お月見山行@白馬大池〜白馬岳〜大雪渓
- GPS
- 27:59
- 距離
- 15.0km
- 登り
- 1,262m
- 下り
- 1,839m
コースタイム
day2 0540白馬大池-0710小蓮華山-0830白馬岳-0845白馬山荘0945-1045葱平-1110大雪渓上部-1225白馬尻-1310猿倉
天候 | day 1 曇り時々晴れ day 2 曇りのち雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2013年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
【復路】猿倉〜自宅(家族の車でお迎え) |
コース状況/ 危険箇所等 |
■栂池ビジターセンターにて、8/31に天狗原でクマの親子の目撃情報があったと書いてありました。 ■白馬大雪渓は8/23の大雨で雪渓が土砂で埋まり、現在は頂上に向かって左側の岩肌に秋道がつけられています。雨天時は滑りやすいため、ストックがあると便利です。雪渓の上を歩くのは上部のほんの一部のトラバースだけなので、アイゼンは不要です。通過には雪の上を歩くよりも時間がかかります。 ■猿倉発着のバスは、この時期平日の運行はありません。 |
写真
装備
個人装備 |
免許証
保険証
クレジットカード
ガイド地図
水筒
ティッシュ
アルコールティッシュ
バンドエイド
タオル
帽子
雨具
防寒着
スパッツ
手袋
下着
着替え
洗面道具
日焼け止め
ファーストエイドキット
ヘッドランプ
カメラ
携帯電話&充電器
時計
非常食
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共同装備 |
テント
フットプリント
シュラフ
ウレタンマット
コンロ
ガスカートリッジ
調理用具
コッヘル(鍋)
食器
ゴミ袋
キャンドル
ライター
ナイフ
プラティパス
調味料
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感想
お盆前から抱えてた大きな仕事がやっと終わって、1ヶ月ぶりにやっと山に行ける!4日間雨の降らない予報だったので、久しぶりに北アルプス。稜線があんまり寒くなるまえに、お月見キャンプだい!
両親の住む白馬から1泊2日でできるコースを、と行きのバスで考えて、唐松岳〜五竜岳か、栂池〜蓮華温泉or大雪渓のどれかにしようとあたりをつけていたが、ネットで登山バスの便を調べたら、この時期、猿倉と蓮華温泉は平日の運行はなし。唐松岳は、翌週蝶が岳に行くおかんが足慣らしをしたいというので、前日に日帰りでやってしまった。なので白馬大池でテント張って、小蓮華山ピストン(地味すぎるが)かな〜?と考えていたら、おかんが猿倉まで迎えにきてくれるというので、白馬岳のピークを踏んで大雪渓に降りることにした。ありがたや〜。
しかし、肝心の天気予報が、1日目の夜は晴れから雨になってしまった。それでも日中は曇りか晴れならいっか、ってことで決行。ゴンドラで1900mまで一気にあがれば、爽やかな初秋の空の栂池高原。今回は再来週の北方稜線に備えて、小型のバーナーとクッカーを買ったので、そのテストと、5℃以下まで冷え込む夜のキャンプの予行演習で、コース自体は前に歩いたことがあるし雪渓用にアイゼンも持参したし、特に難しいことはないかな、ってことで気楽に歩いた。
それにしても栂池は展望が開けてカラッと明るい八方尾根とは全然違って、針葉樹林の深い森を上がって行くので、どっちかというと火打や雨飾山と似たしっとりした雰囲気。熊でも出そうだな、と思っていたら、栂池自然園のビジターセンターにて、10日前に天狗原でクマの親子の目撃情報あり、と知った。いかにも、天狗原はそんな雰囲気のところだ。ロープウェイを降りてから、リンドウの咲く樹林帯を歩くこと1時間ほどで辿り着くその場所は、周囲をぐるりと針葉樹にふちどられ、池塘もあり、日本庭園のような大きな石庭の奥にステキなお花畑があり、ちょっとしたパラダイスなのだ。前回来たときは、休憩中のパーティがいっぱいいてスルーしてしまったのだが、今回は時間に余裕があったので散策してみた。つい最近まで雪田があったのか、チングルマやハクサンコザクラ、コイワカガミが元気に咲いているかと思えば、イワイチョウが黄色く色付いていたり、なんとアヤメが群生していたり!む〜、いいところだ〜。少し登って標高を上げると、今度は木道が敷いてあって、風吹大池のほうへ分岐している。このあたりは東北っぽい雰囲気で和む。ここから先白馬乗鞍岳までしばらく岩場の急登なので、適当に登って大きな一枚岩をテーブル代わりにおにぎり弁当で腹ごしらえすることに。新品のバーナーはウインドマスターと言って風の影響を受けにくい構造で氷点下でもへっちゃらなレギュレーターを備えた新富士バーナーの新製品。火力がびっくりするほど強いのと、火加減の調節幅が広いのが素晴らしいけど、今回は風もなくそれほど低温でもなく、味噌汁とコーヒー用にお湯沸かすだけだったので、その威力はあまり発揮できず。
安山岩がゴロゴロした急登を上がりながら、前回5年前にここに来た時はまだ登山靴も持ってなくて、キツイコースだな〜、と思って歩いたっけ、おぼこかったな〜、なんて懐かしく思い出す。分厚い雪田を右手に通り過ぎ、やがて岩場も終わって、雷鳥の看板がそこかしこに立っている、のっぺりと平たい白馬乗鞍岳のピーク付近に出た。前回来た時は霧の中だったので、どんな地形なのかさっぱりわからなかったけど、雷鳥の看板の奥、岩稜帯の向こうに優しげなこんもりとした山がある。曇り空なので雷鳥がでそうだな、と振り返ったら、登山道に4羽の雷鳥さんwww おかんと若鶏たち、そのうち1羽は目の上が赤いボーイw まだ夏毛のままでした。おかん鳥が銅像のように動かず絶えず監視するなか、子ども達は自由に歩き回ってガンコウランの実をつついたりハイマツの間をウロチョロ。かわいいな〜もう。
登山道はピークを示すケルンからさきほど見えた丸い山のほうに向かってついており、徐々に下って白馬大池が見えてくる。池のまわりはすり鉢状になっていて、草紅葉がはじまっていて黄色く染まっている。山の中の池や沼ってどうしてこんなにワクワクするんだろう。池のほとりまで降りて行くと、対岸に赤い山小屋も見えてきた。小蓮花山へと続く稜線はカーテンのようなガスに巻かれたり晴れたりを繰り返している。13時すぎにはキャンプ場についてしまったので、どうやら私が1番乗りのようだ。小屋番の爽やかなお兄さんが、ペグ打ち付けようにどうぞ、とハンマーを貸してくれた。気が利いているな。
池の近くにするか水場の近くにするか迷っていたら、連泊中の人が、池の近くは発電機がうるさいと教えてくれたので、ベンチと水場が近い一角にテントを張り終えて一息ついた。そこへ私と同世代のご夫婦が上がってこられたので挨拶しつつハンマーを渡すと、これから20名の外人の団体さんが来てテント張るみたいですよ、と教えてくれた。思いのほか賑やかな夜になりそうだな。
甘いものとお茶を入れて一服したあと、蓮華温泉方面のお花畑を散策したり、船越の頭の手前まで上がって大池の全貌を撮影したり少し遊んでから午睡をむさぼる。小一時間ほど昼寝してテントの外に出て見ると、モンベルの大きなドームテントがいくつも設営されていて、高校生ぐらいの外国人が地元の外人ガイドに率いられて2つしかないテーブルを占領して何やら白地図をにらんでのエクササイズ中だった。そのまま夕食までのっとられてしまいそうだったので、外人ガイドと交渉してテーブル1台は明け渡してもらうことにして、先ほどのご夫婦をお誘いして一緒にテーブルを囲むことに。
自分はお月見山行とかいいながら、角煮ラーメンの予定だったところを、先方はチゲ風鍋とワインとのこと。すっかりご馳走になってしまいつつ、楽しく山のお話で盛り上がった。同じ横浜市内のお隣の区にお住まいということで親近感もぐっとアップ、幸いなことに天気予報に反して空も晴れ上がり、満月ではないながらも三日月が綺麗に輝き、冷えて澄んだ秋空のもと満天の星がまたたき、ロマンックな夜でした。
翌朝、05:25の日の出とともに出発。昨晩の星空からすればもっと晴れるかと思いきや、もやっとしていて稜線にはガスがかかっている。昨夜ご一緒した奥さんが眠そうな目をこすりつつ、気をつけて、と送り出してくれた。白馬岳はこれで3度目だけど、いつも天気が優れないなあ。それでも船越の頭あたりまでは眺望もあったのだけど、だんだん霧が雨粒となって落ちてきて、小蓮華山に着く頃には風も強くなり、三国峠から先はカメラもザックの奥深くにしまい込むほどの本降りになってしまった。地形も吹きさらしでせっかくツツジ科の植物たちがかわいらしい実をつけて葉を真っ赤に紅葉させ、そのなかポツポツと咲いているクリーム色のトウヤクリンドウがとても美しかったのに、ゆっくり楽しむ間もなく五里霧中の白馬岳も8時半頃通過し、何度かまるまる太った雷鳥さんとも出会ったけれど、急いで白馬山荘へ駆け込む。ストーブが焚いてある受付のところでしばらく暖をとらせてもらう。濡れ物を脱いでしばらく火にあたっていたけど、まだ震えが止まらないので、お腹の中に温かい物を入れないとだめだな、と思う。さすがホテルのようにでかい山荘だけあって、展望レストランの地下が広々とした自炊場になっており、そちらへ移動してレトルトの白馬豚カレーとごはんを温める。その間に完全に乾いた服に着替えて靴下も替えてなぜか温存してたフリースを着て、やっと落ち着く。お腹がいっぱいになると、さらに熱いコーヒーを流し込んで、完全に生き返った。
小屋を出ると、とにかく標高を下げれば雨風も弱まるだろうと、脇目もふらずにどんどん下山。驚いたのが、こんな天候の中上がってくる登山者の多いこと。明日の回復を信じてなのだろうか。葱平のあたりですれ違ったおじさん3人組みに聞いてみたら、今シーズン3度目にして全部降られているという!しかも静岡から日帰りだって!天気予報をしっかり見届けてから家出たのに、、、とぼやいておられました。全くですな。それにしてもなかなか雪渓に出ないな〜、やっぱり秋だからかな〜、と思っていたら、雪渓に出てみて予想以上に雪の状態が悪くてびっくり!あっちこっち大きな口を開けてぱっくり割れてるし、土砂に埋もれて汚い色をしているし。。。アイゼン持って来たけど、使う場所なくほぼ岩肌に沿うようにつけられた秋道を歩く。これが今にも崩れそうな脆さで神経を使うので、遅々として先に進めず。途中雷鳥さんにまたしても出会えたしウルップソウが咲いているところもあったけど、電話がつながらないおかんのお迎え時間が迫っていたので、どんどん降りてしまいました。
案の定、猿倉まで降りたら雨は全然大したことなく、拍子抜け。まーこの天気なら上に上がってみようか、ってなるよなー。そんなわけで、3度目の白馬岳はまたしても雨でした。
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