笠ヶ岳〜黒部源流釣り縦走
- GPS
- 41:46
- 距離
- 77.5km
- 登り
- 5,473m
- 下り
- 5,662m
コースタイム
- 山行
- 10:31
- 休憩
- 1:11
- 合計
- 11:42
- 山行
- 7:07
- 休憩
- 2:03
- 合計
- 9:10
- 山行
- 7:34
- 休憩
- 1:14
- 合計
- 8:48
- 山行
- 4:01
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 4:41
- 山行
- 4:26
- 休憩
- 0:54
- 合計
- 5:20
天候 | 最終日曇り以外晴れ。初日と2日目夕立。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
復路:折立-富山(乗換え)-新宿 |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所なし |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
タイツ
ズボン
靴下
軍手
防寒着
雨具
着替え
軽アイゼン
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
サブザック
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
水筒
バーナー
燃料
メスティン
食器
フォーク
箸
ライター
地図(地形図)
コンパス
計画書
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
バンドエイド
ロールペーパー
洗面具
コンタクトレンズ用品
保険証
携帯
GPSウォッチ
サングラス
日焼け止め
タオル
タープ
ストック
カッター
爪切り
充電器+ケーブル+パワーアダプタ
テントマット
シェラフ
ヘルメット
釣具+ワラジ
AMラジオ
靴紐予備
ガムテープ
|
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感想
釣りを兼ねた縦走登山は今回が初めてのため、準備に3か月余りを要した。事前に調査したこと、装備の選択にあたり考慮したこと、装備を実際に使ってみての感想などを書き留めておく。とにかく山も渓流も魚も素晴らしかった。体力がある間にぜひもう1度行きたいと考えている。
■コンプライアンス 黒部渓谷は中部山岳国立公園内にあるため、国立公園内での渓流釣りの合法性について確認が必要である。環境省の以下のQ&Aによれば、「魚釣りとして行うキャッチ&リリースについては特段の手続は不要」、とあるので黒部源流域でのキャッチ&リリースの釣りは合法と判断可能であるが、黒部源流の釣りに関するヤマレコ山行記録に対しておそらく誤解によるネガティブなコメントも過去に見られたため、法令のどの文言から釣りが合法だと判断できるのかを以下に述べる(注:報告者は法律の専門家ではないため解釈に誤りがある場合にはご指摘頂ければ幸いです)。
環境省のQ&A: https://www.env.go.jp/nature/park/rel_ctrl/03.html#q4
なお、今回釣りをした地域は、「特別地域」と「特別保護地区」の両方を含む。以下の環境省の地図によれば、例えば薬師沢小屋近辺は特別地域内、黒部川水源域は特別保護地区内になる。
環境省の中部山岳国立公園地図:https://www.env.go.jp/park/common/data/17_chubu_map_j.pdf
法令の調査対象は、自然公園法と自然公園法施行規則とした。
<自然公園法>
第二十条で特別地域を、第二十一条で特別保護地区を定義している。
特別地域においては、山岳に生息する動物その他の動物で環境大臣が指定するものについては許可が必要である(第二十条第三項第十三号)が、例外として、通常の管理行為、軽易な行為その他の行為であつて、環境省令で定めるものについては許可不要となる(第二十条第九項第四号)。
特別保護地区においては、動物を捕獲し、若しくは殺傷し、又は動物の卵を採取し、若しくは損傷することについて許可が必要である(第二十一条第三項第九号)が、例外として、通常の管理行為、軽易な行為その他の行為であつて、環境省令で定めるものについては許可不要となる(第二十一条第八項第四号)。
次に、特別地域及び特別保護地区における許可又は届出を要しない上記の例外行為について、環境省令である自然公園法施行規則がどう規定しているかについて述べる。
<自然公園法施行規則>
特別地域内における許可又は届出を要しない行為については、第十二条第二十七の十六項に、魚介類を捕獲し、又は殺傷することが許可不要と明記されている。
特別保護地区における許可又は届出を要しない行為については、第十三条第一項に、第十二条二十七の十六項に掲げる行為(つまり、魚介類を捕獲し、又は殺傷すること)が含まれている。
以上より、特別地域及び特別保護地区において、環境省のQ&Aの通り、「魚釣りとして行うキャッチ&リリースについては特段の手続は不要」と解釈できる。釣った魚を食べる(捕獲してかつ殺傷する行為に相当する)のがOKかどうかについては、「捕獲し、又は殺傷」の「A又はB」がAかBのどちらか一方を選択してもよいがAとB両方を同時に選択するのは不可、と解釈すると釣ったイワナを食べるのはNGになる。AとB両方を同時に選択してもよいと解釈すれば、釣ったイワナを食べるのはOKになる。
■黒部川のイワナについて 黒部川の上流部にはイワナが何処にもいると言っても過言ではない。ただし、薬師沢小屋付近のイワナはスレている印象。ヤマトイワナに近い(白い斑点がほぼない)個体が多い沢とニッコウイワナに近い(白い斑点がある)個体が多い沢があるようだ。
以下、装備について記載する。今回は、オール自炊テント泊の縦走釣り山行を前提にして、装備品を40リットルのザックに収めることを要件とした。
■ガジェット 携帯は超省エネモードに設定し無線全てオフ(GPSも)。位置トラッキングはガーミンウオッチで。容量24000mAhのモバイルバッテリーでこれらのガジェットを毎日夜に充電し、4泊5日持ちこたえた。北アルプスでは山頂付近以外は携帯の電波が届かないことが多いので、小型ラジオで気象通報やニュースなどの情報収集を行った。ただし、薬師沢小屋ではAMラジオすら受信できなかった。
■食料 夕食はサトウのご飯1パック、尾西のご飯3パック、茹で時間3分のスパゲッティ2束で合計4食分。朝食は切り餅12個とお汁粉・フリーズドライ味噌汁を合計4食分。行動食はナッツ500g入り2袋で4食分。その他非常食少々。尾西はパックに色々な具を投入して皿に移し替えずにそのまま食べられるし、食べたあとはパックがチャック付きのゴミ入れにもなる。つまりパックで全て完結するのでとても便利。燃料もあまり使わない(燃料0で水だけでも炊飯可能)、重さも軽いし味もよいので値段はサトウのご飯より高いが値段分以上に便利なので次回からは米は尾西のご飯一択になると思う。因みにサトウのご飯もカバーを開けて少量の水で湯煎すれば短時間(1分間沸騰程度)でできるので一刻も早く調理したければサトウのごはんもありかもしれない。
■衣料 着替えはいつも余分に持っていっている気がするが、天候の変化など万が一を考えるとなかなか減らせない。ユニクロのウルトラライトダウンジャケットは3000m級の夏山で重宝した。
■フットギア トレランシューズと防水透湿ソックスの組み合わせは最強。急な雨も心配ない。沢に入るときはトレランシューズにワラジを履けばよい。ワラジは下記ウェブサイトにある情報を元に荷造り用のPP(ポリプロピレン)ロープで自作。強度を上げるために経糸5本で編んだが、経糸5本は編む手間がかかるので次は経糸4本で試してみたい。ワラジは2足用意したがPPワラジは耐久性が高く一足でも3日ぐらいの釣りには耐えられそう。ただし、下記サイトにも書いてあるが、PPワラジは乾いた岩の上ではフリクションが十分ではなく注意が必要。
荷造りロープの自作ワラジは沢登に使えるのか?: https://yukinoshingun.com/diy-waraji/
■釣具 8フィート4番のフライロッドと5番のフライラインを巻いたリール。フライは主にエルクヘアカディスとアントを持っていったが実際に使用したのはほとんど#10か#12のエルクヘアカディス。フライフィッシングタックルが破損したときの予備として、渓流竿と塩漬けのイクラも持って行ったが使うことはなかった。
■寝具 軽量化のため、テントの代わりにタープとストックを使用。夏山縦走登山もタープでいけると確信。水はけがよい地面なら雨もしのげる。ただし、虫がどうしても入ってくる。あと、紐を張るのに中型テント並のスペースが必要。シュラフはやはり3シーズンのコンパクトなダウンシュラフがほしい(今回は学生の時から使っているポリエステル製シュラフ)。シュラフカバーと銀マットがあればエアマットは不要。ただ冬山だと隙間風が入るタープは寒くて眠れなさそう。
■調理器具 アルコールバーナーは火力は弱いが食材を選べば重量・容積・安全性・コストの点で軽量登山にもはや手放せない。また、アルコールは使い残した分をまた容器に戻せるのがいい。
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