裏那須ひと回り

2021年07月25日(日) ~ 2021年07月26日(月)

• GPS: 16:37
• 距離: 27.0km
• 登り: 1,953m
• 下り: 1,976m

コースタイム

1日目

• 山行: 5:05
• 休憩: 0:45
• 合計: 5:50

9:28 沼ッ原駐車場
11:24 11:24 白笹山
12:05 12:40 南月山
13:03 13:03 日の出平
13:25 13:26 牛ヶ首
13:28 13:28 姥ヶ坂
13:46 13:47 姥ヶ平
13:53 14:00 ひょうたん池
15:05 15:06 沼原分岐
15:22 三斗小屋温泉

2日目

• 山行: 8:40
• 休憩: 1:59
• 合計: 10:39

15:22 三斗小屋温泉
6:35 6:49 大峠
8:15 8:31 流石山
9:20 9:41 大峠
11:25 12:14 三斗小屋温泉
13:18 13:35 三斗小屋宿跡
13:58 13:59 沼原湿原分岐
15:18 15:20 沼原湿原
15:33 15:33 沼ッ原駐車場
15:33 ゴール地点

天候

1日目　朝は快晴、昼間は曇り、そして夕方は晴れ
2日目　晴れときどき曇り

アクセス

利用交通機関：

自家用車

沼原湿原駐車場に停めました。無料。

コース状況／危険箇所等

沼原湿原駐車場から白笹山、南月山、牛ヶ首、姥が平、三斗小屋温泉まで、特に危険な箇所なし。
三斗小屋温泉から中沢出合、大峠まで　渡渉3回、橋などはありません。増水時には危険です。登山道は最近笹を払ってくださったようで、歩きやすかったです。
大峠から流石山まで　斜度はきついが気持ちのよい稜線。
三斗小屋温泉から三斗小屋宿跡まで　傾斜の緩やかな下り坂。途中の沢に掛かっていた腐った橋は金属板で補修されていました。
三斗小屋宿跡から麦飯坂を経て沼原シ駐車場まで　
沢側に崩落した箇所があります。後は緩やかな登り坂。

写真

7/25 9:28

今回は少し変わったコースを歩きます。
スタートは沼原湿原駐車場から。
日曜日なのに車は少なめ。

7/25 9:30

さっそくノリウツギの花がお出迎え

7/25 9:42

シモツケソウも。

7/25 9:43

ミヤマカラマツ

7/25 9:47

まずは白笹山へ向かいます。

7/25 9:48

１本の幹から別な種類の枝が生えている？全部で3種類！合体の木？

7/25 9:50

沢に単管パイプで掛けられた橋

7/25 10:01

やや滑りやすいものの、よく整備された道を上ります。

7/25 10:03

青い空と曇り空が互いに押し合っているような空‥

7/25 10:37

こんな道が続きます。

7/25 10:56

リョウブの実、秋にはきれいな赤になります。

7/25 11:01

オトギリソウ

7/25 11:01

だんだんガスに覆われてきました。

7/25 11:09

ツルリンドウ

7/25 11:12

たくさんの蕾を持ったオトギリソウ

7/25 11:17

白笹山に着きました。山頂は樹木に覆われてピークっぽくありません。少し休憩。

7/25 11:27

南月山へ向かいます。不思議な形の樹木が増えてきました。

7/25 11:27

盆栽チックな木が次々と

7/25 11:32

こちらは苔の見本みたい。何種類あるんだろう？

7/25 11:43

ガスがますます濃くなってきたみたい‥

7/25 12:04

ハンノキにはたくさんの実が。この実は熊や鹿も食べないのでしょうか？

7/25 12:05

南月山に着きました。古い祠と石の標識。

7/25 12:06

その先は広い山頂です。こちらは壊れかけた木製の標識。

7/25 12:42

隅にはお地蔵さまも。

7/25 12:44

砂礫の山頂をガスが覆います。神秘的。

7/25 12:47

砂礫の緩斜面にはオンタデがまばらに。富士山の六合目あたりの景色に似ています。

7/25 12:47

あの先には何があるの？

7/25 12:50

ガンコウランも砂礫が好きなのかな？

7/25 12:53

コメツツジが咲いていました。

7/25 13:03

日の出平に着きました。

7/25 13:05

イボタノキですかね？

7/25 13:05

イワシャジンかな？

7/25 13:07

火山の観察装置のようなもの。ガスが濃くて見えませんが、この先には茶臼岳があります。那須は活火山ですからね。

7/25 13:09

ウスユキソウが咲いていました。

7/25 13:11

ガスが濃くて見えませんが、けっこうな崖の淵を歩いているようです。

7/25 13:15

ナナカマドも実をつけていました。

7/25 13:18

少しだけ明るくなってきました。

7/25 13:20

シモツケ

7/25 13:23

牛ヶ首に着きました。正面には茶臼岳がみえるはずなのですが‥

7/25 13:26

峰の茶屋避難小屋方向へ向かう縦走路が山の斜面に見えます。

7/25 13:28

姥ヶ坂です。今回は表那須には向かわず、姥ヶ平の方へ

7/25 13:47

姥ケ平に着きました。

7/25 13:47

ここだけ草木がなく火山灰を固めたような地面が剥き出しになっています。

7/25 13:49

ひょうたん池に行ってみました。

7/25 13:50

ひょうたん池までは木道が敷かれています。

7/25 13:54

まだシャクナゲが咲き残っていました。

7/25 13:57

ひょうたん池の湖面に映る逆さ茶臼岳。右半分にガスがかかっているので、別の山のようですが‥

7/25 14:01

ホツツジ

7/25 14:02

ノリウツギ

7/25 14:07

ツマグロヒョウモンでしょうか？

7/25 14:10

タケシマラン　実にならないとわかりませんね。

7/25 14:11

これはキソチドリ？
似ている花はたくさんあるみたいですが‥

7/25 14:36

今日の宿泊地・三斗小屋温泉に向かいます。

7/25 14:49

木製の橋がありました。

7/25 14:49

この数字の標識、あちこちにあります。ケガや急病のときは、この数字を告げて救急に連絡するといいみたいです。

7/25 15:05

沼原分岐に着きました。三斗小屋温泉はもうすぐです。

7/25 15:21

到着〜^_^
三斗小屋温泉・煙草屋さんです。
今頃になって晴れてきてるし‥

7/25 15:22

後に知るのですが、かつてこの付近には銅山があり、三斗小屋温泉で精製をしていたのだとか。
この水路の水（お湯？）にも銅の成分が含まれているのかもしれませんね。

7/25 15:40

煙草屋さんの露天風呂。午後3時30分〜と午後6時〜の1時間は女性専用、あとは混浴です。
ぬるめのお湯でまったり〜

7/25 17:14

夕食は5時30分から。美味しかったです。

7/26 3:33

夜は早々と就寝。夜中に目が覚めたら外が明るい！「朝か⁉︎」と飛び起きると満月が明るく照らしていたのでした。

7/26 4:54

7/26 5:13

今日の第1回戦、大峠から流石山へ向かいます。あの山頂へGO！

7/26 5:13

ここも下草や笹を最近刈り払ってくださったようです。

7/26 5:27

大峠までは沢の渡渉が3ヶ所あります。決して狭い沢ではないので

7/26 5:27

渡渉はかなりスリリング

7/26 5:29

おまけにこんな岩壁もありました。

7/26 5:34

覆い被さるような大岩の横をすり抜け

7/26 5:38

また沢が見えてきました。

7/26 5:42

この2ヶ所目の沢が難所。この倒木を頼ってはいけません。少し上流に渡れる箇所がありました。

7/26 6:00

そして3ヶ所目。慣れることはありませんね。
なんとか渡れました。

7/26 6:22

この石の間からすごい勢いで水が湧き出していました。

7/26 6:30

これから向かう稜線です。

7/26 6:30

背の高い笹をくぐり抜けると

7/26 6:33

こんな景色が開けました。

7/26 6:37

大峠に着きました。

7/26 6:35

ここはかつての会津中街道、江戸の参勤交代にも使われたそうです。
会津に戻る人々はこの峠に辿り着き遠く会津を眺め、どんなにうれしかったことでしょう。

7/26 6:34

シモツケソウ

7/26 6:36

アザミは終盤でした。

7/26 6:36

ギボウシです。花色が濃くてきれい。

7/26 6:37

三本槍ヶ岳へ向かう方向には古い、首のないお地蔵さまも残っていました。

7/26 6:55

イトシャジン？

7/26 6:55

ミネウスユキソウ

7/26 6:59

ハクサンフウロ

7/26 7:01

流石山に向い、急斜面を登ります。

7/26 7:02

ネバリノギラン

7/26 7:11

ウツボグサ

7/26 7:12

ヤマハハコ

7/26 7:13

会津側から峠を越えてガスが流れ込んできました。

7/26 7:15

花の終わったコバイケイソウが目立ちます。でも期待したニッコウキスゲは見当たりません。

7/26 7:29

ニッコウキスゲはなくても、気持ちのいい空と笹原の道

7/26 7:42

でも後ろを振り返るとガスに追われているみたい。

7/26 7:43

標識はないけどここが大峠山1750mのようです。

7/26 7:48

南の方角に車を置いた沼原池が見えます。

7/26 7:49

会津側の集落も見えてきました。

7/26 7:54

写真にはうまく写ってくれないのですが、アキアカネが無数に飛び交っています。この子だけ「写真どうぞ❣️」と止まってくれました。

7/26 7:56

コオニユリ？　クルマユリ？

7/26 8:04

斜度が緩やかになってきました。流石山へ続く美しい稜線。

7/26 8:05

出た〜！マルバダケブキ！
昨日から蕾の状態の株をたくさん見かけましたが、この山の南側斜面ではすでに開花しています。

7/26 8:07

茶臼岳と左側に朝日岳が見えてきました。

7/26 8:15

流石山に到着！
本日最高峰1815m、三角点もここにありました。
‥でも地図上でのピークは1822m、もう少し先になります。

7/26 8:15

この先まで歩いてみたい美しい稜線。でも今回は時間切れ、引き返します。

7/26 8:16

天気は微妙、降ることはなさそうですが。

7/26 8:32

小さいけどウラジロヨウラクのようです。

7/26 8:37

縦走路からは離れますが切り立った斜面もあります。

7/26 8:46

ノギラン

7/26 8:51

アオヤギソウかな？バイケイソウにも似てるし‥

7/26 9:03

シラネニンジン

7/26 9:10

ハクサンシャジン

7/26 9:13

シラタマノキ

7/26 9:22

大峠に戻ってきました。

7/26 9:23

シシウド

7/26 9:28

ミヤマタムラソウ

7/26 9:38

ホツツジ

7/26 10:14

三斗小屋温泉に戻ります。
大きな木があると見上げてしまいますね。

7/26 10:41

来たとき登るのに難儀した場所。今度は降るので慎重に。

7/26 10:42

ゆっくり降りれば大丈夫。

7/26 11:19

三斗小屋温泉に戻ってきました。大峠の標識にはかわいい熊、

7/26 11:19

三斗小屋の標識には温泉♨️マークがあるのを発見。朝は気づきませんでした。

7/26 11:28

煙草屋さんの軒先を借りて昼食をとりました。

7/26 12:27

さあ本日の第2回戦、三斗小屋宿跡に向かいます。

7/26 12:27

キノコ！

7/26 12:40

かなり腐食が進んだ橋、でも補強されてるので安心です。

7/26 12:48

緩やかな下り坂が続きます。

7/26 13:07

古い標識がありました。

7/26 13:08

湯川に掛けられた橋はまだ新しいです。

7/26 13:10

小さな建物が数棟ありました。なんだろ？

7/26 13:13

湯川を渡り旧会津中街道に出た場所に車が駐車してありました。4駆ならここまで車で入れるみたいです。
三斗小屋温泉の車のようですが、今歩いてきた道は歩荷道なのかなぁ？

7/26 13:14

古い石仏が現れて

7/26 13:14

三斗小屋宿跡に着きました。「白湯山」の扁額が
掛かる古い鳥居があります。

7/26 13:14

三斗小屋宿は会津中街道に置かれた宿場で、江戸時代から昭和時代初期までは「白湯山信仰」の参詣拠点としても栄えていたそうです。

7/26 13:19

古い石仏があったり

7/26 13:17

湧水があったり

7/26 13:16

こちらは北那須ボランティアクラブの方が作られた案内板です。

7/26 13:21

こちらは少し奥に設置されている山乃神社です。

7/26 13:22

お社の中

7/26 13:24

神社の由来書

7/26 13:28

反対側の奥には白湯山の扁額がかかる石鳥居が。鳥居からは那須岳の白湯山と称され信仰の対象だった温泉湧出源が拝めます。

7/26 13:28

「はくゆさん」と読むらしいです。

7/26 13:28

由来書

7/26 13:39

ここは戊辰戦争の際には会津藩と新政府軍との激しい山岳戦が行われた場所でもあります。14軒あった宿屋は全て消失したくさんの人が亡くなったのだとか。
南の端にそれらの人々を祀った古いお墓がたくさんありました。

7/26 13:39

すでに形は失われ、彫られた文字も見えないものや

7/26 13:39

比較的新しいのは明治維新後宿場を再建し、昭和30年代までここで生活を営んでいた方々の墓のようです。

7/26 14:00

沼原湿原分岐に着きました。古い石碑と新しい石柱があります。

7/26 14:00

さあ、ここから麦飯坂を上り詰めればゴールの沼原池です。

7/26 14:01

古い石垣が残っています。

7/26 14:03

また湯川を渡ります。なんだか頼りなさそうな橋ですが‥

7/26 14:03

地図には増水時に流失することもあると書かれていました。この橋がなければ渡渉は極めて困難だと思われます。

7/26 14:04

ちょっと斜めに見えるけど、しっかりした橋でした。

7/26 14:05

今日初めてのギンリョウソウ

7/26 14:07

川側に崩落の進んだ道を歩きます。

7/26 14:09

今度は丸木橋

7/26 14:39

古い街道らしくポツンポツンと石仏が置かれています。

7/26 14:53

いきなり左右の笹原が揺れて猿が現れました。
熊じゃなくてよかった〜

7/26 15:07

またお地蔵さま

7/26 15:10

広場のように道が開けて、沼原湿原が近いようです。

7/26 15:13

湿原には木道が整備されています。ほんとうはひと回りしたいところですが、もはや疲労困憊、まっすぐ駐車場に向かいました。

7/26 15:20

なのに駐車場が意外に遠い‥

7/26 15:32

熊さんとは一度も遭遇しないですみました。

7/26 15:33

ゴール！
広い駐車場に残っているのは私たちの車だけ。
お疲れさまでした！

撮影機器：

iPhone 12 mini 128GB au Apple

感想

みーやん🐕‍🦺🐕

会津中街道の宿場だった三斗小屋宿跡、建物は残ってないけれど古い石塔や石仏が残されている、そこに行ってみたいと思っていました（←にわか歴史小説ファン）、あとニッコウキスゲの咲く大峠から流石山の稜線も歩いてみたい。
せっかく那須まで行くのだから無駄のないコースで回れないかと地図と睨めっこした結果、メジャーとはいえない今回のコースとなりました。
茶臼岳や朝日岳、三本槍ヶ岳などは複数回登頂しているので、今回は三斗小屋温泉以外初めて訪れる山を選んだ感じです。

まず大峠から流石山、宿泊した煙草屋さんのお兄さんに「この間行ったらニッコウキスゲは1輪しか見ませんでしたね」と言われたので、「もう遅いですか」と尋ねると「鹿が食ってしまうんです」とのこと。
そのお言葉のとおりで、今回ニッコウキスゲはまったく見かけませんでした。でもたくさんの花が咲いていたし、綺麗な稜線だったので大満足。

次に三斗小屋宿跡、地域のボランティアさんによって整備されており、案内板や由来書もあって、素人にも歴史がよく理解できました。
ただし写真のキャプションはかなりあやふや‥
興味のある方はググってくださいね。

１日目はともかく2日目はやや欲張りすぎたようで、最後の麦飯坂を登るときには全員が無言でヘロヘロでした。

また行ってみたいと思う部分もありますが、あの三斗小屋温泉から大峠のルートはもう二度と行きたくないかも？　渡渉を舐めてはいけません！