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Yamareco

記録ID: 318722
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
大雪山

チョウノスケソウを探しに小泉岳へ 〜大雪高原温泉−緑岳−小泉岳−白雲岳−板垣新道〜

2013年07月07日(日) [日帰り]
 - 拍手
体力度
4
1泊以上が適当
GPS
08:53
距離
17.2km
登り
1,189m
下り
1,186m
歩くペース
標準
0.91.0
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

大雪高原温泉(7:10)→緑岳(9:45)→板垣新道分岐(10:05)→小泉岳(10:55)→白雲岳(12:00←昼食→12:30)→白雲岳避難小屋(13:45)→板垣新道分岐(14:10)→緑岳(14:20)→大雪高原温泉(16:05)
天候 晴れ時々曇
頂上稜線も湿度が高く、日射しが強いと少し不快
過去天気図(気象庁) 2013年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
大雪高原温泉前駐車場を利用。
コース状況/
危険箇所等
<コース情報>
・大雪高原温泉から第一花畑までの林間コースに少し残雪がありますが、所々でカチカチに凍っていて滑ります。
・第一花畑は大雪田になっています。第ニ花畑への接続路につながる部分に段差があるため、大きく迂回するように進みます。迂回地点まではベンガラの○印がついていますので素直にそれに従うと楽です。
・第ニ花畑も大雪田になっています。このあたりで熊を見たとパトロールの人が言っていました。鈴を忘れないように...
・第ニ花畑と山頂への巨岩帯を繋ぐ低木帯に入る手前の岩場はパックリ割れた雪渓が剥き出しになっていて少しいやな感じ、踏み抜かないようにソ−っと通過しました。
・稜線に出ると雪はありません。緑岳〜小泉岳〜白雲岳と問題なく歩けます。
・白雲岳避難小屋へは残雪が多いです。特に小屋周辺の水場は雪の踏み抜きが多くあって神経を使います。
・板垣新道は全面雪に埋まっています。通行に特に支障はありません。

<花の情報>
・大雪高原温泉付近:
ミツバオウレン、ゴゼンタチバナ、エゾイワハタザオ、エゾイチゲ、第一花畑付近にエゾコザクラが一輪だけ...ゴゼンタチバナは時期が早いらしく緑花が多い。
・第一・第二花畑:
大雪田、花はおろか草木もなし。
・第ニ花畑〜緑岳取付きの低木帯:
ミツバオウレン、エゾイソツツジ、マルバシモツケ、ゴゼンタチバナ、コケモモの他にアオノツガザクラとメアカンキンバイが少しだけ。コケモモは群落がある。
・緑岳取付き:
最初はエゾイソツツジが多いが、標高を上げるとイワブクロ、メアカンキンバイ、コマクサ、イワヒゲなどが目立ってくる。
・緑岳−小泉岳稜線:
緑岳はイワヒゲパラダイス。稜線上はエゾツツジ、ホソバウルップソウ(下半分茶色)、エゾタカネツメクサ、クモマユキノシタ、エゾオヤマノエンドウ、チシマキンレイカ、ミヤマキンバイ、エゾタカネスミレ、キバナシオガマ、ホソバイワベンケイ、イワウメ、エゾイワツメクサ、レブンサイコ、ミヤマアズマギク、ミヤマタネツケバナ、リシリリンドウ。チョウノスケソウは小泉岳近くのほうが綺麗。
・白雲岳付近:
ミヤマキンバイ、エゾオヤマノエンドウ、エゾノハクサンイチゲ、ミネズオウ、キバナシャクナゲ、イワウメ、クモマユキノシタ、チングルマ、ミヤマリンドウ、エゾノツガザクラ、エゾコザクラ。春・夏・秋の花が入り乱れている。
・白雲分岐−白雲岳避難小屋:
キバナシャクナゲ、エゾコザクラ、エゾノハクサンイチゲ、チングルマ、エゾノリュウキンカ。この区間はまだ雪が多いです。
・板垣新道:
エゾノハクサンイチゲ、エゾノツガザクラ、ホソバウルップソウ、チョウノスケソウ(ここが一番良かった)。この区間はまだ雪が多いです。
大雪高原温泉登山口。
ゴゼンタチバナ。まだ時期が早いらしく緑花が多い。
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ゴゼンタチバナ。まだ時期が早いらしく緑花が多い。
エゾイワハタザオ。この花も多く見掛けた。
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エゾイワハタザオ。この花も多く見掛けた。
見晴台。スカっと晴れていれば高根ヶ原を見上げるように見えるのだが...
見晴台。スカっと晴れていれば高根ヶ原を見上げるように見えるのだが...
エゾイチゲ。この花もチラホラと見掛けます。
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エゾイチゲ。この花もチラホラと見掛けます。
第一花畑は大雪田になっている。ベンガラの○印の向こう側に緑岳が見える。
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第一花畑は大雪田になっている。ベンガラの○印の向こう側に緑岳が見える。
第一花畑から第ニ花畑の接続路に入る手前に雪の溝が出来ていて、これを迂回するようにルートがある。ベンガラの○印を辿るとここに来る。
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第一花畑から第ニ花畑の接続路に入る手前に雪の溝が出来ていて、これを迂回するようにルートがある。ベンガラの○印を辿るとここに来る。
第ニ花畑も大雪田。緑岳のほうにひたすら進む。マーキングもあるが、消えかけていて少し分かりづらい。
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第ニ花畑も大雪田。緑岳のほうにひたすら進む。マーキングもあるが、消えかけていて少し分かりづらい。
第ニ花畑と山頂への巨岩帯を繋ぐ低木帯に入る手前の岩場へと通じるルート。
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第ニ花畑と山頂への巨岩帯を繋ぐ低木帯に入る手前の岩場へと通じるルート。
その岩場を逆方向から...パックリ割れた雪渓が剥き出しでいやな感じ
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その岩場を逆方向から...パックリ割れた雪渓が剥き出しでいやな感じ
低木帯に入るとまずはミツバオウレンが多く見られる。
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低木帯に入るとまずはミツバオウレンが多く見られる。
低木帯と言いつつも視界はこんなものです。
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低木帯と言いつつも視界はこんなものです。
マルバシモツケも多い。
途中からコケモモの群落が増えてくる。
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途中からコケモモの群落が増えてくる。
ハイマツの実。誰かが収穫したものをケルン状に積んでみた。ちなみに触ると松ヤニでベトベトする。
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ハイマツの実。誰かが収穫したものをケルン状に積んでみた。ちなみに触ると松ヤニでベトベトする。
緑岳への稜線。Windowsの壁紙みたいと、いつ来ても思う。
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緑岳への稜線。Windowsの壁紙みたいと、いつ来ても思う。
高根ヶ原方面。分厚い雲の中。
高根ヶ原方面。分厚い雲の中。
イワブクロ。標高を上げるに連れてたくさん見られる。
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イワブクロ。標高を上げるに連れてたくさん見られる。
メアカンキンバイ。
山頂近くまで来るとイワヒゲも...
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山頂近くまで来るとイワヒゲも...
緑岳山頂。広い山頂はイワヒゲのパラダイス。
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緑岳山頂。広い山頂はイワヒゲのパラダイス。
10時近いのに誰も歩いていない静かな小泉岳への稜線。
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10時近いのに誰も歩いていない静かな小泉岳への稜線。
稜線上で一際目立つのがエゾツツジ。
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稜線上で一際目立つのがエゾツツジ。
チョウノスケソウ発見。もう見頃は過ぎたようだが、まだきれいなのが残っている。
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チョウノスケソウ発見。もう見頃は過ぎたようだが、まだきれいなのが残っている。
エゾタカネツメクサ。エゾイワツメクサと名前がいつもごっちゃになって、どっちがどっちかわからなくなる。
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エゾタカネツメクサ。エゾイワツメクサと名前がいつもごっちゃになって、どっちがどっちかわからなくなる。
晴れてきた小泉岳への稜線。
晴れてきた小泉岳への稜線。
キタキツネ殿。なんか寂しそうな表情がとても良い。
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キタキツネ殿。なんか寂しそうな表情がとても良い。
土を掘って何かをしきりに探しています。
土を掘って何かをしきりに探しています。
チシマキンレイカ。
自然の芸術...亀さん。ウルップソウの頭に、タカネスミレの花咲く甲羅、そしてタカネスミレの葉が足に見える
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自然の芸術...亀さん。ウルップソウの頭に、タカネスミレの花咲く甲羅、そしてタカネスミレの葉が足に見える
キバナシオガマ。
ミヤマキンバイ。
ホソバイワベンケイ。見映えがしないので何時も素通りだけと今日はちゃんと写真に撮った。
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ホソバイワベンケイ。見映えがしないので何時も素通りだけと今日はちゃんと写真に撮った。
ホソバウルップソウ。もう見頃は過ぎていて、中でも数少ない綺麗に咲いていた個体。
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ホソバウルップソウ。もう見頃は過ぎていて、中でも数少ない綺麗に咲いていた個体。
再びチョウノスケソウ。
リシリリンドウがもう咲いている。エゾオヤマノエンドウと同じフレームに入った写真を撮れるなんて驚き。
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リシリリンドウがもう咲いている。エゾオヤマノエンドウと同じフレームに入った写真を撮れるなんて驚き。
チョウノスケソウいっぱい。大輪の白い花なのに凛として安定感のあるところが好き。
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チョウノスケソウいっぱい。大輪の白い花なのに凛として安定感のあるところが好き。
レブンサイコ。地味で見落としがちな黒い花。
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レブンサイコ。地味で見落としがちな黒い花。
ミヤマアズマギク。
小泉岳付近のエゾオヤマノエンドウはちょうど見頃で活き活きしている。
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小泉岳付近のエゾオヤマノエンドウはちょうど見頃で活き活きしている。
「大雪営林署」と書かれた古い標識。
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「大雪営林署」と書かれた古い標識。
ミヤマタネツケバナ。初めて見たかも...
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ミヤマタネツケバナ。初めて見たかも...
広〜い小泉岳。山頂というよりは丘の上といった形容のほうが相応しい。
広〜い小泉岳。山頂というよりは丘の上といった形容のほうが相応しい。
白雲岳を分岐手前から。
初夏の花、エゾノハクサンイチゲ。
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初夏の花、エゾノハクサンイチゲ。
春の代表格ミネズオウ...このあたりから季節感が狂ってくる。
春の代表格ミネズオウ...このあたりから季節感が狂ってくる。
白雲岳山頂へのルート。雪は山頂付近に少しあるだけ。
白雲岳山頂へのルート。雪は山頂付近に少しあるだけ。
初夏の花、チングルマ全開。
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初夏の花、チングルマ全開。
ほぼ秋の花ミヤマリンドウ。7月初旬に見たのは初めてな気がする。
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ほぼ秋の花ミヤマリンドウ。7月初旬に見たのは初めてな気がする。
エゾノツガザクラ大群落を望遠で。
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エゾノツガザクラ大群落を望遠で。
イワウメも。
エゾコザクラ。
山頂付近の残雪。ルート上には殆ど被っていない。
山頂付近の残雪。ルート上には殆ど被っていない。
山頂から旭岳方面の縞模様。雲と共に夏らしい絶景。
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山頂から旭岳方面の縞模様。雲と共に夏らしい絶景。
カッコーと鳴いていた鳥。カッコーですよね。
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カッコーと鳴いていた鳥。カッコーですよね。
色は薄いけれども毛はしっかりしているエゾノツガザクラ。
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色は薄いけれども毛はしっかりしているエゾノツガザクラ。
白雲岳途中の巨岩帯から烏帽子岳方面。黒岳方面も天気が良さそう。
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白雲岳途中の巨岩帯から烏帽子岳方面。黒岳方面も天気が良さそう。
ナキウサギ捜索中にエゾシマリスに遭遇。
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ナキウサギ捜索中にエゾシマリスに遭遇。
後ろ姿...
白雲岳避難小屋へのルート。キバナシャクナゲの花を一面に見られる。
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白雲岳避難小屋へのルート。キバナシャクナゲの花を一面に見られる。
エゾコザクラもあった。
この雪渓を横切って白雲岳避難小屋へ。ロープ等、目印もしっかりしています。
この雪渓を横切って白雲岳避難小屋へ。ロープ等、目印もしっかりしています。
白雲岳避難小屋の水場。周囲は踏み抜き多発地帯。
白雲岳避難小屋の水場。周囲は踏み抜き多発地帯。
雪解けを早めようと努力の後が感じられる白雲岳のテント場。
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雪解けを早めようと努力の後が感じられる白雲岳のテント場。
板垣新道。全面が雪。
板垣新道の緑岳側に活き活きとしたチョウノスケソウを発見。グルっと一周してきたが、ここの個体が一番きれいだった。
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板垣新道の緑岳側に活き活きとしたチョウノスケソウを発見。グルっと一周してきたが、ここの個体が一番きれいだった。
板垣新道分岐。
緑岳に戻る。時折雲が来るが天気は崩れず。
緑岳に戻る。時折雲が来るが天気は崩れず。
クモマユキノシタ。行きは見落としていた。
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クモマユキノシタ。行きは見落としていた。
高根ヶ原の雲も大分弱くなって来ている。
高根ヶ原の雲も大分弱くなって来ている。
第ニ花畑末端部の岩場。この淵を歩きます。
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第ニ花畑末端部の岩場。この淵を歩きます。
石狩連峰とニペソツ山を見ながらの下山。
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石狩連峰とニペソツ山を見ながらの下山。
高原温泉名物「ゴゼンタチバナショー」はまだリハーサル段階。
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高原温泉名物「ゴゼンタチバナショー」はまだリハーサル段階。
朗報。ようやくクチャンベツへの林道工事が今年で終わるらしい。
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朗報。ようやくクチャンベツへの林道工事が今年で終わるらしい。

感想

チョウノスケソウ、今年は雪解けが遅いため7月に入ってからが見頃かと思っていたが、ヤマレコ諸氏の情報ではもうピークが過ぎつつあるらしい。それでも遅咲きの花が残っているかと思い、高原温泉から小泉岳を目指した。

天気は「曇り後晴れ」という予報に反して良好で高原温泉の周囲だけが晴れている。そういえば以前も夏に似たような予報でこの周囲だけ晴れていたなと思いつつ登山口へ。朝7時という時間を考慮しても駐車場はガラガラで先発体も7組ほど。人気の山にしては珍しいなと思いつつ入山。今日のカメラは2台体制。「D7000」は花用に「AF-S DX NIKKOR 16-85mm f/3.5-5.6G ED VR」、「Nikon1 V1」には動物用に「SIGMA AF APO 400mm F5.6(Aマウント)」を付けてある。この望遠用のセットが以外と曲者で、水を少し減らしたにも関わらずザックがズシっと来た。おまけに昨夜は暑くて殆ど寝れずに体調が悪いのと周囲の湿度が高いのが影響して、林間の急坂コースに入った途端にペースが落ちる。

林間コースはミツバオウレン、ゴゼンタチバナ、エゾイワハタザオ、エゾイチゲなどが咲いていて、これらを見ながらゆっくり進むことにする。ゴゼンタチバナは時期が早いらしく緑花が多い。第一花畑が近づくとエゾザクラが一輪だけ咲いていた。

第一花畑に出ると大雪田が拡がっていてベンガラの丸印を繋いで行く。第一花畑と第ニ花畑の境目あたりに雪の溝が出来ていて、これを迂回するようにベンガラルートが描かれている。先発隊はベンガラルートを通らず直進し溝に出くわして困惑していたようだ。ベンガラも少し薄くなっているので、しょうがないか...パトロールの人に熊が出たとの話を聞いたのもここらあたり。これだけ暑ければ熊さんも寝ていられないわな。

第ニ花畑では青空が拡がって雪の反射がまぶしい。ここまで天気が良くなることは想定外だったのでサングラスを持って来なかったことを後悔した。とりあえず日焼け止めだけは塗っておくことに...第ニ花畑と山頂への巨岩帯を繋ぐ低木帯に入る手前の岩場はパックリ割れた雪渓が剥き出しになっていて少しいやな感じ。踏み抜かないようにソ−っと通過した。雪渓周囲が霧掛かり写真で見ると涼しげなのだけど、実際は直射日光に高湿度で不快指数はかなり高い。

低木帯はミツバオウレン、エゾイソツツジ、マルバシモツケ、ゴゼンタチバナ、コケモモ、の他にアオノツガザクラとメアカンキンバイが少しだけ見られた。なかでもコケモモの群落はすごくて、暫くコケモモの道が続くほどだった。

山頂への取付き部から見上げると山頂方面はきれいな青空が拡がっていが、高根ヶ原は分厚い雲に覆われている。ラッキーなことに本当にこの周囲だけ晴れている。山頂への巨岩体に突入すると最初はエゾイソツツジが多いが、標高を上げると共にイワブクロ、メアカンキンバイ、コマクサ、イワヒゲなどが目立ってくる。

緑岳山頂に立つと誰もいない。稜線すら誰も歩いていない。時間は10時少し前。こんなに人が少ない日も珍しいと思って歩き始める。ちなみに山頂はイワヒゲパラダイスで少しだけメアカンキンバイ。板垣新道の分岐点を越える手前でようやく一人の男性とスライドした。話をしつつこの人どっかで会ったことあるなと思っていたが、他人の空似ということもあるので聞くのも躊躇われたが、別れてばらくしてから剣山の山頂で写真を撮らせてもらった人だと思い出した。来週はニペかトムラウシかと言っていたので、その内、また会えるに違いない。

その次はキタキツネと出会った。何だかフカフカの毛に包まれていて暑そうだ。キツネと言えば私の中では害獣扱いで、殆ど写真に撮ってなかったなと思って、早速、換算1080mmの超望遠で撮ってみるが意外と良い表情をしてくれる。

小泉岳への稜線はエゾツツジが目立っている。ホソバウルップソウは下半分がもう茶色い。チョウノスケソウは小泉岳へと進むに連れて花の状態が良くなってくる。その他、クモマユキノシタ、エゾオヤマノエンドウ、チシマキンレイカ、ミヤマキンバイ、エゾタカネスミレ、キバナシオガマ、ホソバイワベンケイ、イワウメ、エゾイワツメクサ、レブンサイコ、ミヤマアズマギク、ミヤマタネツケバナそして驚いたことにリシリリンドウ。

白雲岳周辺はミヤマキンバイ、エゾオヤマノエンドウ、エゾノハクサンイチゲ、ミネズオウ、キバナシャクナゲ、イワウメ、クモマユキノシタ、チングルマ、ミヤマリンドウ、エゾノツガザクラ、エゾコザクラなど、もう春・夏・秋の花が入り乱れて季節感も何もあったもんじゃない。あと、ここでまたShizuさんに会ってビックリ。今年に入ってから山でバッタリ会うのはもう三度目。山の趣向が似ていると言うか、しかも3回ともyahさんが一緒じゃない時という...

白雲の山頂も天気は良好だが対岸の旭岳は雲の中。逆にその雲がゼブラの絶景にプラスされて夏らしい絶景となっていた。この時点で12時になったので昼食にする。食事にした途端に少しハエにたかられたが天気も良くて気持ちの良い山頂。カッコーがやって来たので写真を撮ったりしつつのんびりした。

昼食後は巨岩帯まで戻って岩場でナキウサギさん捜索。鳴き声は聞こえるもののハイマツの中や地下深くから...ようやく動くものを見つけたと思ったらシマリスだった。最初、1匹だけかと思ったが、まだ小さな個体も含めて全部で4匹いて周囲をものすごいスピードで走り回っていた。ナキウサギさんには会えなかったけど、シマリス親子?には会えたので良しとしよう。

白雲小屋はまだ雪深く、水場がポッカリと雪が空いている。テント場も結構苦労の後が伺えるが何とか地面が出ている。ここでは海外から来ている人と話をした。オーストラリアっぽい訛りの英語だったので、多分そっち方面の人だろうが、出張でやって来て合間に山に登っているらしく、旭岳温泉から黒岳石室、忠別岳避難小屋泊でトムラウシを目指したが天候悪化で断念して、白雲小屋まで戻って来たと話していた。こんな出張なら私もしてみたい(^^;。小屋の管理人さんは先週の羊蹄小屋で教えてもらった通りに今野さんが復帰。昨年は下界で仕事していたそうだが「やっぱり山のほうがいい」と話していたのが印象的だった。「今度はビール上げてくるから一緒に飲みましょう」と言って小屋を後にした。

板垣新道は完全に雪の下。緑岳の稜線への登りできれいに咲いているチョウノスケソウに出会った。グルっと一周まわったが、結局、ここが一番綺麗なのかと、少しがっかりしたような、嬉しいような複雑な心境で稜線に立つ。

時間は14時過ぎ。もう誰もいないだろうと思って緑岳まで戻ってくると、旭川から来たという青年がカップ麺を食っている。朝、起きるのが遅くなって12時スタートでここまで来たと言っていたが、朝寝坊して12時スタートできるのが羨ましい。高根ヶ原の雲も大分弱くなって来ている。夕暮れ時にはきれいな空が拡がるかなと思いつつ下山した。

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