嬉し恥ずかし表銀座2泊3日縦走 中房〜燕岳〜大天井〜西岳〜槍ヶ岳〜上高地
- GPS
- 55:54
- 距離
- 48.1km
- 登り
- 4,269m
- 下り
- 4,210m
コースタイム
6:53 中房温泉登山口
9:38 合戦小屋
11:04 燕山荘
11:59 燕岳
12:26 燕山荘
16:03 大天荘 テント泊(ツェルト)
2日目 20日(火)
6:10 大天荘
9:16 ヒュッテ西岳
12:59 槍ヶ岳山荘 小屋泊
3日目 21日(水)
6:30 槍ヶ岳山荘 → 槍ヶ岳 → 7:30 槍ヶ岳山荘
7:41 槍ヶ岳
11:50 横尾
14:47 上高地
天候 | 19日 晴れ 20日 曇りのち雨 21日 雨ときどき曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー 自家用車
帰りは上高地から新島々までバス、電車に乗り換え松本、松本から穂高まで。 |
写真
感想
以前から計画していた『表銀座縦走』。
ようやく実行に移しました。
18日(日)
21:30に車で鶴岡を出発。
新潟市を通過。
19日(月)
上越から高速に乗る。
そこまでは順調。
が、しかしジャンクションで道を間違え、東京方面に向かってしまう。
あわてて下りたが目的地にはほど遠いところにいた。
おばけがでそうな怖い峠を横切り、穂高駐車場に到着!
が、駐車場の入口にバスが止まっている。
自分は4:43発のこのバスに乗る為に急いで向かってきたのだ。
まだ準備が済んでいないしバスを待たせるのもいけない。
ということで始発のこのバスを諦め8:30くらいに出るバスに乗ろうと決めた。
そして駐車場からバスが中房温泉へと出発してしまった。
虚しい気持ちを抑え、準備をする。
と、そこへタクシーが一台。
おっちゃんが「どこまでいくん?」
自分「中房にバスで行きたいです」
おっちゃん「バス行ってもうたで、どうするん?乗りなよ。」
自分「だって高いでしょ?なんぼですか?」
おっちゃん「定額で7200円。乗り合い4人だったら一人1800円。」
自分「ほほー」(バスだと1700円)
おっちゃん「穂高駅周辺に乗りそうな人いるか見てくるから準備出来たら穂高駅に来て」
自分「あ、はい。わかりました。」
とはいうもののなんだか怪しい感じがしたので準備を大体済ませ車の中でドアを全開にして仮眠。
しばらくしたら、「おい!お兄ちゃん!もう3人そろったよ!」
「え、まじっすか?」
タクシーのおっちゃん、なんともう3人を見つけてもうタクシーに乗せている!
営業力おそるべし!!
あわてて準備をして乗り込む。(あとで携帯電話を忘れた事に気付く)
同乗者は2人組で常念、もう一人も常念。
ここは全国でも一つだけの柵のない刑務所だの、ここでクマが出たなど
バスに乗ったら聞けない事を聞けたのでラッキーだったかも。
6:35中房温泉到着
準備と軽い飯を食べて6:53出発。
さすが有名な急登コースだけありハード。
登る人も多く集団から女子パーティーやら家族連れやらでごちゃごちゃ。
7:31 第一ベンチから少し下ったところで水を確保。
7:55 第二ベンチ。
8:53 富士見ベンチ。
9:38 合戦小屋。名物のスイカを食べた。周りの人は「こんなおいしいスイカたべたことなぁーい」なんて言っていたが俺の地元の友達の家で作ったスイカのほうが断然うまい。。。
ただ水分補給と塩分を取れると言う意味では最高の食べ物かもしれない。
ここから日差しが強くなりなかなか疲れてきた。
そう、今日は一睡もしていないのだ。
結構疲労度が上がってきた頃、10:52に燕山荘に到着。
ここでジュース2本ペロリと飲み干した。
ここで最高に迷った。
一つはここに荷物をデポして燕岳往復する。
もう一つは燕岳に行かずにそのまま大天井岳に向かう事。
散々迷った挙げ句、11:05燕岳に向かうことにした。
ネットでも燕岳の魅力についていろいろ触れていて、行ってみたいと思っていたので、ここまで来て行かないで後々後悔するのは目に見えている。疲労困憊の自分の体に喝を入れ歩き始める。
途中太腿がつり出した。
休み休み歩くがつる。いたい。
そこを伸ばそうとすると他のところがつる(笑)
途中、イルカ岩、メガネ岩をみながら11:59燕岳山頂到着。
やっぱり来てよかった。
そこから燕山荘に戻る。
12:26燕山荘をあとにし、大天井岳に向かう。
ここからの縦走路はなかなかつらい。微妙なアップダウンが永遠と続くじゃないかとおもうほど精神的にやられた。睡眠不足の自分の足はみるみる重くなりザックの18kgが異常に重く感じた。
13:28大下りの頭。
思ったより大下りではなかったがなかなかキツかった。
でも遠くに見える槍が自分に活力を分けてくれるような気がした。
15:10小林喜作レリーフ。
もうこのへんなんか半分覚えていない。
目の前にそびえ立つ大天井岳が大きすぎてここを登りきれるのか不安でしょうがなかった。
大天荘に向かうトラバースもなかなかきつく、10歩歩いては休みという感じで乗り越えた。
16:03 今日の宿泊地、大天荘に到着。テント料500円を支払いテン場へ。
今回は初のツェルト泊。って周りを見渡すとモンベルのテント率が異常に高い。
当然ツェルトを張るのは自分のみ。
周りの人の「プププ、ツェルトって大丈夫かよ(笑)」っていう
心の声が聞こえるようで恥ずかしかった。
約30分で設営完了。
自分がイメージしたとおりに張れたが想定より荷物が多くツェルト内に置けない。
急遽ビニール袋に荷物を入れひもで縛り石をおいて空間を確保。
隣のテントの人なんかビール2缶を買ってきて一瞬で一本飲んでしまうような「男!」って感じ。
自分はお酒が飲めないのでこういう時間にお酒をガブガブ飲める人に憧れる。。。
いつもよりしっかり食事をとる。
気温がドンドン下がり寒くなってきた。 ツェルトに潜り込む。
ツェルト内は暖かく、気持ちいい。
少し小雨になって来た。
まさか。。。雨降らないよね?
雨が降るとツェルトは弱い。一応シームテープなどして準備をしてきたが
なんせ心の準備が出来ていない(笑)
夜中じゅう霧雨と風が吹き付けまくった。。。。。。。
結局2、3時間は寝れたかな?程度の睡眠時間は確保された。
20日(火)
朝になると周りのテント撤収の音で目覚めた。
自分も起きてびしゃびしゃの荷物をザックに押し込む。
隣テントの酒豪のお兄さんを追いかけるように6:10出発。
今日の天気は若干の霧雨、曇り。どんより。
6:49大天井ヒュッテ到着。
ここでパンとコーヒーを湧かして飲んだ。
7:21大天井ヒュッテを後にする。
7:47ビックリ平でびっくり。
途中猿軍団に出くわす。自分は動物が苦手なので近づくなオーラを前開にした。
9:16ヒュッテ西岳
少し休憩したら出発したがここからがすごい道。
はしご&鎖場の連続でどんどん高度を下げる。
アップダウンも続く。つらい。きつい。
酒豪のお兄さんもだいぶ先に見えるがなかなか追いつかない。
10:17水俣乗越
ここからの登りもきつい! そして怖い! はしご連続。
途中、バックが落ちていた。普段誰かが落としたものは拾わないのにこのときは違った。
このバックに見覚えがあるからだ。「あの酒豪のお兄さんのだ!」
自分の少し前を歩いていたはずなのにどんどん差が開いて見えなくなってしまったお兄さん。
「追いつけるかな?」不安だったがそのバックを拾い、自分の首にかける。
そこからひたすら歩く。
目の前にはガスが広がり見えないがただただ歩く。
と、そこにお兄さん発見!!!
自分「おにいさ〜ん!これお兄さんのと違いますかぁ〜!?」
お兄さん「あぁ、すいませ〜ん」
自分「今行くんで待ってて下さい!」
やっと追いついた。。。
お兄さんが御礼させて下さい!お酒飲みますか?と言ってくれたが自分は下戸。
じゃあなにか御礼します!といってくれたのですが自分はたまたま後ろ歩いていただけで
御礼されるような事はしていないのです。
でもそこからお兄さんとの縦走が始まる。ここからはKさんと呼ばせて頂く。
12:22ヒュッテ大槍
今日はここで宿泊しようと考えていたがまだ時間が早い。
お兄さんも殺生ヒュッテか槍山荘に泊まるみたいなので自分も進む事にした。
ここからの道もなかなか怖い。
一度バランス崩して「うおぉー」みたいになってしまった。
気を抜いてはいけない。ここは北アルプスなのだ。
12:59槍ヶ岳山荘到着。
宿泊の受付をする。今日は布団に寝たい。
1泊1食で7700円。
夜ご飯は死ぬほど食ってやろう!イッヒッヒ。
荷物を取りに外に出たらめっちゃ大雨!
ヒャーもう少し遅く着いたらびしゃびしゃになるところでした。
寝床で荷物をまとめて自炊室にてKさんとお酒飲みながらお話ししていた。(自分はコーヒー笑)
そこにビシャビシャになったザイル等乾かしに来ていた山岳ガイドの方と仲良くなり、
そこから3人でいろんな話をした。
さすが山岳ガイド。命に関わる貴重な話やガイドならではの裏話なんかも聞けて
最高に楽しい時間だった。Kさんもなかなかベロベロになっていた。
自分は夕食食べる為に食堂に行きご飯を食べたが、今まで食べた山小屋の飯の中では
いまいちでした。この人数の食事を用意するのは大変なんだろうが少し残念だった。
あとはすることはない。寝る。
隣の人の生活音が異常に大きくうるさくてぜんぜん寝付けなかった。。。
21日(水)
4:00起床。
トイレに行くとたまたまKさんと遭遇。
また自炊室で朝食を食べながら談笑。
朝から雨が降り、まだ槍に登っていない自分としてはテンションが下がりどうしようか
迷っていた。でもここまできて行かないのも悔しいので行く事にした。
Kさんと待ち合わせ、6:30に槍ヶ岳に向かう。
歩いて数分で槍ヶ岳直下の岩場に差し掛かる。
風が冷たく、寒い。
前には女の子3人、自分、その後ろにはKさん。
登り始めるが自分が思っていたほど厳しくなく全然イケる。
が、前の女の子達がくせもので一人はポケットからペットボトルを落とし、下に落ちてくる!って
ところで最後尾の女の子がチャッチして大事には至らず。
その最後尾の女の子も足をかける場所を見つけられず長い事粘ったため後ろからガンガンいろんな人が
迫ってくるのでKさんがやんわりととめてくれた。
ここでその女の子が滑落でもしようならボーリングのピンのようにはじかれてしまう。
長い階段を上っていくと、、、、あった!槍ヶ岳という看板と祠!!
やっと頂上!感動!!うれしい!!
思ったより頂上はせまく風が強い!体勢を低くし、撮影タイムまで待機。
自分のカメラの残量はもうない為、Kさんにお願いして下山して家に帰ってからでも
写真をわけて欲しいとお願いしたところ快諾してくれた。やっほーい。
長居せずに下る。
前にいるおじいちゃんと孫。
なんかごにょごにょ言い合っていた。
俺が推測するにその孫は頂上でなにか叫びたかったみたいで、叫ばず下りてきたので
おじいちゃんが気にして「言わなくていいんか??」みたいなやりとり。
孫は「もういい」
といった次の瞬間、おじいちゃんが「う”おぉぉぉぉぉお”い”ぃぃぃぃぃい!!!」って叫んだ!
自分はこのやりとりを聞いていたので「え”?」ってなったくらいで済んだが
周りの人たちは「ラーク!」にでも聞こえたのだろう。ビクってなってしまった。
確かに背をむけていた人にはビビるくらいの声だったのでこういうのダメでしょ。
7:30槍ヶ岳山荘に戻り、荷物をまとめ、とりあえず横尾まで下る。
ジグザグ道をただひたすらくだる。石の下で53日間すごしたとことこ通過して
9:56ババ平に到着。
もうこの辺になると傾斜はあまりキツくないが肩が痛くてしょうがなかった。
11:50横尾に到着。
ここでKさんとお別れ。自分は上高地へ。Kさんは涸沢方面へ行き奥穂高?北穂高?まで行く
という底なしの体力をお持ちでおみそれしました。
Kさんのバックを拾った事から始まり、一人じゃ不安なところも難なくクリア出来たのは
間違いなくKさんがいたからです。そしてすごい楽しかった。
最後に握手をかわして「ではまたっ!」
さようならじゃないっすよ。ホントまた合いたいっすね^^
ここからは永遠とみちが続くんじゃないかとも思わせるような林道。
13:28徳澤園。
ここまできたらもうちょっと。肩が痛いけど頑張ろう!
14:39河童橋。
観光客だらけ。ザック背負ってる人を捜すほうがむずかしい(笑)
変な風に思わないで欲しいがみんないい匂いがする。シャンプーの匂いや柔軟剤の匂い。
同時に自分の臭さが恥ずかしい。。。
汗かいて乾いて、雨に降られ乾く。防臭効果のあるインナーでももう限界(笑)
14:47上高地バスターミナル到着。
トイレで着替えたがまだ臭い(笑)
16:00発のバスに乗り17:05新島々に到着。
17:24発の電車で松本駅に17:53着。
大糸線に乗り換え、松本駅17:59発 穂高駅18:26着。
穂高駐車場に18:30に到着。
今回は2回目の北アルプス遠征。
やっぱり壮大な山々。
今回はほぼ計画通りでした。
素敵な景色に、ステキな出会い。山に感謝。
こんばんは
表銀座お疲れさま
私もいつかは表銀座(中房から槍経由上高地)と考えています
でも3泊か4泊になるかな
今年は無理かな、来年かな
shunssyさんの文章、テンポがよく大変読みやすく面白かったです
これからも記録沢山書いてください
こんにちは♪
文章力がないのに誉められたのは初めてです。
嬉しいです、ありがとうございます♪
表銀座は自分にとってはキツいコースでしたが充実感は最高です。
正直、またリベンジしたいとも思ってます。
divyasu21さんも行かれる際は気をつけて下さいね^^
shunssyさん、はじめまして、こんばんは。
なんだかタクシーの運転手、同じ方のような気がします
刑務所と熊の話聞きました。
絶景ポイントを教えてあげると言われ、リンゴ畑の脇に路駐してくれました。
「赤くなる前の青リンゴって見た事がないでしょう」と。
私達福島なので(確か青森・長野についでの生産地だったと思う)、
珍しいものではなかったのですが、
折角の御好意なので写真を撮り話を合わせましたが
Kさんもバックを拾ってもらい、大助かりでしたよね
去年12月、安達太良で下山中 軽アイゼンを拾ったんですが
持って少し下ったんですが、「登りの人が落としたのかも?」と思い、
目立つ所に置いてきました。
駐車場に着いたら、山形のzerryさんの落し物だったと分かりました。
判断が難しいところですね
21日(水)の朝、槍ヶ岳山荘の自炊室で、お会いしてませんか?
私、部屋にフォークを忘れたと言ってたら、
「フォーク、あげるよ」と差し出してくれたのは、Kさんかな?
もし間違っていたら、ごめんなさい
あれほどの人が居ても、なかなかヤマレコユーザーさんに会わないものですね
こんばんは♪
そうです!!自炊室でお隣でした。
フォークの件も覚えてます!あのお方がKさんです(笑)
体調が優れない様子に見えましたが上高地でお見かけして勝手になんだかホッとしていました♪
またどこかでお会いしそうですね♪
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