谷川岳&万太郎山(厳冬期の赤谷川源流ルートはいろいろと過酷でした)
- GPS
- 18:31
- 距離
- 23.1km
- 登り
- 2,043m
- 下り
- 2,172m
コースタイム
- 山行
- 10:10
- 休憩
- 0:42
- 合計
- 10:52
天候 | 快晴のち夕方近くになって少しガス |
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過去天気図(気象庁) | 2021年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
主脈稜線上は雪が落ち着いてなくて、踏み抜き多発。クラックも多くてその上に雪が被さってて見えないので危険。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
予備手袋
防寒着
バラクラバ
着替え
ブーツ
ザック
ビーコン
スコップ
ゾンデ
地図(地形図)
コンパス
計画書
ヘッドランプ
GPS
日焼け止め
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ストック
カメラ
ビンディング
スキー板
シール
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感想
ようやく週末に晴れマークが出たので谷川へ。せっかく行くからにはガッツリ楽しめるロングルートってことで赤谷川源流をチョイス。最後の最後(大穴交差点)まで朝日岳にしようか迷った。
ロープウェイの運行開始が9時とのことなので田尻沢コースを登っていく。40分ちょいでゲレンデ着。谷川岳や白毛門が真っ白に輝いて綺麗♪そのまま天神尾根を登る。ロープウェイ始発組より20分ばかり早くスタートを切れた。先行者はちらほらいる模様で大斜面〜西黒沢にシュプールが数本見える。雪質は登りやすくシールのまま山頂まで行けた。山頂からの眺めは抜群。ここまでは気分ルンルン。
シールを外して中ゴー尾根分岐まで無理矢理スキーで降りる。ガリガリなので楽しくはない。ここからが地獄の始まりでした。分岐から先は尾根が細かったりプチ岩場があったりでスキーでは危険。実際に前回歩いた時もシートラでした。でも稜線上は雪が落ち着いてなくて、踏み抜き多発。一歩一歩が太腿まで埋まるので体力は消耗するし時間がかかる。稜線の南側は雪の被さったクラックがそこかしこにあって危険過ぎ。実際に1回落ちてしまい腰まで埋まってしまった。深さ数メートルあり、ほんとヤバい。そんなわけで仕方なく踏み抜きの方を選んだ。肩の小屋から2時間半かけてようやくオジカ沢ノ頭。
お待ちかねの赤谷川源頭部を滑る!斜度は緩やかなスロープで滑っていく程に俎山稜が近づいてきてそのスケールの大きさに圧倒される。最高なパウダーで浮遊感抜群。滑りが楽しいのはほんの一瞬で終わり、後は万太郎山取り付きまでトラバース気味に赤谷川をダラダラ滑走。ここの景色はお気に入り。
川が左に曲がり始めたところでそれらしい尾根を見つけたので取り付く。ここから標高差500mの登り返しだ。しばらくして登っている方角が変わっていることに気が付いた。なんか真北に進んでるんですけど(・_・;)ってよく見たらもう一本先に正規の尾根があるじゃないですか!上部に笹付きの斜面もあって前回登った記憶がある。厳冬期は笹も隠れちゃうのかなーなんて思ったのが間違いでした。もう既に結構登っちゃってるし地図を見る限り稜線まで崖とかはなさそうなので続行する。登り続けていくと尾根は消えて急斜面になった。ジグを切って稜線に上がることを目指すが、ここもクラックが口を開けて待っていて「ここで落ちたら絶対に助からないな」とか考えると急に怖くなったり。うっすら新雪の下はガリガリ君になっていたのでスキーで上がれずキックステップでなんとか通過した。期せずして大障子ノ頭。
そこからの稜線もまだ踏み抜き地獄が続いていた。そろそろ時間が差し迫ってきていて不安になる。果たして今日中に下山できるのか?泣きたい状況だが、「なんとしても下山しなくちゃ行けないんだ!」と奮い立たせて進み続ける。万太郎山まで標高差あと100m程。急にガスが湧いてきた。この状況でホワイトアウトは嫌だなーとますます不安になる。幸い少ししたらまた視界は回復した。16時半、万太郎山登頂。仙ノ倉山はすっかり影で黒い山塊となっていた。
急いで準備して1400m台地目指して滑走開始。上部はガリガリだが、それをやり過ごすとふわふわパウダーでめっちゃ気持ちいい♪そこからのブナ林ツリーランもパウダー祭り。ゆっくりないのが残念だ。オキイノマチ沢は割れているところも多く、急ぎつつも慎重にルートを見極める。大岩で塞がれているところがあり、対岸へ渡る。スノーブリッジ通過中はヒヤヒヤ。もう辺りはすっかり薄暗くなっていて雪面の起伏が分かりにくく、対岸に渡った直後に転倒してしまった。幸い沢には落ちなかったが、マジでヒヤヒヤ。毛渡沢に合流してスキーのトレースを見つけた時はホント救われた。シッケイ沢からのトレースだろうか。どれくらい前に通過したんだろうか。毛渡沢も割れ気味で何回か渡渉。そのうち1回はどう頑張っても無理でやむなく水没。キンキンに冷えた水が染みてくる。少ししたら体温で温まったので大事には至らず。日が沈んで気温が下がったのとトレースのおかげでスイスイ進める。途中落差2mくらいの段差があって雪が切れていた。少し戻っても行けそうなポイントがない。トレースはその先に続いていたので先行者は飛び降りたのだろうか。結構怖い高さだが、意を決して飛び降りた。なんとか着地成功。群大ヒュッテからヘッドランプ投入。普段山スキーでは持たないが、今回はロングルートなので念のために持ってきていたのが功を奏した。今日は予定通り下山できてれば奥利根スノーパークでナイターのつもりだったが、これもある意味ナイタースキーか(笑)真っ暗な中を進んでいくがもう不安はない。ここまでくれば怪我や遭難等の危険はないから。関越道のナトリウムランプが見えてようやく安堵。18:35、予定より大幅に遅れて無事下山。
土樽駅に着いて時刻表を確認すると最終が18:07と書かれていた。頭の中が真っ白に。事前の調べで19時台があるのは確認していたが、現地の時刻表では書かれていない。一瞬パニックになったが、JR東日本の相談センターに問い合わせたところ19:35の便があるのを確認できてひと安心。駐車場に戻ったのは20時を過ぎていた。
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