焼岳北峰〜西穂高岳 中尾から旧ボッカ道
- GPS
- 14:09
- 距離
- 23.0km
- 登り
- 2,598m
- 下り
- 2,441m
コースタイム
- 山行
- 12:31
- 休憩
- 1:38
- 合計
- 14:09
天候 | 曇り一時小雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
■中尾温泉登山口〜焼岳北峰【登行】 ・1240mの分岐は登山道が崩落している様子なので左の林道を歩いた。 ・割谷の渡渉は1400mの堰堤下付近で可能。 ・中尾峠手前の台地は踏み痕多数あり。視界不良時はGPSに頼った。 ■焼岳北峰〜中尾峠【下降】 ・焼岳北峰直下の下降はスリップに気を付けた。 ■中尾峠〜西穂山荘【登行】 ・アップダウンの連続で地味につらい。 ■西穂山荘〜西穂独標【登行】 ・独標直下岩場の急登は、手足掛かりがしっかりあるので3点指示の基本を忠実に。 ※独標への取付きから西穂高岳までのルートは、ハイキング気分なら止めた方が無難と思う。 ■西穂独標〜西穂高岳【登行】 ・独標からの下降、痩せ尾根、10峰への登行は見た目ほど難しさはない。 ・9峰の巻きトラバースで一部スタンスが広いヶ所あり。 ・7峰に鎖場があるが、足掛かりもよく使用しなくても行ける。 ・チャンピオンピークまでの岩ゴロは浮石多い。落石に気を付ける。 ・西穂高岳直下にザレガレ急登あり。スリップ、落石注意。 ・西穂高岳最終直下岩場に一枚岩あり。 ■西穂高岳〜西穂山荘【下降】 ※登行時に下降を念頭に置き要所要所振り返りイメージしておくと下降時に安心できる。 ・一枚岩を含む数メートルの足掛かりのきっかけがつかみにくいかも。 ・独標を過ぎて丸山までのガレは駆け足で。 ■西穂山荘〜旧ボッカ道分岐【下降】 ・特に危険個所はない。 ■旧ボッカ道分岐〜白樺平駅【下降】 ・右下方に傾斜している箇所多数あり。 ・刈払いした熊笹に地面がない箇所もある。ストックで確認しながら進んだ。 ・沢の渡渉、涸れ沢を含め沢沿い歩きあり。降雨後は危険かもしれない。 |
写真
感想
仲間が新穂高ロープウェイを利用して西穂独標へ行くとの事で、中尾登山口で降ろしてもらい焼岳北峰から西穂高岳を目指し旧ボッカ道で下山するプランとした。
気温はやや高めなのか寒さを感じない1時30分過ぎに中尾登山口から焼岳北峰を目指し元気よくスタートです。
林道を歩き1240mで分岐を登山道方面に少し進むと、崩落している様子なので引き返して林道で高度を稼ぐ。1400mの堰堤下で割谷の渡渉は飛び石3歩で完了。
その先やや崩落しているが左岸に登り上げ、林道終点から登山道に取付き急登となる。登山道は狭くスライドする時は気を使いそうだ。まぁこんな時間だからスライドする事はないと思うが。。。
1940mの秀綱神社で少し開けたので小休止、防風対策でカッパの上着を着込む。5分も歩けば焼岳小屋方面との分岐になり右の焼岳方面に進む。中尾峠手前からガスが出てきて視界は5m程度。中尾峠の台地には踏み痕が多数ありGPSで確認しながら、踏み痕とペンキマークを探し焼岳北峰山頂を目指す。風向きの関係か硫黄臭が結構ある。山体自体も熱を帯びているのだろう床暖房のように足元から暖かい。溶岩ドームの下から巻くように岩を登ると僅かの間ガスが切れ、月が出て焼岳南峰のシルエットが見えた。
焼岳北峰山頂登頂〜。
山頂はガスガスのうえ硫黄臭と風で寒い。標柱の写真を採ったらピンポンダッシュで焼岳北峰から退散。今度は明るい時に登りましょう。
下降もGPSを確認しながら慎重に。中尾峠の手前で雨がパラついてきたので、峠の分岐でカッパズボンを履く。
アッという間に焼岳小屋に到着。一旦、小屋の前を通過して新中尾峠方面に進み峠沢を見に行く。エネ補給を兼ね冬季にスキーで滑れるか確認する。
雨が止みカッパの上下を脱ぎ、小屋方面に引き返したら割谷山を経由して西穂山荘を目指す。
西穂山荘までは、地味な下りと急登を約2時間繰り返す。途中で「また下りかよ〜」と独り言を連発する。ガスで視界も無いので集中力の持続がこの区間の核心だった。
ひたすら歩を進め上高地方面との分岐を左へ行き、急登を登り上げたら西穂山荘に到着。仲間からLINEで、しらかば平8時15分発のロープウェーに乗るとの事。まだ8時5分なので、エネ補給をしたらストックを山荘にデポし、先行して西穂高岳を目指す。
大きめの岩ゴロからハイマツ帯を登り上げ難なく丸山到着。更にガレとハイマツ帯を進んで行き階段を登って行くと急登となる。岩場はペンキマークを手掛かりに進んで行く。
西穂独標登頂〜。
貸し切り自撮りをする。ガスガスで眺望はない。
さぁ西穂高岳を目指しますか。
独標から急下降になるが手足掛かりはしっかりしている。先の岩峰を巻き上げて登って行く。9峰を回り込んだ先で一部スタンスが広い箇所がある。足を一歩を踏み出したが、その先の足の運びを上手くイメージが出来ず一旦戻り、出す足を変えてリトライしたらスムーズにクリア出来た。ピラミッドピークまでは緩い登りだ。
ピラミッドピーク登頂〜。
相変わらず眺望はないので、高度感を感じず恐怖感もない。
岩を登っていたらハイマツとの境にライチョウが四羽いた。全く逃げずにモデルとなってくれた。7峰の巻き道にはステンレスの新しい鎖が設置されていた。6〜3峰は巻き道で急登下降はない。
2峰で雨がパラついたので撤退する事も考えたが、もう少し進んでみよう。雨は継続しなかったので山頂を目指す。山頂直下急登の一枚岩手前で下山者2名とスライドとなった。自分の方に退避スペースがあったので先に下りてもらう。1名は手足掛かりに難儀しながらも攻略したが、後続は足掛かりのきっかけが掴めないのか降りられない。暫くすると先に登ってくれとの事なので退避中にイメージしていた通りに手足を動かし、落石を起こさないよう慎重に登り無事クリア。下降時のイメージもしておいたので帰りも安心して行ける。
西穂高岳登頂〜。
残念ながら眺望は無しよ。
こちらも貸し切り自撮りをして滞在10分。雨が降りだす前にさっさと降りよう。
下降は登行時にイメージした通りにクリアする事ができた。下降開始から10分程度で周囲のガスが切れだした。
これは神様のご褒美か。ボーナスステージ突入だ。
独標までの峰々がよく見え、皆さん立ち止まり写真撮影をしているようだ。笠ヶ岳方面は山頂のガスが切れないのが残念だが。。。暫くすると山体はガスに包まれたが頭だけひょっこり。
この後はカメラをザックに仕舞わず、西穂山荘に降りるまでパシャパシャし続けた。前穂、吊尾根も見ることが出来た。
途中仲間から独標手前で撤退の連絡が入る。ミニキッズの独標登頂は難しいだろうから賢明な判断だと思う。キッズは一人でも行くと言ったらしいが、一人では危険です。キッズは独標に行けず涙を流したらしい。まだ自分の力だけでは手の届かない事が有る事を知るのは、手の届いた事を知るより大切な経験です。一緒に旧ボッカ道を降りている最中にキッズとのおしゃべりで、登山の経験を重ねたら西穂に登らせてあげるよと約束した。
無性にお腹が減ったので下降時はチャンピオンピーク、ピラミッドピーク、丸山の全てをスルーして西穂山荘のラーメンを目指す。
写真をパシャパシャしながらも西穂山頂から1時間50分弱で山荘に到着。もぅお腹ペコペコです。西穂ラーメン醤油をアッという間に平らげてしまった。食べてる最中から雨がポツポツ降り出してきたのでカッパを着込み、ストックをピックアップしたら下山開始。
ロープウェイ方面に進み途中で雨が止んだのでカッパを脱ぐ。30分程で旧ボッカ道との分岐となり右の旧ボッカ道方面へ進む。
登山道は良く刈払いされているが、熊笹の茎が登山道に残っていて急下降では滑る。出だしは狭いトラバース道で右手斜面方向に傾いているヶ所も多い。一見地面かと思うが斜面に熊笹が寄せてあるだけの所もあるのでストックで確認しながら進む。崩落地のトラバースには補助ロープが張られている所もあるので拠り所にする。トラバース道が終わるとロープが張られた沢床に降りる。沢沿いの登山道や涸れ沢も含め何度か渡渉をするので、降雨後に増水した時は非常に危険だ。暫くして西穂平の緩斜面になり癒しの森の雰囲気だ。森を抜けると登山道終点となり今度は舗装された林道歩きとなる。この林道歩きが疲れた足をガリガリ削り最後は右ひざが痛くなってきた。西穂山荘からロープウェイしらかば平駅まで2時間20分で降りてきて無事下山。
行動時間14時間、累積標高2400m お疲れさまでした。
この後、駐車場までアルバイト歩行20分。。。やりきった。
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