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Yamareco

記録ID: 2654
全員に公開
沢登り
尾瀬・奥利根

米子沢〜巻機山〜上トトンボ沢下降〜ブサノ裏沢左俣

2007年09月22日(土) ~ 2007年09月24日(月)
 - 拍手
GPS
49:05
距離
19.8km
登り
2,263m
下り
2,197m

コースタイム

9/22
7:20 桜坂駐車場出発
8:10〜8:16 米子沢入渓(F1手前 ガチャ装着)
9:17〜9:28 12mスダレ状滝下
10:39〜10:56 大ナメ下
11:55〜12:15 巻機山避難小屋
12:33 巻機山山頂
13:24〜13:39 上トトンボ沢源頭部(風這)
17:00     上トトンボ沢1230m地点(幕営)
20:00     就寝

9/23
7:01 出発〜ブサノ裏沢出合に向け尾根を横断
8:10 〜 8:35 ブサノ裏沢出合
10:30〜10:50 20m滝下
13:50     左俣水枯れ
15:45     巻機山と米子頭山間の登山道
16:08     巻機山避難小屋(小屋泊)

9/24
5:56 出発
6:45〜6:55  6合5尺
7:31〜7:52  5合目
8:25     桜坂駐車場
天候 9/22 晴時々曇 夕方小雨
9/23 曇時々小雨
9/24 曇のち晴
過去天気図(気象庁) 2007年09月の天気図
アクセス
コース状況/
危険箇所等
■駐車場
  巻機山井戸尾根登山口の桜坂駐車場(50台くらい。一日500円)
  まだ紅葉のハイシーズン前か朝になってもいくらか空きがあった。
  駐車場手前に、トイレ、水道あり。駐車場内に登山ポストあり。

■米子沢(遡行グレード2級)
  過去5回遡行した中で一番水量が少なく楽であった。
  他パーティは我々以外に沢慣れした4人PTと単独者のみ。
  ルートはすべて頭に入っていたので今回もロープ使わず。
  奥の二俣から右俣は植生保護のため立入禁止ロープが張ってある。
  右俣に行きたかったが立場上通例の左俣に上がる。

■牛ケ岳〜上トトンボ沢(遡行グレード1級上)
  牛ケ岳直下から右側(三ツ石山方面)に見える池塘まで踏み跡あり。
  そこから風這(コル)までは腰程度の笹藪漕ぎ。
  約20分で風這に着き、奥利根側の沢状目指して下る。
  次第に笹藪の高さが肩くらいになる。
  斜度が出たあたりでいきなり藪の中に窪状が始まる。
  両岸から覆い被さる藪を掻き分けながら窪を下ると
  ようやく開けたゴーロ状となり水流がわき出している。
  (ここの水は冷たくておいしかった)
  小滝が現れ始めるがひとつだけ懸垂を要する小滝がある。
  ブッシュに残置スリングがかかっていたので利用させてもらう。
  しばらく下ると25mナメ状大滝。左岸側ブッシュとのコンタクトライン沿い
  にフリーで降りられた。
  その後、数mの小滝を幾つかクライムダウンし続けると
  オーバーハング気味の15m滝に突き当たる。
  ここは落ち口左岸のブッシュに掛かっていた捨て縄を支点に懸垂下降する。
  懸垂中に雨が降り出したので、しばらく降りた右岸の少し開けた場所で
  タープを張った。(標高1250-1230m辺り)
  焚き火ができなかったので少々寒かった。

■ブサノ裏沢左俣(遡行グレード2級上)
  上トトンボ沢1230mあたりで幕営し時間ロスしたため
  1200mあたりからブサノ裏沢出合方向を目指して
  上トトンボとブサノ裏の中間小尾根をショートカットした。
  行くべき方向をコンパスで確認しながら
  二重山稜になっているそれほど高低差のない尾根を
  少しの藪漕ぎで抜ける。
  ブサノ裏沢出合の50mほど上流に出たが
  斜度がきついため、ブッシュに捨て縄を掛け懸垂下降で
  ブサノ裏沢に降り立つ。
  すぐに5mCS滝。右側の岩の間を空身フリーで登り、ザックを引き上げた。
  (卦蘢度)
  5m滝が3つ続く連瀑は左岸から2つほど高巻く。
  3つまとめて巻いた方がよかった。
  ゴーロ帯と小滝を越えていくと見事な20m以上の滝。
  右岸のハング壁からも細い滝状になっている。
  左岸の草付スラブ状を上部のブッシュ目がけて高巻く。
  ブッシュまで登り落ち口に向かってトラバースし
  50mロープが一杯になった所までFIXロープを張る。
  (掘歡度)
  その後の10m滝も直登は厳しそうで、右岸のバンドが幾つか走った
  壁を登るが、上部のバランスがやや不安定なので
  上部のブッシュを支点にロープを出した。(掘棔
  二俣は距離の短そうな左俣へ歩を進める。
  右俣も左俣も想像していたよりもぐんぐん開けた明るい滝で
  高度を上げているのが遠望できた。
  左俣の10m幅広滝は右岸草原状の急斜面から高巻くが
  途中隠れた岩に進路を塞がれたり結構きつかった。
  しばらく登るといきなり水涸れ。
  ここから狭い窪状になり、次第に急勾配の草原状。
  60度以上になってきたので、滑る足を何とか騙しながら
  右側へ数十mトラバース。
  一旦開けたガレ沢に出て、これをトレースするが
  両岸からボサが被さってきて、なかなか進まなかった。
  これなら沢状を離れた方がマシと、左側の濃密な藪漕ぎをしばらくすれば
  ようやく斜度も落ちてきて、背の低い草原状になり
  巻機山と米子頭山の中間尾根道に出た。
  しかしこの道も巻機山手前でいきなり笹藪に部分的に消失する。
  約50mの笹藪漕ぎを越えれば再び明瞭な登山道に出て
  ひと登りで巻機山に出た。
ファイル
非公開 2654.xls
計画書
(更新時刻:2010/07/28 08:54)
まずは米子沢に入渓。左岸林道から入り、ゴーロ帯を行く。
2007年09月24日 20:15撮影 by  DMC-FX07, Panasonic
9/24 20:15
まずは米子沢に入渓。左岸林道から入り、ゴーロ帯を行く。
F1手前で沢装備
2007年09月24日 20:15撮影 by  DMC-FX07, Panasonic
9/24 20:15
F1手前で沢装備
40m大滝は右岸から大きく高巻く
2007年09月24日 20:15撮影 by  DMC-FX07, Panasonic
9/24 20:15
40m大滝は右岸から大きく高巻く
すだれ状の滝
2007年09月24日 20:15撮影 by  DMC-FX07, Panasonic
9/24 20:15
すだれ状の滝
米子沢ゴルジュの入口。ここは中間尾根の踏み跡に登らず、左側本流ゴルジュに入る。
2007年09月24日 20:15撮影 by  DMC-FX07, Panasonic
9/24 20:15
米子沢ゴルジュの入口。ここは中間尾根の踏み跡に登らず、左側本流ゴルジュに入る。
ゴルジュ内の滝。左のコーナー沿いに登る。
2007年09月24日 20:15撮影 by  DMC-FX07, Panasonic
9/24 20:15
ゴルジュ内の滝。左のコーナー沿いに登る。
フリーでどんどん登る
2007年09月24日 20:16撮影 by  DMC-FX07, Panasonic
9/24 20:16
フリーでどんどん登る
ゴルジュ最狭部の5m滝は左岸バンドを高巻く
2007年09月24日 20:16撮影 by  DMC-FX07, Panasonic
9/24 20:16
ゴルジュ最狭部の5m滝は左岸バンドを高巻く
ゴルジュ出口の15m滝も左岸を容易に登る
2007年09月24日 20:16撮影 by  DMC-FX07, Panasonic
9/24 20:16
ゴルジュ出口の15m滝も左岸を容易に登る
大ナメ手前の2段滝上段は右岸カンテから巻く
2007年09月24日 20:16撮影 by  DMC-FX07, Panasonic
9/24 20:16
大ナメ手前の2段滝上段は右岸カンテから巻く
大ナメ最初の滝は右岸を斜上する(中間部に残置あり)
2007年09月24日 20:16撮影 by  DMC-FX07, Panasonic
9/24 20:16
大ナメ最初の滝は右岸を斜上する(中間部に残置あり)
大ナメ〜
2007年09月24日 20:16撮影 by  DMC-FX07, Panasonic
9/24 20:16
大ナメ〜
大ナメ〜〜
2007年09月24日 20:16撮影 by  DMC-FX07, Panasonic
9/24 20:16
大ナメ〜〜
大ナメを振り返る
2007年09月24日 20:16撮影 by  DMC-FX07, Panasonic
9/24 20:16
大ナメを振り返る
二俣。右俣は入渓禁止。
2007年09月24日 20:16撮影 by  DMC-FX07, Panasonic
9/24 20:16
二俣。右俣は入渓禁止。
池塘に映る巻機山
2007年09月24日 20:17撮影 by  DMC-FX07, Panasonic
9/24 20:17
池塘に映る巻機山
巻機山頂上付近の池塘
2007年09月24日 20:17撮影 by  DMC-FX07, Panasonic
9/24 20:17
巻機山頂上付近の池塘
牛ケ岳頂上直下から小沢岳に続く稜線。池塘付近まで踏み跡がある。
2007年09月24日 20:17撮影 by  DMC-FX07, Panasonic
9/24 20:17
牛ケ岳頂上直下から小沢岳に続く稜線。池塘付近まで踏み跡がある。
風這(峠)に向かい腰ほどの笹藪を掻き分け下る
2007年09月24日 20:17撮影 by  DMC-FX07, Panasonic
9/24 20:17
風這(峠)に向かい腰ほどの笹藪を掻き分け下る
風這から更に笹を漕いで奥利根方面へ向け下ると、次第に窪状になり、上トトンボ沢に出る。しばらく下ると4mほどの滝が出たので、ここは懸垂で下る。ブッシュに残置スリングがあった。
2007年09月24日 20:17撮影 by  DMC-FX07, Panasonic
9/24 20:17
風這から更に笹を漕いで奥利根方面へ向け下ると、次第に窪状になり、上トトンボ沢に出る。しばらく下ると4mほどの滝が出たので、ここは懸垂で下る。ブッシュに残置スリングがあった。
上トトンボ25m大滝はスラブ状滝で左岸からフリーでクライムダウン可能。
2007年09月24日 20:17撮影 by  DMC-FX07, Panasonic
9/24 20:17
上トトンボ25m大滝はスラブ状滝で左岸からフリーでクライムダウン可能。
上トトンボ下降中
2007年09月24日 20:18撮影 by  DMC-FX07, Panasonic
9/24 20:18
上トトンボ下降中
2日目。上トトンボ沢1200m地点からブサノ裏沢に向かい尾根を横断してショートカットし出合すぐ上に懸垂で降りる。写真はすぐ上にあるCS滝。右側大岩の間を越える。
2007年09月24日 20:18撮影 by  DMC-FX07, Panasonic
9/24 20:18
2日目。上トトンボ沢1200m地点からブサノ裏沢に向かい尾根を横断してショートカットし出合すぐ上に懸垂で降りる。写真はすぐ上にあるCS滝。右側大岩の間を越える。
ブサの裏沢20m滝。左岸から高巻いた。
2007年09月24日 20:18撮影 by  DMC-FX07, Panasonic
9/24 20:18
ブサの裏沢20m滝。左岸から高巻いた。
20m滝左岸の高巻いた草付きスラブとブッシュ帯
2007年09月24日 20:18撮影 by  DMC-FX07, Panasonic
9/24 20:18
20m滝左岸の高巻いた草付きスラブとブッシュ帯
20m滝高巻き途中から下を眺める
2007年09月24日 20:18撮影 by  DMC-FX07, Panasonic
9/24 20:18
20m滝高巻き途中から下を眺める
20m高巻き終了点から振り返る
2007年09月24日 20:18撮影 by  DMC-FX07, Panasonic
9/24 20:18
20m高巻き終了点から振り返る
同上
2007年09月24日 20:18撮影 by  DMC-FX07, Panasonic
9/24 20:18
同上
桜坂駐車場に到着
2007年09月24日 20:18撮影 by  DMC-FX07, Panasonic
9/24 20:18
桜坂駐車場に到着
おまけの遡行図。
おまけの遡行図。
ブサの裏沢左俣遡行図。
ブサの裏沢左俣遡行図。

感想

奥利根の中でもアプローチが容易ではない奈良沢川水系。
幾つかの沢の会がそうしているように、今回は通い慣れた米子沢を遡り
巻機山を越えて比較的容易であるとされる上トトンボ沢を下降する
アプローチを採ってみた。
 *トトンボ:イタドリという背の高い植物の現地での呼び方らしい。
       名前の通り中流部からイタドリが群生していた。

米子沢は今回で5回目。今まで遡行した中で一番水量が細く楽に登れた。
例によって左岸の林道から入渓。すれ違った地元の方から十分注意してよ、
と声を掛けられる。相変わらず初心者の事故が多いようだ。
F1手前で装備を準備し、ナメ沢の二俣から真ん中の踏み跡を追って
大滝2段40mを右岸から大きく高巻く。
続く滝も左端右端と登り、ゴルジュ帯も左岸通しに抜けて
2つの10m滝を右岸から小さく巻き気味に登ればいよいよ大ナメ。
久し振りに青い空に映えた大ナメは実に見事であった。
二俣を左に行きいつも群生している木イチゴを楽しみにしていたのだが
今年はまったく不作であった。
避難小屋経由で巻機山を通り、牛ケ岳頂上直下から三ツ石山方面の笹藪を下る。
風這までの笹藪は腰から胸程度で快適に下れた。

(続きは後日・・・)

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