スマホの電波が入らなかったので、兎岳山頂に登り直し、電波を拾った。こんな山奥で、ドコモの回線だと4Gで、アンテナ4本だった。
全体的に特に問題なし。急降下の部分は、転倒・スリップ注意。
6日目: 最終日、ロングになってしまうので、3:00前にスタート。
ヘッドライトで、2時間歩き、前聖岳山頂へ。途中、痩せていたり、急登りだったりと、なかなか大変だったが、暗いうちに到着。だんだんと、空が明るくなってきたので、折角だから御来光を聖岳山頂で見ようと奥聖岳山頂までピストンして、時間を潰す。なかなか、風が強かったが、前聖岳と奥聖岳の間の比較的平坦な道の間で、岩陰に隠れてやり過ごした。
御来光の時間が近づいて、前聖岳山頂付近で、御来光。富士山と御来光を一緒に、拝むことができた。
前聖岳山頂から小聖岳までは、急降下して、稜線歩き。片側が切り立っているので、高度感があった。小聖岳山頂からは、下りてきた前聖岳方向が見え、なかなかの絶景だった。小聖岳山頂から少し下ると、緑がだんだんと増えてくる。背の高い木も出てきて、薊畑に着く。薊畑から下は、樹林帯に入り、ひたすら下り。膝に負担がかかったり、太ももの筋肉が痛く、辛かった。また、この区間は、樹林帯のなので、景色も見えず。
西沢渡に到着すると、ゴンドラがある沢渡り。今回は、水量があったものの、なんとか渡れる程度であったので、ゴンドラを使わずに、強引に渡った。西沢渡から便ヶ島までは、緩やかな下りの道をいくつかの橋を渡りながら進む。
便ヶ島にある聖光小屋は、台風の影響で道が崩れてしまっているため、休業中らしい。車で乗り付けられたらキャンプもできて良さそうな雰囲気なのに残念。
易老渡あたりからは、歩くペースが落ちてしまった。
易老渡から芝沢ゲート間は、道路が崩れたりしていて、歩行できない箇所あり。
山側に迂回路が作られていたが、道が無さそうな場所もあり、戻って、崩落した道に掛かっている梯子を昇降したが、歩くのもおぼつかない足で、非常に怖かった。
北又渡に車が置いてあったが、同行者に先行して貰い、芝沢ゲートまで迎えに来て貰った。
兎岳から前聖岳までは、痩せている部分や急登があり、滑落、スリップ注意。
前聖岳から小聖岳までは、切り立っている部分もあるので、滑落注意。
小聖岳から便ヶ島までは、長い下りで、転倒・スリップ注意。
縦走最終日で、疲れも出ていた為、注意箇所と思える部分が増えてしまっているかもしれない。
4日目に雨に降られた結果、最終日にしわ寄せがきてしまったが、なんとか怪我をすることも無く、無事下山ができた。
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