立山カルデラから眺めた稜線を繋いで・・・(桂台〜折立まで)
- GPS
- 24:57
- 距離
- 67.9km
- 登り
- 5,280m
- 下り
- 5,615m
コースタイム
- 山行
- 21:06
- 休憩
- 2:36
- 合計
- 23:42
天候 | 曇りのち快晴、その後ガスガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
当日はお互い仕事のため無睡でアルペン村に集合。 自転車回収用に車一台を本宮砂防ダム付近の駐車場に止めました。 残りの一台で桂台に移動し、山行スタート! |
コース状況/ 危険箇所等 |
●桂台〜八郎坂〜室堂 夜の八郎坂は危険です。最新の注意を払って登りましょう。 ●室堂〜五色ヶ原 夜の鬼岳、獅子岳、ザラ峠は足元が見にくいため危険です。 気を付けて登りましょう。 ●五色ヶ原〜スゴ乗越小屋 たまに切れている痩せた道があるので注意が必要。 危険箇所は切れている道以外はありません。体力勝負! ●スゴ乗越小屋〜薬師岳 とにかく薬師岳は大きい! 北薬師までの間は大きな石の上を乗り越える必要あります。 バランスを崩さないよう注意! 北薬師〜薬師岳の間は切れ落ちた道で緊張が続きます。 また、これでもかというほどアップダウンが繰り返されます。 こちらも体力勝負!! ●薬師岳〜折立 危険箇所はありません! |
その他周辺情報 | 特になし |
予約できる山小屋 |
天狗平山荘
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
サンダル
ザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
ハイドレーション
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ストック
ナイフ
カメラ
ポール
テント
ヘルメット
|
---|
感想
立山連峰から南に薬師岳まで延びる稜線踏破、Yoshio_KSK氏と
早めの実施予定であったが諸般の事情により延びていた。
先日の飛騨地方地震もあり雲ノ平周辺はしばらく様子見。
ということで、室堂から折立までの一日山行を行うことにした。
このコースのメインは、五色ヶ原から薬師岳北方なので、通過時間を考えると
アルペンルート利用はマッチせず、やはり今回も長いアプローチをこなすことにした。
本当の出発予定時間は桂台19時であったが、さすがに会社を終えてからは苦しいので、
19時立山アルペン村集合とした。
なお、前日に折立にチャリ二台をデポ済み。
今回はロングルートなので保険をかけて帰途はチャリを選択した。
車一台を有峰林道亀谷ゲート近くに駐車して、予定通り桂台に向かう。
称名道路は18時にゲートが締まるので、車はゲート手前の路側帯に留めて登山開始。
称名道路ゲートから称名滝駐車場まで歩き、真っ暗な八郎坂へエントリー。
ここからヘッドライトの明るさを最大にする。
登りであれば夜でも安心の八郎坂である。
ただし、雨でなくとも夜露と滝のしぶきで登山道は湿っているので足元注意。
八郎坂を抜けると月に照らされたアルペンルートが待っていた。
ヘッドライトの電気を消しても明るいくらいだ。
空には名月を過ぎた月と星、そして、富山の夜景が目を楽しませてくれた。
弥陀ヶ原まで来るとさすがに寒い。バス駐車場にて防寒対策をして美松坂へ。
ここで水をしっかりと補給する。
天狗平からアルペンルートで室堂へ。
立山の背後にオリオン座、なかなかいい構図だ。
今回の序盤は夜空の星々に楽しませてもらう。
室堂は素通りして一の越手前で寒くなってきたので長袖を着る。
まだまだアプローチ、本番は龍王岳を過ぎてからである。
一の越を過ぎ龍王岳方面へ登るが途中からガスが出てくる。
ガスの中、ガレ場やザレ場が交互に現れる。
この辺はYoshio_KSK氏が五色ヶ原まで行った経験があるので、
必要に応じて情報などを聞きながら南へ向かう。
ゴ―ロ帯、ガレ場、ザレ場などミックスして現れる。
ガスは次第に切れ、また星が見えだす。
また、富山市街の夜景がどこでも見えるので心強い。
鬼ヶ岳、獅子岳を過ぎ、ザラ峠まで下りが続く。
五色ヶ原方面にライトが幾つか。
どうやら登山者が動き出したようだ。
400m近く下りザラ峠到着。峠の意味が良く理解できた。
立山カルデラを上から望みながら物思いにふける。
空はまだ暗いが、東の空の果てが心なしか白くなってきた。
峠からひと登りで五色ヶ原に乗り上げた。
ようやく立山方面に向かう登山者一名とスライド。
すぐに木道が通じていたが、日の出前の紅葉に染まった平原が迎えてくれた。
日の出まで時間があるので前に進む。
立山方面、後立、薬師岳、越中沢岳、鍬崎山など良く見える。
木道は凍結でツルツルで滑りまくりだ。
難儀して五色ヶ原山荘に到着。
山荘前で休憩を取るうちに鹿島槍から朝日が出た。
朝日に染まる紅葉が絶品である。
次は鳶山に向かう。五色ヶ原から登山道を南に詰めると山頂に到着。
ここは素晴らしい展望台、薬師岳や越中沢岳、五色ヶ原などを見渡せる。
それにしても薬師岳の姿は記憶に残るだろう。
鳶山を下り越中沢岳の登り返しにかかる。
最初は日差しで暑かったが林間にはいり助かった。
やがて緩やかな川底のような道を登り山頂に達する。
ここからスゴ乗越まで本格的な下りが待つ。
南に目をやると薬師岳に雲がかかり出した。
午後はおそらくガスがかかるだろう。
また、薬師岳への稜線がくっきりと見え、
スゴ乗越小屋も見える。
途中の小ピーク(スゴの頭)も見え先が思いやられた。
太陽の日差しの中、下りにかかる。
トラバース気味に下り全身運動となる部分もあり、なかなかハードで疲労感が増す。
加えてスゴの頭の登り返しと激下りはかなり堪える。
ようやくスゴ乗越に到着。ここで栄養補給だ。
ここから薬師岳まで標高差700m。
まずは小屋まで進む。営業はこの日まで。
小屋の方は片づけに忙しい様だ。
ここでジュースを買って飲むと生き返る。
休憩の後、薬師岳に向かう。
序盤のゆるやかな坂をこなし標高を上げるとガスがかかってきた。
間山手間辺りからガレ場が多くなり、ガスがかかり視界が遮られる。
寒さも加わるが雷鳥との出会いもあった。
登山道脇でしきりに砂浴びに夢中であった。
ガレ場からゴ―ロ帯の稜線となると北薬師岳が近い。
ガスが相変わらずかかり、大岩の通過になかなか難儀する。
ここにきて疲労感が半端なかった。
マイペースで目の前の岩越えと稜線通過をこなすのみ。
ガスのせいもあり小ピークを越えてもまた次が現れ、ようやく北薬師岳に到着。
残り1km、痩せ尾根もあったが意外にあっさりと薬師岳に到着。
やはり人が多く、写真を撮りお参りを済ませて早めの下山。
ガスで視界が利かない。赤牛や水晶を見たかったが仕方がない。
予定よりも遅れ、まだ折立までの工程が残っている。
足早に登山道を駆け降りる。薬師峠手前の川筋の下りを何とかこなして、
キャンプ場に到着。皆さん、夕食準備で寛いでいた。
ここで水だけ補給して太郎平へ。
太郎平に着く頃、寒さで防寒着を着こんで折立へ向かう。
脚は疲労が溜まるがまだまだ動くので、リズムよく下る。
折立に到着し、自転車に乗りかえ有峰林道を下る。
細いタイヤで空気圧が高めだったので慎重に下るが自動運転。
亀谷ゲートを通過しようやく長い一日が終了。
今回も二十時間越えであったが、それなりの収穫のある山行であった。
お付き合いいただいたYoshio_KSK氏、お疲れ様でした。
この山行のスタートとなった下記のヤマレコを併せて
ご覧いただくと参考になります。
"知られざるもうひとつの立山" 立山カルデラへ
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3417498.html
8月に参加した立山カルデラ見学会、あの日に見た浄土山〜ザラ峠〜鳶山の稜線を歩いてみたい・・・
osamuinさんも同じ思いだったようで桂台から折立までのプランが送られてきました。
残り少ない秋山登山、25日は晴れ、26日は雨、ならば行くしかない!
前日の夜、折立に自転車をデポし、当日はお互い仕事が終わってからの集合となりました。
久々の無睡眠・・・(^^ゞ
●桂台〜浄土山
桂台から徒歩でスタート。
雲はかかっておらず絶好の登山日和?
称名滝駐車場を通過し、深夜の八郎坂通過となりました。
昼と違い、ヘッデンの明かりが頼りで滑りやすい岩場を通過し、緊張をしいられます・・・
アルペンルートに出る頃には月も出て満点の星空が現れました。
アルペンルート、天狗平への道は3週連続・・・
天狗平山荘手前の沢水を補給し、長丁場に備えました。
室堂も満点の星空で、夜景撮影が止まりません。
おかげで1時間程度遅れての室堂出発となってしまいました。
一ノ越から浄土山に登る途中、雲行きが怪しい・・・
立山山頂は雲に隠れ、浄土山に着く頃にはガスに包まれ、10m先が見えなくなっていました。
●浄土山〜五色ヶ原
浄土山からは鬼岳東面、獅子岳を越えザラ峠に下り、五色ヶ原に登り返すコース。
途中、ハシゴ場があったりヤセ道があったり岩場があったり・・・
また、向かう方向の右手側は立山カルデラ。
深夜の通過でほぼ見えませんでしたが、荒々しい光景が広がっています。
ザラ峠まで下ると、ガスが晴れてきて、東の空が明るくなってきました。
五色ヶ原まで登り返すと、美しい高原台地が広がっていました。
予定通り五色ヶ原で日の出を迎えることができました。
●五色ヶ原〜鳶山〜越中沢岳〜薬師岳
ここからはピークハント縦走。
途中、いくつもの小ピークを越えていくアップダウンの激しいコースです。
鳶山までの道中、木道は霜でツルツル、もう冬がすぐそこですね。
鳶山〜右手方面を眺めると荒々しい立山カルデラの風景が広がっていました。
鳶山からは最後に踏むピークである薬師岳が見えました。
なんと美しく大きい山容!!長い道のりも改めて認識できました。
越中沢岳はゆったりと上がっていく登りやすい山でした。
途中、シラビソが広がって、庭園風の場所もありました。
越中沢岳まで到着すると薬師が大迫力!!
スゴ乗越小屋も見えましたが、途中、いくつピークがあるんだろう・・・と思うほどアップダウンの連続。
所々、紅葉が素晴らしく、癒されながら進みます。
スゴ乗越まで下るとあとはほぼ登り一辺倒。
スゴ乗越小屋で小休憩を取って、間山を目指します。
急登ではありませんが、地味に辛い・・・
間山の山頂も真っ白で視界がありませんでしたが、次の北薬師に向かう道中でライチョウ登場。
ライチョウが出ると癒されて、若干疲れが取れた気がします。(笑
北薬師までは岩場の連続、北薬師の山頂から薬師までは緊張を強いられる痩せた道の連続・・・なかなか気の休まるところがありません。
薬師の山頂も真っ白な世界でしたが、緊張から解放され安堵したことは言うまでもありません。
●薬師岳〜折立〜本宮砂防堰堤
薬師まで辿りつければ、あとは高速道路。
整備が行き届いた道が続きます。
薬師平からは黒部源流の山々が・・・こちらはまだ見えてる。
北側の山々がガスだったようですね。
薬師峠のキャンプ場は比較的閑散・・・テント張りたかった。(笑
太郎平小屋から残り折立までの下り。
足はほぼ残っておらず、上手くコントロールが利きませんが、気力で折立まで下りました。
折立からは小見線をダウンヒル。
途中、少し登り返しがありますが、ほぼ下りで自動運転。
本宮砂防堰堤の駐車場についてゲームセット。
24時間オーバーの山行、さすがに疲れました。(笑
立山カルデラから見た稜線を繋ぐ旅・・・
簡単ではありませんでしたが、充実感この上なし。
osamuinさんのおかげで秋の北アルプスを満喫できました。
一人だったら挫折して帰られなくなっていたかもしれません・・・(^^ゞ
残り少ない秋山、また行きましょう!
しかし、すばらしい。
実行されることもすごいけど、こういうことをプランできるって、、、、やっぱり呆れるとしか言いようがない・・・。失礼承知で羨ましく送信ボタンを押します(実は尊敬しています)。
コメントありがとうございます。
変態といえば変態・・・かも。(笑
時間の制約がある中で、未知の場所&より遠くへ行きたいという欲求を叶えるためには、睡眠時間を削る以外にありません。
あいにく若いうちから徹夜仕事には慣れていたので、多少睡眠時間が少なくても耐えられる身体だったようです。(笑
またこの時間から歩くことで、美しい星空、モルゲンロート、日の出などを堪能できたこともエネルギーになりましたね!
こういう山行は、これはこれで楽しいもんです。(^^)
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