石鎚山→瓶ヶ森〜不安定な天候を体験した充実の縦走〜
- GPS
- 19:13
- 距離
- 32.4km
- 登り
- 2,538m
- 下り
- 2,775m
コースタイム
- 山行
- 3:46
- 休憩
- 0:24
- 合計
- 4:10
- 山行
- 7:32
- 休憩
- 1:54
- 合計
- 9:26
- 山行
- 4:39
- 休憩
- 0:58
- 合計
- 5:37
天候 | 一日目:晴のち曇時折雨、夕刻から夜半までは晴 二日目:曇時折雷&雹、風強し 三日目:明け方より雪、のち曇一時雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
船
https://www.orange-ferry.co.jp 東予港6:20-7:33松山駅[フェリー連絡バス] 松山駅8:30-9:40久万高原[JR四国バス久万高原線] https://www.jr-shikokubus.co.jp/businfo/rosen/kumakogen.html JR四国バスの久万中学校前BSと伊予鉄南予バスの久万営業所は同位置 久万営業所11:00-12:10面河[伊予鉄南予バス] https://www.iyotetsu.co.jp/nanyo/noriai_bus/ ※1今回は松山駅乗り換えとしたが、フェリー連絡バスを松山IC入口で下車しJR四国バスの南石井BSまで徒歩連絡(約5分)すると、10:00には面河に到着できる。 ※2オレンジフェリー連絡バス、新居浜、伊予西条、壬生川方面にも便があり、別子、西之川、保井野方面の各バスに連絡している。 西之川ロープウェイ前BSの「泉屋」で西条駅までの乗車券販売してます。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
面河側の登山ポストは「渓泉亭」入口。登山口にはない(誤記のマップがあり注意) 面河乗越〜頂上山荘〜土小屋〜瓶ヶ森駐車場〜男山・女山〜避難小屋は非常に整備されている。 瓶ヶ森避難小屋〜東之川登山口と面河登山口〜面河乗越は難度高めの一般登山道。 愛大石鎚小屋〜面河乗越下の水場の区間は崩落地があり要注意 愛大石鎚小屋の使用料はお一人500円 |
その他周辺情報 | 土小屋にモンベルの「土小屋terrace」があり、1Fがカフェとショップ、2Fが食堂 https://ishizuchikanko.com/iwaguro_resthouse/ 西之川のロープーウェイ前の「京屋旅館」で日帰り入浴と軽食 |
写真
感想
東赤石山から石鎚山まで、いつか縦走してやろうと縦走距離を伸ばしていたけれど、2018年に赤石山荘が閉鎖、昨年の5月連休は出られず、その秋には笹ヶ峰のアプローチに使えた路線バスが廃止。こうなると、アプローチに使える路線バスがあるうちに行っておかないと実現できなくなる。おまけに4月からは東京勤務になってしまい、気軽に行ける距離ではなくなってしまった。
本来なら面河→銅山峰の縦走と行きたいところですが、今年の連休は天気予報が荒れていたので面河→瓶ヶ森のショートコースにした。当然このご時世なので、遭難しないように十分な準備を進めました。天気が良くなければ人と出会わない、山ごもりの連休にするつもりです。
29日の午後、ガラガラの新幹線に乗って大阪へ向かい、南港から東予港行きのオレンジフェリーに乗船。乗船者名簿を作成して、体温チェック、居室は完全個室なので、移動中に感染する可能性はまずないでしょう。翌日30日は空いたバスを乗り継いで登山口へ。お昼からは曇ってきて、今にも降り出しそうです。いつ降ってきてもいいようにレインウェア上下を準備してゆっくりと登山開始。面河の登山口で登山届を出そうと思ったらポストが無い!「翌日の頂上山荘までは絶対に救助要請するような状況になってはならない!」と気合を入れて歩を進めます。
心配していた雷雨には遭わず、時折パラリと雨粒が落ちてくる程度。霧ヶ迫で給水して16時半前に愛大石鎚小屋に到着。先客がいるかと思いましたが誰もおらず、貸切となりました。小屋は土間を除けば6帖ほどで一通りのものが揃っています。利用料は500円/人です。西側の尾根が風を遮り、小屋の周りは至って穏やか。夕食を摂ってから外に出てみれば、いつの間にか晴れていて頂上山荘がはっきりと見えました。夜中に起き出てみたら、薄雲の向こうから月明かりが峰々を照らしていました。明朝の好天を願って再び床へ。
ふっと目を覚まして時計を見たら5:20!計画では出発する時刻です。幸い雨にはなってないので、朝ごはんを食べて計画の1時間延で出発。昨日と同じ、レインウェアを着ての行動になりました。細いトラバース、ロープが張られた沢の渡渉、崩壊地を慎重に通過していきます。そんな中、レンズフードを谷へ落としてしまいました。山の神様に申し訳ない。
面河乗越への斜面に渡ると強風が吹き付けてきます。それでもよろけるほどではなく、一歩一歩着実に歩を進めました。面河乗越からは尾根が風を遮ってくれたので快調に進み、鎖場をパスして鉄階段を延々登っていくと頂上山荘に到着。再び暴風の洗礼を受けました。頂上社へのお参りと記念撮影もそこそこに山荘へ逃げ込み、あめ湯で一息。頂上社での御守り頒布は11時以降とのことなので、先を急ぐことにします。午前中の難所を越えて一安心、ですがどうもカメラの挙動が可怪しい。土小屋分岐まで降りて確認したところ、防塵・防滴ですが、電源をスイッチで切ることができません。一方でオートパワーOFFは有効なので、電池を入れ直すと撮影できます。止むを得ず、オートパワーOFFの時間を延長して対応することにしました。
土小屋へ向けて緩やかな道を進むと、白装束に鉢巻をして来る方が目立ちます。現代でも石鎚信仰が息づいていますね。周囲の山々や足元の花を見ながら進むと舗装路に合流。ここに登山ポストがあったので計画書を投函。ちょっと歩くと土小屋に到着です。マスクを着けてモンベルの”土小屋terrace”へ。昨夏オープンしたばかりできれいな店内で、行動食用に笹餅とコーヒーと猪肉ホットドッグで一息。スタッフと面河からのルートや天気の話をしていたら地元の山屋さんが来店、石鎚山系の山小屋再建やトイレの工夫、鹿の話を聞くことができました。空いているからこそこんな出会いがあったと感謝。
50分もの大休止のあと瓶ヶ森へ向けて再びスタート、林道を下に見ながらトラバース道を進んでいきます。行き交う登山者は皆無、よさこい峠から伊吹山への登りで振り返ると今朝居た石鎚山が見えましたが、その上には濃い灰色の雲、やがて遠雷が聞こえてきました。向かう瓶ヶ森にはまだ明るいので、シラサ峠までは逃げ切れそうです。伊吹山山頂のベンチで笹餅を頬張り、地形図を見ながらどこで雨をやり過ごすかを考えます。遠雷の頻度はそれほどでもないので、シラサ峠の避難小屋か、子持権現山への鞍部でやり過ごせると判断して出発、シラサ峠から縦走路に入り、トラバース沿いに咲くアケボノツツジを撮っていたら、とうとうパラパラと。大粒の雨かと思ったら直径が5mmくらいの雹でした。「とうとう来やがったよ。」と思いつつ、しゃがんでやり過ごします。風が抜けるところでは雹が真横に舞ってました。5分も経たないうちに止んで陽が差し始め、雷音もないので出発、子持権現の祠の脇を通り、笹を軽く漕いで林道に合流、駐車上脇の道から避難小屋を目指します。途中、瓶壺に立ち寄って給水しました。廃墟に近づきつつある瓶ヶ森ヒュッテの脇に立つ避難小屋に16時前に到着。流石に先客がいるかと思ったらおらず、一息していたらソロの女性と男性が続いて到着。合計で3名となりました。
日暮れ前にまた雷鳴とにわか雨、明日の天気はどうかね?と話します。寝床の準備をしていると、小屋の備品の毛布の上を這うマダニが1匹。笹漕ぎをしたからザックかウェアに付いてきたかな?申し訳ないけれど土間に飛ばしてライターで焼きました。夕飯を食べてから床に入りますが、思ったよりも冷え込みます。2時半過ぎだったか、雷鳴が数回聞こえたあとはいくらか寒さが和らぎました。そして、5時前に起き出して外を見たら一面の銀世界でした。
ご来光を見るというプランはあえなく破綻。樹氷狙いに変えますが、この雪がいつまで降るか見通せません。朝ごはんを済ませて時折外を見ていると、雲が切れるタイミングもあります。足元も新雪ですからグリップが効きそう。じっとしてても寒いだけなので、小屋の3名で即席パーティーを組んで7時半に女山山頂に向けて出発。山頂直下でシラサ峠から笹ヶ峰に向かうところ、東之川へエスケープする男性ソロに会いました。30分ちょっとでついた山頂は銀世界、木々は冬化粧に逆戻り。更に樹氷を満喫しながら男山へ縦走し、駐車場にちょいと立ち寄ってから再び避難小屋へ。石鎚への縦走を計画していた女性ソロは東之川へエスケープするルートに変更し、一緒に下山することになりました。先に降りた男性ソロの足跡に助けられ慎重に下ります。雪は標高1,500mあたりまでありました。
こんな天気ですが、翌日の好天を期待してか9名の登山者とすれ違いました。翌朝の放射冷却で凍結したらアイゼンがいるんじゃないかと心配にはなります。
何度かスリップしながらも12時半過ぎには東之川登山口に下山、舗装路をゆっくりと歩いて西之川で女性ソロと別れてログを終了。京屋旅館の日帰り入浴で汗を流し、食堂で肉うどんでお腹を満たしてから15:17発のバスで西条へ向かいました。バスで一緒になった方によると、この日の石鎚山頂の積雪は30cmほどあったそうです。土小屋までの県道も通行止めだったとのことで、東之川へ降りた選択がベストでした。帰りのJRも閑散としてました。
最終日のログ、うっかり節電設定を解除せずにログ取りをしてしまったので、位置情報点が全く足りておらず変な軌跡になってます。カメラの画像データから位置情報点を追加できそうになかったので、手入力にしたらルート順が変になってしまいました。2日かけて、1,2日目のGPXデータを出力して、手入力データとなんとかつなげました。
tetsumaroさん、お疲れさまでした。
寒い中の食事はあったかいものが御馳走ですね。🤤
22 ワチガイソウ 輪違草
90 ユキモチソウ 雪餅草 世界的にも三重県・奈良県・四国の限られた場所に自生するそうです。
と、偉そうに名前を書き込みしましたが、実は出会ったことがありません。😅
図鑑やネット上で印象に残っていただけなので間違っていたらごめんなさい。
東京に転勤されたのですね。色々と大変でしょうが、可能な限り楽しんでくださいね。
kabefuji33さん、こんにちは。
5月の四国で積雪とはびっくりでした。天気の悪い日程で縦走したのでとても静かな山行が愉しめました。
京屋旅館の食堂の肉うどんは、お肉が豚肉で竹輪と卵が入っていて、”野菜抜きの鍋焼きうどん”のようでした。
No.90はユキモチソウで間違いないと思います。こんなカタチの花は初めてでした。
No.22はワチガイソウですか。小さな白い花って沢山ありますが、この画像だけで判るなんて凄いです。
勤務先は東京ですが、自宅は横浜市にしました。県内で行ける山の選択肢がありますからね 。いろいろと工夫すれば楽しめそうです。
この連休、後半は天気が良くても出歩くのは避けてウェアの洗濯をしてました。
こんにちは。
ただでさえタフなコースなのに強風、雹、積雪と悪条件での縦走お疲れさまでした。
そのうえカメラのトラブルにGPSの軌跡まで飛び飛びとは。
天気は残念でしたがアケボノツツジにユキモチソウと花の方は豊作ですね。
無事に下山されてなによりです。
11日に(天気が良ければ)面河から登る予定ですので参考になりました。
こんばんは
日程優先で行ったんでこんな結果になりました。
5/1の前線通過は分かっていたので、悪天候の山行訓練と割り切ってました。結果、密にはならなくてよかったんですが、さすがに5/2の雪にはびっくり!なかなかレアな経験ができました。
花は豊作でしたが、アケボノツツジは寒気のせいで蕾のまま落下している株もありました。
GPSはログ取り設定のミスでした。カメラは下山したら治ってました。
面河から石鎚を目指すのですね。スリップと崩落地には気をつけて。
tetsumaroさん、だいぶ遅くにこんばんは。Ennaです😁
さすがっ素晴らしい🎉
キメ細やかな山野草フォトから#74の驚愕シーン、〆の本職?撮り鉄まで楽しませて頂きました🙏
あなた、持ってますよ。。
石槌〜瓶ケ森、魅力を感じます。
いつか必ず辿らせて頂きます(使用許可笑)😁✌️
YoshioEnnaさん、おはようございます。
お褒めくださって光栄でございます。
実は、出逢った鳥とかも撮ってたんですが、ピントが甘くてボツになったりしてます。
「山行は、家から出発して帰宅まで。」なので、遠征のときは往復のスナップをレコに入れています。「山々を巡る旅」って感じですね。
石鎚山〜瓶ヶ森、成就ルートと土小屋ルートを外せば静かです。
ひろしま100を達成しているYoshioEnnaさんなら大丈夫ですね。
ぜひ、この山域を満喫してください。
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