紅葉の越後四山
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- GPS
- 37:16
- 距離
- 59.9km
- 登り
- 5,425m
- 下り
- 5,292m
コースタイム
- 山行
- 11:57
- 休憩
- 2:45
- 合計
- 14:42
- 山行
- 10:24
- 休憩
- 1:21
- 合計
- 11:45
- 山行
- 8:36
- 休憩
- 1:58
- 合計
- 10:34
天候 | 10/18:晴れのち曇り 10/19:曇り(夜中に小雨) 10/20:曇りのち晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2020年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
帰りも浦佐駅まで歩く予定だったが、大倉里宮の坂本神社で偶然お会いした地元の方のご厚意に甘えて車で送っていただいた。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所: <十二平登山口〜グシガハナの急登区間> 急勾配の細尾根。標高差1150mで水平距離を約1550mとして計算すると勾配は約36度(宅地造成規制法によれば、地表面が水平面に対し30度を超える角度をなす土地は崖と見なされている)。ちなみに、札幌の大倉山ジャンプ台の助走路の最大斜度が35度。 足場もよくなく、ここで転んだら大変危険なため、木々を掴んで上り下りすることになる。 <中ノ岳〜兎岳区間> 今年はコロナの影響で刈り払いがされず、笹ヤブ区間となっている。雨の後には足元がぬかるんでいて見えず、木の根や岩や泥が邪魔して転倒する可能性がある。 <中ノ岳〜五竜岳の破線区間> 急斜面を木々を掴みながら上り下りすることになる。アップダウンが多く、鎖場や痩せ尾根も一部あるため、慎重に歩く必要がある。 体力と集中力が十分にある前半に通過することをおすすめする。 <八海山八ッ峰区間> 鎖以外に岩峰を登る手段はないため、グリップのあるグローブと靴を履くこと。自信のない人は迂回路へ。 水場: ゞ陲両屋の湧水 中ノ岳避難小屋のタンクに貯められた雨水 4倉山と源蔵山の鞍部にある陽の水(湧水) ゃ雲遏蔽罐粒戞砲凌緇 ャ雲遏僻海山の女人堂付近)の水場 |
その他周辺情報 | 食事処: 浦佐駅西口にある味処えづみや(地元の方のおすすめ)。味よし量多しのため下山後の食事に最適。 酒屋: 浦佐駅西口にある金田屋酒店。八海山をはじめ魚沼のお酒を数多く取り揃えている。珍しいお酒もかなり置いている。魚沼の日本酒をぜひお土産に! 最終コンビニ: セブンイレブン 中越大和北里通り店 |
写真
感想
タイミングが合ったため、以前から紅葉時期に歩きたかった越後四山を訪れることにした。しかし、コロナの影響で今年の泊まり山行はこれが初めてであったため、体力的に余裕を持たせた計画とした。
初日に北ノ又川源流周辺の紅葉も見頃であることを確認できたため、当初の予定通り荒沢岳も含めた越後四山めぐりとなった。
浦佐駅から千之沢小屋まで徒歩で向かっていると、夜空の雲が取れ次々と星たちが顔を覗かせ始める。よい1日となりそうだ。闇夜の千之沢小屋に着き、ここで仮眠を取ろうとしたが、予想外にも2階は施錠されていた。この辺は谷間なので外は寒い。しかたなく1階のトイレエリアの空いたスペースに木の細板を数枚敷きその上で2時間程仮眠したが、案の定よく眠れなかった。
5時前に起き出発の準備をしていると、地元のおばさんと思われる人が用を足しに入ってきてお互いビックリした。話をすると日帰りで駒ヶ岳を往復するとのこと。実線ルートとはいえ、こんな時期に気合が入った人だと思った。
小屋を出発し登山口までガッタガタで所々水浸し(洗い越し)の林道を歩く。春先の水無渓谷には物凄い規模の残雪があると聞いているので、その時期にはデトノアイソメ辺りまでスキーでお散歩してみたい。今回は残雪がないゼロベースの景色を見れたため、春先の残雪の風景を見た時にそのギャップにきっと驚かされるに違いない。山の方に目を向けると、グシガハナや駒ヶ岳、オカメノゾキの稜線が見え、気持ちが昂る。
ほどなくして登山口に着き、グシガハナまで続く極楽尾根に足を踏み入れた。登り始めて早々に心拍数が跳ね上がった。しかし、対岸の八海山の八ッ峰が終始背中を押してくれる、凄まじいけど素晴らしい尾根。石抱橋や枝折峠起点の駒ヶ岳ルートに比べるとまさに天国と地獄。極楽尾根こそ日本三大急登に相応しい。好きです、極楽尾根。
グシガハナに着くと目の前には裏越後三山(あなこ)、振り返れば八海山と浦佐駅から歩いてきた道が見え、感動も一入。中ノ岳〜五竜岳間の破線尾根の全景も確認できた。さて、まずは主稜線に合流し駒ヶ岳へ。山頂が近づくと枝折峠から登ってきた人でごった返していた。そういえば無雪期の駒は初だった。山頂でさっとブランチを摂り、今夜のホテル・中ノ岳避難小屋に向かった。
中ノ岳への稜線では東側の沢に広がる紅葉がステキだった。途中で裏越後三山縦走をしている人に数回会った。本日は天気が良いからね。ガスに巻かれながらも初日のホテルに到着した。日曜日ということで客は数名。
2日目は荒沢岳往復。前日に遠くから見えていた兎岳〜荒沢岳間の斜面に広がる紅葉を拝みに行った。曇り空のもと、ホテルに泊まっていた人と兎岳まで歩いた。日の出がちょろっと見えたが、その後は終始曇りであった。
笹薮区間については、お互い藪こぎに慣れていたため、特に苦労はしなかった。それほど高密度ではなかったため、普通の登山者でも足元に注意すれば十分通過できる区間だ。兎岳直前で見かけた、猛禽類に首を喰われた小動物の死体はかなりショッキングだった。
兎岳で同行者と別れてからは最後まで誰にも会わず、かなり贅沢な深山の散歩となった。荒沢岳〜兎岳の縦走路はしっかり整備されていて歩きやすいが、小さいアップダウンが多く体力をジワジワ削られるので要注意。不安な人は水場もある杜夢平でテントで1泊するといいと思う。この縦走路では東側の沢にステキな紅葉が広がっている。次回はぜひ快晴の日に歩きたい。
最終日は八海山の大倉口里宮まで。早朝外に出ると小雨が降っており、客は皆落胆していた。天気図では晴れのはずだったのだが。エスケープルートに変更する者、予定通りのルートに向かう者、人それぞれの選択をして小屋を発って行った。
私はまず祓川辺りまで歩いてみて路面の状態を確認しに行くことにした。驚いたことに、祓川に下る途中でガスが抜け始めた。路面も祓川辺りまで下りるとたいして濡れていなかった。どうやら昨夜上の方で小雨は短い時間しか降っていなかったようだ。
天気は快晴に向かい、風もなく撤退する理由は見当たらない。
その後は、紅葉に彩られたスリリングな破線稜線と存在感マックスの八ッ峰を存分に楽しみ、大倉口までの道を夢中で駆け下りていた。思い返してみれば、この上ない好条件の日だった。後は駅まで走って帰るだけ。
その前に少し休んで坂本神社に所用で来ていた地元の方と話をしていたら、なんとありがたいことに駅まで車で送っていただけることになった。
この場をお借りして、この方のご厚意に感謝申し上げます。
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