群馬県境稜線 野反湖〜白砂山〜ムジナ平〜稲包山〜三国山〜平標山〜二居
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- GPS
- 25:20
- 距離
- 38.9km
- 登り
- 2,831m
- 下り
- 3,528m
コースタイム
- 山行
- 1:32
- 休憩
- 0:24
- 合計
- 1:56
- 山行
- 5:07
- 休憩
- 1:27
- 合計
- 6:34
- 山行
- 8:34
- 休憩
- 1:40
- 合計
- 10:14
天候 | 22日 晴れ午後雨 23日 晴れ午後雨 24日 曇り午後雨 25日 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
写真
→まず、靴を脱いで休憩。天日干し。
→でも、虫がいるのでテントのインナーを出す。
→すると、快適なので昼寝。
→しかも雨がぱらついてきたので、本日の宿決定(笑)
感想
世の中4連休、今年はさっさと梅雨が明けて夏山到来。緯度の高い、涼しい所に行きたいが既にあずさは満席、中央道もきっと渋滞だろう。行きやすくて人があまり多くなさそうなところ、、、そうだ、野反湖なら行き易い。白砂山から先は歩いていない。折角なので行ってみよう。
1日め
前回行ったのは8年ぐらい前。晩秋の、バス運行最終日で向かった。当時は吾妻線は未だ旧線だった。115系のボックスシートから眺めた景色も過去のものになってしまった。
町営バスを乗り継いで野反湖に到着したら既に昼。歩き始めると警察の方に声を掛けられる。「今日はどちらまで?」と聞かれるので、「目標は白砂山です」、と答えると、「落雷の可能性があり危険なので、その先の猟師尾根の頭の先に適地がありますよ」、と教えてもらう。ただ、体力的時間的に白砂山でも届くか、という思いもあったので、「水場で泊まるかもしれません」と言った。実際、急ぐ旅ではないので、キャンプ場も検討したのだが、連休中は全て予約で埋まっていた。更に、「ムジナ平の先の水場もちゃんと水が出ていますよ」と教えてくれた。どちらもありがたい情報だった。おまけにハンドタオルまで貰ってしまった。
雲行きが怪しかった。バス乗車時に少し雨が当たっていたし、空は今にも降り出しそう。地蔵山を過ぎてとぼとぼ歩いていると微妙に当たってきた。これは水場決定である(笑)。さっさと荷を下ろして潜り込むと本格的に降ってきた。早速昼寝(笑)。
日暮れ前になると雨は上がった。ん、テント内に池が?年季が入って防水シールも剥がれてきたのでそこから漏れたのか?おもむろに外に出て水汲みに。2,3分か、というくらい簡単に沢に出る。便利な水場だ。
2日め
天気が良い。さて、今日はどこまで行けるか。
新潟群馬の稜線なので、笹が多い。きっと朝露に濡れるかも。と思いつつも暑いしどうせ日が昇れば乾くだろう、などと高を括っていた。
が、間違いだった。あっと言う間に全身びしょ濡れ。しかも靴の中は海だった。恐るべし笹の保水力。
とはいえ、やはり山は素晴らしい。広大な庭園の様だった。
楽しく歩けば白砂山。前回来た時は道はここまでだった。東は薄い踏み跡があった。しかし、今回はしっかり刈り払われている。いつかは挑戦しようと思っていたルートはもう無い。少し複雑な気持ちで踏み入れる。
すぐに佐武流への分岐。根曲り竹に阻まれて前に進めなかった事を思い出す(笑)。
さて、ここからは初めての道。左は森、右は笹の原、すばらしい。
暫く下りると幕営適地が。快適そう。雨が降らなければここまで粘りたかった。
上の間山から尾根は北に向かう。左に佐武流の尾根が見える。佐武流、かっこいい。
右の遠くに塔が2本見える。どうも筍山の電波塔のようだ。あそこが苗場か。遠いなぁ。
避難小屋も見えてきた。上の倉山を右に折れて下ると避難小屋に到着した。
未だ昼前、とりあえず休憩する事に。昨日の雨と今日の笹露で濡れていたので、大天日干し大会となった。
小屋内は少し暑いし暗いので外に。すると虫がやってくるのでテントのインナーを広げた。
ラーメン食べてのんびりすると自動的に昼寝となる(笑)
気が付くと一人到着していた。何と平標から来たそうだ!凄い体力。
空が怪しい。未だ15時前なので、進んで水を汲んで適当に行けるかもしれない、とも思ったが、面倒くさくなってしまった。実際雨が降り出した。
というわけで、今日の宿決定(笑)
3日め
気が付くと4時ぐらい。昨日は寝すぎた割には良く寝た(笑)
平標から来た方はさっさと荷を纏めて発って行った。
今日は少なくとも稲包山まで、できれば三国峠までは行きたい。そうすれば明日は法師温泉か猿ヶ京温泉に下りれるだろう。
先ずは水場へ。立派な標識がある。涸れ沢を辿ると着いた。多くはないがちゃんと出ている。ポリタンクを置いて給水。驚く事は付近に高い山がある訳でもなく尾根からも殆ど下りていない。なのに水が出ている!恐るべし上越の山。
昨日とは景色が変わって森の中が多くなる。これが素晴らしい。厳しい分水嶺の季節風を耐えてきているので皆個性的なのだ。次に来る時はここでゆっくりしたいものだ(笑)
遠くに見える目標の山も、てくてく歩けば少しずつ近づいてくる。
突然、三坂峠の標識。あ、出たんだ。これで遭難する確率は大分小さくなった(笑)。
道が広くなる。笹の露に当たらなくて済む(笑)。昨日のずぶ濡れを反省して今日は朝から下は雨具を履いていた。
のだが、既に防水性能は皆無で何の役にも立っていなかった(笑)。ついでにザックもガタガタ。あちらこちら生地が裂けて、今にも分解しそうだった。糸と針で2回補修した雨蓋も怪しい(笑)。テントの雨漏りといい人間の老化に追い打ちをかけるように道具も老化している。。(笑)
広い道を進むと稲包山。本日の第一目標に来れた。大分調子が良い。昨日良く寝たせいか。
電線が沢山見える。地形図で確認すると三国峠までは4本潜るはずだ。また、地味に進む。オートバイの音が聞こえる。17号線が近い事がわかる。電線を1本ずつ潜ってゆく。17号線が直ぐ下に見える。4本目を過ぎて、小屋みたいな建物に出た。これが神社?ハイカーが休憩していた。今日初めて人に会う。目標の三国峠に到着できた。
さて、どうするか?12時過ぎ。地図を広げる。平標山の家まではコースタイム3時間強。少し強引だが届くかもしれない、などと欲が出る。思い切っていってみよう!
300mを登り始める。やっぱり疲れが。。少し後悔する(笑)。
折角なので三国山のピークを踏む。広場になっていて、ここでも大丈夫そう。
北に向かう。大源太山が遠い。スライドした方に「これから何処まで行くの?」と不思議がられる。
空模様も怪しい。北は既に降っていそう。
三角山に到着。と、降ってきた。迷わずテントを出す(笑)。丁度1張分ぐらいのスペースがあって、張っても道を塞ぐ事は無かった。(と言っても誰も通過しなかったが)水は十分ではなかったが、ラーメンは食べれた。
4日め最終日
下山の日。何処に下りるか、=どの温泉に行くかだった。午前中に下りて混雑前に帰京しようと考えた。辛うじて電波が入ったので調べると、二居の宿場の湯しかない、と結論付けた。
今日は早く出発しようと早起きするも時々雨音。ぐだぐだしてると結局いつもの5時ぐらいになってしまった。
歩き始めてから大源太山は巻いている事に気付く。昨日は進行方向を眺めて精神的に圧倒されていた。こんな事なら、少し無理をすれば行けたかもしれない、などと進むと霧の中から山の家が出現した。
ザックを降ろして水を頂く。本当にありがたい。この水が無かったら、三角山から右に下山するしかなかった。
最後の300mをゆっくり上る。だんだん晴れてきて、千ノ倉の稜線が見える。向こうに行きたくなる(笑)。
長靴空身で三脚を手に持った人がビューンって上がっていった。とぼとぼ登って平標山へ。静かな時間を過ごす。さっきの人は千ノ倉を眺めていた。「小屋番さんですか?」と尋ねると、「おじいちゃんの代からね」と。代々の方だった。90を過ぎても日帰りで登ってくるお客さんとか、群馬県境稜線が開通した時、午前1時に小屋を出て野反湖に向かった人の話とか。世の中凄い人が居るものだ、と感心する。
1人、また1人と早い人が上がってきた。「さて、仕事しなきゃ」ってご主人下りて行った。私も歩き始める。
2日前に東に見えた筍山の電波塔は西に見える。その向こうには大黒山から上ノ間山の稜線。小さく白砂山まで。よく歩いたなぁ。
それにしても、ここは高尾山か、というぐらい、続々と上がってくる。流石人気の山。それでも、松手山を右に折れると一転静かな森、誰も居ない(笑)。檜の巨木も素晴らしかった。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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こんにちは〜
白砂山も平標山も登った事はありますが、まさかこの間の山々が歩けるとは!
思ってもいませんでした
雨が降ったらテントを張ったり、避難小屋で昼寝
で、そのままお泊り とか
ゆるっとした感じがkihaさんぽくってすごく素敵だと思いました。
限られた日数の中で、安全に下りて家に帰れば、あとは自由ですからね。
山に浸っていたいんでしょうね。歩いてもいいし、歩かなくてもいいんです。
天候は真夏後半の見本のような、日中快晴午後は雷雨のパターンでした。
警察の方も、「朝歩くのがいいですよ〜」って言ってました。
でも、ムジナ平はやっぱり進んどけば良かったと思いました(笑)
降りそうだったけど結局少しぱらついただけでたいして降らないし、水も贅沢に使えただろうし、更に素晴らしい場所がありました。
もしkaoriさんだったら「昼前なんて、未だ歩きたりな〜いっ!」って言って、さっさと発つのかな(笑)
はじめまして!
スゴイ山行記録
ありがとうございます!
私、ぐんま県境稜線トレイルを、少しずつ歩いておりまして、次に、歩く予定の区間の記録がなかなか見つからずで、心配を、していました!
次は、旧三国スキー場〜三坂峠分岐〜白砂山の区間を、ムジナ平避難小屋に泊まり、1泊2日で歩くことを、考えております!
先日、稲包山を経て三坂峠分岐までいくと、その先が笹に覆われており、熊対策も、含めて、色々と心配があります!
もし、参考までに、アドバイス
を、よろしくお願いします!
kyabe
コメントありがとうございます。
三坂峠〜野反湖区間についてですが、基本的には一般道です。案内は多数あり、刈り払われています。
危険個所は特に無いと思います。
一部、背丈ぐらいの笹薮があったり、踏み跡が薄かったり、歩きにくい所はあります。
電波はほぼ入りません。エスケープルートはありません。避難小屋は板の間で、装備は何もありあせん。人はほぼ通りません。熊の痕跡はあります。
これからの季節と想定すると、可能性の高い危険としては、低体温と道迷いでしょうか。
天候が悪くて体を濡らしてしまうと乾かす事が難しくなります。
道迷いしそうな所は少ないと思いますが、現在位置と進行方向は常に意識するのが良いと思います。
通常1泊2日の行程で、シュラフ、マット、食料、1.5日分ぐらいの水、など、それなりの重量になるかと思います。
荒れていない素晴らしい稜線だと思います。天候を選んで、好天の日に歩けるといいですね。
色々と丁寧にアドバイスを
いただきまして、ありがとう
ございます!
笹は、それなりに伸びていても、一応、一般道ということですね!
水場も、それなりに湧いているようで、幌尻岳で、非常に苦戦したので、着替えは、多めに持ち、低体温には、気をつけます!道は、外さないように、ヤマップで確認をしていきたいと思います。よほどのことがないと、人にはあわないですよね。
大変、スペシャリストの方の、
ご助言に感謝します。かみさんを連れての山行ですので、無理のない動きを考えて詣ります。
ありがとうございます!
稲包山から南の尾根もなかなか素晴らしい森でした。ただ、赤沢山の東屋から登山口にかけてはヒルの生息地らしく、下山後靴の中からたくさん出てきたのでびっくりしました。気温も下がったのでもう大丈夫とは思いますが。
四万温泉は旧三国スキー場よりは遠くなりますが、路線バスの便も多く便利ですし、何より源泉かけ流しの温泉が素晴らしいです。
秋晴れの青空の元、色付いた稜線を歩けたら楽しそうですね。
ありがとうございます!
9月のムジナ平避難小屋でも、
天候にもよりますが、
シュラフは、モンベル♯3は、
必要ですかね!
いい所ですね。
写真もいい。
連休が取りづらいのでなかなか行けないでしょうが、いつか歩いてみたいです^^
稜線歩き楽しめたでしょうか。お疲れ様でした。
はなたれさん、こんにちは。
写真いいですか⁉ ありがとうございます(笑)。
人が多いメジャーな山だと、例えばテント場もきちんと指定されている事が多いと思いますが、ここは人も少なく施設も無いので事実上入山者の判断任せな、ありがたい貴重な山域だと思います。
野営で鍛えられたはなたれさんならテント担いで余裕で歩き回れると思いますよ。(笑)
いつもの山パートナーさんもすぐ大人になっちゃうから楽しみですね。
本当にkiha58さんの記録が参考になりました!本当に感謝です。フォロー等させてください!今後もよろしくお願いします!きゃべ
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