頑張った南南ア 4泊5日で茶臼岳・光岳・上河内岳・聖岳・兎岳・赤石岳・荒川岳
- GPS
- 40:43
- 距離
- 70.4km
- 登り
- 7,159m
- 下り
- 6,975m
コースタイム
04:25 沼平ゲート → 05:00 畑薙大吊橋 → 06:30 ウソッコ沢小屋 06:35 →
07:32 中の段 07:50 → 08:20 横窪沢小屋 08:30 → 09:17 展望台 →
10:05 樺段 → 10:43 茶臼小屋(幕営)
【2日目】8/13
05:04 茶臼小屋 → 05:28 茶臼岳 → 05:58 希望峰 → 06:09 仁田岳 →
06:22 希望峰 → 07:13 易老岳 → 08:34 静高平 → 08:51 イザルヶ岳 09:10 →
09:25 光岳小屋 → 09:40 光岳 → 09:52 光石 → 10:23 光岳小屋 10:40 →
10:52 静高平 →12:06 易老岳 → 13:11 希望峰 13:18 → 13:52 茶臼岳 14:12 →
14:34 茶臼小屋(幕営)
【3日目】8/14
05:00 茶臼小屋 → 06:27 上河内岳 → 07:11 → 08:35 薊畑 →
09:30 小聖岳 9:40 → 10:46 前聖岳 10:57 → 11:09 奥聖岳 → 12:23 聖兎のコル →
13:17 兎岳 → 14:04 小兎岳 → 14:55 中盛丸山 → 15:10 大沢岳分岐 →
15:43 百間洞山の家(小屋泊)
【4日目】8/15
05:52 百間洞山の家 → 06:47 百間平 → 08:25 赤石岳 09:03 →
10:40 荒川小屋 11:36 → 12:50 中岳避難小屋 13:20 → 14:14 悪沢岳 →
15:03 千枚岳 → 15:26 千枚小屋(小屋泊)
【5日目】8/16
05:33 千枚小屋 → 05:57 駒鳥池 → 06:38 見晴台 07:00 → 07:28 清水平 →
08:16 小石下 08:27 → 09:04 岩頭 → 09:17 鉄塔 → 10:12 椹島ロッジ
天候 | 【1日目】8/12 快晴 【2日目】8/13 快晴 【3日目】8/14 晴のち曇り 【4日目】8/15 晴時々曇り、午後から雷雨 【5日目】8/16 快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
8/11 沼平ゲート駐車場へ22時頃到着。 夏山シーズン最盛期に1台のみ空きありでラッキー。 いつもの夏に比べ、今年の南アルプスは登山者多めの印象。 復路: 8/16 椹島より東海フォレスト送迎バスを利用。 受付で「沼平で下車したい」と伝えれば降ろしてもらえる。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆登山ポスト ・沼平ゲートにあり(用紙、鉛筆も)下山後には下山届けを投函 ・畑薙大吊橋にもあり ◆下山後の温泉 静岡市南アルプス温泉白樺荘:大人500円 ◆下山後のめし 静岡市南アルプス温泉白樺荘内 食堂らいちょう やまめおろしそば950円 |
写真
感想
夏休みをたっぷり使って南南ア単独テント泊。今回は沼平ゲートから。
前夜22時頃ゲート到着。今年の南アルプスは入山者がとても多いみたい。
畑薙の駐車場も満杯らしく、周辺路肩への駐車も多い。
沼平ゲートもあまりキャパが大きいほうではないので心配していたが
なんとか1台空きスペースが。ラッキー。
明けて12日。いよいよ縦走の始まりです。
最初は4時前にスタートしようとしたが、ゲート付近で野生動物の動く音。
多分シカだと思うのですが、これにビビってしまい、もう少し出発を遅らせる。
4時25分、沼平ゲートをスタート。ヘッデンはすぐに必要なくなり、畑薙大吊橋に5時到着。
長い長い大吊橋は、思ったより安心に渡れました。
今回の山行は当初5泊6日を予定していたので食材もそれなりに…。
出発前のザックは水2Lを含め総重量16.5kg。登り始めるとなるほど…重い!
前回のテン泊、ニペソツに比べても急登なので疲れを感じる。
それでもなんとかウソッコ沢小屋へは2時間ほどで到着。
ここで下山者に「この先はもっと急になるよ」と言われてガックリ。
いやあ一気に疲れた。中の段で大休憩。
ヘトヘトになって着いた横窪沢小屋で頂いた冷たいお茶がとてもうれしかった。
今日は天気も良すぎて暑さも堪える。茶臼小屋へは10:43着。
冷えた缶ビールに目がくらみ、ここで幕営することに。
テン場には光岳ピストンらしき1張りのみ。本日の一番乗り。
あとはダラダラと飲みながら、のんびりと初日を過ごした。テン場は25張りもすれば満杯。
ガラガラだったテン場も18時を過ぎても到着する人がいて、とうとう小屋のベンチ付近にも設営されていた。
2日目。テン場から昨日は見えなかった富士山が見える。天気快晴。
5時過ぎ光岳ピストンへ出発。茶臼岳、希望峰と順調に進み、
疲れたら行けなくなるかも、と先に仁田岳へ。
ここは明瞭ながらもハイマツ漕ぎで、一歩進むたびに大量の虫が飛んで参った。
山頂は360度の展望で、富士山のほか兎から茶臼まで見えて抜群だった。
再び希望峰へ戻って先を行くと、鞍部に向かって下がる。登り返すと割と平坦な道が続く。
“左の林で人の声がするなぁ”と思うと、そこが易老岳山頂だった。
この登山道はここまでずっと基本的に樹林帯の中。
易老岳以降は時々道がぬかるんでいるがいつしかゴーロになり、これが結構登る。
見上げれば青空。左右にはトリカブトが群生している。
気持ちがいいが“ピストンにして良かったー”が正直な感想。
昨日テン泊装備で向かってたらヘバってたな。
静高平でやっと再び平坦になる。2ヶ所ほどある水場は枯れていた。
イザルヶ岳も先に踏んでおくことにする。山頂は広くて展望抜群!独り占めの時間を過ごした。
9時40分、光岳到着。全くないと思っていたら意外にも山頂からも展望を望めてびっくり。
さらに近くの展望台からは池口岳など南部の山々と真っ白な光石も望める。
光石へ行くとひとり先客が。隣のテントの人だ。
6月に池口岳へ登ったばかりだったので、私にとってもここからの展望は感慨深いものがあった。
光岳小屋へ戻ってコーヒーを頂く。ところてんも人気のようです。
小屋は清潔で居心地良さそうだった。
さあ戻りましょう。来た道を戻るのはルート概要が分かっていて気が楽だ。
しかし気温も上がり、日当りの良いところでは結構体力を消耗。
しかも昨日、沢で洗った靴下が乾ききっていなかったようで、靴擦れができてきた。
“ヤバいヤバい”と思いながら帰路を急ぐ。
朝は逆光だった茶臼岳で再び写真を撮っていると人が来たので、自分撮りしなくて済んだ。
14時半過ぎ、茶臼小屋帰還。靴擦れは右足に2ヶ所。明日からが心配だが、まあ仕方ない。
茶臼岳で写真を撮ってもらったTさん、Oさんとビールで乾杯!
さらに光岳小屋で会ったNさん、Hさんと一緒に夕食を自炊した。
この4人とは明日も同じルートを歩くようだ。「じゃあまた明日!」と別れて就寝。
3日目。目的地は百間洞。長丁場だ。テントをたたんで5時に茶臼小屋出発。
昨日に懲りて、今日は新しい靴下。
上河内への分岐からザレた道を進んでいると雷鳥の親子が。
“そうか、今日は天気悪くなるのかー”とちょっとがっかり。
広い窪地に出ると、朝靄につつまれていてちょっと幻想的。
ハイマツ帯、お花畑、森林限界、砂礫の道、と刻々と雰囲気が変わる。
今日はやはり快晴とはいかず、聖岳は凛々しく見えるものの、兎には傘雲が。
振り返れば稜線を雲が流れていくのが見えた。
特徴的な模様の奇岩竹内門を過ぎ、上河内岳肩へ到着。
ここにザックをデポして山頂を目指す。入れ違いでひとり下りてきたが
私が登ったときには山頂独り占め。聖・赤石・荒川岳が連なって見えた。
登山道に戻りしばらく行って振り返ると圧倒的な大きさで上河内岳がそそり立っている。
これ南下ルートで上河内を見上げたら、この大きさに圧倒されてしまいそうだと思った。
南岳手前のお花畑は感動的な美しさ。ここ数日で一番の咲き誇り具合。
東側が落ちている細いトラバースで何度も写真を撮った。
南岳を過ぎると次第に高度を下げ、再び樹林帯へ。
時々見える聖岳が近く、大きく、より高く見える。
聖平小屋へは寄らず薊畑へ。ここにはピストンで登っている人のザックが多数デポされている。
私は縦走だからこの重いの持っていかなきゃな。
小聖岳まで来たが、聖山頂にはガスが…。
ここで下ってきたトレイルランナーさんと暫くおしゃべり。
「山頂の向こう側はまだ晴れているから、景色見えるかも」と教えてもらう。
(のちにこの人とまた会うことがあろうとは…)
では急いで山頂を目指しましょう。“砂礫で登りにくい”と聞いていたが意外に大丈夫。
サクサク登って10時46分、前聖岳到着。あーガスってる。残念!!
ここまで予定通り順調に来ているので奥聖岳も踏んでおく。
聖を下っていよいよ兎へ。ガンガン下ります。
兎側から来る人たちの表情の辛そうなことといったら…。
ふと景色を見渡せば、遠くに小さく百間洞山の家が。まるで豆粒。遠いな…。
もうここからは修行のようでした。
聖兎のコルまではガンガン下るのに、兎・小兎・中盛丸山と3つも越えなきゃいけない。
天気も曇り。13時17分に兎岳へ着いたときには、もう夕方のよう。
ひとりっきりで歩くのが辛い。
小兎岳手前の小ピークに騙され「小兎、かわいくないヤツ!」と悪態をつく。
棒が1本の小兎山頂を過ぎると、想像もしていなかった中盛丸山へのキツい岩場登り。
16時までに百間洞に着かなければ、名物のトンカツが食べられない。
百高山の大沢岳をパスしてダイレクトに小屋へ。
15時43分、百間洞山の家到着。何とか間に合ったー!
テン場と水場が離れているので本日は小屋泊。復路の東海フォレストバスに乗るためでもある。
先行して茶臼小屋を出発したTさん、Oさんは、もちろん先に到着していた。
夕食のトンカツは美味しかったー!
ソースのほかに、大根おろしとポン酢が用意されているのも心憎いし、
キャベツたっぷりも有り難かった。
この後なんとNさん、Hさんも到着。「明日は一緒に歩こう」と約束して就寝。
4日目、今日は千枚小屋までということで遅々のスタート。
しかし出発直前に「今日は夕方雨が降るかも」と聞きガッカリ。
“もっと早く出発すればよかった。いや、昨日はテント泊にすれば良かった”
そんなことを考えても後の祭り。さあ出発。
百間洞山の家からは想像以上に登りで、朝イチは調子が出なかったが、
赤石直下の登りの頃には復調し、Nさん、Hさんを途中から引き離して8時25分、赤石岳到着。
どうやら私は登りがとても早いようだ。
逆に大聖寺平までの下りは、Nさんがすごく早い。
背の高い2人に対してコンパスの短いせいもあるのだろうか?w
大聖寺平を過ぎたところで前方から来たトレイルランナーさんに声をかけられる。
「あれ?君、前も会ったよね?」
最初わからなかったが、思い出した!昨日小聖岳で会った人だ!
聞けば、昨日聖平から下山して、今日再び椹島から千枚経由で登ってきたのだと言う。
トレイルランナーは本当にすごいなー!
10時40分、荒川小屋到着。ここでラーメンを作って昼食。
しかし午後から雨だと急がなきゃ。
荒川中岳への登りで再び私がリードし、ついに2人を置いて先に行くことにする。
ところで2日目に気付いたことだが、どうやら私のハイドレーションには穴があいている。
日に日にひどくなり、この日にはついにザックからポタポタと水漏れするようになってしまった。
12時50分、中岳避難小屋到着と同時についに雨!こんなところで!
千枚小屋へはまだCTで3時間はある。進退を迷って30分ほどここで雨宿り。
同時に到着した若い男性2人組が「小雨になったので行く」ということで私も出発。
しかし悪沢岳へ着く前に雷も鳴り出した。“今年もまた雷雨か!”
ああ、もう急ぐしかない。
悪沢岳山頂で出会ったもう2人の男性と、合計5人で雷の中、先を急ぐ。
昨年より雷鳴はマシだったからそんなに恐くはなかったが、どこに落ちるか判らないのが雷の怖さ。
雷の轟く中、この2人組の同行は心強かった。
急いで急いで15時26分、千枚小屋到着。
“雨が降っているのにテント泊もないだろう”と、本日も素泊まりで小屋泊。
離れの百枚小屋に泊まった。
就寝スペースを探していると、先に到着したTさん、Oさんの横がちょうど空いていて再会を祝した。
さらに遅れて雨が止んだ頃、Nさん、Hさん到着。こちらはテント泊。いい時間に着いたね!
百間洞で隣に寝ていたご夫婦も千枚に到着していて、お互い雷雨の中の苦労を語り合った。
5日目。今日は下るだけ。本日もNさん、Hさんに同行。
見晴台からの景色を堪能したりしてのんびり下山していたら、
岩頭辺りの登り返しや急坂の下りで思いのほか時間を取られ、10時12分椹島ロッジ到着。
10時半のバスにギリギリ間に合った。
もう一泊して笊ヶ岳へ登りたかったが、濡れた登山靴で歩いたため再び靴擦れが悪化。
今回はおとなしく帰ることにした。
今回は山行中、雨は降らないだろうと思っていたが、やはり山の天気はわからない。
南アルプスの山々はひとつひとつが大きく、縦走はそれなりに辛かったが、
苦労した分、思い出が増えた山行だった。
茶臼、光岳までなんて、本物の南南ア、大縦走ですね〜!
おまけにソロテン泊なんて、男前過ぎます〜!
うち、南は茶臼と光残しちゃってる上、赤石、聖はガッスガスだったのでリベンジリストに載っちゃってるんです〜
うちも必ず行きます
早速お気に入りに入れさせていただきました
百瞭兇里箸鵑つがうらやましい…
うちは到着遅れてカレーになっちゃったので(-_-;)
これもリベンジしないと〜
はじめまして。
南アのこのコース、脳裏から離れずにずっと地図を見ながら、イメトレしているコースです。
kiyokiyoさんの様に、濃い緑の中を、もくもくと歩いていけるように、私も頑張らなきゃなっ
kiyokiyoさんこんばんは!
目的の山を登った後のビールは格別でしたね〜
半日だけ雷雨に曝されただけで、後は見事な縦走日和でしたね。
それにしてもkiyokiyoさんの健脚には驚かされました。
途中から靴擦れ状態であの速さでしょ?
う〜んきっと私も途中で置いて行かれたかもしれませんね。
そういえば今度は四国の剣山に行かれるとか。
キレンゲショウマの黄色い花をkiyokiyoさんの自慢のボケ味のレンズでバッチリ捉えてね
これからもワイルドで楽しい山旅をエンジョイして下さいネ
noburinrinことT
帰国してこんな山行ができるか自信がなくなったけど、体力つけ直して俺も追いつきます!!
晴れの赤石岳山頂、俺もリベンジしたい。
しかし、茶臼から光のピストンは、距離が長いなあ
SOULdCATさん、こんにちは!
昨年はお互い雷雨にやられましたからね〜!
食べられなかったトンカツ、行けなかった聖、
バッチリやり遂げてきましたよ。
しかし南アルプスは大きくて奥が深いですね〜
今度は荒川岳から塩見の稜線をつなげたいです!
どうして登山地図ってあんなに面白いんでしょうw
私も時間を忘れて計画練っています。
最近はソロが多いですが、
行く先々で見知らぬ人との会話が弾むと、ちっとも寂しくないです。
(聖〜兎はちょっと寂しかったケドw)
azusanさんもいい山行を!
その節はお世話になりました
雷雨には参りましたが、本当にいい縦走が出来ました!
ソロだったので、茶臼以降、同じルートを歩く人がいて大変心強かったです。
それに苦労をして辿り着いたあとのビールは最高でしたね
noburinrinさんと、1日ぐらい一緒に歩きたかったです。
またどこかの山で会えるといいですね!
光、聖、お先に踏ませていただきました。
でも晴天予報だったのに、まさか今年も雷にやられるとは思いませんでした
光ピストンは距離は長いけどアタックザックだからそれほど疲れないよ。
むしろやはり核心部は聖〜兎!
執拗なアップダウンにめげそうだったよ。
帰国したら、今度は逆から行こうか!
kiyokiyoさん、はじめまして。kontakaといいます。
12日 茶臼のテン場でご一緒してるようです。
たぶんビールを水場で冷やすといいよと教えてもらった気が。。。
テン場の写真にばっちり自分のブラックダイアモンドが写っております(笑)
その節はどうもでした〜。
あのあと予定通り素晴らしい山行だったようで。にしても健脚っすね〜。
ぜひまたどこかで〜。
覚えてます!その節はどうも〜♪
私も「百間洞〜茶臼の逆って1日でどうですか?」って聞きましたね。
「17時までには余裕で着きますよ〜」の言葉に押されて
ガンガン歩くことが出来ました。ありがとうございます。
テン泊の時にはザックに手足が生えたような感じで登っています w
またぜひどこかの山域で〜
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