燕岳→大天井岳→常念岳 小屋泊 個室と一畳に二人のギャップたるや
- GPS
- 22:13
- 距離
- 27.3km
- 登り
- 2,599m
- 下り
- 2,734m
コースタイム
06:48 中房温泉燕岳登山口
07:34 第一ベンチ
08:09 第二ベンチ
08:46 第三ベンチ
09:30 富士見ベンチ 09:36発
10:10 合戦小屋 10:43発
11:54 燕山荘 12:55発
13:29 燕岳山頂 13:40発
14:12 燕山荘
【2日目】
06:13 燕山荘
06:48 蛙岩
07:08 大下がりの頭
08:39 切通岩(喜作レリーフ)
09:25 大天荘 09:40発
09:50 大天井岳 09:55発
10:04 大天荘(昼食) 10:57発
11:48 東天井岳前
13:20 常念小屋
【3日目】
06:45 常念小屋
08:16 常念岳山頂 08:36発
09:34 常念小屋 10:07発
10:50 水場
11:13 胸突八丁(下部)
12:53 王滝ベンチ
13:54 一ノ沢(ヒエ平)登山口
天候 | 一日目:曇り一時晴れのち雨 二日目:曇り時々晴れ一次雨 三日目:曇り時々晴れ一次雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2013年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー 自家用車
穂高駅前の駐車場に止めるよりも登山口までのバス代、帰りのタクシー代が安いです。 【往路】 しゃくなげ荘登山者用駐車場→中房温泉登山口(バス) 運賃:1200円 中房温泉までの定期バス(始発5:15)は穂高駅で満車のため臨時便が出ました。 停留所に南安タクシー(バス運営会社)の方が待機しており、無線で連絡し合ってあらかじめ増発してくれてました。 【復路】 一ノ沢登山口→しゃくなげ荘登山者用駐車場(タクシー) 運賃:4400円(道路状況による) 常念山荘にてタクシーの手配を代行してくれます。 専用の用紙に記入して依頼します。連絡代行料100円。 最盛期は随時タクシーが待機している様ですが、予約者優先のため予約した方が良いと思います。 指定時間に早く着いたり遅く着いても柔軟に対応してくれるとの事なので安心です。 その他詳細は南安タクシーのサイト参照 http://nan-an.co.jp/tozan/tozan/ |
コース状況/ 危険箇所等 |
【中房温泉〜燕山荘】 中房温泉登山口に登山ポスト、トイレ有り。 合戦小屋に売店、軽食、トイレ有り。 登山道は非常に登りやすく整備されており、急登ですが足首の曲げ具合もきつくありません。 危険個所も特にありません。 【燕山荘〜燕岳】 ザレている箇所があり滑りやすいく歩き辛いです。 花崗岩の表面がざらざらしており、軽く擦っただけでも痛いです。長袖長ズボンが吉。 山頂付近は高度感有り。高所恐怖症の人は注意。 【燕山荘〜大天井岳〜常念小屋】 切通岩に鎖・梯子場がありますが、それ以外は特筆すべき危険個所はありません。 大天荘の前にトイレあり。 大天荘の食堂は10時からなので注意。 【常念小屋〜常念岳】 延々とガレ場が続きます。 浮石がだらけなので捻挫に注意。 【常念小屋〜一ノ沢登山口】 水場から胸突八丁間は切り立った崖の為、滑落注意。 |
写真
感想
ずっと歩いてみたかった燕から常念の縦走ルート。
どうせなら贅沢にと燕山荘の個室を予約しようとHPで空きを確認したら、遥か先まで満室。
2日前までキャンセル料が発生しないからか、仮押さえしてる人が多いみたい。
そこでキャンセルされるのを期待して毎日チェックしてたら、山行2週間前に空きが出て予約する事が出来た!
というわけで行くことが確定。
駐車場は行き帰りの交通費が一番安いしゃくなげ荘の登山者駐車場を利用させてもらいました。
深夜1時半に到着し、車中で仮眠。
今回、車中泊用に購入したマットレスのおかげで短いながらもしっかり睡眠が取れました。
【1日目】
バスの始発は5:15分なので、少し前にバス停に行くと、バスの運営会社(南安タクシー)の方が待機していて、無線で会社と連絡を取りあって、あらかじめ増発便を手配してくれていました。
時間通りに満車状態の定期便が到着。すぐ後ろに無人の増発便。
その増発便にバス停に居た私たち2人を含む登山者5人が乗り出発。
20人乗りのバスに5人なので、ゆったりと座る事が出来ました。
5:55頃、中房温泉に到着。
既にたくさんの登山客が出発準備をしていました。
私たちもあせらずゆっくり準備をして出発。
天気は曇り。
時折晴れ間も出ますが、雲は多い天気です。
気温は体感で15度くらいでしょうか。
風は無く絶好の登山日より。
北アルプス三大急登と言われている合戦尾根ですが、噂通り歩き易く整備されていて、急登を感じさせない。
それなのに腕に付けてる高度計の高度がグングン上がるから楽しい。
適度な間隔で設置してある休憩ポイントのベンチで休みつつ登り続け、登山道の地質も変わり、しばらくすると合戦小屋に到着。
多くの登山者が休憩されてました。
合戦小屋といえば名物のスイカ!
1/8カットサイズで800円。1/16で500円。
超高額ですが、やっぱり食べなきゃならんでしょ。
というわけで、1/16サイズを購入。
たっぷり塩を振って、ガブリ。
予想以上に甘くて驚いた!白い所まで前歯でこそぎ取って食べたよ。
汗で失われた塩分も補給できて、体力もバッチリ回復しました。
ツレが食べてた山菜うどんを少し貰って食べたら、これもまた美味い!
うどんにしっかりとコシがあるし、大きいキノコも適度に酸味があって身体に沁みる。
お腹も満足したところで出発。
しばらくすると視界が開け、槍ヶ岳の姿を見ることが出来ました。
高山植物もたくさん咲いてます。
森林限界を超えると目指す燕岳と燕山荘の姿が見えて来ました。
しかし見えてからが遠い。。。
そしてやっと燕山荘に到着。早速チェックイン。
さわやかなスタッフの案内で念願の個室へ。
5.5畳和室で、0.5畳の押入れには布団が3組用意されていました。
テーブルや座布団、電灯もあって、山小屋という事を忘れてしまいそうです。
窓からは西側の山々が展望できます。
アタックザックに最低限の装備をつめて、燕岳山頂へ向けて出発。
砂礫一面に咲くコマクサを眺めつつ、山頂までは一度下ってから登り返します。
花崗岩で出来た奇岩は見ているだけで想像力を掻き立てます。
有名なイルカ岩、メガネ岩を過ぎ、登りつめると狭い山頂に到着!
景観を考えてなのでしょうか、燕岳にはよくある木の標識は無く、小さな石碑が足元にあるだけでした。
なんかオシャレですね。
小屋に戻り、夕食までまだ時間があるので、外でおやつを食べたり小屋の周りを散歩したりして過ごした後、部屋に戻るとちょっと頭が痛い。
もともと高山には弱く、だいたい標高2700m付近を超えると頭が痛くなったりするのです。
それ程ひどく無いのでさほど気にはしていなかったのですが、夕食の時間17:00の少し前から食堂前に行列ができてたので、私たちも並んでいると大勢の人が一箇所に集まったせいか、酸欠に近い状態になり、吐き気と貧血で倒れそうになった。
何とか耐えて、食堂の席に付いてお茶を少し飲んだら回復。
ご飯を食べたらさらに回復してきて、すっかり頭痛も無くなりました。よかった。
夕食のメニューはハンバーグ。
まさかのチーズインには感激しました。
食事中に燕山荘グループのオーナーである赤沼健至氏の挨拶と、楽しくてためになる話、そして名物アルプホルンの演奏をしてもらいました。
21:00の消灯と共に就寝。
【2日目】
4:00起床。さすが個室、よく眠れました。
天気は曇り。多少の雨は覚悟しなくちゃいけない雲行きです。
朝食は4:30からという事でしたが、早めに用意が出来た様で4:20頃に朝食。
同じテーブルで食事をしたパーティの方は、縦走予定だったけど雷が怖いので下山するとの事。
燕山荘の入口を入って直ぐのPCコーナーに張り出してあるヤマテンの情報では午前中は大丈夫そうだったので私たちは予定通り縦走する事にしました。
ちなみにそのヤマテンの貼紙ですが、何故か「燕岳」の情報が書いてあります。
私も会員になってますが「燕岳」の情報は配信されてません。燕山荘だけ特別に配信されてるのかな?
燕山荘を6時過ぎに出発。噂通り良い山小屋でした。
特にスタッフの方々が明るく元気が良くて和みました。
槍穂の稜線は雲に隠れて見えないけど、これから進む稜線はバッチリ見えて景色は良好。
しかししばらくすると雨がパラパラと降ってきた。
しばらく我慢したけど、雨脚が強くなってきたのでレインウェアを着る。
すると雨は止む。日が差す。蒸す。レインウェア脱ぐ。雨が降る。の繰り返し。
ところが、槍ヶ岳方面への分岐を過ぎると完全に雨は上がりました。
湿った西風を槍ヶ岳方面の尾根(表銀座)が防いでくれてる様でした。
その証拠にそっちの尾根は雲に覆われてました。
大天荘に到着。
昼食営業が10時からで、まだ30分程時間があったので、先に大天井岳の山頂を往復する事にしました。
山頂に行くと、なんと雷鳥が3羽居ました!
やっと見ることが出来た!
去年、槍ヶ岳や立山に行った時も見られなかったのでテンション上がりました。
残念なのは大天荘に望遠レンズをデポしてきてしまった事。
まあ、また遭遇する機会もあるだろうし、その時にとっておこう。
昼ごはんはインディアンランチセット。
山小屋とは思えない程本格的で美味しかったー!
お腹も満たされ気分よく出発。
稜線歩きをひたすら堪能して、常念小屋に到着。
今夜は激混みとの事で、覚悟が必要です。
案内された大部屋で、私たち2人に用意されたスペースは1畳。
布団は寝袋タイプなので隣の人と直接触れることは無いけれど、やっぱりきつい。
横幅よりきついのは縦方向。足を延ばすと足の方に居る人を蹴っ飛ばしてしまう。
背の高い人は特に大変だと思う。
一瞬ツェルト張ってテント場で寝ようかと思ったけど、夜は雨っぽいのでやめた。
夕食は2順目の17:50から。
今日もまたハンバーグでした。
比較するのもなんですが、燕山荘より手作り感やボリュームがあって美味しかったです。
消灯は21時。
とりあえず耳栓して3時間頑張って寝る努力しました。が、眠れない。。。
幸い私の周りに泊まっていた方々は体臭も無く、酷く酔っ払っている事も無かったので良かったのですが、それでも室内は熱気を帯びて暑いし息苦しい。
もう朝まで寝なくていいや!と部屋を出る事にしました。
廊下に出ると、涼しいし呼吸がしやすい。
売店の方に行くと何人か床に寝てる人がいる。寒いけどここなら寝られそうだ。
という事で、フリースとダウンジャケットを着込んで、寝袋と枕を持ってきて床で寝ることにしました。
おかげで皆が活動を始める午前3時頃までの約2時間、ぐっすり眠る事が出来ました。
【3日目】
ご来光を見に小屋の外へ。
雲が多くてお日様は見えなかったけど、雲の間から差し込む光と朝焼けが綺麗でした。
朝食後、常念岳へ。雲は槍・穂高の稜線を隠してますが、そこから下の見通しは良く、遠く富士山まで見えます。
登山道は岩が積み重なったガレ場で、遠目で見たよりも高度感があります。
山頂と思っていたところは着いてみると違くて、本当の頂上はもう少し先にありました。
そして常念岳山頂に到着!
しばらく山頂を楽しんだ後、来た道を下山。
常念山荘で帰りのタクシーの予約をしました。
専用の用紙があり、100円で南安タクシーに連絡を代行してくれます。
私の携帯、auの電波は全然入らないので助かりました。
一ノ沢まで下山開始。
直ぐに樹林帯となり、ひたすら沢沿いの道を下って行きます。
結構な急坂なので、登りは大変そうです。
高山植物を眺めながら下って行くと、時折雨がパラついてきました。
しばらく我慢していたのですが、さすがに降りが強くなってきたのでレインウェアを来ました。
あと30分もってくれれば濡れずに済んだのになぁ。。。
タクシーの予約は余裕をみて4時間後に設定したのですが、予想以上に下山に時間がかかり、指定時間の5分前に到着。
まあ、下山時間は早くても遅くても柔軟に対応してくれるとの事だったので焦りはしなかったのですが。
下山時には雨はすっかり上がっていて、太陽も出て暑いくらい。
山の天気はコロコロ変わりますね。
今回の山行では特にそう感じました。
タクシーで約30分。しゃくなげ荘に到着。
無事、車に戻って来られました。
多発しているという車上荒らしにも遭わずに良かった。
無料で車を止めさせて貰ったしゃくなげ荘の入浴施設で3日振りに汗を流してサッパリしたあと、帰宅しました。
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