キナバル山
- GPS
- --:--
- 距離
- 17.1km
- 登り
- 4,786m
- 下り
- 4,705m
コースタイム
- 山行
- 3:40
- 休憩
- 2:25
- 合計
- 6:05
- 山行
- 4:45
- 休憩
- 1:50
- 合計
- 6:35
- 山行
- 4:25
- 休憩
- 1:50
- 合計
- 6:15
天候 | 2/5:晴れ、6:晴れ、7:晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー
飛行機
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
行動食
飲料
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ナイフ
カメラ
|
---|
感想
2月4日 晴れ
君津9:05-9:52千葉10:00-10:41成田空港13:30-18:35コタ・キナバル空港19:30-19:40レストラ20:35-
20:45プロムナード・ホテル
いよいよキナバル山に出発する日がやって来た。
8:30に家を出て古川さんを拾って君津駅へ。二人ともユニクロのインナーダウンを着ているが、これから行くのは常夏のボルネオだ。
君津発9:05の電車で成田へ。成田周辺には先日降った雪が未だ残っていた。成田空港第二ターミナルに着いて最初にしたのは両替。1リンギ31.01円のレートなので10,000円で320リンギになった。金種は10と50リンギのみということで、50リンギ1枚と10リンギ27枚に両替した。
それから古川さんはAUの海外用携帯をレンタルした。私の携帯は海外ローミングなので、そのま使える。
マレーシア航空のカウンターには長い列が出来ており、キナバル山行きらしい人もたくさんいる。約10分並んでチェックイン完了。高橋さんにネットでオンラインにて座席予約してあるのであせる必要はないのだが、行列を見るとつい並んでしまう。
それからカフェでサンドイッチとコーヒーで腹ごしらえし、12:00過ぎに高橋さんと合流した。
手荷物検査、出国審査とも無事に通過。高橋さんの知恵で待合室のトイレ前の水飲み場で水筒に水を汲んだ。液体の持込が禁止されているのでこれは良いノウハウだ。
13:30発MH-81便、コタ・キナバル経由クアラルンプール行きは8割程度の搭乗率だった。
私と古川さんの座席12A,Cはちょうど主翼の付け根でエンジンの真横だった。着陸時にキナバル山が見えるようにと左側の窓際を希望したが、微妙な位置だ。
エコノミー席には枕と毛布がもれなく付いていた。デイパックは荷物入れに入れた。Tシャツでは少し寒いのでフリースを着る。
13:00定刻に出発。成田からコタ・キナバル空港まで4,366km、6時間のフライトだ。
ビデオはオンデマンド・システムになっており、各座席から好きなものを好きな時に見られるし、一時停止も可能なのでとても便利だ。「BALLAD 名もなき恋のうた」を見た。
機内サービスはまずピーナッツ、オレンジジュース、その後ビールをリクエスト。15:00に時計の時差調整のため、1時間戻して14:00に合わせる。機内食はビーフ、チキン、うなぎの三択だったので、ビーフを注文した。古川さんはチキン、 高橋さんはうなぎと三者三様だ。
メニューは、ビーフストロガノフ、ポテト、サラダ、ソーメン(わさび、海苔付き)、パン、水、ビール(プレミアムモルツ)、コーヒー、アイスクリーム(明治エッセルスーパーカップミニ)と、なかなか豪華でおいしい。当然完食した。
15:50(現地時間)にカメラ(D90)の時計をマレーシア時間にセットする。
高度:12,000m、速度:850km/h、揺れもなく快適だ。
日本を離れてから眼下はずっと雲だったが、台湾東方沖を過ぎた頃から海が見えるようになり、 フィリピンの島々は良く見えた。かなり高そうな山もある。
コタ・キナバル空港に着陸する10分くらい前に、左手にキナバル山と思われる山が見えて来た。
ギザキザピークの独特な山容が夕陽を浴びて雲の上に浮かんでいる。
18:29タッチダウン。コタ・キナバルの気温は30℃との機内アナウンスがあった。日本との温度 差は20℃以上もある。はたして体はついていけるのか?
入国審査の手際が悪く、20分くらい待たされた。手荷物は無事に出てきて一安心だ。
手荷物を受け取って外へ出ると、出口で日本語ガイドのサキリンとたまたま同じ飛行機に乗り合わせた、西遊旅行の現地スタッフの女性と合流した。
高橋さんは空港内の両替所(銀行)で両替をしたが、こちらのレートは32円/リンギなので、成田で両替して正解だった。成田では10リンギと50リンギの2種類しか替えてくれなかったので、10リンギを5リンギ1枚と1リンギ5枚に両替してもらった。1リンギ紙幣のデザインはキナバル山が描か れているので、ピン札の1リンギが欲しかったのだ。
迎えの車はハイエースに似たワゴン車だった。まずは夕食のためコタ・キナバル市内の中華レストランに向かうが、走っている車は日本車ばかりだ。マレーシアはイギリス統治が長かったので、車は日本と同じ左側通行だった。
市街地の大きな通りでも左側車線は路駐の車で一杯だ。
走りながらサキリンの経歴を聞いたが、年齢は28歳で独身。2004年〜2005年にかけて名古屋で1年間農業研修を受け、その間に日本語を覚え、帰国後ガイドになったそうだ。
空港から10分ほどで中華レストランに到着。下町の食堂風のレストランだが、とても清潔な店で地元の人と思われるお客が数組食事をしている。
メニューは牛肉煮物、八宝菜風(豚肉なし)、チキンカレー、酢豚風(豚肉なし)、魚肉、豆腐料 理、イカフライ、ライス、スープ、最後にデザートのスイカととても品数が多く、どれもとても 美味しい。街中の庶民的なレストランなので、日本人向けの味付けではないと思うが、全く違和 感なく食べることが出来た。味覚が似ているのだろうか? ただし、イスラム教の国なので、豚 肉は一切出てこない。これは滞在中一切の例外も無く徹底していた。
夕食後今宵の宿「PROMNADE HHOTEL」へ。部屋は8階のツインルーム。エクストラベッドを依頼していたが、無かった。ミネラルウォーター、ヒーコー等が用意されていた。冷蔵庫にはビールやソフトドリンク類も多数入っている。
フロントでエクストラベッドを頼んで外出。ホテル前の大通りでは通りを通行止めにしてCity Day Activitiesのリハーサルが行われており、ダンスを踊っている。
我々はドリアンを探して街中をさまよい、海沿いのフィリピンマーケットに辿り着いた。肉、 魚、野菜、果物が豊富にあるが、お目当てのドリアンは無かった。代わりにライチに似たランサットという果物を古川さんが買った。1kgでRM2.5(\75)と激安だ!
ホテルに帰る途中、ホテル近くのコンビニを覗いた。店の感じは日本のコンビニとあまり違わない。レッドブルとリポDが250ccの大きな缶に入っており、珍しいので買ってしまった。
日本のお菓子も色々売られていたが、グリコのポッキーが「ロッキー」という名前で売られているが、Pockyはは御法度の豚肉(Pork)を連想させるので、Rockyにしたらしい。
ホテルに戻るとエクストラベッドが入っていたが、水とコップは2つしか無かった。風呂はバスタオルはあるがフェースタオルや足拭きマットが無い。シャンプーや石鹸はある。
エアコンを入れると少し寒いが、止めると暑い。明日は6:00〜朝食、6:30出発なので、5:30のモーニングコールを頼んだ。
荷物を自分で背負う物、ポーターに持ってもらう物、マシラウに送るものに分けてパッキングした。
ドリアンが買えなかったので、ホテルで売っていたドリアン・チーズケーキ(RM7)を食べた。 美味しかったが、どの味がドリアン味なのか判らないが、古川さんによると「ドリアンの味がする」と言っていた。
レッドブルは炭酸が入っていなかった。リポDはほぼ同じ味だった。
23:55就寝。外ではお祭りのリハーサルが続いている。いったい何時までやるのだろうか?
2月5日 晴れ
コタ・キナバル6:35-8:05ナバル村8:35-8:55公園事務所9:45-9:50ティムポホンゲート
ティムポホンゲート10:10(25)10:35カンディス10:35(15)10:50ウバ11:05(25)11:30ロビ11:40(40)
12:20メンペニング12:55(25)13:20ラヤン・ラヤン13:40(35)14:15 2,895m? 14:20(15)14:35ビローサ
14:55(25)15:20パカ15:35(40)16:15ラバン・ラタ・レストハウス(計4:05)
4:00頃目が覚めてトイレに行った後あまり眠れず、5:15起床。
6:00から1階の大きなレストランで朝食。他に誰もおらず、我々3人で貸し切りだ。
朝食はバイキングだが、品数豊富で日本のビジネスホテルの2〜3倍ある。そしてみな美味しい。
6:30ハイエースに似たKIAという韓国製のワゴン車で出発。昨夜とは違う運転手だ。ホテルの前は海だった。途中の道すがら、海岸沿いの道から椰子の木ごしに朝焼けのキナバル山が見える。
6:50山の稜線から日が昇る。今日はピーカンだ!
郊外のガソリンスタンドで給油したが、1リットルRM1.8(\54)とかなり安い。
サキリンによると山小屋の荷揚げはすべてボッカで、ヘリは使っていないとのこと。
サキリンはキナバルの民・ドゥスン族でドゥスン語、ブルン語、マレー語、英語、日本語の5ヶ国語を話せるそうだ。すごい! イスラム教徒だそうだが、毎日5回のお祈りは絶対ではないらしい。
キナバル山に向かう道路は両脇の草がきれいに刈り取られていて手入れが行き届いている。ゴミも全然落ちておらず、日本よりきれいだ。さすがに観光の国である。
草刈り機で草刈りをしている人をたくさん見かけた。
途中キナバル山がきれいに見える場所で車を停めてもらい、写真を撮ったが逆光で残念だった。
ホテルから1時間30分ほどの中腹の村・ナバル村のドライブインのようなところで休憩。トイレと食堂とお土産屋があり、キナバル山が間近に見える展望台もある。
トイレは有料で、入り口にいるお兄さんに30セン渡して入る。
お土産屋は小さな店が10以上たくさん集まっていて、ローカル色豊かなものが色々並んでいる。 テーブルクロスと、木のお面と、木彫りの人形を買った。こちらが値切らなくても店のお嬢さんが「discount?」と言って、まけてくれた。
ナバル村から20分ほどで国立公園事務所に到着。事務所前からはますます近くなったキナバル山がとてもきれいだ。世界各国から登山者(観光客?)が集まっているが、意外にも日本人は我々以外に見あたらない。
公園事務所の隣に「via ferrata(ビア・フェラータ)」という登山スポーツの事務所があった。
ビア・フェラータはロッククライミングに近いが、ワイヤーや足場板のある岸壁の急斜面を登り降りするもので、ガイドの指導のもと比較的安全にバリエーションルート登山を楽しめるもの らしい。ヨーロッパアルプスで盛んらしいが、キナバル山のそれはアジア初にして世界で最も高い場所で行うのがセールスポイントになっているようだ。
サキリンが入山手続きをしてくれ、入山許可証のプラスチックのIDカードを渡される。山にいる間は首に掛けておくように言われた。
山ガイドのトーマス(TOMAS/32才)、ポーターのピーター(PETER/36才)と合流して再び車に乗って、登山口のあるティンポホン・ゲートに向かう。約5分でティンポホン・ゲートに到着した。
ゲート脇には山腹にある無線中継所に電力を供給する発電所(Power Station)がある。ゲート前にはフィンランドの女性2人、男性1人の20代と思われるパーティーがストレッチをしていた。
日本の山と違って圧倒的に若者が多い。平均年齢は20代ではないかと思われる。我々は平均年齢を遙かにしのいでいる。
ゲートの前に昨年のクライバトン(CLIMBATHON)の結果が掲示されていた。クライバトンはゲートから山頂までの往復17.4km、標高差2,229mを走る競技で昨年が23回目だそうだ。優勝タイムはなんと2時間40分41秒で、2位は日本人の宮原さんで、記録は2時間45分57秒だ。通常は1泊2日のコースなのだが、3時間以内とはとても信じ難い。我々は3日掛けて登って降りるのだ・・・・
ティンポホン・ゲートではIDカードのチェックを受ける。IDカードを持っているかどうかではなく、名簿と照合しているので厳格だ。
ゲートをくぐってから記念撮影をして出発した。山ガイドは1人で6人までのガイドが可能で、 7人以上になるとガイドは2人必要になるとのこと。ポーターは大きなザックに私と古川さんの荷物を入れ、その上に高橋さんのザックをカラビナとウエストベルトでくくりつけている。
ゲートから山頂に至るメインルートはサミット・トレイル(Summit Trail)と呼ばれ、標高1,866mのゲートから4,095mの山頂まで標高差2,229m、距離8.7kmの道のり。今日は3,273mの山小屋までの標高差1,407m、距離6kmの道のりだ。最初は緩い下りゆっくりとした登りで、5分ほどでカールソン滝に到着。有名な滝らしいが、かなり小さな滝で日本なら見向きもされないだろう。
滝を過ぎると登りとなり、次第にきつくなる。登山道も植生も日本の山と良く似ている。熱帯のジャングルを想像していたが、標高が高いせいか気温は20℃程度で比較的涼しい。
登山道には0.5km毎に標識があり、0.5〜1.0km毎にPondokという四阿がある。Pondokはマレー語で「屋根」のことらしいが、英語では「シェルター」という表現をしている。各Pondokにはベン チ、トイレ、ゴミ箱が完備しており、日本の山より充実している。
標高が上がるにつれて気温が下がり、途中で曇った際には、17℃となり、少々肌寒い。
12:20メンベニング・シェルターでランチ・タイム。公園事務所で渡されたプラスチックのランチボックスにはサンドイッチ、春巻、フライドチキン、ゆで卵が入っており、さらにリンゴ1個と炭酸入りスポーツドリンク1本が付いている。とても美味しい。弁当を食べていると、ボルネオ・リスが近づいて来た。なかなかかわいい。
昼食後のルートは傾斜が急になり、少々きつい。風景も南国風になってきた。
一時ガスに巻かれ、スコールが来るかと思ったが、トーマスが「雨は降らない!」と言った通り降らなかった。木から露が落ちてきて、一瞬雨かと思ったが、大丈夫だった。トーマスは「ツリードロップ」と言っていた。
ラヤン・ラヤン・シェルターでは大きな荷物を背負ったポーターが降りてきた。小屋のゴミを降ろしているらしく、48kgあるとのことだった。
2,900mの手前で東京から来た日本人カップルに出会った。今朝の山頂はピーカンで素晴らしかったとのこと。明日もそうであって欲しいものだ。
それにしても、日本人を全然見ない。彼らが初めてだ。来る前は日本人だらけかと思っていた が、全然そうではなかった。
3,000mを超えると雲の上に出たらしく、青空が広がって来た。ラバン・ラタの手前にラズベリーの木がたくさんあって、実がたくさんなっている。トーマスが食べても大丈夫と言うので食べてみたが、甘酸っぱくて美味しい。日本の国立公園では枯れ枝さえ拾ってはいけないのだが、こちらは大らかである。
16:15ラバンラタ・レストハウスに到着。大きくて立派な山小屋だ。小屋の前には大きな広場があり、セパタクローのコートになっていた。夕方にはスタッフが集まってセパタクローに興じて いた。
小屋の前からは眼下に広がる雲海がすばらしい。また、山頂部の大岩壁(パナール・ラバン)もすごい迫力だ。小屋に入ると広い食堂になっており、部屋の隅に受け付けがあり、反対側に厨房と売店がある。 日本の山小屋とは全然雰囲気が違い、ホテルのような感じだ。
宿泊の受付はサキリンがやってくれ、我々の部屋は2階奥の1号室だった。部屋は2段ベッドが2つの4人部屋で、もう一人も日本人で東京から来た栗原さんという人だった。
温水シャワー付きだが、トイレの個室2室と並んでシャワー室が2つある、洗面台のついた部屋が男女別にある。
乾期なので、お湯や水の出る時間帯が制限されているが、出るはずの時間になってもお湯は出ず、シャワーは諦めて、水でタオルを濡らして体を拭いて着替えをした。
17:00〜夕食。周囲の小屋には食堂が無いので、入山している全員が集まってきて大賑わいだ。
中華風のバイキングで色々あってなかなか美味しい。ガスコンロからは1mくらいの炎が上がっており、強力な火と大きな中華鍋で調理が行われていた。
ビールはタイガー・ビールとハイネケンの2種類だが、どちらもRM20(\600)と結構高い。350cc のビールは日本の山小屋でも\500が相場なので、マレーシアにしてはかなり高い。回教の国なので、アルコールは高いようだ。
とはいえ、ビールを飲まない訳にはいかないので、タイガーとハイネケンを1本づつ買い、3人で飲んだ。サキリンもやってきて4人で一緒に夕食を食べた。
明日は2:00から朝食をとり、2:30に出発することにした。
食堂は世界各国の人でごったがえしているが、広いのであまり長く待たされることは無かった。
考えてみれば周囲の山小屋も含めて定員は150人程度なので、300人〜500人も入れる日本の山 小屋よりもずっとゆったりしている。
夕食後、西側に付いているテラスで夕陽を眺めつつ、写真を撮った。南シナ海に沈む夕陽はとても美しい。
18:15現在気温は18℃。外は少し寒いが、部屋は22℃で快適だ。
19:30就寝体制。室温は25℃であったかだが、暖房器具が見あたらず、どうやって暖めている のか不思議だ。
2月6日 晴れ
ラバン・ラタ・レストハウス2:50(1:25)4:15サヤッ・サヤッ4:20(1:10)5:30ロウズ・ピーク6:55
(1:05)8:00サヤッ・サヤッ8:20(1:05)9:25ラバン・ラタ・レストハウス(計4:45)
21:30に聖から電話があり、周りに迷惑を掛けてしまった。それから眠れなくなり、ずっとウトウトしていた。心拍数が120位ある。通常は60くらいなのだが、高度の影響か?
眠れないので1:00頃起床した。室温は18℃あり、夜中暑くて毛布をはだけてしまった。外気温も12℃と意外に高く、寒さは感じなかった。
2:00前に星の撮影をしたが、オリオン座や北斗七星がきれいに見えた。オリオン座といえば冬の星座なので、赤道直下では見えないものと思っていたが、高度は低いが良く見える。
朝食(SUPPER/夜食?)は2:00から食べられるが、全員早朝立ちなので長蛇の列。食パンを各自ト ースターで焼けるようになっている。トースターは一度に6枚焼けるが、みな焼ける間に他の料理を取りに行くのだが、戻るとどれが誰のパンか判らなくなっている。
朝食後身支度をして2:50出発。高橋さんのテンションが異様に高いが、高度障害?の影響かも知れない。
まだ真っ暗なので、全員ヘッドライトを点けて登る。最初は木道と木の階段の道。樹林帯に入ると道幅が狭いので渋滞ぎみになり、ゆっくり登る。Tシャツにフリースだけだが、寒くはなく 、途中でフリースも脱いでしまった。
樹林帯を抜けると白く太いロープの付いた岩場になる。最初はかなりの急登なので気をつけて登る。ロープは山頂まで続いている。
4:15サヤッ・サヤッ小屋にチェックポイントがあり、IDカードの番号・氏名と許可証のリストを照合しており、非常に厳格だ。これならモグリの入山排除や遭難者の特定も容易だ。素晴らしいシステムである。
3,700m付近で高橋さん、古川さんが遅れ気味になったので、1人で先に行く。
上部の岩場は「サミット・プラトー」と呼ばれ、傾斜が緩く歩きやすい。途中、星空と登山者の写真を撮りながら登る。ヘッドライトの列が面白い。
5:30思ったより早くロウズ・ピークに到着。とりあえず、近くにいた女性にシャッターを押し てもらい、登頂記念写真を撮る。4,095m、富士山より高いところに登ったのはもちろんこれが初めてだ。感動である!
気温は3℃。じっとしていると寒いのでダウンジャケットを着るが、それでも寒い。
写真を撮りながら待っていると、6:05古川さんとトーマスが登頂。
6:25日の出。4,095mの御来光はとても美しい。朝日に輝くサウスピークとセント・ジョンズ・ ピークが美しい。ふと気が付くとロウズ・ピークの影が雲海に投影されて幻想的に美しい。
6:45高橋さんとサキリンが登頂。一時は登頂断念かと思われた高橋さんは、とても嬉しそう。
4,095mの山頂でも頭痛やその他の症状もなく、高度障害は無い。やはり小屋で1泊しているので高度順応出来ているのだろう。
全員で記念写真を撮って、6:55下山開始。真っ暗な中を登った時と、明るい下山時では全く印象が違う。下りは周りの風景を楽しみながらゆっくりと下る。登りに苦労していた高橋さんは下りは速い。
振り返るとロウズ・ピークはすごい絶壁になっていて驚く。雲海を背景にしたサウスピークとサミット・プラトーは日本には無い独特の風景だ。
サウス・ピークの山頂にはなにやら標識のようなものが見える。人工物のようなので、登頂できるらしい。
サウスピークを過ぎるとドンキー・イヤーズ・ピークが間近に見えるが、横から見るととても薄っぺらい岩峰だ。
ドンキー・イヤーズ・ピークを過ぎるとやや急な斜面になり、そこを下りきるとサヤッ・サヤ ッ・チェックポイントだ。
サヤッ・サヤッで麓の景色を楽しみながら20分ほどゆっくりと休憩した。ピーカンで気温も12 ℃と過ごしやすく、実に快適だ。麓の村や、公園事務所、ティンポホン・ゲート、無線中継所などが見える。
サヤッ・サヤッの直下にサミット・トレイルで最も急な斜面になり、ここだけはロープを 使って慎重に通過する。若い女性がガイドと一緒に下っているが、腰が引けてなかなか動けず大苦戦している。
急斜面を過ぎるとビア・フェラータのルートが間近に見え、いくつかのパーティーが下っているのが見える。ワイヤーや足場が固定されているが、怖そうだ!
9:20レストハウスに到着。登り2時間35分、下り2時間10分だった。
小屋に着いたら直ぐに朝食。昼食まであまり時間が無いので、軽めにとる。ナシゴレン、焼きそば、目玉焼き、スクランブルエッグ、ウインナソーセージ、リンゴ、オレンジジュース、コーヒーをテラスで食べる。
朝食後はテラスで日向ぼっこしながら、贅沢な時間を過ごす。日本の山でもかねがね何もしないでぼーっとしているのが夢だったが、キナバル山で実現した。
玄関前のテラスでのんびり日向ぼっこしていると、次々に下山していく。どうやら連泊するのは我々だけらしい。
13:00から昼食。連泊はやはり我々だけのようで、3人前のバイキングは出来ないので、定食風のランチだが、おかずはバイキングメニューにあったような中華料理4品とスープだ。とても美味しい。
午後は広場で日向ぼっこ。14:30頃になると今朝入山した人達が続々と到着する。マレー系、 中国系、ヨーロッパ系など様々な人が次々にやってきて、その振る舞いをみているとなかなか面白い。着くなり広場の端のラズベリーの木にかぶりつき、黙々と食べ続ける金髪女性や、ザックを投げ捨てて、なにやらわめく女性など、面白い。
登って来る人達を見ていると、みな木の杖を持っている。拾った木の枝にしてはみな長さや太さが揃っている。サキリンに聞くと、ティンポホン・ゲートでRM5(\150)で売っているそうだ。
夕方になると風が冷たくなってきたので、小屋に入る。テラスでコーヒーを飲みつつ夕陽を待つが、赤道直下の太陽は真上から高々度を回っており、なかなか沈まない感じがする。
夕食は昨日と同じ料理のバイキングだ。今日4食目なので、軽めにすませる。
今日は1:00過ぎから起きているので、19:30に就寝。
2月7日 晴れ
ラバン・ラタ・レストハウス6:35(20)6:55パカ7:00(10)7:10ビローサ7:15(25)7:40マシラウ分岐8:00
(55)8:55ロンポヨー9:10(40)9:50ティカロッド10:15(25)10:40ネペンセス10:45(40)11:25バンブー
11:40(20)12:00シマ12:20(30)12:50マシラウ・ネイチャー・リゾート(計4:25)
3:00起床。小屋から見える岩壁の登山ルートを確認するために、部屋の横の階段踊り場に出た が、まだ先頭が上部に到達していなかった。北斗七星が稜線の上にあったので、星の写真を撮って寝た。
4:00に起きると、室温14℃、外気温も11℃と意外に寒くない。再度階段踊り場で写真撮影。 ゴリラ岩の下にヘッドライトの光の列が見える。あとでトーマスに聞いたところ、サミット・トレイルはゴリラ岩とドンキー・イヤーズ・ピークの直下を通り、ドンキーの左側からサミット・プ ラトーになっているとのこと。そしてドンキーの中央下部にサヤッ・サヤッ小屋があるらしい。
写真撮影後、部屋に戻りベッドでうつらうつらし、5:00に起床して身支度。
6:00から朝食をとるが、誰もいない食堂での弁当の朝食だ。食堂の営業時間は登頂者に合わせているため、3:30〜7:30は食事が出来ないので、昨夜のうちに弁当を用意してもらったのだ。
弁当は初日の弁当とほぼ同じで、サンドイッチ(チーズサンドのみ6ヶ)、チキン、ゆで卵、リ ンゴ、ミネラルウォーター(500cc)で、ジュースは付いていない。
朝食後6:35に小屋を出発。今日もピーカンで、素晴らしい天気だ。
下りは程良い斜度で、快調に下る。まだ時間が早いので、マシラウルートへの分岐まで誰にも会わなかった。
マシラウ分岐で最初の休憩。白い小さな野生ランがとても綺麗だ。ラズベリーもたくさんあり実も大きく、丁度食べ頃に熟してしてといも美味しい。
マシラウルートは最初はほぼ水平で、その後下りになりやがてかなり急な下りになって、川を渡ってから標高差300mを登り返し、さらに300m急降下してマシラウ・ネイチャー・リゾートに到着する。
途中数ヶ所からキナバル山の見晴の良い場所があったが、サミット・トレイルとは角度が違うので山容がまったく違う。
マシラウルートのシェルターはサミット・トレイルよりも作りが質素で、トイレもアジアンスタイルだ。名前はNEPENTHES、BANBUなどすべて植物の名前になっている。
マシラウルートで出合ったのは5〜6パーティーの20人くらいて、サミット・トレイルよりずっと少ない。
気温は10〜20℃で快適な下りだったが、陽差しが強く首筋が焼けて少し痛いくらいだ。
道の脇には至る所にウツボカズラがあり、大きさは様々だった。トーマスはどこに良いものがあるか知っていて、道から少し入った所の大きなヤツが多数ある場所も教えてくれる。
大きいものと小さいものとは、それぞれ種類が違うようだ。
マシラウルートにはもっと多くの花があると思ったが、ウツボカズラ以外には、キナバル・ バルサム程度であまり種類は豊富ではなかった。時期がちがうのだろう。
キナバル山の全体感としては植生も山の雰囲気も日本の山と似ていて、外国の山にいる感じがしない。登山道の感じも日本と似ていて違和感がない。但し、サヤッ・サヤッから上のスラブ状のルートは日本には全くない独特のもので、素晴らしい!
登山道の整備も素晴らしく、距離標識は0.5kmおきにあり、トイレと水場のついたシェルターも0.5kmおきにある。
マシラウ・ネイチャー・リゾートで山ガイドのトーマス、ポーターのピーターと別れる。
入山時に公園事務所で預けた荷物を受け取り、宿舎に行く前にレストランに直行する。
レストランは森に囲まれた、いかにも南国のリゾートっぽい感じの建物。ランチは屋根付きのデッキのような開放感のある場所で食べる。レモンチキン、ミックスベジタブル、ゼンマイ、チンゲン菜、魚の酢豚、フルーツカクテルと中華風。見た目も綺麗な盛りつけで、とても美味しい 。ラバン・ラタの山小屋と同じ会社の経営なので、味付けも似ている。
ランチの後、森の中に点在するロッジへ。我々の部屋は「Krocker Range」という名前の付いた高床式の二階建てで、3ベッドルームの部屋が3つあり、その部屋が4つ繋がって一棟になっている。各部屋はツインルームになっているので、定員は6人だが、二階の二部屋に我々3人が入り、一階の部屋にサキリンが入った。建物は少々古いが、きれいで設備は結構豪華だ。
荷物を置いてから「ネイチャー・トレイル」を散策。熱帯のジャングルを想像していたが、あまり南国っぽく無くただの森のような感じだった。ゆっくり歩いて20〜30分だった。
ウツボカズラの植物園「Nepenthes Garden」は有料なので、明日朝ネイチャー・センターが開いてから行くことにした。
部屋に戻ってシャワーを浴び、荷物を整理して、18:00からレストランで夕食。夕食は「スチーム・ボート」と言うシャブシャブのようなマレーシアの鍋料理。スープはチキンとトムヤムクンの二種類があるが、トムヤムクンは辛いので、もっぱらチキンスープの方を食べる。
具材は野菜、肉、魚、練り物、麺、ビーフン、玉子などをシャブシャブのようにして食べる。 初めて食べるがなかなか美味しい。ナシゴレンも付いている。
ビールはここでもRM20(\600)と高い。デザートはランチと同じフルーツ・カクテル。
食後、レストラン横の売店でお土産を買う。虫をアクリル樹脂で固めたキーホルダーやサバティーを買い、しめてRM111(\3,330)なり。
夕方からかなり涼しく、Tシャツだけでは寒いので、フリースとインナーダウンを着て丁度良いくらい で、ラバン・ラタ付近とあまり変わらない。サキリンによると普段はもっと暖かいとのこと。
22:00頃就寝。
2月8日 晴れ
マシラウ・ネイチャー・リゾート8:50-9:10クンダサン村9:25-9:35公園事務所9:45-
11:30コタキナバル12:40-13:10コタ・キナバル空港15:30-17:55 KLIA 18:30-18:58 KL 20:33-
21:08 KLIA
5:30起床。満天の星だ。外気温9℃で昨夜よりも暖かい。まずは部屋でコーヒーを飲む。
リゾートの入口まで降りて、キナバル山のモルゲンロートを撮影し、ロッジに戻って荷造り。
ウツボカズラ園に行くために7:00にネイチャー・センターに行ったが、誰もおらず、サキリンがスタッフに問い合わせたところ、ゲートは8:00にならないと開かないとのこと。昨日は7:00と言っていたので話が違うが、仕方がないので諦めることにした。
一応行ってみたが、やはり途中で施錠されていて入れなかった。
8:00から朝食。中華ではなくアメリカン・ブレックファストだ。卵料理はスクランブル、オム レツ、目玉焼きの3択式。私はスクランブル、古川さんがオムレツ、高橋さん目玉焼きで3者3様だった。意外だったのは、卵料理がパンの上に乗って出てきたことだ。
朝食後、国立公園のランクルで公園事務所に向かう。リゾートを出てしばらくした後、開けた場所からキナバル山の全体像が見渡せる所で車を停めてもらい、山の写真を撮った。
さらに下った所にサキリンの故郷のクンダサン村があり、村のフルーツ市場にドリアンがある、 とのことで車を停めてドリアン探し。
トゲトゲのドリアンがたくさん売られている。1.4kgでRM5(150円)と非常に安い。
その場で割ってもらい、生まれて初めてドリアンを味わうが、正直あまり美味しいとは思わな かった。匂いは良く言われるウンチの匂いというほどでは無かった。果肉は大きな種の周りに薄く付いており、それをしゃぶって食べるのだ。ベトベトしていて、手がベタベタになる。
フルーツの王様と言われるが、そうとは思えなかった。
公園事務所で車をワゴンに乗り換える。公園事務所前からのキナバル山が素晴らしい。
サキリンが登頂証明書を持ってきてくれた。サミット・トレイルの登頂証明とマシラウルートの踏破証明の2枚だった。サミット・トレイルの証明書は220,116、マシラウルートが54,728だった。
公園事務所からコタ・キナバル市内に戻り、海の近くで初日に泊まったホテルのすぐ近くの「 海王城」でシーフード中華の昼食。
エビ、カニ、魚、野菜炒めなどの料理はまあまあだが、山小屋のほうが美味しかった。
エビとカニは手で食べるので、手がベトベトになる。各テーブルに大きなティッシュが置いてある理由が判った。店の中に大きな生け簀があり、サメ、エビ、カニ、シャコなどが多数あって面白い。
昼食後空港に向かうが、途中チョコレート専門の大きな店に寄り、お土産を買う。4個買うと1個おまけになるチョコ5ヶを日本円で購入する。RM71.6が2,000円なので、お得だ! 日本語の 上手なおねーさんが対応してくれ、最後にミカンを1ヶづつ貰った。
コタ・キナバル空港で15:30のクアラルンプール行きにチェックイン。おみやげがキャリーバッグに収まらないので、手提げ袋に入れて手荷物で持ち込むことにした。
空港で5日間お世話になったサキリンと別れる。チップは私と古川さんがRM50(\1,500)づつ計RM100渡した。サキリンはとても良くやってくれた。もしももう一度来る時はまたお願いしたい。
MH2613便の機材はB-737-400・144人乗り。シートは3×3で、搭乗率は70%位だ。
キナバル山を見るため、チェックイン時に右後方を希望したが、左の中央で翼の真上だった。しかも窓には大きなキズがある。
15:30定刻に出発。スッチーはおじさん1人、おにーさん2人、おねーさん2人のクルー。
なぜか離陸前におねーさんがジュースを持ってきてくれた。私だけに・・・・
離陸して30分後に機内食。日中の2.5時間のフライトなのに機内食が出るとはサービスが良い。
魚orチリ・チキンの二択からチキンをチョイス。結構美味しい。
17:55定刻にKLIA(クアラルンプール国際空港)に到着。滑走路で機体が一時停止した。窓から外を見ると1m位の大トカゲがノッシ・ノッシと歩いていた。
KLIAには日本語の案内看板があって嬉しい。空港内はマレー語、英語、日本語、中国語の4ヶ国語表記になっている。5階の手荷物預かり所でキャリーバッグとお土産を入れた手提げ袋を預けた。1個あたりRM10(\300)だった。
KL-Sentral行き特急のKLIA-Ekspresでクアラルンプール中央駅(KL Sentral)へ。車窓の風景は とってもトロピカルだが、町は大都会だ。
KL Sentralも看板は日本語が書かれている。駅周辺をしばらく散策し、インドっぽい旧市街の高橋さんが今夜泊まるホテルの近くで別れた。高橋さんはこれから数日間、シンガポールなどを旅行する。
駅前はとても近代的だが、少し離れるとエスニックな建物が建ち並んでいて、外国にいる事を実感する。駅中のダンキンドーナツでサンドイッチとアイスコーヒーの軽食をとる。サンドイッチは想像の1.5倍くらいの大きさでびっくりした。店の兄ちゃんは日本語で話しかけて来た。サンドイッチとコーヒーのセットでRM13.85(\420)は安い。
KLIAへの帰りは普通列車のKLIA Transitに乗る。20:33に定刻発車。マレーシアの列車は日本同様に正確だ。
KLIAで預けた荷物を受け取り、チェックイン。富士山が見えるように左後方をリクエストした 。これは古川さんが英語で交渉してくれた。
入国審査後、免税店でお土産を買う。タイガーバウムと花をアクリルで固めた置物を買った。
ゲートを通って搭乗待合室に入るが、出発まで30分の23:05を過ぎても搭乗案内が無い。搭乗者はほとんどが日本人だが、色々な憶測が飛び交う。
23:35の出発予定時刻を過ぎた23:45に初アナウンスがあり、「機体に異常があり、整備したが直らないので、別の機体を探しているので30分待って欲しい」とのこと。
00:05になると「今日は欠航。次は2/9の23:35」とのこと。なんてこった!
ホテルを用意する、というので係の人に付いて行くが、説明は英語のみで、付いてきたのはたまたま気付いたごく一部の人達だけ。私は古川さんの英語力に助けられて、係員の指示に従い、 カウンターで「transit pass」を受け取り、エアロトレインでメイン・ターミナルに戻り、入国 審査。それから預けた手荷物を受け取ってから、係員の誘導に従って3階から2階に降り、長い長い通路を歩いて「PAN PASIFIC HOTEL KLIA」のフロントに到着。時刻は1:05。
フロントで「Transit Pass」を見せるとスムースにチェックインできた。ツインルームを希望する。ここでも古川さんの英語力に救われる。
食事は明日の朝、昼、夜を提供するとのこと。すべてマレーシア航空持ちだ。欠航が決まると怒る人やがっかりする人がいたが、我々は1日のボーナス休暇をもらった上に豪華なホテルに無償で泊まれるので、ラッキーな気分だ。
エレベータに乗って行き先階を押しても動かない。ルームキーのカードを入れないと動かない仕掛けになっているのだ。こんなの初めてだ。
7階の727号室はデラックスなダブル・ルームだった。我々が部屋に着いた時にちょうど係のおじさんがエキストラベッドを運んで来た。部屋には大きな前室があり、前室にもテレビがあり、トイレと洗面所も着いている。大きなベッドルームにはテレビとフット・マッサージ機がある。
バスルームにはバスとは別にシャワールームがあり、洗面台は二人同時に使えるようになっている。こんな豪華な部屋に泊まるのは生まれて初めて。これからも無いだろう。
テレビではNHK-BSの日本語放送をやっていた。
シャワーを浴びて冷蔵庫のビールを飲み、2:45就寝。
2月9日 晴れ
KLIA 10:10-11:00 KL 16:00-16:50 KLIA 23:50-6:55成田空港8:02-8:46千葉8:58-9:46君津
7:00起床。今日も晴れ。日本やコタ・キナバルより西にあるせいか時間のわりに暗い。
自宅と会社に電話をして帰りが1日遅れる事を伝える。
朝食はヨーロピアン・スタイルのビュッフェ。料理は極めて多彩で超豪華! 腹一杯食べた。
高橋さんに電話するが電源offで通じない。フロントでホテルの電話番号を聞いて掛けるも既に出掛けた後だった。
とりあえずKLIAへ。ホテルから歩いて出ようとしたら、ゴルフカートのようなバギーで送ってくれた。なにかリッチな気分だ。
1日滞在が延びて現金が足りなくなってしまったので、空港内の銀行ATMでRM120をクレジットカードで手に入れた。昨日は電車で行ったが、今日は高速バスでKL-Sentralへ。運賃はRM10(\300)と 電車の1/3以下だ。所要時間は45分で電車(35')とさほど変わらない。
KL-SentralからOld KL Railway Stationへ徒歩で向かう。あまり遠くではないが、暑いので堪える。Old KL Railway Stationは白いお城のようなレトロな建物でなかなかカッコ良い。かつてはKLの中央駅だったが、KL-Sentralにその座を譲った今でもローカル線の駅として使われている 。駅舎の中には昔の列車の模型や鉄道設備が展示されていている。ホームと地下通路を通って駅を横断したが、改札など無く入場券は不要だった。どんなシステムなのだろうか?
それからNational Mosqueに行ったのだが、イスラム教徒以外は入場できない時間帯だったので 建物の中には入れなかった。
それからKL Towerを目指して下町をウロウロ。途中でお昼過ぎとなりお腹が空いたので、街中 のマックでハンバーガーを食べた。日本には無いメニューだが美味しい。
昼食後さらにKL Towerを目指すが、近くに見えるのになかなか入口が判らない。「Bukit Nanas Forest Reserve」という植物園のインフォメーションセンターを覗いたら、入口に野生のサルがいてビックリ! 内部はあまり興味の無い植物の展示ばかりで、すぐに出ようとすると、「タワ ーはこっち」と裏口を教えてくれた。
森の中の急な階段を登るとタワーの入口が見えた。
KL Towerは高さ421mで、電波塔としては世界第4位の高さを誇っている。入場料はポニーライドなど5〜6種類のアトラクションとのセット料金でRM38(\1,140)。展望台に登るだけで良いのだが 、やむを得ずセット料金で入場する。
高速エレベータで一気に展望階へ。展望階は360度の素晴らしい眺望。少し空気が霞んでいるのが 残念だが、それでも素晴らしい! 上空から見下ろすとKLの街には緑がとても多い。
タワーを降りて森の中を登り降りして街に出て、「Rapid KL」という電車でKL Sentralへ。気温は15:00現在で32℃あり、暑さでぐったりだ。
KL Sentralからホテルには朝と同様に高速バスで戻る。 部屋に戻ってひと休みしてからシャワーを浴びて夕食へ。ディナー・ビュッフェは寿司やそば等の和食やケーキ、デザートが充実している。寿司とそばを中心に食べたが、こんな贅沢なホテル経験は二度と無いかもしれない。
20:00頃チェックアウトしてKLIAへ。23:35発の3時間以上前にチェックインしたのにもかかわらず、窓際も通路側も無く、中央の5列席の17EとFの席だった。
昨夜の代替え便ではなく、今日の定期便に2日分の乗客を乗せるだけらしい。
待合室のベンチには疲れ切った人々が搭乗を待っているが、ベンチや床で横になって寝ている人もいる。
中待合室での周囲の日本人乗客の話だと全員がPAN PACIFIC HOTEL KLIAではなく、団体の客はKLIAから30分位離れた安ホテルだったそうだ。
中待合室の乗客人数は昨日の倍くらい。やはり2便分の乗客を1便に詰め込んだようだ。
23:10から搭乗開始。機内は満席で、私の席は2-5-2のド真ん中。通路に出るには2人の前を通らねばならない。古川さんは左隣り。
入口で新聞を貰うが、久々の日本の新聞だ。
23:50、15分遅れ(24時間?)で出発。1:00頃サンドイッチの機内食。1:08頃時計を日本時間の2:08に戻す。
5:45朝食。オムレツorサーモンor?のなかからオムレツをチョイス。オムレツ、じゃがいも、 ソーセージ、ベイクド・トマト、パン2種。フルーツカクテル、コーヒー、オレンジジュースとまずまずだ。
富士山は雲で見えなかったようだ。成田周辺の天候は曇り。灼熱のKLから真冬の成田に帰国だ。
8:02成田空港第2ターミナル発JR快速久里浜行きに乗り、8:46に千葉着。8:58の館山行きに乗り換えて9:46に君津駅に着いた。古川さんの奥さんに車で送ってもらい、10:00に我が家に到着した。
キナバル山は山そのものや景色は勿論のこと、登山道の整備や入山管理システムも素晴らしかった。思わぬおまけの1日も含めてとても良い山行で、大満足だった。
1週間の山旅だったが、特に疲れは無い。またどこか海外の山に行きたいものだ。次はキリマ ンジャロか?
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