初冬の蝶ヶ岳〜常念岳〜大天井岳〜燕岳縦走!
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- GPS
- 58:55
- 距離
- 24.6km
- 登り
- 2,805m
- 下り
- 2,746m
コースタイム
■2日目 8:00 蝶ヶ岳ヒュッテ→8:50 蝶槍近くの三角点→10:05 2592mピーク 10:25→13:10 常念岳 14:00→15:15 常念小屋
■3日目6:15 常念小屋→8:15 東天井岳→9:25 大天荘 9:35→9:45 大天井岳 10:05→10:10 大天荘→10:40 分岐→12:45 大下りの頭→14:10 燕山荘 14:35→17:40 中房登山口
天候 | ■1日目(11/3) 快晴! ■2日目(11/4) 快晴! ■3日目(11/5) 晴れ後曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2012年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
登山口から15分ほど下ったところに3箇所に渡って駐車場あり。 一番上の駐車場に簡易トイレあり 登山口にもトイレあり ■三股登山口駐車場 広い駐車場あり。トイレあり |
コース状況/ 危険箇所等 |
■三股登山口〜蝶ヶ岳 特に危険箇所なし。 2012/11/3時点ではまめうち平より上で積雪あり。10cm〜20cnほど。 ■蝶ヶ岳〜常念岳 2012/11/4時点では稜線上に雪はないが、樹林帯は積雪あり。10cm〜20cmほど。 常念岳直下は岩稜帯のきつい登り。 ■常念岳〜常念小屋 常念岳からの北側の斜面は急な下り。 2012/11/4時点では路面が凍結しておりスリップに注意。 ■常念小屋〜大天井岳 特に危険箇所なし。 2012/11/5時点では稜線上に雪はない。 ■大天井岳〜燕山荘 大天井岳からの北側斜面は急な下り。 2012/11/5時点では積雪が深く(30cmほど)、滑落に注意。 為右衛門吊岩付近は積雪のためルート不明瞭。 ■燕山荘〜中房温泉登山口 2012/11/5時点では、第3ベンチより上は積雪と凍結。アイゼン必須。 |
予約できる山小屋 |
蝶ヶ岳ヒュッテ
|
写真
感想
ずっと槍ヶ岳の視線を感じながら歩いた北アルプスの縦走でした。
蝶ヶ岳〜常念岳〜大天井岳(おてんしょうだけ)〜燕岳(つばくろだけ)。
今年の夏に蝶ヶ岳〜常念岳を縦走し、常念岳の頂上から燕岳を方面を眺めて「来年はあっちへ縦走しよう」と思っていたのですが、10月中旬に山友達から「山小屋が締まる直前に北アルプスを縦走しませんか」というお誘いがあり、即決しました。
当初は2泊3日で蝶ヶ岳から餓鬼岳までを歩く大縦走の予定だったのですが、夏でも2泊では厳しい行程で、雪も降っているので「蝶ヶ岳〜燕岳にしよう」ということになりました。
小屋泊まりで荷物も少ないので山の上で鍋でもやろう、とまったりな計画。
10月末から11月頭にかけて北アルプスに雪が降ったようだったので、事前に山小屋に登山道の状況を確認。
稜線の雪は吹き飛ばされているけれど、樹林帯は雪が深く、融けた雪が凍って歩きにくいということ。
無理そうなら引き返す、あるいは常念岳から一の沢へ下山しよう、という心積もりで出発しました。
■1日目(11/3) 三股登山口〜蝶ヶ岳ヒュッテ
今回は友人の車と自分の車を中房と三股のそれぞれの駐車場に分けて停めておき、バスの時間やタクシーのお金を気にせず縦走する計画。
早朝6時に中房温泉登山口の駐車場で友人と合流。自分の車に乗り換えて三股に向かいます。
三股から蝶ヶ岳経由常念岳までは夏に自分が歩いたことがある道なので気楽な感じ。
荷物も夏より軽いし。
麓はカラマツの黄葉がとてもきれいです。
夏は「ゴジラの木」を見落としましたが、今回はバッチリ確認しました。
まめうち平あたりから雪が積もっていますが、アイゼンをつけるほどではなく。
ザックザックと今シーズン初の雪道歩き。
ほぼコースタイム通りに登ります。
そして、蝶ヶ岳に着くと!待ってました、槍ヶ岳、穂高の絶景です。
雪をまとってとてもきれい。
やや風が強くて寒いけれど、空気が澄んでいて美しいです。
営業日としては最終日になる蝶ヶ岳ヒュッテはほぼ満員。
晩ご飯は担いで登ってきた食材でキムチ鍋。
体が温まりました。
■2日目(11/4) 蝶ヶ岳ヒュッテ〜常念岳〜常念小屋
この日の行程は常念岳を超えて常念小屋まで。コースタイムでは5時間ほどなのでまったり。
朝、日の出前に起きて太陽が昇ってくるのを待ちます。
オレンジ色の光が槍・穂高の斜面を照らし、美しさも倍増。
朝ご飯を食べて常念岳への稜線を歩きます。
この日も快晴。しかも無風。
暖かいです。初冬の北アルプスの2500m〜2800mの稜線を歩いているとは思えない感じ。
ずっと左手に槍ヶ岳が見えていて、元気付けられます。
そして遠くには八ヶ岳、南アルプス、富士山も。
稜線には雪はないのでとても快適。
夏に雷鳥親子に会ったあたりで耳を澄ませてみましたが、今回は雷鳥さんには出会えませんでした。
樹林帯に入ると雪が積もっているので慎重に行く必要があります。
常念岳への登りはやはりしんどい。
でも、天気がよくガスって来る気配もないのでゆっくりと景色を眺めながら。
頂上からの景色はやはりいいね。
近くの山々、遠くの山々、自分たちが歩いてきた稜線、そしてこれから歩く稜線。
「あの山も登ったね、あの山はまだ登ってないね」とはしゃいでしまいます。
ここからだと大キレットの隙間から白山が見えるんですね。白山ももう白い化粧をまとっていました。
ハーモニカを演奏する登山者もいらっしゃって気分が盛り上がりました。
天気もよく、風もないので頂上でお昼ご飯。
ずっとここにいたい感じです。
常念岳からは急な斜面を下って常念小屋へ。
この斜面が凍りついていてかなり苦労しました。
やはり北側の斜面は要注意です。
常念小屋に到着するとまさに小屋閉めの真っ最中。
窓ガラスは外されていて板がはめられていたり、支柱で天井を支えていたり。
営業は前日で終了していましたが、この日までは小屋閉めのスタッフがいるので泊まれることを確認していました。
お客さんは自分たちの他におじさん二人。
今夜の晩ご飯はカレー鍋。
〆はやっぱりうどんで。
暖かい小屋でとても快適でした。
■3日目(11/5) 常念小屋〜大天上岳〜燕山荘〜中房温泉登山口
今回の山行で最終日が最も厳しい行程となってしまいました。
というのも、本来は2日目に大天井岳まで歩いて、大天荘あたりで止まるのが一番バランスが良かったのですが、この季節は大天井岳周辺の山小屋はクローズ。
したがって一気に常念小屋から中房まで下りなければならず、コースタイムは10時間ほど。
時間的に厳しいことは分かっていたので朝6時、日の出とともに出発。
この日も晴れ。風はありません。
もし悪天候、あるいは雪の状態が悪ければここから一の沢へ下ろうと思っていましたが、大丈夫そうなので迷わず大天井へ向かいます。
横通岳の斜面の水平歩道はとても気持ちがいい。
そして、この日も左手に槍が眺められます。
この2日間、ずっと背後から槍の視線を感じている気がしてドキドキしていました。
かなり快適に歩き、コースタイムどおりに大天上岳に到着。
やっぱり山頂からの景色はいいね。
立山、剱岳がかっこいい。白馬の山も白い。
そして、まだ自分が足を踏み入れていない双六、鷲羽、水晶あたり山々に憧れます。
ちょっと休んで大天井岳から下り始めるのですが、この斜面でかなり難儀。
急斜面な上に雪が深く、かなり危険。
アイゼンを装着して慎重に下ります。
ちょっとした岩場を越えてしばらくは快適な稜線の道なのですが、為右衛門吊岩のあたりで再び雪が深くなり、道が消えました。
夏にここを歩いたことのある友人に先導してもらい、なんとかこの危険地帯を通過。
大下りの頭まで来たときはかなりホッとしました。
これまで3日間、快適にダベりながら歩いていたのですが、ここはさすがに真剣になりました。
ここから燕山荘まではあと1時間ほどなのですが、雪道を歩いてきてさすがに疲れが出てきたのかペースが上がらず。
結局、予定より2時間ほど遅れて14時過ぎに燕山荘に到着しました。
さすがにこの時間になれば日没時間が気になります。この季節の日没は17時ぐらい。
燕岳を往復すると1時間ほどかかるので、今回は燕岳ピークは断念。
燕山荘から中房まではコースタイムで2時間50分。
夏に来たときは2時間半ほどで余裕で下りることができたので「ギリギリ日没に間に合うか」と思っていたのですが、燕山荘からの中房への下りも雪が積もり、しかもところどころ凍っていて、アイゼンを装着せざるを得ず、ペースは上がりませんでした。
第2ベンチあたりまで下ったところで日没。
ヘッドライトを点けて、下山完了したの17時40分。
やはり知っている道とはいえ、夜に山道を歩くのは怖かったですね。
3日間お天気に恵まれ、友人と楽しい話ができ、最高の景色を眺めることができ、雪道も歩け、おいしいご飯も食べることができて最高の山行になりました。
今年は海外の山も含め40回ぐらい山に登っていますが、今年一番の山行になったと思います。
反省点としては、やはり最終日の行程がキツすぎたこと。全行程約24kmのうち14kmほどを最終日1日で歩きました。
普段、自分としてはテント泊装備(18kgほど)でコースタイム通り、日帰り装備であればコースタイムの70%ぐらいで歩いているのですが、このシーズンは荷物が軽くてもコースタイム通りに行かないことを認識しておく必要があります。
稜線や南側の斜面は積雪や凍結はないけれど、北側の斜面や樹林帯は雪があります。
そして、雪も中途半端な状態で、岩が露出してるので、よりコンディションが悪いです。
楽しさとともに、いろいろ教訓を得た山行でした。
gucci1212さま
常念山頂で遭ってますね。こちらも二人でした。
三股駐車場から常念ピストンしてました。
涙してた単独女性いましたよね?
あの気持ちもわかる、そんない〜つまでも山頂でのんびりしたいひと時でした。
ツイッターもフォローさせていただいてまーす。
また、どこかでー。
osanpoさま
ちょうど常念岳の山頂でお会いしていますね(^_^)
ピンクの服を着た女性が涙を流していらっしゃいましたね。
本当に最高の景色でした。
こちらはまったりと山頂で1時間ぐらいお昼ご飯を食べていました。
ほんと、お天気も良く、景色は最高で、風もなかったので、ずっとあの山頂に留まっていたかったですね
またどこかでお会いできたらいいですね〜
初めて見ましたー
ほんとにゴジラw
素敵な山の写真いっぱいあるのに、そのインパクトに押されてしまいました。。。
しかし、北ア縦走はやっぱりいいですね
ボリューム満載、見どころ満載です!!
ゴジラの木、かっこいいでしょ〜
夏に登ったときもこの木の存在を知っていたのですが、ずっと下を向いて登っていたので見落としました。
今回はしっかり上を向いて歩いたので、ちゃんと遭遇できました。
うん、蝶〜常念〜大天井〜燕の縦走はとても快適!
来年は槍・穂高の縦走をやりたいね!!
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