[南アの巨人たち★4日目(終)]荒川小屋≫赤石岳≫椹島
- GPS
- 06:55
- 距離
- 11.7km
- 登り
- 784m
- 下り
- 2,253m
コースタイム
4:34大聖寺平
5:32小赤石岳
5:55赤石岳(休憩約30分)
6:40大倉尾根分岐
7:50富士見平
8:10赤石小屋
10:55椹島
合計時間: 6時間55分
合計距離: 11.68km
最高点の標高: 3096m
最低点の標高: 1138m
累積標高(上り): 681m
累積標高(下り): 2157m
●4日間通算
合計時間: 35時間45分
合計距離: 54.86km
累積標高(上り): 5368m
累積標高(下り): 5742m
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
13:00椹島 13:55畑薙第一ダム ■しずてつジャストライン 14:25畑薙第一ダム 17:50静岡駅前 運賃3,000円 ※8/31までの運行 http://www.justline.co.jp/rosenn/noriai201305281800.html 予約システムがあります。 当日は2台運行されました。 予約していきましたが、予約していなかった人も乗れました。 |
写真
感想
[4日目の巨人:赤石岳]
ついに最終日を迎えた。今日は盟主・赤石岳を目指す。4:00発。大聖寺平へ向かって歩き始める。しだいに明るくなってくると、今朝はさらに天気が良い。富士山のシルエットがくっきり現れた。振り返ると荒川三山も完全なシャドーである。
大聖寺平はまだ暗かった。小渋川を覗き込みたかったが諦める。総じていえば、今回ガス、また暗くて展望がなかったところは再訪したい。
暗いうちに小赤石岳を登り始めたので、明るくなったら赤石岳はもうそこであった。それにしても、一山一山が大きいものだ。これだけ緑の大きな山が連なるのは爽快である。最終日にして南アは素晴らしい展望をプレゼントしてくれた。
3100mの頂上は少し寒かったけれど、長居してしまった。展望ばかりに夢中になり、名物の避難小屋へ寄らず仕舞いだった。
大倉尾根の下りに差し掛かる。
聖岳の東尾根と並行して下りる感じだ。あの尾根もあこがれている。無理だろうけれど。13:00の畑薙第一ダム行きの送迎バスに間に合わせよう、その前にシャワーを浴びれたらいいな、ひげを剃りたい。そんな雑念を持ちながらの下りだった。
赤石小屋から登ってくる人はそれほど多いとは思わなかった。お盆休みも終わり、静かな山域に戻ろうとしているのかもしれない。赤石小屋前に着く。ここも素晴らしい小屋らしい。看板のイラストに癒される。小屋前では先についていた荒川小屋で知り合った方が休んでいた。今朝は膝を心配して赤石岳はパスしたそうだ。南ア好きなのでまた来ればいいということだろう。先に椹島へ向かっていった。
またこの時期に来ればお会いできる気がするのも南アだからだろうか。小屋の看板は、写真家白籏史郎氏揮毫によるものだ。立派なものだ。時間的に余裕が出てきたと思ったので、ゆっくりめに下りて行った。ここから登るのは辛そうだ。大井川流域の山は総じて登り始めが急峻なイメージを持った。椹島にはほんとうに暑くなる前に着くことができた。余裕ある到着だ。『白籏史郎写真館』に立ち寄った。南部の山々の四季折々の写真、古い年代と思われるものも鮮やかだった。
また南アに来たくなるのだ。
椹島から畑薙第一ダムまでの車窓から、南アの奥深さが伝わってくる。知り尽くすことはできないだろう。畑薙第一ダムから静岡駅へのバスもなかなかであった。椹島から静岡駅まで5時間弱。ここまですべて葵区内を通ってきた。遡れば間ノ岳から区内を南へ下ってきたことになる。すごい市域である。現代の秘境のひとつではないだろうか?リニア新幹線でトンネルを掘ることはもう避けられないのであれば、願わくはこの山域には工事に入らないでほしいものだ。
4日間南アを歩いた。入ってくる人は限られているし、この時期また歩けば、見覚えのある人に会う気がする。
人が少ない分、連帯感が生まれるような気がする。
デカい山々と深い山域、大井川。言い尽くせな魅力にひかれた。次の機会では何を見つけられるか。
[夢の中で、想像の中で光り輝く山の記憶]
長い道のりも今日でゴールを迎えます。
最終日にして、山の神様は最高のお天気と展望をプレゼントしてくれました。
朝の清冽な空気を味わいながら、ゆっくり登りました。
辛いはずなのに、今日で山を離れることがなんだか悲しくて、歩を進めることがとても惜しいと感じられました。
2年前に聖岳から望んだ大いなる頂はすぐそこにありました。
あまりにあっけなく到達したことを理解するのに、少々時間を要しました。
今まで登った山々を同定しながら気持ちが落ち着いた頃に、もう一つの目的地である赤石岳避難小屋に向かいました。
小屋ではちょうど最後の宿泊客を送り出し、つかの間の休息に入ったところでした。
ほんの短い時間でしたが、お二人のお人柄そのままの小屋の佇まいを拝見しました。
奥様がデザインされたというオコジョとライチョウのバッジを購入する間にも、ご夫妻の夫婦漫才?で楽しいひと時を過ごさせていただきました。
次はぜひここで泊って色々なお話を伺いたいものです。
山頂を後にしたら、大倉尾根を一気に下りました。
もう少し余韻に浸ってもよかったかもしれません。
下山してからも思い出すのはあの甘美で濃密な時間です。
歩いていたあの当時よりもむしろ、思い出すほどに記憶が純化されていくような気がしてなりません。
社会復帰には、まだまだ時間がかかりそうです。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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しかし、55km・四日間テン泊縦走は凄過ぎ!
天候不順が続いた今年の夏山にも関わらず、あまり酷い天気にも遭わず、日本最深部?のいい眺めが楽しめたようですね〜!
来週に九州の友人と室堂から剱岳に登る予定です、天気が良い時に山頂に立ちたいので、月曜あたりから富山周辺で様子見します!
水曜ごろまでぶらぶらするのにお勧めありますか?(笑)
nekojigenさん、こんにちは。
コメントいただき、ありがとうございます。
今年のお盆はいわゆる「梅雨明け10日」とちょうど重なったようで、本当にいいお天気でした。
大井川や天竜川の源頭や、現在も隆起を続けている証の崩壊地を通じて、山が生きていることを実感する旅となりました。
ちなみにテン泊はまだ経験がないんですよ。
今回ロングトレイルの醍醐味を知ってしまいましたので、来年あたりデビューしたいです。
富山においでになるんですね。
ありがとうございます
海の幸の氷見や五箇山などの観光地ももちろんですが、地元民としては砂防博物館や立山博物館がお勧めです。古来からの山と人との関わりについて知識を深めていただければ、山の楽しみもより大きなものになると思います。
どうぞよい山旅を!
勘違いでした!まだテン泊やってなかったんですね!
氷見の番屋街と魚津の埋没林とか称名滝に行ってみようと思います。
砂防博物館は立山の行き帰りに何度か前を素通りしました(笑)
時間があったら寄ってみます!
ありがとうございました。
一日の行程が、小屋泊とはいえスゴイですね!!
熊ノ平から三伏峠までは、コースタイムで10時間20分をかなりのペースで歩き、小河内岳避難小屋までのばされていますね。
すごいです。
三国平は、雷の名所だったんですね。
御池から熊の平へ行く予定だったのですが、10時ごろ北岳山荘出発して、雲行きが怪しくなり出し、雲の流れがくなり、風が強くなり・・・この時間でこれはもしや?と思い登山者に確認したら、やはりそんな予報でした。
私の足では稜線に出てみても遅すぎるので、引き返しました。
あそこで何とか行けなかったのかと後から後悔しましたが、雷の名所とお聞きし、そうだったんだ。。。と納得できました。
次は、北岳から光まで縦走したいと思っています。
レポありがとうございます。
次の参考にさせて頂きます。
はじめまして
コメントいただきありがとうございます。
南ア縦走ルートの肝は熊ノ平からどこまで行けるか?
ではないかと思います。
今回は思いがけない雷雨に遭ったとはいえ、小河内岳避難小屋まで行けました。
塩見岳山頂から、あれが本谷であそこが三伏であそこを通ってあれが小河内岳!
と直線で行ければどんなにいいことか!と思ってしまうほどの縦走路が見えてしまうのが難点ですが
記録を1日ごとに区切ったのは、その日のルートの距離や累積高低差がわかりやすいからです。
参考にしていただけると幸いです。
三国平が「雷の巣」であると教えてくださったのは、
小河内岳避難小屋管理人の河村さんです。
河村さんは南アの主のお一人だと思っています。
いろいろとお話を聞きたい方です。
小河内岳避難小屋はぜひ!
光岳まで行かれますか!
来年ですね。
コマ切れになってしまいますが、赤石から先を目指します。
私たちも今回の南ア縦走は衝撃的で、ライフワークみたいな感じになりましたので、来年お会いできるかもしれませんね。
またよろしくお願いします。
kaoritreeさん、はじめまして。
コメントいただき、ありがとうございます。
今回は常に塩見岳とともに在った縦走でした。
登頂後も、その後も特徴的な姿をもって存在感を猛烈にアピールしてきました。
とりわけ北荒川岳から仰ぎ見た無骨にして豪快な姿が忘れられなくて、下山してもついヤマレコなどで記録を探してしまい、kaoritreeさんのレコに到った次第です。
それとともに、山小屋のスタッフの方々の親身なご対応が印象に残りました。
普段はなかなか親しくお話を伺うことができないものでしょうが、静かな南アルプスならではなのかもしれません。
南アルプスには熱心なリピーターの方が多いのにも得心がいきました。
一度ならず二度三度と足を運んで、ようやくその良さが実感できる山域のようですので、早晩また訪れることになりそうです。
どこかでお目にかかれるといいですね。
これからもご活躍を楽しみにしております。
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